ホンダ「CR-V」2年ぶり復活!パワートレインはなんとFCEV
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉走行イメージ (プラチナホワイト・パール)
ホンダ「CR-V」は、1995年に初代モデルが誕生したクロスオーバーSUV。「オデッセイ」に続くクリエイティブ・ムーバーシリーズの第2弾として登場しています
以後6代にわたり販売され、世界でも展開されるグローバルモデルとなりましたが、日本では2022年に5代目の販売が終了すると、以後は販売されていませんでした。
一方、現行モデルとなる6代目が同年国外では発表されるも、日本での販売は行われず “海外専売車種”になりました。
そんな6代目CR-Vが2024年7月18日、同車をベースとする “燃料電池車版”である新型「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」として、日本で正式発表されました。
国外で展開されるガソリンエンジンモデルの展開はありませんが、2022年の販売終了以来、CR-Vとしては2年ぶりの日本市場復活となります。
新型CR-V e:FCEVは、日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池自動車。
FCEVが持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さといった特長はそのままに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性をさらに高めたモデルで、一充填走行距離は約621km、一充電走行可能距離は約61kmを実現しています。
また、前述の通り国外ではすでに販売されている6代目CR-Vをベースとしているので、SUVならではのユーティリティーやパッケージで多様なニーズを十二分に満たすことができる設計となっています。
このFCEVのコアとなる燃料電池(FC)スタックですが、過去ホンダが展開した「CLARITY FUEL CELL」のものを刷新するとともに、補機類の合理化や低消費電力化を徹底。
新構造のセルユニットの採用や生産性の向上などにより、従来システムに対しコストを3分の1に削減しています。また、耐食材料の適用や劣化抑制制御により、耐久性を2倍に向上させたほか、耐低温性も大幅に向上しているといいます。
給電については、フロントフェンダーに設置されたAC充給電コネクターに、日本と米国における普通充電の規格である「SAE J1772」を採用。普通充電は6.4kWに対応し約2.5時間で満充電が可能となっています。また、AC200V電源に加えAC100V電源での充電にも対応しています。
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉充電イメージ (プラチナホワイト・パール)
気になる走行性能は、SUVとしての安心感や快適性と、操る楽しさを兼ね備えるCR-Vをベースに、モーター駆動によるFCEVならではのスムーズでトルクフルな走りを追求。
また、重量物である水素タンク2本と大容量バッテリーを含むIPU(インテリジェントパワーユニット)を可能な限り低く、かつ車両中心近くに搭載する低重心レイアウトにより、重厚で上質な乗り味とリニアなハンドリングを実現しています。
さらに、水素による発電電力と、充電バッテリーからの電力を組み合わせ有効に活用する、エネルギーマネジメントモードを装備しており、センターコンソールに設置されたeボタンで「AUTO」「EV」「SAVE」「CHARGE」の走行モードが選択可能。日常走行ではバッテリーに蓄えた電気のみでEV走行、休日のレジャーなどではFCが発電する電力も合わせて長距離ドライブ、といった移動の用途や運転状況に合わせてエネルギーの使い方が可能です。
サスペンションには、入力に応じて減衰力を変化させ、操縦安定性と乗り心地を高い次元で両立する振幅感応型ダンパーを採用。細かな振動を吸収して快適な乗り心地を提供するとともに、コーナリングでは進入から立ち上がりまでコントロールしやすい優れた接地性を発揮します。
この他、コネクテッド機能として「Honda CONNECT」に、水素ステーションの稼働状況がリアルタイムで分かる「水素ステーション検索機能」、充電に使用する電流量を調節することで、合計電力量を契約アンペア以下に抑制する「充電電流設定」、あらかじめ設定した水素残量になると自動で給電を停止し、車外給電などでの水素の使い過ぎを防ぐ「給電下限水素残量設定」など、充電/外部給電の使い勝手を最大限に引き出す便利機能を備えています。
先進安全機能には、「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を標準装備。この中に含まれる渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)には加減速や電動パワーステアリング設定など、FCEVの特性に合わせた制御の最適化を行っています。
価格は、809万4,900円。発表翌日19日より販売が行われていますが、実際の販売についてホンダは「燃料電池自動車(FCEV)の普及促進にご協力をいただいている自治体や企業、ならびに一般のお客様へリース形式で販売します」としています。
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