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モノコックとは?基本情報や特徴、ラダーフレームとの違いをご紹介!

モノコックとは?基本情報や特徴、ラダーフレームとの違いをご紹介!

皆さんはモノコックという言葉を聞いたことがありますか?航空機に始まりを持つ構造で、現在ではクルマや鉄道などにも採用されている技術です。今回はクルマにおけるモノコックボディ構造を、ラダーフレームと呼ばれる構造と比較しながらご紹介します。

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モノコックとは?

ランボルギーニが自社開発したカーボンファイバー製モノコック

モノコックボディとは現代のクルマにおいて主流となっている車体構造の1つです。ボディとシャーシが一体構造となっていて、「卵の殻」や、難しい言葉だと「応力外皮構造」とも表現されています。

トヨタ ヤリスやホンダ フィットのようなコンパクトカーから、トヨタ 86や日産 GT-Rといったスポーツカーに至るまでモノコックボディが採用されており、以下で紹介するラダーフレームのクルマよりも普及率は高いです。

モノコック構造はクルマから生まれたものではなく、航空機の製造技術からクルマへ利用されたものです。

大型化した現代の航空機で採用されているのはセミモノコックと呼ばれる構造で、これは骨材に外板(クルマで言うところのボンネットやドアなど)を組み合わせた補強が施されています。

ラダーフレームとは?

スズキ ジムニーのラダーフレーム

モノコックボディと共にクルマのボディ構造の1つとして存在しているのがラダーフレームボディになります。上から見ると梯子(ラダー)のような形状をしているのがラダーフレームと呼ばれる理由です。

ラダーフレームはモノコックボディのクルマと比べて頑丈なところが大きな魅力となっています。フレームそのものが頑丈に作られているのがその理由です。酷く荒れた路面を走った際に強い衝撃がタイヤに伝わったとしても、フレームで一度衝撃が吸収されることでボディへの衝撃が緩和されます。

このように頑丈な点は大きなメリットなのですが、頑丈ゆえに車両重量が重くなりがちです。また、モノコックのクルマに乗っている時よりも衝撃を感じやすくなります。ラダーフレームのクルマの乗り心地はモノコックのクルマにはない独特なもので、乗り心地はあまり良いとは言えません。

トヨタ ランドクルーザーやスズキ ジムニーやメルセデスベンツ Gクラス、あと各種トラックなどにはラダーフレームが採用されています。

モノコックのメリット・デメリット

メリット:軽量かつ高剛性

モノコックボディのメリットとして挙げられるのは、軽量であること。特に軽さに関してはラダーフレームのクルマよりも明らかに優れているので動きも軽快です。軽いので燃費も良し。

またボディ自体が一体構造となっていることである程度の剛性を得ることにも成功しています。さらに床の位置を低くしやすいので、車内空間を広く確保できる点や乗り心地がラダーフレームのクルマより良い点も魅力です。

デメリット:破損した時の修理が大変

モノコックボディのデメリットは破損した時の修理が大変なことです。モノコックボディそのものに歪みが生じるとクルマ本来の走行性能に影響するアライメントにズレを生じさせます。

モノコックボディの修理には当該箇所のパーツを取り外したり、板金作業が必要となるので時間・手間・金が結構かかるのです。これを理由に廃車や乗り換えを検討する人もいます

ボディやフレームの歴史について

左の車両がランチア ラムダ ティーポ221カッサーロで、その右隣がランチア ラムダオッターヴィアセリエトルペードルンゴ

すでに述べましたように現代のクルマのほとんどはモノコックボディが採用されています。

しかし、クルマのボディの始まりはモノコックボディではなくラダーフレームのようなフレーム型です。これは馬車を真似して作られたと言われています。

クルマのフレームの歴史は木製フレームから始まりました。

その後スチール製のフレームが使われるようになりますが、フレーム上にエンジンやトランスミッションにサスペンションといった基本的なパーツが組み合わされていたのです。これは今でも継承されています。

世界で初めてモノコックボディが採用された乗用車は1922年に誕生したランチア ラムダという車種です。

モノコックボディを採用するだけでなく、前輪に独立懸架式が採用された最初の量産四輪乗用車でもあり、自動車工学に多大な影響を与えたと言われています。

モノコックとラダーフレームのクルマ、どちらを選ぶべき?

三菱 パジェロスポーツ

2020年6月時点で、国内で発売されている各自動車メーカーのラインアップを見ている限りだと、ラダーフレームが採用されているクルマ(乗用車)というのは前半で触れたランドクルーザーやジムニーにGクラスなどで、それ以外のクルマは大方モノコックボディです。

新車で購入する場合にはラダーフレームのクルマの選択肢は絞られると考えておきましょう。

ジムニーやGクラスのような重厚感の溢れるデザインが好きな人やオフロード走行で遊びたい人であれば、ラダーフレームのクルマを選ぶのはアリです。

このような理由のない人や、街乗りでの乗り心地を優先する人、車内が広くて燃費の良いクルマに乗りたい人はモノコックボディのクルマをおすすめします。

まとめ

モノコックボディとラダーフレームはそれぞれ一長一短。街中の一般的な道路を走る分にはモノコックボディのほうが有利ですし、本格的なオフロードコースや林道を走って遊びたいと思ったらラダーフレーム採用車が最適です。

これからクルマの購入を検討している方は、気になるクルマのフレームにどれだけこだわりがあるのかを調べてみてはいかがでしょうか?

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