ホイールベースとは?
ロールスロイス ファントム・エクステンデッド
では、はじめにホイールベースとは何なのか簡単に説明すると、クルマを真横から見た場合の前輪の車軸と後輪の車軸の間の長さの事です。
車のカタログにも載っていますが国産車の場合、一般的には単位は「mm」で表記されています。
また、左右のタイヤの中心から中心までの距離(トレッド)との割合で、運動性能を大きく左右するほどの大事なポイントとなっています。
ホイールベースの表記は何のために必要?
メルセデスベンツ Cクラス
表記の必要性としては、その長さによってクルマの車内空間の広さや運転する際の小回りが違ってくることが挙げられます。
その他にも、乗り心地なども関係してきますが、クルマ選びの観点は各々違っていますので一概に長いほうが良い、短いほうが良いということは言えません。
そこで、自分の用途に応じて長さを決めるための目安としてカタログなどにも記載されているのです。
しかし、数字だけを見てもその広さや運転のしやすさなどは分からないものです。
長さが少し違うだけでもそのクルマの性能を変えてしまうほどのポイントとなりますので、慣れていない方は試乗をし、そのクルマを基準として自分に合ったものを選ぶようにするとよいでしょう。
■ホイールベースの表記が必要な理由
上記でも少し述べましたが必要な理由としては、ざっくり3つに分けるとその長さによって異なる観点を表記を基準に見ることができます。
〇 運転時の安定性
〇 小回りの差
ホイールベースが長い事のメリットとデメリット
ロールスロイス ファントム ロングホイールベース
ここでは、ホイールベースが長いことでどういったメリットとデメリットがあるのかをご紹介していきましょう。
■ホイールベースが長い場合のメリット
車内空間が広い
一番のメリットとして挙げられるのは、車内空間の広さでしょう。
単純にシートを増やせばで乗車人数は多くなりますし、乗車人数を増やさなくても後部座席と前の座席の距離が広くなることで足元が楽になります。
また、ミニバンのように乗車人数を増やしても問題ありません。もっと、長くなるとバスなどのように大人数の人が乗車できるようになります。
直進の安定性がある
直線で長距離を運転する場合や高速道路などを運転する際は、ホイールベースが長いほうが安定性に優れています。
そのため、スムーズに運転するには最適といえるでしょう。
振動が少なく乗り心地が良い
路面からの衝撃を受けづらく、クルマが走行する際に上下運動が少ないため、車体の振動が少ないのも特徴です。
そのため、車に乗っていてもそういったもものを感じづらく乗り心地もよくなるというわけです。
■ホイールベースが長い場合のデメリット
小回りが利かない
自動車学校などで学んだ事があると思いますが、前輪よりも後輪のほうが内側を通ります。
ホイールベースが長い場合には、この内輪差が大きくなるため、カーブを曲がる時に軽自動車の感覚で乗用車を運転すると縁石に乗り上げてしまったり、何かにぶつかりそうになるといったことが起きる可能性があります。
また、軽自動車であれば一度で曲がり切れるが、ホイールベースが長い車では切り返しをしなければ一度で曲がり切れないといった道などもあり、デメリットに繋がるでしょう。
ホイールベースが短い事のメリットとデメリット
トヨタ iQ
次は、ホイールベースが短い場合のメリットとデメリットをご紹介します。
■ホイールベースが短い場合のメリット
小回りが利く
ホイールベースが短い車のメリットとしては、小回りが利くことが挙げられます。
小回りが利くことで、ハンドル操作が楽になるため、運転が不慣れな人でも安心です。
周囲の状況がわかりやすい
運転席から後輪までの距離が短いので、周囲の状況がわかりやすくなります。
例えば、駐車の際に距離が短ければ後ろの距離が図りやすく駐車もしやすいでしょう。
■ホイールベースが短い場合のデメリット
室内空間の狭さ
ホイールベースが短いとその分、室内空間も狭くなってしまします。
後席に人を乗せる場合は、大きなデメリットになってしまいます。
走行時の振動が大きい
ホイールベースが短い車のデメリットとして、走行時の振動が大きいことも挙げられます。
そのため、乗り心地もホイールベースが長い車と比べると振動が大きくなる分少し落ちるといえるでしょう。
ホイールベースとトレッド比の関係は?
ホイールベース/トレッド比が1.78のBMW『3シリーズ』
冒頭で少し述べましたが、簡単に言うと左右のタイヤの中心同士の距離をトレッドと言い、ホイールベースを前後のトレッドの平均値で割った数字がトレッド比となります。
トレッド比によって車の乗り心地やハンドリングなどが大きく変わってくるので車えらびの重要なポイントとなってきます。
ホイールベースの長い車、短い車にどんなものがある?
ホイールベースの長いクルマと短いクルマの特性がわかると、長いもの短いものにはどのような種類があるのか知りたくなりますよね。
ここでは、それぞれの特徴を持ったクルマにはどんなものがあるのかをご紹介していきましょう。
■ホイールベースの長い車(国産車)
トヨタ ハイエース ワゴン
トヨタ ハイエースワゴン
ホイールベース3,110mm
ハイエースについて知りたい方はこちら
日産 シーマ
日産 シーマ
ホイールベース3,050mm
シーマについて知りたい方はこちら
レクサス LX570
レクサス LX570
ホイールベース2,850mm
LXについて知りたい方はこちら
■ホイールベースの短い車(国産車)
ダイハツ コペン
ダイハツ コペン GRスポーツ
ホイールベース2,230mm
コペンについて知りたい方はこちら
スズキ ジムニー
スズキ ジムニー
ホイールベース2,250mm