ジェイド 概要・走行性能
ホンダ・ジェイドはホンダの3列シートを持つミニバンにカテゴライズされる車です。2013年から中国向けに販売されていましたが、2015年からは日本でも販売されています。日本仕様はハイブリッド専用車の位置づけとなっています。
■概要・特徴
ジェイドは発表当初、自らはミニバンを名乗りませんでした。走り重視のコンセプトなのに2+2+2のシートポジションを持っているだけでミニバンと呼ばれることに抵抗があったのかもしれませんが、ホンダとしてはその後「新価値ミニバン」と呼んでいるようです。
日本仕様は3列シートのみの設定で、発売当初はハイブリッド車のみでしたが、その後ガソリン車「RS」もラインナップされました。
また安全装備である「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を最上級グレードに標準装備し、その他グレードにもオプションで追加できるようになりました。
■デザイン・ボディーカラー
ジェイドは、ストリームと4代目オデッセイを統合すべく開発された車で、ボディサイズは両車の中間に設定されています。デザインコンセプトは、軽快なキャビンを足回りがしっかりと支えるものです。そのためウエストラインを大きく下げて軽快さを演出しています。また足回りの力強さを表現するためにドアパネル張り出しのピークを低くすることにより、タイヤとボディの塊を低い位置で一直線に見せるようにしています。
ボディカラーはテーマ色であるホワイトオーキッド・パールを始め8色のボディーカラーが用意されています。
■走行性能
ジェイドは走行性能を高めるだけではなく、車としての基本である「まっすぐ安定して走る」ことをメインコンセプトに据え開発されたことにより、ホンダらしい尖ったものはなく、とても快適な乗り心地を実現しています。
また高い静粛性のため、振動を抑えるボディ構造を採用するとともに、吸音フロアカーペットや遮音機能付フロントガラスなどを採用しています。
さらに広いウィンドウによる見晴らしのよい視界も快適なドライブに欠かせないとともに、とてもUターンし易く安全に一役かっています。
■ハイブリッド
ジェイドが搭載するSPORT HYBRID i-DCDは、ガソリンエンジンと電気モーターの双方を動力源とするフルハイブリッド・システムです。快活な動的性能と燃費性能を両立させるべく開発されたものです。
アイドリングストップシステムも標準で装備され、燃費向上と排ガスの量を抑制することが出来ます。
また、SPORT HYBRID i-DCDをより有効に働かせるため、エコ運転をサポートするリアクティブフォースペダル、コーチング、ティーチング、ECONモードを備えたエコアシストも標準装備しています。
ジェイド 車内空間・快適性能
ホンダが発売しているジェイドには居心地の良い空間、そして快適に走行出来る様々な機能が搭載されています。超高密度低床ならではのゆとりのあるプラットフォームなど様々な特徴があります。そこで、ジェイドの車内空間や快適性能についてご説明します。
■快適性能
ジェイドは最大の特徴である超高密度低床プラットフォームを実現させています。
この超高密度低床プラットフォームによって低くても広さを感じさせてくれます。アームの取りつけ方や排気システムの薄型化など様々な部分にこだわっています。
そして足元から天井までゆとりのある、まさにリムジンに乗っているような感覚で過ごせるリムジンスペースをも搭載しています。Vスライドキャプテンシートを採用していて、ソファでくつろいでいるような柔らかさが特徴的であり、着座位置も低いので座りやすさも抜群です。
■シートアレンジ
ジェイドは非常に多彩なシートアレンジが出来るのが特徴的で、どんな用途でも工夫次第で利便性の高い快適な空間となり得ます。
3列目シートの5:5分割床下格納機構と2列目シートを活用すれば最大6人まで乗車することが可能であり、目的に応じてシートを自由にアレンジすることが可能です。自転車等の大きな荷物を乗せたい時には2列目シートと3列目シートを倒すことで難なく乗せることが出来ますし、2列目シートの片側を倒すことで長い荷物も楽々乗せられるだけでなく、レイアウトも気になりません。
■ラゲッジスペース
ジェイドの3列目シートには5:5分割床下格納機構が搭載されている為、3列目シートを倒すことでフラットなラゲッジスペースを確保することが出来ます。
広くて使いやすいラゲッジスペースとして多彩な荷物を収納することが可能であり、開口部地上高が低いことから荷物の積み降ろしが簡単に行えます。目的に応じて様々な荷物が簡単に積み込める為、まさにどこへでもドライブなどが出来る便利な機能となっています。
さらにラゲッジスペースを展開する際には3つのステップを行うだけでいいので難しい操作が必要ありません。
■搭乗人数・シート
ジェイドはシートをフルに活用することで最大6人乗りを実現しており、使われているのは本革シートとコンビシートの2種類です。
もちろんシートを倒したり収納したりすることで3人乗りや4人乗り、5人乗りなど人数に合わせて乗車することが可能であり、より複数人での走行を可能にしています。
コンビシートは汚れやしわに強いのが特徴です。また、コンビシートはしっとりとした質感で、車内を上質な空間にしてくれます。対して本革シートは一部にプライムスムースを使用しています。
ジェイド 装備・安全性
精悍なフォルムに加え、パワフルで静粛な走行性能を実現したジェイド。安全性についても充実の装備を誇ります。平成27年度自動車アセスメントの予防安全性能評価において、最高ランクを獲得したのはまさにその証です。
■予防安全性
2015年度予防安全性能評価において最高ランクの「ASV+」を獲得したホンダのジェイドには、安全なドライビングをサポートする豊かな機能や装置を備えています。
まずHonda SENSINGは、ミリ波レーダーと単眼カメラを融合した高精度なセンサー機能によってドライバーをサポート。例えば、車間距離をはじめ、衝突回避や車線検知、急発進防止などにおいて想像以上の威力を発揮します。
また、LaneWatchによって助手席側ドアミラーに内蔵されたカメラが作動。ドライバーからは見えにくい左後方の状況を瞬時に映し出します。これによって車線変更による接触や、左折時の巻き込みなどを回避します。
■衝突安全性
新・安全性能総合評価で最高ランクの「5つ星」を獲得したジェイドには、衝突安全性についても乗員をフォローできる安心のシステムがあります。
なんといっても衝突安全設計ボディなので、既に企画製造プランの段階から衝突に強い車体フレームを視野に入れています。
また、ジェイドのエアバッグは前方のみならず、側面からの衝突にもしっかりアジャスト。1列目からリアクォーターガラスまでをカバーするサイドカーテンエアバッグなので、全席の乗員を包み込むようにガードします。どのようなシチュエーションなっても、乗員へのダメージを最小限に食い止める車内環境がここにあります。
■バリエーション・価格
ホンダのジェイドは2つのバリエーション(ハイブリッド・ガソリン)から、それぞれ乗る方のニーズにマッチした各種グレードを選ぶことが可能です。
ハイブリッドのベースモデルは洗練された都会的なデザインと、豊かな車内空間を融合させた理想の先進的マシン。リーズナブルな価格でお求めできます。
さらにこれに加え、数々の充実した安全装備を組み入れたのがHYBRID X。信頼性の高い安全運転支援システムHonda SENSINGをはじめ、LaneWatchや車両挙動安定化制御システムVSAが、乗員の方をしっかりと守ります。
■試乗記
まずホンダのジェイドに乗ってみて体感できるのは、そのスポーティな走りとパワフルな加速性です。これは力強いトルクを生むモーターと、効率性の高い直噴エンジンとをコラボレーションした、SPORT HYBRID i-DCDによるもの。今までにない高次元なドライビング感覚を味わうことができます。
また直噴ガソリンターボエンジン「VTEC TURBO」が搭載されたRSに乗れば、これとは別のドライビング感覚を楽しむことができます。
つまり、アクセルを踏んだ瞬間にパワフルに加速するだけではなく、その加速の持続性も抜群。
しかもターボエンジンによって低回転から生み出された静謐感は、ガソリン車であることを忘れさせてくれます。