大型バイク免許の正式名称は大型二輪免許
大型バイク免許は通称で、正式名称は大型自動二輪車免許(大型二輪免許)です。排気量400ccを超える(または電動の場合は定格出力20kWを超える)大型自動二輪車に乗れるほか、普通二輪の範囲のバイクや原付も運転できます。
| 免許 | 乗れるバイク | 受験できる年齢 |
|---|---|---|
| 小型限定普通二輪免許 | 125cc以下 | 16歳以上 |
| 普通二輪免許(中型バイク免許) | 400cc以下 | 16歳以上 |
| 大型二輪免許 | 排気量の上限なし | 18歳以上 |
■大型バイク免許のAT限定は排気量の制限がなくなった
大型二輪免許にも、クラッチ操作のいらないAT車だけに乗れるAT大型二輪免許(AT限定)が用意されています。以前は650cc以下という排気量の制限がありましたが、2019年12月1日に廃止され、今は大排気量のAT車にも乗れるようになりました。
「Honda E-Clutch」の車種はクラッチ操作を自動で行いますが、ギアは足で変えるMT車です。AT限定の免許では運転できません。
大型バイク免許を受けられるのは18歳以上の人
大型二輪免許は18歳になれば受けられ、普通二輪免許を先に取っておく決まりもありません。二輪の免許がない人も、いきなり大型から挑戦できます。
適性試験の視力の基準は、両眼で0.7以上・片眼でそれぞれ0.3以上で、普通二輪免許と同じです。片眼の視力が0.3未満でも、もう一方の目の視力が0.7以上で、視野が左右150度以上あれば基準を満たせます。大型の自動車免許とは違い、深視力の検査はありません。
大型バイク免許の教習時間は普通二輪ありなら技能12時限
教習所に通う場合、今持っている免許によって教習時間は大きく変わります。いちばん短いのは普通二輪免許を持っている人で、技能12時限だけ、学科教習はありません。
| 取る免許 | 今持っている免許 | 技能教習 | 学科教習 |
|---|---|---|---|
| 大型二輪(MT) | なし | 36時限 | 26時限 |
| 大型二輪(MT) | 普通自動車免許など | 31時限 | 1時限 |
| 大型二輪(MT) | 普通二輪 | 12時限 | なし |
| 大型二輪(MT) | AT普通二輪 | 16時限 | なし |
| 大型二輪(MT) | 小型限定普通二輪 | 20時限 | なし |
| 大型二輪(MT) | AT小型限定普通二輪 | 24時限 | なし |
| AT大型二輪 | なし | 29時限 | 26時限 |
| AT大型二輪 | 普通自動車免許など | 24時限 | 1時限 |
| AT大型二輪 | 普通二輪 | 9時限 | なし |
| AT大型二輪 | AT普通二輪 | 10時限 | なし |
1時限は50分です。「普通自動車免許など」には、大型・中型・準中型・普通の自動車免許と、その二種免許が含まれます。
■いきなり大型と普通二輪を挟む場合の技能時限の差は2〜5時限
MTの大型二輪を取るとき、いきなり大型にするか、普通二輪を先に取るかで、技能教習の合計時限数は次のように変わります。
大型二輪(MT)を取得するまでの技能教習の比較
| 今持っている免許 | 取り方 | 技能教習の合計 |
|---|---|---|
| 普通自動車免許あり | いきなり大型二輪 | 31時限 |
| 普通自動車免許あり | 普通二輪を取ってから大型二輪 | 17+12=29時限 |
| 免許なし | いきなり大型二輪 | 36時限 |
| 免許なし | 普通二輪を取ってから大型二輪 | 19+12=31時限 |
普通二輪を先に取るほうが技能教習の合計は少し短くなりますが、2つの免許を順番に取るので、卒業検定や試験場での手続きもそれぞれ必要です。教習料金や取得までの日数まで少なくなるとは限りません。
最初から大型に乗りたい人は、卒業検定も試験場の手続きも1回で済むいきなり大型が合っています。普通二輪から始めると、400cc以下のバイクで練習を積んでから大型に進めるのが利点です。二輪の経験がない人の大型二輪の教習を受け付けるかは教習所によって違うので、申し込む前に聞いておきましょう。
■AT大型二輪からMTへの限定解除は技能8時限から
AT大型二輪免許を持っている人は、AT限定を外す「限定解除」の教習を受けて、MTの大型二輪免許にできます。指定教習所での技能教習は8時限以上で、普通二輪免許や小型限定普通二輪免許を持っていた人は5時限以上です。
大型バイク免許の教習日数は時限数と予約状況で変わる
技能教習は、基本の操作を習う第1段階が1日2時限まで、応用の走行を習う第2段階が1日3時限までと決まっています。普通二輪免許がある人がMTの大型二輪を取る場合、第1段階5時限・第2段階7時限を段階ごとに別の日に進めると、3日+3日の6日程度がひとつの目安です。
ただし、これは決められた最低の時限数から考えた日数で、誰でも6日で卒業できるわけではありません。予約の空き具合や卒業検定の日程、補習の有無で変わるため、卒業までの予定は入校前に教習所に聞いておくと見通しが立ちます。
教習は始めた日から9か月以内に終える決まりもあるため、仕事や学校が忙しくなる時期と重ならないように入校日を選びましょう。
卒業すると試験場での技能試験が免除され、普通自動車免許や普通二輪免許などを持っている人は学科試験も免除されます。免許を持っていない人や原付免許だけの人は、学科試験に合格しなければなりません。技能試験の免除が使えるのは、卒業検定に合格した日から1年以内です。
教習所の選び方は、こちらで詳しく解説しています。
自動車教習所はどう選ぶ?自分に合った教習所を選ぶためのポイントは? | カーナリズム
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大型バイク免許の費用は教習料金と試験場の手数料
大型バイク免許を教習所で取るときの総費用は、教習所に払う教習料金と試験場で払う手数料の合計です。試験場の手数料は、教習所を卒業していれば受験料1,850円と免許証の交付料2,350円の4,200円で済みます。
| 受け方 | 試験・交付の手数料(免許証のみ) | 取得時講習の受講料 |
|---|---|---|
| 教習所を卒業して受ける | 4,200円(受験料1,850円+交付料2,350円) | 不要 |
| 試験場で直接受ける(講習の免除なし) | 6,900円(受験料2,800円+試験車使用料1,750円+交付料2,350円) | 18,450円 |
| 試験場で直接受ける(普通自動車免許あり) | 6,900円 | 原則12,900円(応急救護処置講習が免除) |
| 試験場で直接受ける(普通二輪免許あり) | 6,900円 | 免除 |
直接受ける場合の金額は、1回で合格したときのものです。取得時講習は、大型二輪車講習12,900円と応急救護処置講習5,550円に分かれています。
教習所の料金は、教習所や地域、時期によって違い、全国共通の目安はありません。比べるときは、入校料や技能教習料、検定料など何が含まれているか、補習や再検定が必要になったときの料金も見ておくと、総額をつかみやすいでしょう。手数料は都道府県の条例で決まるので、お住まいの都道府県警察で確かめてください。
■大型バイク免許の一発試験は試験場の大型車で技能を確かめる
教習所に通わず、試験場で直接技能試験を受ける方法は「一発試験」と呼ばれます。試験場で払う手数料は教習所を卒業した人より高いものの、教習料金がかからないぶん、総費用を抑えられる場合もあるでしょう。MTの大型二輪の技能試験は700cc以上の大型自動二輪車で行われ(AT大型二輪は試験車の扱いが違う)、試験官は同乗しません。不合格になると、受けるたびに受験料と試験車使用料が必要です。
普通二輪免許を持っている人は取得時講習が免除されるので、大型に慣れていれば試験場で受ける方法も選べます。二輪の経験が少ない人は、教習所で段階を追って練習するほうが進めやすいでしょう。
大型バイク免許でも高速道路の二人乗りには条件がある
大型バイクで高速道路を二人乗りするには、20歳以上で、大型二輪免許か普通二輪免許を受けていた期間が通算3年以上あることが条件です。普通二輪免許を持っていた期間も数えられるので、大型二輪免許を取ってから新たに3年待つ必要はありません。
条件を満たしていても二人乗りが禁止されている区間があり、バイクそのものも二人乗りに対応している必要があります。走るルートと車検証の乗車定員は、出発前に見ておきましょう。
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大型バイク免許のよくある質問
■大型バイク免許はいきなり取れる?
取れます。必要なのは18歳以上であることと適性試験の基準を満たすことで、普通二輪免許は持っていなくてもかまいません。普通自動車免許がある人の教習は、技能31時限・学科1時限です。
■大型バイク免許は難しい?
MTの大型二輪の技能試験は700cc以上のバイクで行うので、車体の取り回しや低い速度での安定した走りに慣れが必要です(AT限定は試験車が違います)。普通二輪免許を持っている人なら技能教習は12時限で、それまでの経験を生かせるでしょう。
■大型バイク免許を取れば中型や原付にも乗れる?
乗れます。大型二輪免許があれば、400cc以下のバイクや原付を運転するのに別の免許はいりません。
■大型バイク免許は合宿でも取れる?
取れます。合宿形式で教習を行う教習所もあり、料金に含まれるもの(宿泊、食事、補習など)は教習所ごとに違うので、日程とあわせて比べてみるとよいでしょう。
■普通自動車免許だけで大型バイクに乗れる?
乗れません。普通自動車免許で運転できるのは、原付(50cc以下と新基準原付)までです。
中型バイク免許の取り方と費用は、こちらで詳しく解説しています。
中型バイク免許の費用と日数は?普通二輪の取り方と乗れるバイク | カーナリズム
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まとめ:大型バイク免許は普通二輪があれば技能12時限から
大型バイク免許は18歳から取れ、二輪の免許がなくてもいきなり受けられます。教習は普通二輪免許があれば技能12時限、普通自動車免許だけなら技能31時限・学科1時限です。普通二輪を先に取っても、技能教習の合計は2〜5時限しか変わりません。
試験場で払う手数料は教習所を卒業すれば4,200円で、教習料金は教習所によって違います。AT限定でも排気量の制限はなくなりましたが、E-Clutchの車種は運転できないので、乗りたいバイクがMTかATかも先に確かめておきましょう。
憧れの大型バイクが決まっているなら、通える範囲の教習所で、今の免許から何時限で取れるかと料金を聞いてみてください。乗りたい1台を思い浮かべながら、教習所選びから始めてみてはいかがでしょう。


