【ヘッドライトの黄ばみ】原因は?
長く乗っている大事な愛車。気がつくとヘッドライトが黄ばんでいたなんて経験はありませんか?
また、街中でヘッドライトが黄ばんだ車を見たことがある方も多いでしょう。ヘッドライトは車の顔であり、ここが黄ばんでいると見栄えが悪くなってしまいますよね。
では、なぜヘッドライトが黄ばんでしまうのでしょうか?
■黄ばみの原因は主に4つ
車のヘッドライトが黄ばむ原因は主に4つあります。
紫外線、経年劣化、ライトユニットの熱、傷です。
「昔はヘッドライトが黄ばんだ車は見なかった」と記憶している方もいるのではないでしょうか。
1980年代まで、自動車のヘッドライトカバーはガラス製でした。
ガラスは紫外線を吸収しにくく、表面硬度も高いので傷が付きにくく、黄ばみが発生しにくかったのです。
技術が進歩すると、ポリカーボネート(熱可塑性プラスチック)製のヘッドライトカバーが主流となります。軽く、加工しやすいので複雑なデザインのヘッドライトも成形できる上、対応万一事故にで割れても破片が飛び散らないからです。
ポリカーボネートの弱点は紫外線を吸収すること。そこで現在の自動車のヘッドライトカバーにはコーティングが施されています。長い間、紫外線にさらされることなどで表面のコーティングが劣化すると、黄ばみが発生するのです。
【ヘッドライトの黄ばみ】予防・防止策は?
ヘッドライトの黄ばみを予防するにはどうすればいいのでしょうか。
まずは紫外線を避けるのが一番です。
ガレージ保管でなくても、日の差し込む場所への駐車を避ける、ボディカバーを使用する、などの方法が考えられるでしょう。
また、ヘッドライトをLEDバルブに交換する方法もあります。最近の車のヘッドライトはLEDが採用されていますが、お持ちの車が従来のハロゲン灯の場合、バルブが発する熱も黄ばみの原因となっています。ネット通販で1万円前後で購入できます。
もっともお手軽なのは、カーショップなどで入手できるヘッドライト専用のUVカットフィルムを貼る方法。
ヘッドライトに付着した汚れを十分に拭き取って貼るだけで劣化を防止できます。フィルムの表面が傷んだら新たなフィルムを貼り直せば問題ありません。
■予防せずに黄ばみを放置するとヘッドライトを交換しなくてはいけない場合も…
ヘッドライトの黄ばみは見栄えだけの問題ではありません。
黄ばみを放置すると、やがて光量が落ち、夜間の走行に支障をきたすばかりか、車検も通らなくなってしまいます。
もし車検に通らなくなるほど黄ばんでしまったら、ヘッドライトを交換しなければならないケースも出てきます。多くの場合、カバーだけを交換することは出来ず、ヘッドライトユニットそのものを交換しなければなりません。
その場合、工賃を含めて安くても数万円、高ければ数十万円かかってしまう場合もあります。そうならないように、早めの対策をオススメします。
ヘッドライトの黄ばみを除去する方法
自分でもできるヘッドライトの黄ばみを除去する方法を紹介します。
用意するものは耐水ペーパーとコンパウンドです。まずはじめにヘッドライトカバーを水洗いして汚れを落とします。次に耐水ペーパーでヘッドライトを磨きます。
ここで汚れを残したまま磨いてしまうと、ヘッドライトに傷がつく原因となります。黄ばみの度合いが強いヘッドライトの場合1000番、1500番の耐水ペーパーから磨きはじめるとよいでしょう。
徐々に目の細かい耐水ペーパーに移行してください。
耐水ペーパーを使うときは必ず水をかけながら研磨しましょう。ヘッドライトカバー全体を優しく、ムラなく磨くのがコツです。やがて黄色い水が出てくるので、白い水になるまで磨いてください。ここまでくれば、黄ばみは落ちています。
その後、目の細かい耐水ペーパーでさらに磨き、ヘッドライトバーの表面にできた傷を滑らかにして目立たなくしてください。
耐水ペーパーでの研磨が終わったら、コンパウンドで細かな傷を取りましょう。目に見えない傷でも、汚れの原因になります。そこで、コンパウンドで丹念に磨いてください。ガラスの鏡面のようにピカピカに仕上がります。
磨き作業はこれで完了です。ただ、ヘッドライトカバーはコーティングされていない状態になっているので、新たにコーティング剤を塗布して紫外線から保護する必要があります。ヘッドライトカバーのコーティング剤はネット通販やカー用品店で入手できます。
ヘッドライトクリーナーを使おう
ヘッドライトカバー専用のクリーナーも市販されています。
下地処理からコーティングまでセットになっているものもあるので、手軽に作業することができます。
ここでは、オススメのヘッドライトクリーナー3種類を紹介します。
■1.ナポレックス・アーマーオール ヘッドライト用クリーナー
研磨剤は不使用で「汚れ除去用」と「輝き保護用」の2種類のワイプスが入っています。まずはオレンジ色のパッケージに入っている「汚れ除去用」ワイプスでヘッドライトをしっかり拭いてください。汚れが付着しなくなるまで拭いたら、新しいワイプスに交換してさらに拭きます。ワイプスは4枚入っているので、片側のヘッドライトに2枚ずつ使いましょう。
拭き取り作業が終わったら、ヘッドライトの表面が乾いていることを確認し、紫色のパッケージに入っている「輝き保護用」のワイプスを取り出して、ヘッドライトの表面に塗布してください。同じ方向にワイプスを動かすのがコツです。この2ステップで汚れ除去からコーティングまでこなすことができるのが魅力です。
■2.Danact Allplace ヘッドランプ リムーバー セット
専用のリムーバーが付属されているセットです。ヘッドライトを綺麗にすることができるのが特徴です。耐水ペーパーで研磨した後、リムーバーから出るスチームで汚れを徹底除去できます。少し高価ですが、見違えるほど綺麗になるとのことです。
■3.アダマスオクタ MPS グロスアップパウダー
ヘッドライトだけでなく、ボディにも使用できます。1回の工程で汚れ除去からコーティングまでを済ますことができるので、手軽さが最大の特徴です。1本買えば、普通車10台分の施工が可能でコストパフォーマンスにも長けています。
■オートバックス、イエローハット等のカー用品店でも
オートバックスやイエローハット等、カー用品店でもヘッドライトの黄ばみ除去は行なっています。料金はクリーニングとコーティングのセットで10,000円前後のところが多いようです。
「失敗したらどうしよう」「自分で磨くのは面倒」という方はプロに任せるのもアリです。
オートバックス:
ヘッドライトポリッシュ 3,000円~(左右)
ヘッドライトコーティング 5,000円~(左右)
作業時間は合わせて約60分です。ヘッドライトを磨いた後、アクリル樹脂の下地を施し、最後にガラスコーティングします。このコーティングは1年持つので、一度綺麗にすれば1年はその状態を保つことができます。
(2019年6月現在)
イエローハット:
ヘッドライトクリーニング 2,000円~
コーティング 8,600円~
作業時間は合わせて約3時間前後です。ヘッドライトをポリッシャーで磨いた後、コート剤で保護します。綺麗になったヘッドライトの愛車を目にすれば、気分は爽快です。
(2019年6月現在)
まとめ
黄ばんだヘッドライトは見栄えも今ひとつですし、何より安全性を考えると早急に対処した方がいいのは言うまでもありません。
ちょっとしたDIYで自分でも黄ばみを落とせますし、車好きならそんな時間も楽しいのではないでしょうか。キレイなヘッドライトで気持ちのいいカーライフを送ってみてはいかがでしょうか?