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ADASってなに?自動運転との違いから各メーカーの先進技術を紹介

ADASってなに?自動運転との違いから各メーカーの先進技術を紹介

ADASという言葉を耳にしたことがあるでしょうか?車の自動ブレーキ機能や、ドライバーの運転アシスト機能などといったものを総称してADAS(先進運転支援システム)と言いますが、実際のところどのようなことが出来るのか、自動運転とは何が違うのか?という部分の解説と、各メーカーの先進技術をご紹介します。

⏳この記事は約3~4分で読めます。


そもそもADASとは?

ADASとは「Advanced driver-assistance systems」の略で、「エーダス」と一般的に呼ばれています。

このシステムは、周囲の情報を把握し、運転操作の制御やドライバーへの注意を促し、快適な運転をサポートをしてくれたり、事故を未然に防いだりするための先進運転支援システムの総称です。

この点をさらに細かく説明すると、車を運転する際の行動を細分化していく事が必要なのですが、基本的に運転操作は「認知」「判断」「操作」と大きく分けることが出来ます。

ドライバーが周囲の状況を把握するために目や耳を使って状況を把握(認知)して、加速や停止、さらには左折、右折などの判断を行います。その後、手や足を使いハンドルやアクセルなどを操作して、車を動かすというのが一連の流れです。

これらの認知、判断、制御のいずれか、もしくは全てをアシストするのがADASです。
ADASは車のメーカーや部品メーカーのみならず、多くの企業が関心を示し、研究を行っている成長分野になっています。

最近発売された「レクサス ES」にも様々な先進運転支援システムが搭載されているなど、各社がこぞって、この先進運転支援システムの搭載車を発売しています。 

具体的なADAS(先進運転支援システム)の種類

ここでは具体絵なADASの種類をいくつか紹介していきます。

車線逸脱防止支援システム(レーンキープアシスト)

走行時の車線からの逸脱を防止するために使用されるシステムです。

道路上の白いラインの画像解析を行うことで、自車の位置を計算し、車線からはみ出てしまう可能性を判定していきます。車線からのはみ出しの可能性が高い場合には、ドライバーへの警告を行ったり、回避するという仕組みになっています。

駐車支援システム

車のCMでもご覧になった方もいるかと思いますが、駐車の際に、ハンドルやアクセル/ブレーキペダルの操作を支援したり、周囲の状況をモニター上などで伝えるシステムです。

クルマの後方や側方、あるいは全周囲をモニターに映し出す機能や、一定の手順に従ってハンドルやブレーキなどを制御し、自動的に駐車する機能などがある。

ブラインドスポットモニター

運転席側や助手席側、後方を含む車外に位置する他のクルマや歩行者などを監視・検出し、ドライバーの死角を補うシステム。

レーダーなどのセンサーによりドアミラーなどに移らない位置にいる他のクルマなどを検知し、車線変更や右左折時の際にドライバーに警告し、接触事故などを防止する。

クルーズコントロール

アクセルを踏み続けずに、走行中の速度を一定に維持する機能です。先を走っている車との車間制御機能を合わせ持つシステムであれば、「アダプティブ・クルーズ・コントロール」と呼ばれており、その機能には自動ブレーキ機能なども備えているものがあります。

衝突被害軽減ブレーキ

ドライバーの不注意などの運転ミスなどで発生してしまう前方の車両や歩行者、障害物などへの衝突事故の減らすために作られたシステムです。

カメラなどのセンサーにより前方の障害物を検知して、相手との距離や速度などを計算した上で、衝突の危険が高いと判断した際には、ドライバーへ注意喚起をしたり、ブレーキ制御を行うというものです。

カーナビゲーション

GPSなどにより安全で効率的なルートを検索したりするというサービスです。適宜周辺の運転状況を把握し、円滑な運転が出来るようなサポート体制を構築しています。

車両間通信システム

車両同士が通信によって情報をやり取りして、安全運転を支援するシステムです。

上記以外にも現在は技術の進歩により様々なシステムが生み出されてきています。

ADASと自動運転の違い

ADASと自動運転の違いは、ドライバー(=人間)の関与の度合いの大きさです。どこまでが人間の責任で、どこからが車(=システム)が制御を行うのか。この度合いの差によってADASなのか、自動運転なのかが決まります。

そもそも自動運転って・・・?

自動運転とは、レベル0~5までで定義付けられていますが、簡単に言うとドライバーではなく、システムが一部・若しくはすべてを管理し、運転されている状態を指します。

いわゆるシステムが人にかわり「自動で運転する」レベルは3からとなります。

また、厳密に言えばADAS搭載車も自動運転1~2のレベルに該当してきます。自動運転の定義については、下記記事にて詳細をまとめていますのでご確認下さい。

ADASはあくまでもドライバーが安全に運転出来る状況のサポート役です。ADASは、カメラなどのセンサーによって得た情報をドライバーに提供し、警告や制御を行ったりするものです。

ADASの解説で述べた、「認知」「判断」「制御」などのドライバーが実施すべき動作による運転を、システム性能の向上によって、周囲の状況を100%検知し、判断し、制御を行っている状態が自動運転ということになります。

ADAS ECUって・・・?

ADAS ECU(電子制御ユニット)とは、組み込みシステムの総称です。

センサーが取得したデータを元に、必要な情報を導き出してドライバーに注意や警告を行ったり、アクセル、ブレーキなどの制御を行うわけですが、この中心的な役割を果たしている機能のことを呼びます。

システムによる電子制御化が進んでいる昨今では、数多くのECU(電子制御機ユニット)が搭載された車が登場しています。

各メーカーのADAS 最新事情・取り組みを紹介

ここからは、各メーカーのADASの最新事情や取り組みに関しての紹介をしていきます。
※下記情報は11月30日時点での情報です。

デンソーのADAS 最新事情

デンソーが2018年度上期に発表した内容によると、走行支援のECUの小型化や、一般には分解能が低いとされているミリ波レーダーの識別性能を向上させる「MUSIC」(Multiple Signal Classification)アルゴリズムの導入を検討しています。

上期に実施した報告によると、単眼カメラモジュールとミリ波レーダーを組み合わせた「グローバルセーフティーパッケージ」と、パワーコントロールユニット(インバーター)、モータージェネレーター、電池ECUを中心とした展示会を実施したそうです。今後、より高精細なシステム導入に向けて動きを進めています。

また、高度運転支援や自動運転、コネクティッド分野の研究開発(R&D)を行う拠点を東京に発足しました。そこでは、先端技術開発に取り組むだけでなく、世界のサテライトR&D拠点を総括し、開発をリードしていくという計画です。

ZMPのADAS 最新事情

ZMPでは、複数のセンサーを同時に計測できるADAS開発向け新システムを発売していきます。

ADASの導入加速に対応すべく、走行データの取得ソリューションロボテストを継続的に実施していくそうです。これにより、計測システムで得られた情報を車両へと実装していき、最終的なデータ処理までを担当することにより、より効率的なサービス提供を実現できるようにしています。

日立のADAS 最新事情

日立オートモティブシステムズでは、過去40年にわたって市場での実績を持っているエンジンコントロールユニットの開発で培ってきた、制御テクノロジーを活かしたADAS ECUを2007年に開発しています。

その後の2009年以降、数多くの車種に搭載され、量産実績を積み重ねてきましたが、三菱自動車の軽自動車「eKシリーズ」への搭載が決定したそうです。

【最後に】2030年のADAS/自動運転センサーの世界市場規模は3兆円超え

2018年7月に矢野経済研究所がまとめた「ADAS/自動運転用キーデバイス・コンポーネント2018」では、2020年には2017年の実績比とくらべ、86.3%増の1兆6688億1000万円、2030年には同実績比で約3.6倍増の3兆2755億2700万円に達すると予測されています。

2020年におけるADAS/自動運転用センサの世界市場規模は2017年比86.3%増の1兆6688億1000万円と予測。センサ別の内訳はレーダが同93.8%増の7692憶8500万円、カメラが同82.4%増の8132憶8000万円、超音波センサが同65.6%増の838憶500万円、レーザ/LiDARが同3.7%減の24億4000万円を予測する。

2021年以降については、高速道路上におけるレベル2の自動運転機能の採用が日米欧の主要自動車メーカを中心に進み、車両一台当たりのセンサ搭載個数が増加するために、2025年の世界市場規模は2017年実績比で約3.3倍増の2兆9958億5500万円を予測する。

2025年以降はレベル3(条件付き自動運転)の高級車、MaaS(Mobility as a Service)向け商用車の市場も本格的に立ち上がるためにLiDARの需要も拡大し、2030年のADAS/自動運転用センサの世界市場規模は2017年実績比で約3.6倍増の3兆2755億2700万円に達すると予測する。

ADASのこれからのさらなる発展は、将来的な自動運転に明るい影響を及ぼすものです。完全な自律走行可能な自動運転(レベル5)が実現すれば、手動での運転操作は不要となります。

結果として、日々の交通事故を減らすことに繋がり、高齢化社会において便利な社会が来るかもしれません。

一方で、車がただの移動手段となってしまい「運転する」という楽しみがなくなってしまうのでは?という懸念も生まれます。

全ての自動車が、自動運転になるという未来はあまり望みたくない気持ちもありますが、益々の技術進化を期待していきましょう。

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