サーモスタットとは?

サーモスタット
エアコンやこたつにも温度を調節する部分があるように、エンジンの中にも温度を調節することができる部品が存在します。これがサーモスタットです。
エンジンの中にある水温調整を担当しており、ある一定の温度まで保ちながら燃焼効率を向上させているのです。
車を快適に走らせるためのファクターとしては、エンジンとラジエーターとこのパーツの三角関係は重要な位置づけであり、冷却水がスムーズに流れてくれることからそれぞれの役目をしっかりと果たしています。
サーモスタットの仕組み

サーモスタットの仕組みは?
サーモスタットの主流はバルブ式のもので、中心部のばね上の部品がこれに相当します。
車が停車中の場合など基本的な状態は閉まっている状態で、稼働中は開いている状態になり、開いているときは、エンジン内部の温度が高い状態であることを意味しています。
自動車やバイクがオーバーヒートせずに走行できるのは、このサーモスタットがしっかり仕事をしてくれるからです。
サーモスタットの寿命や故障した時の症状は?
車に限らず、どの部品にも必ず訪れるのが寿命による故障です。こればかりは避けて通れない道ですので、日ごろから機会があれば整備工場などで点検してもらい交換するようにしましょう。
では、サーモスタットの寿命や故障した時の症状について見ていきましょう。
■サーモスタットの寿命は?
サーモスタットを普通に使うことを前提に考えると、寿命は約10年とされています。
他にも、走行距離から考えることもでき、走行距離が10万km程度までいけば交換するようにしましょう。
エンジン内部のタイミングベルトの寿命もほぼ同じくらいの寿命であることも覚えておくと良いでしょう。
■サーモスタットが故障した時の症状は?
車も快適なドライブをしているうちに、いつ故障するのかわからないものです。
サーモスタットが故障した時の症状には、以下のようなものがあります。
開きっぱなし
これはエンジンが冷却され過ぎていると認識されますので、オーバークールという扱いを受けます。
本来役割を果たしてくれるであろうエンジンがこの時ばかりは温めてくれず、ずっと冷却したままの状態が続きます。
このまま放置しておくと、最悪の場合はヒーターが効きにくくなる、エンジンの調子が悪くなる、燃費が悪くなるおそれがあります。
閉まりっぱなし
対照的に固定されたままだとオーバーヒートとなりエンジンそのものが故障する恐れがあり、最悪の場合は車自体使い物にならなくなります。
そのため、エンジンの交換もしくは車そのものを買い替えるようなことになってしまいます。修理や買い替えに多額の出費が必要となるので注意しましょう。
それを避けるためには、前述の通り約10万kmの走行時及び交換後約10年経過時に対処しておくことに越したことはありません。
サーモスタットの交換方法

サーモスタットの交換方法も知っておこう
実際に交換することについては自分で行うか業者にお願いするかのいずれかになります。
費用が気になる方は自分で交換するのも良いですし、自分で交換することに自信がない方は、無理をせず業者に頼むと良いでしょう。
では、サーモスタットを自分で交換する方法を見ていきましょう。
冷却水を抜く
車によって、サーモスタットがついている場所は異なります。
場所によっては冷却水がこぼれる場合があるので抜いておきましょう。
ラジエーターホースを外す
一般的な自家用車の場合、エンジンの上部に装備されているアッパーホースがこれに該当しますが、場合によっては車の構造に伴う位置関係により違う取り付け方も存在します。
いきなり取り外すと逆に壊れるリスクが高くなることから、事前作業としてホースの位置を確認しておきましょう。
次に、デジカメやスマホのカメラ機能を使ってエンジン内部を撮影し、どの部分がホースなのかを前もって記録しておくのも良いでしょう。
サーモスタットの取り付け
古いパーツを取り出してから、新しいパーツに交換します。
その際、締め付け具合が違う箇所があればそこだけ圧力がかかってしまいます。
その反動で別の所にゆるみが生じることもあるので、締付けに関しては均一の力で固定しておきましょう。
まとめ

愛車についてもっと知ろう
サーモスタットはエンジンの温度調整をするために重要な役割を果たし、車を守ってくれる大事なパーツです。
まさに縁の下の力持ちであり、安全かつ快適なドライブを提供する黒子的存在で非常に頼もしいものなんですよ!