プジョーのステーションワゴンとは?
プジョー 508SW 2018年
フランスの自動車メーカーあるプジョーは1889年に蒸気機関を動力とする世界最初の3輪自動車を製作して以来、多くの自動車を製造してきました。
プジョーが生産している乗用車にはコンパクトカーからSUVまで多岐に及びますが、人気が高いのはプジョー・508です。
プジョー・508SWの全長は4,790mmで同社のフラッグ・シップモデルとなる大きさです。ちなみにミドルクラスの乗用車は需要が大きいので、世界中の自動車メーカーが競合しています。
その中でもやはりプジョーは、他車とは一線を引くほどこのクラスでは、人気と実力を備えた車ではないでしょうか。
プジョーの乗用車は独自設定のサスペンションを備えているため、走行安定性を高めつつ乗り心地が良いという特徴があります。柔らかくて安定性の高いプジョーの自動車は、「猫足」と表現されることがあります。
最近は、多くの荷物が搭載できて車内が広くて乗り心地の良いステーションワゴンが人気を集めています。プジョー・508にもセダンと兄弟車に相当するステーションワゴン(508SW)が存在し、日本でも正規輸入車を購入できます。
プジョー・508SW(初代)は2011年に発売が開始され、2018年にモデルチェンジが行われて2019年6月27日に予約受け付けが始まりました。
現行モデルではセダンとステーションワゴンともに欧州Dセグメントに属しており、競合車種にはメルセデスベンツCクラス・BMW3シリーズ・アウディA4などがあります。
プジョー 508SWの性能
新型のプジョー・508SWの車体重量は1.5〜1.7tで、搭載するエンジンは1.6L直列4気筒ターボ(ガソリン)または、2L直列4気筒(ディーゼル)の2タイプです。
駆動方式はいずれのグレード・タイプも前輪駆動方式(FF)で、トランスミッションは8速AT(日本仕様車)となります。いずれもエンジン排気量は2000cc未満ですが、車体サイズが5ナンバーサイズを超えるので3ナンバーとなります。
ガソリンエンジン車の排気量は1.6Lで車体重量の割にエンジンが小型に感じるかもしれませんが、ターボチャージャーを備えていることで、180馬力もの最高出力を発揮します。
ディーゼルエンジン車についても、最高出力が177馬力と強力です。約1.6tの車体重量に対して高出力のエンジンを搭載しているため、スポーティーで俊敏な走りが楽しめます。
ガソリンエンジン車と、ディーゼルエンジン車は、いずれもエンジンの最高出力に大きな差はありませんが、実際に運転した際の、加速感に大きな違いがあります。
ディーゼルエンジン車は低回転域でもトルクが強く、市街地や坂の多い山道でも力強い走りが楽しめます。高トルクのディーゼルエンジン仕様車なら、人や荷物を満載していてもしっかり加速してくれるでしょう。
ちなみに日本仕様車のトランスミッションは8速ATのみですが、欧州仕様車は6速MT版も販売されています。日本でもまだまだ需要がある、MTの販売も待たれる車の一台ではないでしょうか。
プジョー・508には先進的な安全機能を装備しており、2輪車や歩行者を検知すると非常ブレーキが作動する「アクティブセーフティブレーキ」が付いています。安全装備に加えて、ドライバーの負担を軽減させるためのアシスト機能も追加されました。
アシスト機能には、渋滞時に全車を追従してストップ&ゴー機能も備えるアクティブクルーズコントロールのほか、レーンポジショニングアシスト(車線内の任意の位置をキープ)・道路標識表示・インテリジェントハイビーム・バックカメラなどがあります。
オプション装備として、ナイトビジョン(暗視カメラ)も設定しています。
■プジョー508SWのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,790mm×1,860mm×1,420mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,800mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,540kg | |
燃費 | JC08モード:14.7km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボチャージャー付 | |
最高出力 | 133kW(180PS)/5,500rpm | |
最大トルク | 250N・m/1,650rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動 | |
トランスミッション | 8速 オートマチック |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
プジョー 508SWの外装と内装
歴代のプジョーの乗用車は、時代ごとに直線基調または曲線重心のデザインが採用されてきました。直線・曲線ともに必要以上の装飾や凹凸が設けられておらず、シンプルかつ明快なフォルムがプジョーの特徴です。
508は歴代の乗用車のデザインとは大きく異なり、装飾や質感の高い外装で高級感が感じられます。“プジョーらしくない”フォルムの508SWは、エレガントかつ内部が機能的に作られています。
■プジョー 508SWの外装
プジョー 508SW リア
508SWの外装ですが、全体的に質感や高級感が感じられるフォルムに仕上げられています。歴代のプジョーのデザインとは大きく異なる姿で、何も知らない人が車体だけを見たらプジョーとは気づかないかもしれません。
508ステーションワゴンの見た目がスポーティーかつ安定感が感じられる理由のひとつは、車高が低く設定されていることが関係しています。車高が低いことで走行安定性が増し、荷物の出し入れがしやすいというメリットがあります。
プジョー 508SW サイド
508SWの外装は、セダンタイプと比較しても重量感が感じられます。実際にセダンよりもステーションワゴンが車体重量は増加しましたが、それでも重量の差は40kgで大人1人分にも満たないほどの差です。
ホイールベースはセダンと同じですが、ステーションワゴンはリヤオーバーハングが4cmほど長くなっています。4cmの差により、セダンに対して重量感や安定感が感じられるようになりました。
プジョー プジョー 508SW 2019年
細かい部分に目を向けると、ウインドウ周りが、フレームレスで滑らかかつ上品な仕上げとなっています。フロント部分についても、細かく作り込まれており、これまでになかった新しいフロントマスクが印象的です。
お馴染みのライオンエンブレムが中央に配置されており、ヘッドライトは先進的なデザインのLEDが採用されています。
プジョーの過去のモデルのボディは飾り気のない大衆車という印象を持たせるデザインでしたが、従来の508は飾り気のなさから脱却した大胆な外装に生まれ変わりました。
■プジョー 508SWの内装
プジョー508SW
プジョー・508SWは機能性重視のステーションワゴンで、大人4人が乗車して荷物を満載しても長距離ドライブが楽しめるような設計になっています。
後席を使用した状態(5名乗車時)でも、後方に530Lのラゲッジスペースがあります。後席を格納すると1,780Lもの大きなラゲッジスペースを確保することができ、かなり大きな荷物も収納することが可能です。
プジョー508SW
ステーションワゴンはリヤバンパーの下部にセンサーが設けられており、足をセンサーのかざすだけでテールゲートが開く、ハンズフリー電動テールゲートを備えています。これにより、両手にいっぱい荷物を持っている時でも簡単にテールゲートを開くことができます。
大きな荷物の出し入れをする時や、ペットを連れた旅行の際も便利です。キャビンの内装は全体的にシンプルかつ機能的なデザインですが、ラグジュアリーなセダンのように落ち着きが感じられるように仕上げられています。
プジョー 508SW 新型(GT BlueHDi)
ステアリングホイールが小さいので、メーター類が見やすくなっています。運転席のメーター類はアナログ風のデジタル表示で、4種類の表示モードに切り替わります。
センターコンソールにはピアノのキーのようなスイッチが並んでおり、これらのスイッチでナビゲーションシステムや空調などが操作できます。
プジョー 508SWの新車・中古車価格
プジョー 508SWの新車価格・中古車価格について見ていきましょう。
■プジョー 508SWの新車価格
メーカー希望小売価格(消費税込)
508 SW GT BlueHDi | 5,266,000円 |
508 SW GT Line | 4,930,000円 |
508 SW Allure | 4,502,000円 |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
■プジョー 508SWの中古車価格
プジョー 508SWの中古車価格は、40万円〜525.8万円となっています。
年式によっては、新車で購入するよりもかなりお安く購入できるものもあるようです。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2020年4月現在)
まとめ
プジョー 508SW アリュール
日本国内では国産車やドイツ車が人気を集めていますが、プジョーの乗用車はデザインや走行性能が優れた機能的であるという特徴があります。
プジョー・508SWは走行性能や機能性の面で先進的な技術を多く搭載しており、コストパフォーマンスに優れたステーションワゴンといえます。5ドアハッチバックよりも大きな荷物スペースが確保されていることから、日常の買い物からアウトドアまで便利に利用できるクルマです。
ステーションワゴンの購入をお考えの方であれば、新型のプジョー・508SWも考慮してみるのはいかがでしょう。