フロントガラスにヒビが入る原因
車のフロントガラスに入ってしまった小さなヒビや傷。小さなヒビや傷であっても放置しておくと修理費用がより高額になってしまうかもしれません。本記事ではフロントガラスにヒビが入る原因から、その対処法についてご紹介します。
■飛び石
フロントガラスにヒビが入る最も多い原因は、走行中に前方や速報から石が飛んでくる「飛び石」です。例として、
・前の車がタイヤで巻き上げた石がフロントガラスにぶつかる
・高速道路で走行中にダンプカーからの土砂や砂利から飛んでくる
などといった場合があります。
この場合はヒビ・傷の大きさや割れ方によって、修理やフロントガラスの交換をします。
対処法
対処法としては、砂利道を走行する場合やダンプカーなどが前方にいる場合は十分な車間距離をとるなどが挙げられます。
■熱湯をかけた
次に多いのがフロントガラスに「熱湯をかけてしまう」ことです。特に寒冷地や積雪地域で、フロントガラスに積もった雪を溶かすために熱湯をかけてしまう場合があります。
この場合はヒビ・傷の大きさや割れ方によって、修理やフロントガラスの交換をします。
対処法
対処法としては、正しい方法でフロントガラスの雪を溶かすことです。フロントガラスの雪の溶かし方については下記でご紹介しています。
■フレームの歪み
上記2つの原因に心当たりがないのにフロントガラスにヒビが入っている場合は、事故や衝突によって車のフレームが歪み、ヒビを引き起こしている可能性があります。
フレームが歪んでいる場合は、フレームの修理が必要です。
大規模な修理のため、数十万円〜数百万円の費用がかかることもあります。
ヒビ・傷の修理はどの大きさまで対応できる?価格、方法は?
フロントガラスにヒビが入ってフロントガラスの小さなヒビでもあなどってはいけません。
なぜならヒビは車の振動・風圧・車内と車外の温度差によって亀裂が生まれヒビが大きくなってしまうからです。
■修理可能なヒビ・傷
・飛び石などが当たった衝撃点のみにヒビが入っている
・大きさが直径約1.5cmより小さい
このように小さなヒビ・傷であれば専門店でリペアをすることが可能です。
■修理が難しいヒビ・傷
・飛び石などが当たった衝撃点から、ヒビが上下に広がっている
・大きさが直径約1.5cmより大きい
こうしたヒビ・傷は修理が難しいため、フロントガラスの全交換となることがほとんどです。
【メリット&デメリット】フロントガラスの修理や交換
フロントガラスについたヒビや傷への対処法はいくつかあります。
こちらでは、
・DIYで修理
・専門店で修理
・フロントガラス全交換
の3つの場合で特徴や価格をご紹介します。
■専門店でリペアする
フロントガラスのリペアは特殊な器具を使って、ヒビ部分の空気や水分を抜き取り、真空状態にした上でレジンを流し込み完全に隙間を埋め尽くします。
予約や来店の必要がありますが、プロの技術によってヒビや傷を修理することが可能です。価格は業者や車種によって異なりますがおよそ1〜2万円ほどです。
次にご紹介する自分で修理する場合より、専門器具を使用しより真空に近い状態でリペアを行うことが可能です。
■自分で修理(リペア)する
ご自身でヒビや傷の修理をしたい方もいらっしゃると思います。その場合は市販のガラスリペアキットを使ってフロントガラスを補修することができます。
価格は2000円〜4000円ほどですが、完璧にリペアができる訳ではないため、ヒビや傷の小さなものに使用するようにしましょう。
■ガラスを全交換する
価格は、ガラス本体と作業工賃をあわせて5万円〜10万円ほどです。しかし、車種やフロントガラスのグレードによって異なるため一概にいうことはできません。
カーディーラーや自動車ガラス専門店に見積もりを出す中で条件に合うものを選ぶようにしましょう。
また、フロントガラスの全交換を行う際に保険を利用すると、保険の等級が下がってしまいます。等級が下がると保険料の割引も減額されてしまいます。
場合によっては新車に乗り換えることも検討の範囲に入れた上でディーラーなどに相談をするのがおすすめです。
どんなヒビなら車検に通る?
「ヒビの大きさや種類も問題なさそうだからリペアはしなくてもいいかな?」と思った方に車検に通らなくなる可能性があるヒビについてご紹介します。
車の窓ガラスに関する基準は「道路運送車両の保安基準」第29条にまとめらており、さらに細かい項目は「道路運送車両の保安基準に定める細目告示」に定められています。
フロントガラス及びサイドガラスのヒビや傷などに関する基準は下記の通り定められています。
3 自動車(被牽 けん 引自動車を除く)の前面ガラス及び側面ガラスのひずみ、可視光線の透 過率等に関し、保安基準第29条第3項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とす る。
一 透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないものであること。
二 運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分における可視光線 の透過率が70%以上のものであること。
上記に「透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないものであること。 」とあるように、フロントガラスにどのようなヒビや傷があると車検に通らないかは具体的に示されていません。
しかし、運転者の視野を妨げる位置にあるヒビや傷は車検に通らないということから
・運転席の眼の前にある
・左右確認の際に見える位置にある
・視界を妨げる大きさ
であれば車検が通らない可能性があります。
こうした位置にヒビや傷がある場合はディーラーに1度相談をしにいくのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?本記事ではフロントガラスのヒビ・傷の種類から、リペアの方法や価格についてご紹介しました。小さなヒビであっても、放置すると大きなキズにつながりリペア価格も高額になってしまいます。
できるだけはやく、ヒビ・傷に合わせた対処を行いましょう。