ミラジーノとは?
ダイハツ ミラジーノ
ミラジーノとは、かつてダイハツ工業が製造・販売していたクラシック風の軽自動車となります。
丸目で愛嬌のあるヘッドランプが特徴のフロントフェイスに、オシャレで上質感のあるインテリアで販売直後から人気のある車種となりました。
ミラジーノの歴史
ダイハツ・ミラジーノ
初代ミラジーノL700系が登場したのは1999年3月になります。軽自動車のボディ規格の変更があったことを受け、フルモデルチェンジが施された5代目ミラセダンをベースに開発されました。
ミラクラシックの後継モデルとして誕生したミラジーノという名は、イタリア語で容姿端麗という意味を持つ単語・GIUNONICO(ジュノニコ)が由来となっています。
次いで2004年11月に登場したのが2代目のミラジーノL600系となります。初代の魅力である個性的かつクラシカルな外観・内装を保ったまま、軽自動車に求められる基本性能を追求してより使い勝手が良くなりました。
よりスポーティでモダンな外観へと生まれ変わり、一層シリーズへの人気を高めることに成功したモデルになります。
女性ユーザーから支持されている理由
女性人気がある理由は?
5ドアハッチバックのボディは、丸いフォルムや立ち気味のフロントウインドウが印象的で、そんなミラジーノを見て開発者の思惑通りと言うべきかクラシックカーを連想してしまいます。
特にドイツのBMWが持つブランドである、ミニクーパーを思い浮かべてしまう方が多いのではないでしょうか。無骨なSUVや流線形のボディが映えるスポーツタイプよりも、クラシックなスタイルでなおかつ丸いフォルムのミラジーノの方が女性人気が高い傾向にあります。
木目調のインパネやステアリングによって格調高く演出される車内に、単色の本革とスエード調のシートがさらに上質感を底上げしています。キュートな外観とおしゃれな内装が女性の人気を集めました。
■ミラジーノの評価
ダイハツ ミラジーノ
冬場になると燃費が少し落ちるという評価がありますが、流れのいい道路では夏場とあまり変わらず、郊外ではカタログより燃費が良くなるという評価もありました。
車体が軽く扱いやすくて愛着のわく見た目という評価になっています。
歴代のミラジーノたち
ダイハツ ミラジーノ
ミラジーノの基礎知識を学んできたところで、ここからは歴代のモデルを見ていきましょう。
大きく分けると1999年からの初代と、2004年からの2代目に分かれます。また派生バージョンとも言うべき、普通車モデルのミラジーノも一緒に紹介します。
■【初代 ダイハツ ミラジーノ】クラシックスタイルの軽
1999年に誕生したのが初代ミラジーノです。L700系と呼ばれ、販売が終了する2004年までの5年間で本家ミラの売り上げの過半数を占めるほど優秀な成績を誇りました。
全車3気筒モデルで、モデルライフを通して5速マニュアル、3速オートマ、4速オートマ、CVTなど多彩なトランスミッションが搭載されました。
ターボはDOHCで64馬力、自然吸気エンジンでは58馬力を示します。
特筆すべき点は車体の軽さであり、現在の軽自動車でも850kg以上が主流であるのに対して初代は780kg前後と非常に軽く、そのお陰でタイヤやブレーキなどの消耗品の寿命が長いことに加えて、燃費も非常に良くなっています。
しかも近年のような高さのある軽自動車とは比べ、初代に採用されているハッチバックはコーナーを曲がる際も動きが軽快となり快適と評判が高くなっています。
シートに座った際の違和感や癖が少なく、天井の高さも手頃と設計に無駄がありません。
初代ダイハツミラジーノの中古事情
よりクラシックカーに近い初代ミラジーノを選ぶ利点は、なんといっても価格の安さです。初期モデルであるため、2代目よりも価格が安くなる傾向にあります。
2000年の秋にはマイナーチェンジが行われており、初代の前期モデルと比べて安全性能が向上しています。
主な改善点はボディの安全性向上と安全に配慮したインテリア設計、マニュアル車へのクラッチスタートシステムの装備などが挙げられます。価格と性能のバランスを総合的に見れば、初代の中でも後期モデルの方がお得です。
注意点としては、維持費の高さを念頭におきましょう。
燃費性能が最近の車よりも劣っており、近年の優秀な車であれば35〜37km/L前後であるのに対して初代は20.5km/L程で、中古車価格は0.8万円台~126万円台がおよその相場となっています。
※車情報サイトResponse、中古車情報調べ(2020年5月現在)
■【2代目 ダイハツ ミラジーノ】更にモダンクラシカルに
2代目ダイハツ ミラジーノ
2004年11月にフルモデルチェンジを遂げて、初代とは異なり専用設計のボディで登場しました。
先代のクラシックな雰囲気を残しつつも、現代的なアレンジが施されより洗練されたデザインとなっています。
EF型のエンジンを引き継いだものの、ターボモデルや5MTは撤廃して4ATに統一することによって女性向けを意識したモデルとなりました。
自然吸気エンジンにターゲットを絞って、床上の防音や振動抑制を実現させています。
カスタムモデルとして設定された、ミニライトも人気車種となります。フォグランプが追加され、ルックスの良さが際立つようになっています。
ホイールの大きさは14インチアルミから、英国・ミニライト社製の15インチホイールへとサイズアップしました。
なお女性層に対してのアプローチの一環として、ターボモデルが撤廃されています。ラゲッジルームも広く、リアシートを倒すことでさらに面積が広がり多目的に使用できるモデルとなります。
2代目ダイハツミラジーノの中古事情
比較的新しい車に乗りたいという方やモダンなデザインが好きな方、ターボモデルは不要というケースにおいては2代目を選ぶと良いでしょう。
初代との一番大きな違いとして室内空間の広さが挙げられます。全長や全幅など車体サイズ自体は変わらないものの、室内空間を拡張することに成功しました。
本革を使用したスエード調のシートや、木目調のインパネ・ステアリングホイールなど、クラシカルな見た目も人気があります。中古車価格は、0.7万円台~79万円台がおよその相場となっています。
※車情報サイトResponse、中古車情報調べ(2020年5月現在)
■【ダイハツ ミラジーノ1000】普通自動車バージョンのミラジーノ
ミラ ジーノ1000
ミラジーノは軽自動車だけでなく普通自動車のバージョンも存在しており、それがミラジーノ1000になります。同シリーズの上位グレードという形で、2002年に登場しました。
ボディは初代ミラジーノから、エンジンに関してはストーリアと同じ馬力のものを採用しています。
ただし個性やコンセプトが埋もれてしまい、1000ccのパワーを持つことが税金や車検費用の面で不利になってしまいました。その結果、2004年に登場した2代目ミラジーノと入れ替わりになるように販売を終了しました。
ただ、1000ccのパワーを持ちながらも780kgという軽さで、速いとは言い切れないものの魅力を感じる方も少なくありません。
ダイハツ ミラジーノ1000の中古事情
リリースされた台数自体が少ないため、初代や2代目よりも中古市場における在庫は少なめになっています。ただ通常の普通自動車にはないバランス感覚と、軽自動車にはないパワー感と余裕に魅力を感じる方もいます。
そのため価格が大暴落するということもなく、安定した価格で供給されている狙い目の車種の1つとなっています。中古車価格は、18万円台~114.8万円台がおよその相場となっています。
※車情報サイトResponse、中古車情報調べ(2020年5月現在)
ミラジーノの専門店!?
ダイハツの人気車種の1つであるミラジーノは、生産終了してから10年以上も経過しているにも関わらず根強い人気を誇ります。その人気は留まることがなく、なんと都市圏においては専門店も存在しています。
関東や関西などの主要都市には、必ずと言っていいほど一軒以上ミラジーノの専門店があります。初代や2代目の在庫はもちろん、マイナーチェンジモデルやオプションパーツまで揃えておりどの店も品ぞろえが豊富となっています。
もし都市圏にお住まいで、ミラジーノを探しているのであれば専門店に足を運んでみるのをおススメします。
まとめ
ダイハツ ミラジーノ
ミラジーノは1999年にミラの派生として誕生し、クラシックな見た目とモダンな仕様というバランスの取れたモデルとなります。よりクラシックな見た目と無骨なMTが欲しいなら初代を、モダンかつ扱いやすい車が欲しければ2代目を狙うことをおすすめします。
販売終了してはいるものの人気は未だ衰えず在庫も充実しているため、目的や用途に見合った最高の中古車を入手しましょう。