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知らないと危険?!オーバーヒートとは

知らないと危険?!オーバーヒートとは

気持ち良くドライブをしていたらボンネットから煙が。異臭もするし、見たことのない警告灯も点灯。こんな時どうしたらいいのか?今回は、オーバーヒートの原因と対処法、修理についてを解説します。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


オーバーヒートとは?

オーバーヒート

オーバーヒート

エンジンは正常値を超えて高温になると、正常に動かなくなります。このような状態になってしまった場合、パワー不足になる恐れがあり、最悪の場合エンジンが壊れてしまいます。

走っている際にオーバーヒートを起こしてしまうと、事故を起こしてしまう恐れがあります。エンジンが冷えないので火事になってしまうことがあり、大変危険な状態になります。

電気自動車や燃料電池車を除いて、車にはガソリンまたはディーゼルエンジンが搭載されています。エンジンはシリンダー内で燃料を燃焼させたエネルギーを、動力へと変換します。

エンジンの内部はピストンやクランクなどの部品が高速で動いており、金属同士の摩擦熱が発生します。

ほとんどの自動車はエンジンを冷却する目的で、水冷式のラジエーターを搭載しています。エンジン内部の金属同士の摩擦で熱が発生するのを防ぐ目的で、エンジンオイルが循環しています。

オーバーヒートの原因

クーラント液

クーラント液

自動車のエンジンは冷却機構を備えているので、普段はオーバーヒートが起こることはありません。ただし、何らかの異常があるとエンジンを冷却することができなくなり、オーバーヒートに陥る恐れがあります。

ここでは、車のエンジンがオーバーヒートになる原因をいくつか見て行きましょう。

【原因1】クーラント液漏れ

現代の一般的な自動車のエンジンは水冷式で、冷却液(クーラント液)を使ってエンジンを冷却する仕組みになっています。

空気で冷やしたあとにエンジンの内部を冷やします。クーラント液は完全に密封されているので、頻繁に補充する必要はありません。

クーラント液はポンプで循環していますが、ホースなどが劣化して液漏れが起こると液量が減少してエンジンを冷却することができなくなります。オーバーヒートの起こる原因が、クーラント液の液漏れであるケースが少なくありません。

液漏れを起こしていなくても少しずつ液量が減少するので、定期的に不足分を補充する必要があります。

【原因2】エンジンオイルの不足

エンジンオイルが劣化していたり不足すると、エンジン内部で金属同士の摩擦熱が発生してオーバーヒートの原因になる場合があります。

エンジンオイルには摩擦熱が発生するのを防ぐことに加えて、エンジンを冷やすこともできます。エンジンオイルが不足すると潤滑性能が低下して摩擦熱が発生したり、放熱ができなくなりオーバーヒートを起こします。

基本的にエンジンオイルが劣化すると交換をする必要があり、また、少しずつ減少し続けます。エンジンに何らかの故障が生じる原因の1つに、エンジンオイルが漏れて液量が不足することが挙げられます。

【原因3】ウォーターポンプの故障

ウォーターポンプには、クーラント液を循環させる役割があります。水冷式エンジンはクーラント液がエンジン内部とラジエーターの間を循環することで、上手く冷却することができます。

もし、ウォーターポンプが故障すると高温のクーラント液を冷却させることができなくなり、エンジンがオーバーヒートを起こしてしまいます。

ちなみに、ウォーターポンプを稼働させるための動力は、エンジンの回転を利用する場合が多く、クランク軸の回転をポンプに伝えるためにベルトが使用されます。このベルトは劣化していき、やがて切れてしまいます。

そうなると、ベルトが繋がっているポンプが動かなくなり、こちらもオーバーヒートを起こすことになってしまいます。

オーバーヒートを知らせてくれる!警告灯の意味

通常の表示

通常の表示

オーバーヒートになるとエンジンが停止したり、修理不能な故障を起こしてしまいます。運転席のパネルには運転手にオーバーヒートを知らせるための警告灯があります。

運転中に警告灯が点灯してしまうとオーバーヒートの可能性があるので、適切に対処しなければなりません。

その警告灯は水温警告灯と呼ばれるもので温度計の形をしていて、赤いランプが点灯した場合は冷却水(クーラント液)が非常に高温であることを示しています。冷却水が機能しなくなるほどの高温を起こす原因として、液量の不足やポンプ故障などが考えられます。

また、オーバーヒートを示す警告灯のうちの1つに、エンジンオイルの油圧警告灯があります。これが点灯した場合はエンジンオイルの液量が不足しているなどの原因で十分な圧力でオイルを供給できない状態が疑われ、オーバーヒートの一因になる可能性があります。

もし起きてしまったら?オーバーヒート対処法

オーバーヒートを起こしたら三角コーンを置こう

オーバーヒートを起こしたら三角コーンを置こう

警告灯が点灯したりエンジンの回転が不安定になった場合は、オーバーヒートの可能性が考えられます。

もしもオーバーヒートが起きてしまった場合は、ただちに適切に対処する必要があります。

まずは安全な場所に停車させる

走行中にオーバーヒートが起こったら、最初に安全な場所に停車させましょう。エンジンが稼働していても、出力が不足したり停止する恐れがあるからです。

そのまま走行を続けると交通事故の原因になるので、安全な場所に移動して停車させる必要があります。

エンジンを冷ます

オーバーヒートを起こして車が動かなくなってしまったら、熱くなったエンジンを冷やす必要があります。エンジンが高温のままだと、エンジンそのものが故障したりゴムや樹脂製の部品が劣化する恐れがあるからです。

冷却水が足りているのであれば、エンジンをかけた状態のまま温度が下がるのを待ちます。十分な量の冷却水が残っていてウォーターポンプに異常がなければ、エンジンをかけた方が効率的に冷却できます。

もし冷却水が不足していたり残量確認ができない場合は、すぐにエンジンを停止します。エンジンを停止したら、ボンネットを開いてエンジンルーム内を冷却させましょう。十分に冷えるまでは、冷却水のウォーターキャップに触れてはいけません。

冷却水(クーラント液)を補充する

オーバーヒートが起きやすい理由で多いのは、冷却水(クーラント液)の残量不足です。十分に冷えた後に、冷却水を補充するようにしましょう。

冷却水は長期間使用すると錆びの粉塵や不純物などで汚れることがあり、定期的に交換をする必要があります。冷却水の交換をしないと錆などが原因でポンプが故障したり、ウォーターラインの詰まりの原因になります。

クーラント液・エンジンオイルの不足以外にも、ホースなどの部品や装置の故障も考えられます。再発を防ぐために、故障した部分の部品交換をするようにしましょう。

オーバーヒートが起こるとどうなる?エンジンへのダメージは?

オーバーヒート時にはエンジンから煙が出る

オーバーヒート時にはエンジンから煙が出る

オーバーヒートを起こすとエンジンが過熱状態になり、大きなダメージを受ける恐れがあります。通常であればエンジンは熱対策が施されているので、正常な状態であれば問題ありません。

ただし1度でもオーバーヒートを起こしてしまうと部品が劣化して、何度も再発したり別の箇所が故障する恐れがあります。

オーバーヒートを起こしてしまった場合は、冷却水やエンジンオイルの補充に加えて、エンジンの点検・修理が必要になります。エンジンが大きなダメージを受けてしまった場合は、車の買い替えが必要になる場合もあります。

オーバーヒート修理費用の相場

車がオーバーヒートを起こしてしまった場合は、冷却水・エンジンオイルの補充や故障個所の修理などをする必要があります。

冷却水・エンジンオイル不足程度であれば少額の修理費用で済みますが、ウォーターポンプやパイプを交換する場合はもっと費用がかかります。

冷却水・エンジンオイルの補充や交換を依頼すると、数千円程度の費用がかかります。ラジエーター部品の交換やウォーターポンプを交換する場合は、数万円~10万円程の修理費用が必要です。

電動ファンを交換すると、10万円以上の費用がかかります。エンジンが深刻なダメージを受けた場合は、買い換えることが必要になります。

エンジンを買い換える場合は電子部品や周辺の機器も一緒に交換する必要があり、小型車でも最低50万円以上かかります。数十万円もの修理費用が掛かる場合は、新しく車を買うほうが良い場合もあります。

オーバーヒート修理期間の目安

冷却水やエンジンオイルを補充する程度であれば、数十分程度で修理が可能です。冷却水の補充・交換やオイル交換程度であれば、ガソリンスタンドで給油するついでに依頼することができます。

タイミングベルト・ポンプ・ラジエターなどを交換するとなると、最短でも半日~2日ほどかかります。

ただし整備工場が混んでいたり部品の在庫が不足していると、数日~1週間ほどかかることもあります。ちなみにエンジンを載せ替える場合は、半月~1ヶ月ほどの期間が必要になります。

まとめ

オーバーヒート対策にオイル交換も必須

オーバーヒート対策にオイル交換も必須

オーバーヒートを起こすと交通事故や車両火災などの危険がありますし、エンジンに重大なダメージを受けることもあります。

走行中にオーバーヒートを起こした場合に備えて、対処方法を知っておくことが大切です。

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