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【教習所の卒業検定】学科や実技の内容や合格のコツは?減点項目も紹介

【教習所の卒業検定】学科や実技の内容や合格のコツは?減点項目も紹介

卒業検定では、10人に1人は落ちると言われています。事実、卒業検定に落第したという話は珍しくありません。しかし、実際にはどれくらい難しい内容なのでしょうか。また、卒業検定の合格率や試験の流れ、試験時間、不合格後の対処はどのようなものなのでしょうか。今回はそれらの卒業検定の実態をご紹介します。


卒業検定って?

卒業検定とは、自動車教習所で所定の学科授業と実技講習を履修した後に課される技能テストのことです。

卒業検定は実技だけとなっており、免許取得のための学科試験は運転免許試験場で行います。卒業検定では路上で運転を行った後、所内で決められた運転動作を行うところまでが採点対象となり、採点方式は減点方式で、ミスをするたびに持ち点から減点されます。

故意でなくとも危険運転を行った際は即検定中止となることもあるため、気をつけましょう。

合格のためには、いわゆる上手い運転を行う必要は決して無く、教習所で習ってきたことをどこまで忠実に守れているかが問われます。

学科試験の内容や時間

免許取得のための学科試験は自動車教習所の卒業検定では行われません。

自動車教習所で行われるテストは効果測定であり、学科試験である本免許試験は運転免許試験場で行われます。ただ、効果測定は学科試験の模擬テストであり試験形式が一緒であるため、ここでは一緒に解説を行います。

学科試験の出題範囲は第1段階および第2段階の教習終了までに習った範囲です。仮免学科試験で出題された範囲も含まれているため、仮免学科試験と同じような問題も出ます。

内容の複雑さでは第1段階の方が勝っているため、よく整理して覚えなおしましょう。第1段階から出る問題では、頻出部分や対策は仮免学科試験の時と同じです。

加えて、学科試験では第2段階からも出題されます。第2段階からの出題範囲は概ね決まっているため、かける労力は第1段階の内容より少なく済むでしょう。第2段階のうちで出題されやすい部分としては、以下の項目が挙げられます。

・「死角と運転」
・「人間の能力と運転」
・「車に働く自然の力と運転」
・「悪条件下での運転」
・「自動車の保守管理」
・「駐車と停車」
・「乗車と積載」
・「高速道路での運転」


学科試験の配点は、1問1点の文章題90問の他に1問2点の危険予測問題が出題され、計100点です。文章題は仮免学科試験と同じく〇×問題で、危険予測問題とはイラストから予測できる交通上の危険を答える問題です。

合格ラインは仮免学科試験と同じく90%で、90点を取れば学科試験は合格です。
学科試験の試験時間は50分で、回答はマークシート上に鉛筆で記載します。

実技試験の内容・減点項目や時間

卒業検定と呼ばれる実技試験では、教官を助手席に乗せた状態で路上を走った後、教習所内で縦列駐車や方向転変換を行います。採点は減点方式で、最初の持ち点100点から何かミスをするたびに減点されます。例えば、ウインカーを出し忘れるという軽いミスなら5点減点されます。減点の結果、もち点が70点以下になったら、その場で試験中止となり失格です。あるいは、重大なミスをした場合はその場で100点減点となり、即刻試験中止という場合もあり得ます。

実技試験では、路上教習の授業のように他の受験者も一緒に乗り込む場合が多いです。あなたが運転している場合には、他の受験者2人が後部座席に乗るわけです。あなたが試験内容を完了した時は、それまで後部座席に乗っていた他の受験者と交代して、あなたの番は終わります。他の受験者に採点が行われている時は、その内容を見学することになります。ただ、受験人数の都合によっては他の受験者がいないこともあります。

試験時間は採点対象にはなっておらず、特に制限はありません。試験には一人当たり20分~30分かかることが多いようですが、慌てずにゆっくり運転を行いましょう。


減点対象となる主な操作内容を以下に紹介します。

100点減点(試験中止)
・信号無視
・一時停止無視、踏切不停止
・歩道にタイヤが乗り上げる
・電柱などへの接触
・逆行(坂道で1m以上下がる)
・追い越し違反
・転倒(バイクのみ)
・その他検定員(教官)から補助ブレーキを踏まれた時 など

20点減点
・徐行違反
・走行時の大きなふらつき
・ブレーキをかけながらカーブに入った(速度を出し過ぎていた) など

10点減点
・乗車時、降車時、右左折時の不確認
・走行時の小さなふらつき
・急ハンドル など

5点減点
・巻き込み防止措置をとらなかった
・駐停車方法違反
・ハンドルの持ち方が正しくない など

その他、エンストや発進に手間取ったなど、2回目から所定の点数が減点される項目が存在します。例えば、エンストは1回だけなら減点の対象にはなりませんが、2回行ってしまうと5点減点されてしまいます。

合格率と合格するコツは?

卒業検定の合格率はおよそ9割と言われており、難しそうな印象を受ける方も居るかもしれませんが、受験した人の大半は合格していることがわかります。

合格するコツとして一番大切な事は、雰囲気に飲まれないようにすることです。

卒業検定の試験内容はそれほど難しくはありません。これまでに技能教習で行ってきたことを教えられた通りに行えば合格できるはずです。緊張した時には、これまでの技能教習で普段の自分がどう運転したかを思い出し、ゆっくりと確かな操作を行いましょう。

次のコツとして、普段の教習から卒業検定を意識しておくことが挙げられます。日々の教習で行うことが卒業検定の時にどのような形で求められるのか把握できれば、何よりの対策になります。

日々の積み重ねが試験結果に表れてくるので、1回1回の運転を大切に乗れば卒業検定合格の確率も高まるでしょう。

普段の教習の学習効果を高めるためには、予習と復習が効果的です。予習と復習と言うと難しい感じがしますが、教習の前にテキストを斜め読みし、教習中の気づきを後でメモにするだけでも十分です。

苦手な操作がある時は練習を行うことも効果的です。自動車教習所に所属している間は車に乗れる期間も限られているため、少ない乗車時間を効率的に活かす工夫を行ってください。

また別の心がけとして、満点を目指さないようにしてください。受験者の中には減点を恐れるあまり満点を心がけた結果、いざミスをすると調子を一気に崩す人がいます。

前述の通り、70点が合格ラインなので、それまでは減点されても構いません。エンストでの減点は5点の減点なので、極端な例ではありますが、エンストを6回しても大丈夫と考えれば気が楽ではないでしょうか。

最後に、どうやっても合格する気がしない場合は、実車を使った練習も有効です。仮免許があれば助手席に普通一種免許取得後3年を経過している人を乗せ、公道での運転も可能です。

いきなり公道を走ることに抵抗がある場合は、河川敷や空き地などから慣らすだけでも感覚をつかむ助けになります。練習を重ねて公道を走れるようになれば、いつしか卒業検定で求められる課題が小さなものに思えるでしょう。

効果測定および学科試験への対策は、仮免学科試験の対策と同じ勉強方法が使えます。仮免学科試験を突破する時に使った方法を使って第2段階も勉強してみてください。

最近では、学科試験の問題集のスマートフォンアプリが無料で発表されていたり、全国の自動車教習所が試験問題をオンライン公開していたりします。教材に関しては昔よりだいぶ恵まれた状況にあるため、教材には困らないでしょう。

学科試験では、危険予測問題が加わっている点が仮免学科試験と大きく違うところです。危険予測問題は1つの試験に5つしか設問されていないため、こなした問題数の少なさに不安を覚える時もあるかもしれません。

そのような時は、自動車雑誌やカーメーカーの公式サイトに載っているクイズが参考になるでしょう。例えば、ホンダの公式サイトでは「危険予測トレーニング」と題して、危険予測問題のようなクイズが掲載されています。アニメーションで運転中の状況が描写されており、非常にわかりやすくおすすめです。

Hondaの交通安全 | 危険予測トレーニング

https://www.honda.co.jp/safetyinfo/kyt/training/

動画で再現した交通場面のケーススタディを通じて、「交通センス=危険予測能力」を身につけるためのトレーニングをご紹介します。

落ちてしまった場合はどうなるの?

卒業検定に落ちてしまった場合は、日を改めて受けなおす必要があります。ただし、試験に落ちてから必ず1回は補習を受けなければいけません。

この時受ける補習に回数制限はなく、受かる確信が持てるまで複数回受講できます。補習を申し込む時の手続きは通常の運転教習を申し込む時と同じです。補習内容は不合格の原因となった苦手分野を練習するようになるでしょう。

卒業検定自体は受けられる回数に制限はありません。落ちた回数は免許取得後の成績に関係なく、複数回落ちた人も多く存在します。

むしろ、実力が足りないにもかかわらずたまたま卒業検定を合格した場合の方がその後の事故を招くかもしれません。卒業検定に合格できない時は辛いと思いますが、苦心して身につけたことはいつまでも覚えていられます。

卒業検定は何回受けても構いませんが、検定料を受験の度に払う必要があり、検定の合間に受ける補習も補習費用が別途かかります。

教習所によって価格設定は違いますが、検定料は1回4000円程度、補習費用は1回5000円程度の料金を定めているところが多いようです。つまり、卒業検定を受け直すたびに1万円近い出費がかかる計算になります。

教習所によっては「補習5回まで無料」といったサービスを設定しているところもあるため、運転技術に自信のない方はそのようなサービスを行なっている教習所を選んでも良いでしょう。

卒業検定が存在しない免許もある

ここまで卒業検定について述べてきましたが、自動車免許の中には卒業検定が存在しないものもあります。それは「大型特殊自動車第二種免許」および「けん引第二種免許」です。

大型特殊自動車第二種免許とは、中型旅客輸送用自動車を営業用に運転するときに必要となる運転免許です。中型旅客輸送用自動車に該当する車種としては除雪車やマイクロバスなどがあり、この免許は除雪作業飲や送迎運転手として働く時などに必要とされます。


けん引第二種免許とは「トレーラーバス」と呼ばれるけん引型のバスを運転する時に必要となる免許です。トレーラーバスは第2次世界大戦後に現れた車両形式でしたが、昭和30年代半ばには姿を消した車両です。現在では、日本国内でトレーラーバスは1台しか残っておらず、けん引第二種免許が使える車両もその1台しかありません。そのため、けん引第二種免許の実用価値はほとんどなくなっており、今では資格マニアの人だけが受験する資格です。

上記の2種類の免許は道路交通法で教習を行う旨が定められていないため、卒業検定を行わなくてもよいことになっています。もしこの2種類の免許を取得しようと思うなら、独学を中心として勉強を行い、運転免許試験場で試験を受けて取得する必要があります。

どちらの免許の試験内容も一種よりも難しい内容になっています。大型特殊自動車第二種免許の試験では乗客に合わせた扉の開閉なども試験項目に含まれます。けん引二種の場合は一種と試験内容は同じで、合格点の水準が10点高くなっています。

まとめ

卒業検定は教習所への入所以来の努力が問われる時です。検定に向けて苦心する時間は辛いものですし、時には不合格にショックを受けることもあるでしょう。

しかし、ここが正念場です。卒業検定を突破できれば、晴れて車を運転できるようになります。ぜひ工夫の限りを尽くして努力の総決算を行ってみてください。きっと、達成感でいっぱいの素晴らしい瞬間があなたを待っているはずです。

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