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2020年に高速道の逆走事故ゼロへ、メーカー・国土交通省の様々な取り組み

2020年に高速道の逆走事故ゼロへ、メーカー・国土交通省の様々な取り組み

国土交通省は2020年までに高速道路での逆走事故ゼロを目指し、高速道路各社と自動車メーカーが連携した各種の取り組みを行っています。

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危険な高速道路逆行事故

逆走事故の例

高速道路での逆走は、高速道路での事故全体と比較して、死傷事故となる割合が4倍、死亡事故でみれば40倍と、非常に危険な事案となっています。

全国の高速道路では、2日に1回の頻度で逆走が発生しており、年間40件の事故が発生。逆走の約5割はIC、JCTで発生しており、運転者の約7割は65歳以上の高齢者、逆走車の約5割が軽自動車だそうです。

これまでも、高速道路各社はラバーポールや標識、センサー付逆走警告装置の設置など、独自の逆走対策に加え、国交省や警察など、関係機関との連絡会議を行ってきましたが、2015年ごろから「2020年までに高速道路での逆走事故ゼロ」を目指し自動車メーカーとも連携し、IT技術や自動運転技術の活用を含めた対策に取り組みを始めました。

様々な逆走対策

首都高、立入 逆走検知・警告システム

首都高速道路は、歩行者・自転車等の立入や逆走車の自動検知・即時対応を目的とした「立入、逆走検知・警告システム」の試行運用を2015年3月27日より開始しました。

首都高では、歩行者等の立入や車両の逆走は重大事故につながる危険性があることから、立入禁止看板や路面文字等の対策を実施している。今回、立入等の防止強化や保護までの時間短縮のため、民間企業との共同研究による自動検知・即時対応システムを試行運用しています。

大師入口

目黒出入り口

同システムでは、歩行者等の立入や逆走車を検知すると、警告表示板やスピーカーで注意を促す。また、交通管制室に即時に発生を知らせ、パトロールカーの出動やマイクによる呼びかけ等を行うことができます。

試行運用では、目黒出入口(2号目黒線)、大師出入口(横羽線)、2015年6月からは護国寺出入口(5号池袋線)にも設置し、効果等の検証をしつつ、必要な改良や運用方法の見直し等、実運用に向けた検討を行っています。

カーナビアプリを使った逆走予防、実証実験を開始

阪神高速とナビタイムジャパンは、カーナビアプリ「NAVITIME ドライブサポーター」の逆走注意案内機能による抑止効果の実証実験を2016年12月1日より行いました。

NAVITIME ドライブサポーター 逆走注意案内機能

逆走注意案内機能は、逆走対策実施対象の高速入口に近づくと、音声で注意喚起。高速入口の手前から注意喚起をすることで、誤進入に伴う高速入口におけるバック走行やUターンによる逆走を未然に防ぐ機能です。

実証実験は、「天保山」「駒川」「阿倍野」「湊町」「大開」「高麗橋」「六甲アイランド北」「深江浜」「三宝」「三宅西」の阪神高速入口10か所で2017年1月31日まで実施されました。

この実験はカーナビアプリによる逆走予防策の有効性を検証するために行われた実験とのことです。

国土交通省、道路標識・区画腺・道路標示に関する命令を改正

国交省では、高速道路に路線番号を付すことによりわかりやすい道案内の実現を目指す「高速道路ナンバリングの実現に向けた提言」、本線への入口の誤認識による逆走予防の必要性、スマートIC(インターチェンジ)の利便性向上の必要性などを踏まえ、道路標識、区画線、道路標示に関する命令を改正します。

変更点として、まず高速道路の路線番号を案内する標識を新設し、一般道路上の「方面と方向」などの案内標識に高速道路番号を表示できることになります。

一般道路上の案内標識における高速道路の表示方法の変更(画像 国土交通省)

また、サービス・エリア、駐車場から本線へ進入する際の入口の誤認識による逆走予防のため、英語表記の適正化を含め、本線への入口を示す標識を新たに規定しました。

「サービス・エリア、駐車場から本線への入口」の標識を新たに規定(画像 国土交通省)

さらに、出口ICの間違いによる逆走予防のため、高速道路上の「出口の予告」案内標識で必要に応じてIC名称と行き先地名を分離して表示できることとなります。

高速道路上の案内標識における行き先地名表示の特例(画像 国土交通省)

国土交通省およびNEXCO 3社が公募 逆走対策技術

国土交通省では逆走対策を道路側・運転者側・自動車側それぞれからハード・ソフト面で対策を講じていく計画を立てています。

NEXCOがその取り組みの一環として民間企業との協働で技術開発を推進していくことを目的とした公募を行いました。

その結果、
・道路側での物理的・視覚的対策/逆走車両への注意喚起
・道路側で逆走を発見し、その情報を収集する技術
・車載機器による逆走車両への注意喚起/自動車側で逆走を発見し、その情報を収集する技術
という3テーマに対し、82の企業から100の技術提案が寄せられ、その中から28件が実道での検証などを行うものとして選定されました。

ETC2.0車載器により走行方向を判定し、逆走時に警告する(沖電気)

沖電気:ETC2.0車載器を搭載した車両に対して、逆走車両のみに適用される 警告情報を配信、車載器により走行方向を判定し、逆走時に警告します。

くさび型の非対称の段差で注意喚起(大成ロテック)

大成ロテック:舗装面にくさび型の非対称の段差を設置し、衝撃により 逆走車両に注意喚起する

レーザー光を面的に照射し、逆走車両を検知する(デンソー)

デンソー:レーザー光を面的に照射し、車両の位置・方向を特定し、逆走車両を検知

マルチメディア放送による高速道路逆走対策(アネクス)

アマネクの「マルチメディア放送による順走者向け逆走警告」は、V-Lowマルチメディア放送「Amanekチャンネル」を通して、逆走車両が発生した場合にそのエリアの車両に放送波で警告を伝えるというもの。

アマネクが開発したデジタルラジオ放送技術は、逆走検知センサーや逆走検知ができる通信カーナビからの逆走車両の位置情報をもとに、逆走車両が発生している道路路線のみに警告データを放送可能です。

Amanekチャンネルアプリや車載機から、逆走車の接近をエリア内を走行中の車両に自動音声にて警告します。

また、Amanekスタジオでは、ドライブに必要な気象警戒情報やドライブ情報などを地図上に可視化できるコンテンツモニターを備えており、モニター上に逆走車を表示することができます。

番組放送中はスタジオからナビゲーターが、逆走車の存在をリアルタイムでドライバーに伝え、肉声によりさらなる事故防止を図ります。

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