バックカメラとは?
《写真提供:response》《PHOTO:雪岡直樹》バックカメラ
以前までは、後方の死角に対応するために全長が長い車に搭載されていましたが、昨今では普通車などにおいても多く使用されています。後方を映し出すカメラということで、「バックカメラ」や「リアビューカメラ」、「リアカメラ」と呼ばれています。
カメラの映像は、カーナビや車載用のテレビモニターなどを使用して映し出します。バックにシフトレバーを入れることで後方の映像がモニターなどに映るようになっています。
一般的なカメラよりも暗闇に強い高感度となっていることや、広角レンズによって後方をよりワイドに映せることがポイントとなっています。
そのため、バックカメラを利用すれば、車体真後ろだけでなく後方左右方向まで見ることが可能となります。さらに、最近ではカメラを数か所に取り付けることで、各所の映像を合成し車体を真上から見ることができるものもあります。
標準装備になりつつあるバックカメラ
《写真提供:response》パイオニア製バックカメラユニット「ND-BC8 II」
現在では標準装備になりつつあるバックカメラですが、日本国内でも保安基準が2021年6月に改正されたことで、バックカメラなどの後退時車両直後確認装置の装着が新型車で2022年5月から義務付けられることとなりました。
これに先駆けてアメリカでは2018年5月以降に新たに製造される車に対して、バックカメラを搭載することが義務づけされています。
2011年以降の新車出荷台数に対してカメラの装着率は年々上がっており、2016年までに約4割の車が装備していると言われています。このようなことから鑑みても、義務化に伴い将来標準装備となることは明らかと言えるでしょう。
■バックカメラ純正品のメリットと社外品のメリット
純正品と社外品のそれぞれのメリットをご紹介していきましょう。まず、純正品のメリットとしてあげられるのは、その車のデザインにマッチしたつくりとなっていることでしょう。車の色やデザインとの兼ね合いと配置する場所においても、組み込む際に配慮されているため、スッキリとした印象となります。
また、後退時のステアリング操作と連動した補助線が表示できたりという高い連動性もメリットの1つと言えるでしょう。電気系統などの故障についても、保証もしっかりしているので安心することができます。
買い取り価格においても、純正品であればプラス査定となる事が多くみられます。
次に社外品のメリットについては、純正品に比較した場合に安価であるためコストダウンが見込まれます。また性能については様々な機能が付加されているものが多く、好みにあったものをカスタマイズしたりと、選択肢が広がることが大きなメリットとしてあげられます。
バックカメラを後付けする
《写真提供:response》データシステム リアカメラキットRCKシリーズ
標準装備でない場合に後付けも可能ですが、取り付けの方法が少々問題となります。純正品のように車の外にカメラがあれば良いのですが、社外品のカメラと車の中にあるモニターを繋ぐとなると大掛かりな作業となってしまいます。
配線が気にならない方であればまったく問題はないのですが、スッキリと取り付けをしたい時はご自分で取り付けるか、専門の業者などに依頼することになります。車の構造などに詳しい方であればご自分での取り付けも可能ですが、時間と手間が掛かるのは覚悟しましょう。
バックカメラの選び方
《写真提供:response》データシステム リアカメラキットRCKシリーズ
様々な性能があり、選ぶ際にも迷ってしまう方も多いことでしょう。ここでは、選ぶ際に気を付けるポイントや、それに伴うメリットやデメリットを見ていきましょう。
特に夜間の使用が多い方は、高感度センサーによって暗闇に強いタイプのカメラや、LEDライトを搭載したカメラがオススメになります。赤外線の場合、画面が赤くなったり、他の光を拾って見えづらくなってしまいます。
次はレンズについてのポイントになります。レンズには標準タイプと広角タイプに分けられます。初心者や車庫入れ・バックの苦手な方には標準タイプがオススメになります。標準タイプの場合は、見たままに近い映像が映し出されるため距離感をつかむには最適となります。
広角レンズは、フィッシュアイ(魚眼レンズ)となっているため車の後方を左右方向の広い範囲で見ることが可能となっています。しかし、レンズが歪曲しているため慣れるまでは距離感がつかみにくいので最初は注意が必要となります。
最近では広角タイプが人気となっており、どちらか迷っている際は、慣れてしまえば広範囲の映像が見えることから、こちらのタイプが良いでしょう。
バックカメラのおすすめ5選
では、上記の選び方を踏まえて5つのオススメをご紹介しましょう。それぞれに特徴が異なるので詳細は後述します。
①POMILE カメレオンカメラ
②デンソーテン バックカメラ ECLIPSE
③パナソニック(Panasonic) バックカメラ CY-RC100KD
④カロッツェリア(パイオニア) バックカメラユニット ND-BC8-2
⑤URVOLAX バックカメラ
■POMILE カメレオンカメラ
POMILE バックカメラは、ナンバープレートを固定するねじ穴へ取り付けすることのよる高い互換性が特徴になります。色もホワイトとイエローが用意されているので、ナンバーと良く馴染み取り付けても目立ちせん。優れた防水・防塵機能が備わっているため雨などの心配もありません。
また、58万画素と高品質なCMOSセンサーを採用し、170度超の広角となっており安心できます。フロントカメラとしても使用が可能なうえ、ほとんどの日本仕様のナビやモニターと組み合わせることができます。
■ECLIPSE バックアイカメラ BEC113
デンソーテン バックアイカメラは、ECLIPSE製品専用タイプと汎用タイプがあります。凡庸タイプは一般的なRCA接続となっていますが、ECLIPSE製品専用タイプなら、ECLIPSEカーナビにコネクターを1つ繋ぐだけで面倒な配線が完了するのがポイントです。
どちらもスミアのない鮮明な映像で、夜間でも後方をしっかり確認でき、サイズも23×23×27mmの200gと、コンパクトで取り付けの自由度が高いのもポイントになります。画素数に関しては約31万画素となっています。
■パナソニック(Panasonic)バックカメラ CY-RC100KD
パナソニック(Panasonic)バックカメラ CY-RC100KDは、ハイダイナミックレンジ(HDR)に対応のイメージセンサーと広視野角レンズを採用しており、水平146度・垂直114度のレンズよって優れた視認性を発揮しています。
また、ケーブル部の電源回路をカメラ本体に内蔵することによって、配線作業を向上させています。
■カロッツェリア(パイオニア) バックカメラユニット ND-BC8-2
カロッツェリア(パイオニア)バックカメラユニット ND-BC8-2は、カメラ部分に約31万画素で1/4インチのCMOSセンサーと原色カラーフィルターを採用することによって、昼は鮮明に夜は自然な発色を実現しました。
カロッツェリアカーナビやRCA映像端子付きのモニターと、組み合わせて使用することが可能となっています。
■URVOLAX バックカメラ
URVOLAX バックカメラの最大の特徴は、業界トップレベルの100万画素数と、高画質で夜間でも最低照度0.1LUXでもよく見える超強暗視機能になります。さらに高性能なソニーのCCDセンサーが内蔵されています。
また、左右180度の視野角と上下140度の視野角を合わせることで、大きな奥行きが生まれ実際に見ているような視野を確保することが可能となります。
バックカメラで後方を見るためには
《画像:ルノー・ジャポン》リアカメラを標準装備
バックカメラで後方を確認するためには、モニターが別途必要な場合があります。純正品であれば問題なくみることができますが、後付けのカメラの場合はモニターが合わない事がありますので必ず確認しておきましょう。
まとめ
《写真提供:response》マルチビュー車載カメラ CMOS-300
後方の死角を少なくし安全に後退をするためのバックカメラですが、様々な性能と機能があ
ります。すべての車に標準装備されるまでにはまだ時間がかかりそうですが、安全性を高めるためにご自分にあったバックカメラをお選びください。