ため息の出そうな高級感。最新高級SUVの世界
ランボルギーニ ウルス
成功者が乗る車といえば高級サルーンだけ… そんな時代は既に終わりを告げました。
ハイエンドセダンの高級感と豪華装備を備えつつ、高められた車高による室内空間の余裕が加わり、さらに走破性能まで有するという、欲張りで贅沢な高級SUVたちこそ、セレブたちが夢中になっているホットな世界でしょう。
世界中の自動車メーカーがラインナップする人気のSUVの中でも、その高級感で他とは違う存在感のあるモデルをピックアップしてみました。
この記事では、華やかなスーパーカーやスポーツカーが揃うイタリアの最新高級SUVのラインナップをご紹介していきます。
イタリア高級SUV 最新3選はこれだ!
■ランボルギーニ ウルス:視線を捉えて離さない存在感!走りも抜群
ランボルギーニ ウルス
一目で他と違う車であることを気づかせる才能において並ぶものがなさそうなランボルギーニらしいSUVが、ウルスです。
自称・スポーティなSUVは世にいくつもあれど、ここまでスーパーなSUVもなかなかないと思えるウルスのエクステリアは、単体で見れば破綻寸前のドギツいデザイン要素が満載なのに、全体で見ればランボルギーニのSUVとしてこれ以上ないほどのまとまりが特徴的。
ボディ各部に散りばめられたY字モチーフのディテールや、直線的でパキパキな印象を与えるボディライン、車両後方に向かって大胆に下降しつつ絞り込まれていくキャビンなど、一目見てランボルギーニと分かり、一目見ればもう忘れられない独特の存在感は、世界中でファンを生んでいます。
ランボルギーニ ウルス
もちろん、ランボルギーニの車ですから、エクステリアがド派手なだけでなく実力も備わっています。650馬力というハイパワーを誇るV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、もはやSUVではなくスーパースポーツ的なウルスの性能の中心要素。
0〜100km/h加速は3.6秒でこなし、最高速度は305km/hにも達するその性能は、もはやSUVと呼ぶことを躊躇してしまいそうなレベルに達していますよね。
それでいて室内は5人が快適に座れるスペースが確保されており、しっかり使える荷室も備わっているのですから、これ以上何を望む、といったレベルの万能性がウルスの魅力。
近年では元気のない話も聞かれるイタリア自動車業界ではありますが、ことランボルギーニに限っては、ウルスが世界中で大ヒットしており嬉しい悲鳴状態のようです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 5,112mm×2,016mm×1,638mm | |
---|---|---|
エンジン種類 | V型8気筒ツインターボ 4.0L | |
WLTCモード燃費帯 | ー | |
新車価格帯(消費税込) | 30,681,070円 |
■アルファロメオ ステルヴィオ:名門メーカーならではの走行性能
アルファロメオ ステルヴィオ クアドリフォリオ
世界中にコアなファンを持つ名門スポーツカーメーカー、アルファロメオですが、近年では乗用車としては小型ハッチバック車だけがラインナップされるという不遇の時期も経験しました。
そんな記憶を消し去るかのように、先行してセダンのジュリアが、後にSUVのステルヴィオが登場し、新世代アルファロメオの象徴として市場で気を吐いていますね。特にステルヴィオは、ブランド初となるSUVモデルということで、かなりの期待を背負ったモデルとなっています。
そして、その期待通り、ステルヴィオは好調な販売でアルファロメオの経営再建に貢献中。それもこれも、アルファロメオらしいスポーティなルックスと、それを裏切らない走行性能が実現されているからでしょう。
アルファロメオ ステルヴィオ
トップモデルには、なんと510PS、600N・mものハイパワーエンジンで0〜100km/h加速を3.8秒でこなすクワドリフォリオを備えるほか、ディーゼルターボ車やガソリンターボ車でも抜群のコーナリング性能を実現。
全車四輪駆動と8速オートマチックを備えるパワートレインの魅力もさることながら、アルファロメオらしい妖艶さがエクステリアだけでなくインテリアにも見て取れる点も魅力的ですね。
ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールなど、最新の運転支援装備まで備えるステルヴィオは、アルファロメオの明日を背負って立つにふさわしい実力の持ち主です。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,700mm×1,955mm×1,680mm(クワドリフォリオ) | |
---|---|---|
エンジン種類 | 直4ディーゼルターボ 2.1L、直4ガソリンターボ 2.0L、V6ガソリンツインターボ 2.9L | |
WLTCモード燃費帯 | 16.0km/L(ディーゼル) | |
新車価格帯(消費税抜き) | 5,354,546〜11,200,000円 |
■マセラティ レヴァンテ:眼光鋭いSUVは曲線美にも注目
マセラティ レヴァンテ
こちらもスポーツカーの名門で100年以上の歴史を持つマセラティが、初めて投入したSUVがこちらのレヴァンテ。登場は2016年と最近ではあるものの、その魅力に反してあまり話題に上ることの少ない、隠れた名車と言えるかもしれません。
近代のマセラティらしくエンジンはフェラーリとの共同開発によるもので、8速ATと全輪駆動と組み合わせられることで路面を力強く駆動し、オンロードでもオフロードでも高いパフォーマンスを発揮します。
マセラティらしい走行性能の高さに加え、外観のディテールもマセラティそのもの。トライデントを擁するフロントグリルはマセラティらしい顔つきを演出していますし、フロントフェンダーの3連ダクトなどもラインナップ共通のディテール。
逆スラントノーズのシャープな印象やコンパクトにまとめられたキャビンで、SUVとしてかなりのスポーティさがレヴァンテの特徴です。
マセラティ レヴァンテ
スポーツカーメーカーとしての伝統とともに、GTカーメーカーとしての歴史も深いマセラティですから、ロングツーリング性能の高さも折り紙付き。
路面状況に応じて各車輪の減衰力を随時調節できるスポーツ・スカイフック・システムによる優れた乗り心地は、攻めた走りをした時のポテンシャルからは想像もつかないほどの高級感あふれる乗り心地を実現します。
新時代のマセラティ車として、ブランドを引っ張っていく重要な存在が、レヴァンテなのです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 5,020mm×1,985mm×1,700mm(GTS) | |
---|---|---|
エンジン種類 | V6ディーゼルターボ 3.0L、V6ガソリンツインターボ 3.0L、V8ガソリンツインターボ 3.8L | |
WLTCモード燃費帯 | ー | |
新車価格帯(消費税抜き) | 9,272,728〜18,500,000円 |
■【番外編】フェラーリ GTC4ルッソ:四駆のフェラーリ!?
フェラーリ GTC4ルッソ
見るからにSUVではありませんが、四輪駆動システム・四座席を有する動力性能とユーティリティ性の高さから、SUV的な使われ方も十分に可能なモデルとして、フェラーリ GTC4ルッソもリストに含めさせていただきます。
先代にあたるフェラーリ フォーでは、奇抜な2ドアシューティングブレークボディにフェラーリ初となる四輪駆動と、伸びやかなルーフラインでスーパーカーとしては存外に良い居住性を実現した四座席を備えた新コンセプトを提案したフェラーリが、さらにその魅力を洗練させたのがこのGTC4ルッソ。
新たに四輪操舵も加わるなど、運動性能の向上に余念がないのはフェラーリらしい部分ですよね。もはや世界的に見ても稀少な6.3リッター V型12気筒の大排気量・多シリンダー・自然吸気のエンジンは、芸術品のような回転フィールと排気音が非常に魅力的です。
フェラーリ GTC4ルッソ
V12のFRスーパーカーでありながら、室内は4人がくつろげる空間が確保され、しっかりした荷室も有するそのユーティリティ性は、フェラーリ流のSUVに対する対抗策なのかもしれません。
フェラーリ初となるSUV「プロサングエ」の投入がすでに発表済みの今、あえてルーフ高の低いGTC4ルッソを選ぶのはかなり酔狂な車選びかもしれません。
しかし、フェラーリの至高のV型12気筒自然吸気エンジンを体験できるのはそろそろ最後と思われますので、全天候型でご家族も揃って体感できる稀有なフェラーリとして、実際に所有されているオーナーが羨ましい限りです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,922mm×1,980mm×1,383mm | |
---|---|---|
エンジン種類 | V12ガソリン 6.3L | |
WLTCモード燃費帯 | ー | |
新車価格帯(消費税抜き) | 31,545,455円 |
生産終了後も変わらぬ人気! イタリア高級SUVの名車
■ランボルギーニ LM002:高級SUVの始祖?武骨な外装にリッチな内装
ランボルギーニ LM002
見るからに軍用車のような武骨なスタイリングのボディに、カウンタック用のV型12気筒エンジンを積むというブッ飛んだSUVが、1986年デビューのランボルギーニ LM002です。
そのコンセプトの特殊性や、ハイエンド志向のキャラクターもあってか、総生産台数は300台あまりとかなりの稀少性となっており、現代ではコレクターズアイテムと化していて、オークションなどで高値で取引される場合もしばしばのLM002は、現代の高級SUVの始祖とも言えそうな高級感のある内装が特徴的でした。
ランボルギーニ LM002
元々は米軍向けの高機動車を始祖に持つLM002は、そのコンセプト通りの高い走破性能が見て分かる通り特徴。
当初は4.8リッター、後にカウンタック 5000QVと同様の5.2リッターのV型12気筒エンジンを搭載し、副変速機付トランスファーを備えたフルタイム4WDシステムを備え、どこにでも乗っていける走破性能と、4人が快適に過ごせる室内空間、奇想天外なスタイリングの組み合わせは、ランボルギーニならではの車でしょう。
まとめ
ランボルギーニ ウルス
見ているだけでうっとりしてしまいそうな高級感を持つSUVたちをご紹介してきました。
人は罪なもので、SUVの室内の余裕を知ってしまうと、背の低いセダンは見劣りしてしまいますよね。今や乗り心地や動力性能でも高級セダンに優るほどのSUVもどんどん登場していますので、これからも高級SUVの覇権は続きそうです。