車内で発症する熱中症が起こる原因
車内で熱中症が起こる原因
熱中症で恐ろしいのは、エアコンが効いて涼しいのに熱中症になる場合があることです。
日中日差しのきつい時間帯では、フロントガラスやサイドガラスから差し込む直射日光による熱の他にも、熱せられたダッシュボードやシートなどの内装からの熱を浴びることになります。
これによって体温が知らないうちに上昇し、脱水状態に気づかず熱中症を発症してしまう場合があります。
また、同じ車内環境下でも大人より子供のほうが、熱中症のリスクが高くなることが多いことも知っておきましょう。
子供は体温調節機能が未発達であることや子供は自身の身体の状態を把握できないことなども理解しておく必要があります。
■内装からの熱の影響
トヨタ ヴォクシーにつたわる輻射熱
温度の高い物体から低い物体へと電磁波で伝わる輻射熱は、生活の身近な所で関係してきます。
人々が生きていくのに欠かせない太陽の存在です。太陽がでてくると家の屋根瓦や外壁が太陽からの放射熱によって温められ、時間とともに室内の天井や壁を温め熱が蓄積されます。一日中、温められた室内の天井や壁にこもった熱が体に放出されることで体が熱くなります。
食べ物や飲み物を温かくしてくれる電子レンジ、電気の力を電磁波に変え物体に電磁波を当てることで輻射熱をつくっています。
車と輻射熱の関係でいえば、車は鉄でできているため車が熱くなると放射される熱によって車内温度を上昇させます。またガラス部分から光が透過されるので直接ドライバーなどに熱が輻射されます。
車外からの輻射熱だけでなく、直接人に運ばれる輻射熱の影響も大きいといわれています。
車内でエアコンが効いているのに、熱中症になってしまうケースは珍しくありません。長時間のドライブで輻射熱を浴び続けることで、熱中症や脱水症状をおこしやすい可能性があります。
車の中にいる時は、輻射熱をいろいろな角度から受けているという注意が必要になってきます。
■運転していない間の車内温度上昇
ホンダ フィットHVの車内
車内での熱中症は車内温度と深く関係してきます。炎天下でエアコンをつけた状態からつけていない状態に切り替えた時、車内温度は20度だったのが、15分後には10度近く上がると言われています。
1時間後には50度近くになり、エアコンを切った状態では50度ぐらいを保ちます。サンシェードの取り付けた状態や窓を3cm開けた場合と、締め切った状態で比べると温度は少し下がります。
エアコン停止後からの車内温度は一気に上がり、その後も上昇した状態を維持していくことが特徴です。
子供と大人が車内で熱中症になりやすい時期はいつ
ホンダ アコード
暑い日が続く夏の時期、熱中症へならないように注意が必要になってきます。車の中で子供が一人になり、死に至るニュースは少なくありません。
子供は大人より輻射熱の影響を受けやすく、体が小さいということや体の発達が未完成なため輻射熱を処理する能力が低くなっているので大人より熱中症になりやすい傾向です。
子供が熱中症を発症するリスクは、まだ暑さに体が慣れていない5月ごろからすでに高まっていくとされます。大人の場合は、暑さの本番を迎える7月ごろから発症するリスクが高まってきます。
すぐにでもできる車内の熱中症対策
トヨタ カムリ
車内で対応できる熱中症対策、普段から予防することが熱中症にならないためポイントとなってきます。暑い日が続けば十分に水分を補給をしたり、アイスやカキ氷などで体自体を冷やすのがおすすめです。
熱中症で1番危険なのは自分が熱中症と気づかずに発症してしまう場合です。こういったリスクを減らすためにも、水分をこまめに補給しながら日常でできる対策はしていきましょう。
■車内空気を冷やす
フィアット 500
車内の熱中症対策として、車内温度を冷やすことがあげられます。駐車している車は、50度以上になることもあるので暑い車へ乗り込んでしまうことは非常に危険です。駐車して暑くなってしまった車内は、まず冷やしてから乗るようにしましょう。
車内空気はエアコンを使うことで最も冷やす効果があります。車内温度が外の気温より高い場合は外気導入を使用して、ある程度温度が下がると内気循環に切り替えて車内温度を適温に保つのが熱中症対策となります。
走行中にエアコンが効いていて暑いなと感じた場合は、一度車内の空気を入れ替えるなどして気づかないうちに温度上昇をした車内温度を下げるようにしましょう。
■カー用品を使う
オートバックス 扇風機
車内の温度調整は車載扇風機を使うことで熱中症対策に有効です。エアコンと扇風機を併用することで効果的に熱中症発症のリスクを下げることにつながってきます。
車内全体に冷気を循環させる車載扇風機、角度調整ができたり風量の調整ができる扇風機まであるので、車の大きさにあったものを選ぶのがおすすめです。
扇風機以外にはシートカバーやクッション自体が涼しい素材のカー用品があります。シートとドライバーの間は非常に熱がこもりやすくなっていて、熱を効果的に取り除いてくれるアイテムが有効的です。
車内にいればフロントガラスやサイドガラスを透過した輻射熱を浴びることも少なくありません。
エアコンが作動しないエンジン停止中などの際は、ガラス部分を覆うカーテンやメッシュカーテンを使うことで、日差しを遮断することへつながってきますので熱中症対策から日焼け対策に効果的です。
■日常アイテムを利用する
ひんやりシャツシャワー
車内で熱中症対策を日ごろから考えておこなっていくには、日常のアイテムを利用することが効果的です。
普段から用意できる熱中症アイテムでいえば、家庭の冷凍庫に常備しておくことができる保冷剤。車に乗車の際に持ち込んで、タオルに包んで首や脇の下を冷やすのに利用できます。
保冷剤と同じ使い方ができる凍らした未開封のペットボトル飲料もおすすめで、最終的には飲料として利用することもできます。
ミニ扇風機やうちわなど風をおこせるものを車内に積んでおくと、暑い時に風がおこせるので涼むのに役立ちます。
普段使い持ち運びができる冷却スプレー、冷却シートなどもおすすめです。日常アイテムを利用する熱中症対策は簡単で効果的なので、お出かけ前に携行しておくことがおすすめです。
Amazonで購入!車で使えるおすすめの熱中症対策グッズ5選
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例えクーラーが効いている車内であっても、熱中症リスクがゼロとはいえません。車に差しかかる日差しから体内へ運ばれる輻射熱の影響で大人も子供も熱中症対策が必要になってきます。
Amazonで売ってる車の中で使える熱中症対策おすすめグッズをみていきましょう。
■USB扇風機
暑い車内から快適な空間をつくりだしてくれるUSB扇風機。
コンパクトで持ち運びが便利なのと折りたためるので使わない時も収納できる優れたアイテムです。
■冷却タオル
真夏の強い日差しから守ってくれるUVカット効果のある冷却タオル。
水につけて絞って頭や肩からかけると体全体を冷やしてくれ日焼け防止の効果があります。
■クールカーシート
夏の必要品のクールカーシート。
強力なファンでシートをひんやり冷やしてくれる熱中症対策におすすめグッズです。
■首かけ扇風機
首元を快適にするハンズフリーの首かけ扇風機。
柔らかいシリコン素材からできているので首元に負担をかけないアイテムとなっています。
■マグネットカーテン
磁石でさっと取り付けられるマグネットメッシュカーテン。
車内の紫外線対策に役立ちます。
熱中症と気づいた時の対処方法
車内での熱中症
様々な症状がある熱中症は気づいた時が体を守る時なので、初期症状で気づいた時はすぐに休みましょう。
体が弱ってる時は熱中症の症状に気づかない時があります。暑い日が続くと急に意識を失うこともあるので要注意です。
■対処方法① 症状を確認し救急車を呼ぶ
日産の救急車「パラメディック」