軽トラックとは?
日産 NT クリッパー
軽トラックとは、日本の軽自動車規格に合わせて作られた積載量350kgを上限とするトラックです。普通のトラックに比べ、車両価格や維持費が格段に安いため、配達や農作業などに広く利用されています。
小回りが利くことはもちろん、小さなボディでも力強くぬかるみや坂道を走り、荷物をたくさん積めることなど用途が広く利便税が高いため、セカンドカーとして所有している方も少なくありません。
■軽トラックと軽バンの違い
ホンダ N-VAN
軽トラックと同じように小さくても荷物をたくさん積める車に軽バンがあります。こちらも郵便配達や宅配など大活躍の車です。
荷台と荷室の違いだけでほぼ同型なのですが、ホイールベースの長さが軽トラックは約1,900mm、軽バンは約2,400~2,500mmと500mmほどの差。これにより、軽トラックの最小回転半径がかなり違ってきます。
なぜこのように作り分けたかというと、田畑や狭い悪路を走ることの多い軽トラックは、より小回りが利くように設計され、荷重のかかる荷台の下に後輪が必要となったからです。
一方の軽バンは配送に使われることが多いため、直進安定性を考慮し、ホイールベースが長く設計されました。それぞれの目的に特化したわずかな違い、気付きにくい点ですが納得させられます。
軽トラックの人気ランキング
それでは、さっそく軽トラックの人気ランキングを見ていきましょう!
■第5位 スバル サンバートラック
スバル サンバートラック
1961年の発売開始以来、赤帽専用車やJAサンバートラックなど、認知度の高いスバルサンバー。堂々5位にランキングインです。
とくに6代目までは、ポルシェ911と同じRR駆動から「農道のポルシェ」と呼ばれ、マニアの高い評価を得ています。7代目以降はダイハツのOEM供給を受ける形でフルモデルチェンジされています。
サンバートラックのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,780mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 1,900mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 760kg | |
燃費 | JC08モード:19.0km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHC 12バルブ | |
最高出力 | 34kW(46PS) /5,700rpm | |
最大トルク | 60N・m (6.1kgf・m) /4,000rpm | |
駆動方式 | 2WD(後2輪駆動) | |
トランスミッション | 5MT |
(2020年4月現在 スバル公式サイトより)
新車価格
サンバートラックTBは5速MT2WD が77万円。これにスマートアシストが付くと83万円になります。4AT4WDの場合101万0千円、スマートアシスト付きで107万円。
大型荷台作業灯の付いたTCタイプはスマートアシスト標準装備で5MT2WDが97万円、4AT4WDになると120万円です。
※公式メーカー価格調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
中古車価格
サンバートラックTBの5MT2WDのスマートアシスト付きで支払総額が81万8千円。2019年発売の走行距離8kmとなっています。
同グレードで2018年式の走行距離5,000kmの中古価格は71万8千円にまで下がります。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
■第4位 日産 NT100クリッパー
日産 NT100クリッパー
2003年の三菱自動車のOEM供給から始まった日産の軽商用車への展開。同年9月に発売された初代NT100クリッパーはミニキャブとほぼ変わらない外観でした。
2代目以降はスズキからOEM供給を受けキャリィ仕様に。使いやすさと燃費の良さで安定した人気を保ち、4位にランキングインしました。
NT100クリッパーのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,765mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 1,905mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 690kg | |
燃費 | JC08モード:19.8km/L | |
エンジン種類 | DOHC12バルブVVT水冷直列3気筒 | |
最高出力 | 37kW(50PS) /5,700rpm | |
最大トルク | 63N・m (6.4kgf・m) /3,500rpm | |
駆動方式 | 2WD(後輪駆動) | |
トランスミッション | 5MT |
(2020年4月現在 日産公式サイトより)
新車価格
NT100クリッパーDXの場合、3AT4WDのメーカー希望小売価格は102万6千円になります。これにセーフティパッケージを付帯すると109万6千円です。
DXよりワンランク上のGXの場合、3AT4WDは121万8千円となります。農作業に特化した、人気のDX農繁仕様は97万5千円です。
※公式メーカー価格調べ(2020年4月現在)のデータです。
※価格はすべて消費税抜き
中古車価格
DXの3AT4WD、2017年式で総額101万4千円と新車と変わらないモデルもあれば、農繁仕様の2019年式、未使用車で支払総額86万円というものもあります。
DXタイプは、走行距離の少ない状態の良い車が70~90万円で展示され、かなりリーズナブルです。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
■第3位 ホンダ アクティトラック
ホンダ アクティトラック
2021年6月に生産終了が発表されているアクティトラックですが、ホンダ初の4輪モデル「T360」や「TN360」を継承した軽トラックとして、多くのユーザーがいます。
使いやすさと、ホンダならではのすぐれたエンジン性能による走りやすさが人気。生産終了を惜しむ声が多数寄せられています。
アクティトラックのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,735mm | |
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ホイールベース | 1,900mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 770kg | |
燃費 | JC08モード:18.4km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒横置 | |
最高出力 | 33kW(45PS) /5,500rpm | |
最大トルク | 59N・m (6.0kgf・m) /5,000rpm | |
駆動方式 | 2WD | |
トランスミッション | 5MT |
(2020年4月現在 ホンダ公式サイトより)
新車価格
もっとも安いSTDが76万円、SDXの5MT2WDは79万6千円になります。
同グレードの5MT4WDになると91万6千円。ATTACKの5MT4WDは94万4千円、TOWNの5MT4WDが112万円です。
※公式メーカー価格調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
中古車価格
アクティSDXの5MT4WD、走行距離2,000kmと8,000kmいずれも95万円台にて展示販売、同グレードの2009年式走行距離48,000kmは46万1千9百円となっています。
ATTACKの場合、2014年式が85万8千円、TOWNは2008年式で40~50万円台が相場となっています。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
■第2位 スズキ キャリイ
スズキ キャリィ
1971年から2009年までの、実に39年もの間、トラック販売台数でランキング1位に君臨していたスズキキャリイ。ダイハツハイゼットにその座を譲ったとはいえ、いささかも人気が衰えることはありません。
荷台フロアは低く、長さは軽トラック最長で使い勝手抜群。累計販売台数が400万台を超えた今も、メガヒットを継続中です。
キャリイのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,765mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 1,905mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 680kg | |
燃費 | JC08モード:19.8km/L | |
エンジン種類 | R06A型水冷直列3気筒 | |
最高出力 | 37kW(50PS) /5,700rpm | |
最大トルク | 63N・m (6.4kg・m) /3,500rpm | |
駆動方式 | 2WD(後2輪駆動) | |
トランスミッション | 5MT |
(2020年4月現在 スズキ公式サイトより)
新車価格
新車のメーカー希望小売価格は、7キャリイKXの5MT2WDが96万2千円、3AT2WDは104万4千円になります。それぞれ4WDになると、110万円と117万6千円です。
キャリイKCの5MT2WDは66万9千円とリーズナブルです。
このAT車は、エアコン・パワステ付きで85万8千円です。KC農繁仕様車は5MT4WD、86万7千円になります。
※公式メーカー価格調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
中古車価格
販売台数の多い人気車種は中古車市場でも多彩です。特にKCの中古車は多く、AT車が走行17,000kmで67万7千円2004~2005年式になると30万円台、2008年の走行26,000kmでも47万円とリーズナブルなお値段です。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
■第1位 ダイハツ ハイゼットトラック
ダイハツ ハイゼットトラック
発売開始が1960年の超ロングセラーであり、現行軽自動車でもっとも古い歴史を持ちます。2010年からはライバルのスズキキャリイを抜いて年間販売台数でランキングトップに。
あらゆる装備を充実させ、誰が乗っても納得できる軽トラックです。
ハイゼットトラックのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,780mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 1,900mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 740kg | |
燃費 | JC08モード:19.6km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒12バルブDOHC | |
最高出力 | 34kW(46PS) /5,700rpm | |
最大トルク | 60N・m (6.1kg・m) /4,000rpm | |
駆動方式 | 2WD | |
トランスミッション | 5MT |
(2020年4月現在 ダイハツ公式サイトより)
新車価格
スタンダードSA Ⅲtの5MT2WDが税込み83万円、4WDは97万円となっています。4AT4WDになると106万円です。スマートアシスト装備のないスタンダードが77万円、4WDは91万円、4AT4WDで100万円となっています。
人気のジャンボは5MT2WDが101万5千円、4AT4WDは124万5千円です。ジャンボSA Ⅲtになると、それぞれ106万9千円、129万5千円となります。
※公式メーカー価格調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
中古車価格
ハイゼットトラックジャンボの5MT4WD、2015年式走行28,000kmがドラレコ付きで90万4千円です。スタンダードの4WD、2014年式が70万3千円とこちらもリーズナブル。
2019年式のSA Ⅲtは走行1000km、70万9千円となっています。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年4月現在)
※価格はすべて消費税抜き
まとめ
ダイハツ ハイゼット アニバーサリー
働き者の象徴のような軽トラックの人気ランキングご紹介しました。新車の商用利用はもちろん、セカンドカーとしても欲しくなるのが軽トラックという車です。用途に応じて新車から中古車まで選択肢はかなりの数に上ります。
人気ランキングはひとつの目安で価格と用途を中心に絞っていけば、きっと良い買い物ができるでしょう。一家に一台、軽トラックとしたいものです。