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ドグミッションとは何?他のミッションとの違いや特徴

ドグミッションとは何?他のミッションとの違いや特徴

車のシフトレバーは、 一般的にインパネシフトにあるものは多いですが、マニュアルとなればフロアになります。しかし車の中には、ドグミッションを採用している車もあります。ではドグミッションとはどのようなミッションでしょうか?またその他のミッションとの違いは何なのかご紹介します。

⏳この記事は約3~4分で読めます。


ドグミッションとは?

シーケンシャル

ドグミッションとは簡単にいうと、ギアを噛み合わせる時にギア同士をドグによって直接つなげるミッションです。

通常のマニュアルミッションでは、シンクロメッシュという機能があり、ギアチェンジをする際にギア同士の回転数を合わせる仕組みを持っています。

しかしドグミッションの場合にはこうした機能がありません。ギア同士の回転数を上手に合わせてからギアチェンジをしなければいけないのです。さらにドグミッションには、凹凸形状の噛み合い式の断続機構を持っています。

凹凸形状のドグと呼ばれる機構を持っており、このドグクラッチと呼ばれているもので断続を行います。ドグミッションの場合には、シンクロメッシュなどの回転数を合わせる機構もないので強度と信頼性が向上するという特徴があります。

ギア


通常のマニュアルミッションであれば、Hパターンで1速は左上、2速は左下などとギアチェンジしていきますが、ドグミッションの場合にはシーケンシャルドグといわれる前後の動きだけでシフトチェンジを行うものが多いです。

通常のHパターンと同じドグミッションもありますが、一般的にレースで使われることが多いドグミッションは、シーケンシャル方式が採用されることが一般的です。

それも、設計によっては軽量化が可能なシーケンシャルシフトパターンとドグミッションの構造は相性が良いからです。またシーケンシャルの方がレースにおいてシフトミスを低減できることから多くのドグミッションに採用されています。

その他のミッション

シフトノブ

その他のミッションについて見てみましょう。ここではマニュアルミッションで使用されるものについてご紹介します。

Hパターンミッション

マニュアルミッションで多く採用されているのはHパターンのミッションです。一般的にミッションといえばHパターンミッションを指すことが多いです。

Hパターン上に配置されたギアポジションに対して、シフトレバーを押すことでギアの変速を行います。シフトレバーの下にはミッションに向けて伸びるロッドやワイヤーで構成されるリンク構造があるのです。

フロアではなく、インパネシフトの場合でもHパターンで変速することがありますが、これでも同じようにロッドやワイヤーで内部のギアを変速します。

Hパターンで変速するミッションの多くはシンクロメッシュ機構を用いて変速を行います。目的のギアに変速するときには、まずシンクロナイザーリングと繋がって回転数を合わせてから変速するのです。

マニュアルミッション

シンクロナイザーリングはシャフトと同時に回転するだけでなくスムーズに スライドすることができます。変速を行う時にスリーブがまずシンクロナイザーリングをギア側に押し付けるように動くのです。

摩擦によってシャフトとシンクロナイザーリングの回転数が一致し、スムーズにギアが変速できるようになると、正常に変速が行われます。

シンクロメッシュ機構があるのでそれぞれのギアの回転数が異なる場合でもギアの切り替えを行うことができるようになります。

シーケンシャルミッション

シーケンシャルミッションとは、構造よりも変速方法が特徴です。

1速ずつギアを操作するミッションのことを指します。 一般的なHパターンのミッションでは4速から2速にギアチェンジするなど、ギアを飛ばして変速することが可能です。

しかしシーケンシャルミッションの場合には、4速、3速、2速と1段ずつ変速することとなります。 セミオートマでこのシーケンシャルミッションが採用されていることもあり、パドルシフトで変速を行うことがあります。

シーケンシャル

ミッションの構造では シーケンシャルドグと呼ばれるドグミッションを採用されているものや通常のシンクロメッシュ機能が付いているミッションを使ったものもあります。

ドグミッションはレースでは確実にギアチェンジできることからニーズがありますが、街乗りでは扱いにくいことからあまり使われることがありません。

しかしセミオートマの車に搭載されているシーケンシャルミッション操作であれば噛み合いクラッチで ギアチェンジを行うので街乗りで乗る車にも採用されます。

電子制御の油圧アクチュエーターによって自動でシフトチェンジを行うので、スポーティーに走行したい時にシーケンシャル式でシフトチェンジするのです。

ギアチェンジを行うときにシフトミスを軽減できる造りになっていることからレースで採用されることが多いです。レース車両の場合には、シーケンシャルミッションにドグクラッチ方式のギアを使ってギアチェンジを行います。

ATに採用されるミッション

ATのシフトノブ

その他のオートマミッションに採用されるミッション方式について見ていきましょう。

一般的な車には遊星歯車が用いられたATや無段変速のCVT、また電子制御でギアチェンジを行うDCTが搭載されています。それぞれの仕組みや特徴を見てみましょう。

AT(遊星ギア)

一般的なオートマチックトランスミッションはプラネタリーギアと中心にあるサンギアや、さらに噛み合っているピニオンギア、そしてリングギアから構成されています 。サンギアとリングギアは一つのユニットに1つ、そしてピニオンギアは複数個組み合わされているものです。

この複数の組み合わせによるユニットを使って変速を行います。リングギアを固定したり、サンギアを固定するなど複数の組み合わせによって、増速したり減速させたりするのです。

複数のプラネタリギアユニットが組み合わせることで、多段トランスミッションを実現しています。

ユニットに組み合わされているクラッチをつないだり、切ったりすることで変速します。センサーや油圧制御によって自動で最適なギアに変速します。

AT車にはトルクコンバーターという装置があり、車を停止させる際にもクラッチ操作の必要がないほか、発進時など強いトルクが必要な時にはトルクを増幅させることもできます。

CVT

CVTはオートマチックトランスミッションの一部になりますが 、一般的な ATとは構造が異なります 。一般的なATの場合にはDレンジに入れているとギアの組み合わせをセンサーや油圧制御によって行い、走行シーンに合わせたギアへと変速していきます。

しかし、CVTの場合にはギアが存在しておらず、2つのプーリーとベルトやチェーンを組み合わせて変速を行うのです。

インプットシャフト(エンジンの動力を伝える)とアウトプットシャフト(動力をタイヤに伝える)の間にプーリーがあります。このプーリーの間を通っているベルトやチェーンの軌道直径を変化させることで無段階で変速できるのです。

スクーターも同じような原理で変速します。

DCT

DCTもATの一種になりますが、構造としてはマニュアルトランスミッションと似ていると言えるかもしれません。ATのように遊星ギヤを用いずにミッションと同じようにギアが組み合わされている構造です。

しかし、DCTでは奇数ギアと偶数ギアに分かれています。 奇数ギアはインナーメインシャフトにつながっていて、偶数ギアはアウターメインシャフトにつながっているという構造です。

エンジンから伝えられた動力は、これらのギアを通じた後に、カウンターシャフトを通じてタイヤへと動力が伝えられます。

DCT


発進するときは1速が選択されています。 そして1速で走っている間に次のギアが準備されており、回転数を合わせているのです。一定の回転数になると1速のクラッチが切れ素早く2速のクラッチが繋がります。

そして2速に入ると、今度は3速のギアが用意されており、一定の回転数になると3速に変速されるのです。このようにしてシフトチェンジが行われていきます。

奇数ギアと偶数ギアに分かれており、一段ずつシフトチェンジが行われる仕組みです。

ドグミッションの特徴や強み

メリット

車に搭載されている多種多様なミッションの仕組みをご紹介してきました。それを踏まえてドグミッションにどのような特徴があるのか、またドグミッションの強みについて見ていきましょう。

一般的にはレースユースで用いられることが多く市販車で採用されているのは非常に珍しいです。

耐久性が高い

通常のシンクロメッシュ機構の場合には、シンクロナイザーリングは摩耗することを前提としています。強大なエンジンパワーに使用する場合に、エンジン出力に見合った設計が難しくなります。

万が一シンクロナイザーリングが破損してしまうと、そのギアに変速することができなくなってしまい、レースでは不安要素となります。

それに対しドグミッションのように、部品点数が少なく大きなギアを用いることが可能な点は、耐久性を高めるのに有利です。

素早いシフトチェンジが可能

ドグミッションは素早いシフトチェンジを行うことができます。シーケンシャル方式で変速する方法が取り入れられることが多く、H方式と比較すると素早いシフトチェンジが可能です。

ドグミッションの場合には、エンジン回転数とギヤの回転数を合わせる時にクラッチを使わずに変速することも可能です。

もちろんギアに負担をかけることにもなりますので、多用することはできませんが 、レースなどコンマ数秒を争う世界ではシフトチェンジの素早さもメリットとなります。

ドグミッションの欠点

街乗り

ドグミッションのデメリットを見ていきましょう。シフトショックが大きいことや街乗りで扱いづらいことが主なデメリットです。

シフトチェンジのショックが大きい

シフトチェンジの際にショックが大きくなります。シンクロナイザーリングがないのでギアの回転数を合わせなければ、回転数の違いがそのままショックになります。

ドグミッションが使われているバイクの場合には、チェーン駆動なのでショックを吸収してくれます。しかし車の場合には、そのショックがそのまま現れてしまいます。

ドライバーの技量に左右される点でもありますが、どうしてもシフトチェンジのショックが大きくなるのはデメリットです。

街乗りでは扱いづらい

街乗りには扱いづらいこともドグミッションのデメリットです。先ほどのシフトチェンジの難しさがあることを取り上げました。

シフトチェンジのショックを軽減するためには回転数を合わせるために、ダブルクラッチを行う必要があります。

それは変速を行う前に、まずニュートラルでクラッチを繋ぎエンジンの回転数を高めてから、再度クラッチを切って変速を行います。手間がかかる上にスムーズに変速するためには操作技術が求められるのです。

ドグミッションはレースにはぴったり!

ドグミッションは、街乗りでは扱いづらいですが、ハイパワーに耐えられることや素早いシフトチェンジが可能なことからレースに使われています。

愛車をレース仕様にカスタマイズしているなら、ドグミッションを検討することもできます。もしくはシーケンシャルミッション式を採用した車でスポーティなギアチェンジを楽しむこともできるでしょう。

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