ダブルクラッチとは?

ダブルクラッチという言葉は、AT車全盛の現在では、あまり耳にしなくなった言葉かもしれませんね。
ダブルクラッチとは、マニュアル車(MT車)のギアチェンジの際、クラッチを二回踏む操作のことを呼びます。
ダブルクラッチのやり方

シトロエン DS4
①クラッチを踏む
②ギアをニュートラルに入れる
③クラッチを戻す
④アクセルを踏んで回転数を合わせる
⑤クラッチを踏む
⑥ギアを入れる
⑦クラッチを戻す
こういった手順になります。

ホンダ CR-Z(6MT)
■ダブルクラッチは今も必要なのか?

通常、マニュアル車は、ギアを変える際に一度クラッチと呼ばれるペダルを踏み、ギアをあげて(もしくは下げる)その後、ギアチェンジが終わってからクラッチを離すという操作でギアチェンジを行います。
作業手順として、
クラッチを踏む⇒ギアを変える⇒その後クラッチを離すという作業を行います。
これが通常のギアチェンジの手順です。
それなら、ダブルクラッチはどういう時に必要なんだと思われる方も多いかもしれません。
結論としては、特に必要ありません。
というのも、もともと、昔のトランスミッションの機構では、ダブルクラッチが必要でした。というのも、ギアを変えるときのエンジンの回転数を、アクセルでうまく調整して合わせる必要があったためです。
しかしながら、今の車のトランスミッションの機構では、変速時にスムーズに回転が合う構造(フルシンクロメッシュトランスミッション)となっています。
そのため、厳密に言えば今の車にはダブルクラッチはあまり必要ではないと言えるでしょう。
■ダブルクラッチには賛否両論ある
先ほども述べたように、今の車はすべて、フルシンクロメッシュトランスミッションだからダブルクラッチは必要ない。
といった意見と、一方で走行条件によっては効果的、スポーツ走行には必要、という意見があるようです。
シングルクラッチとは?

フィアット パンダ
シングルクラッチとは、オートマチックトランスミッション(AT)の一つです。
ATには、その他にもトルコン式、CVT、シングル式に対してデュアル式(DCT)と呼ばれているものなどもあります。
・スムーズな自動変速でギアチェンジする方式のトルコン式AT。
・さらにスムーズに、かつ燃費のため無段階式にしたCVT。
・MT構造のままに、クラッチと変速の自動化に成功したのがシングルクラッチ式AT。
・このシングルクラッチ式の動作のぎこちなさを改善したのがデュアルクラッチ式ATとなります。
まとめ

ホンダ シビック ハッチバック(MT車)
最新のAT車を運転する際にはもう必要がない、ダブルクラッチ。
今ではこの言葉自体を知らない方も増えてきています。
MT車や旧車に乗る機会のある方は、少し試してみたい、そんな存在かもしれませんね。