知らないと損してるかも?!最新ディーゼルエンジンの実力
マツダ3 セダン スカイアクティブDエンジン
カラカラと大きな音を立てて唸るエンジンに、加速すればマフラーから盛大に黒煙を吐く… そんな環境破壊の権化のようなディーゼルエンジンはもはや遠い昔の遺物。
現代のディーゼルエンジンは魅力であるパンチ力を維持しながら、厳しい環境規制を乗り越えた「クリーンディーゼル」に進化しています。
その力強さから、トラックやバスなど商用車に多く採用され、乗用車でも大型SUVなどでの採用に留まっていたディーゼルエンジンですが、欧州では小型車にまで広く搭載されてきた長い歴史がありますし、国内でもマツダが幅広く展開しているなど選択肢が今まで以上に増えてきています。
車の電動化が進む中、次世代パワートレインの覇権争いではやや劣勢に見えるディーゼルですが、ディーゼルには独自の魅力がたくさんあります。そんな最新ディーゼルの魅力をまとめてみました。
最新ディーゼル車の特徴3点!家計にも環境にも優しい
■ススも煙もなし!厳しい環境規制をクリアする排気
メルセデスベンツ G350d
パワーのためなら排ガスなんて多少汚くても関係ないぜ!と思っていたかどうかは分かりませんが、2000年代以前のディーゼル車は、真っ黒な排ガスをもくもくと立てて走ることが一般的でした。
しかし、2000年代以降、全世界的にディーゼルエンジン車の排出ガス規制が進行しており、よく考えてみれば最近は大型のトラックやバスでも、すす混じりの真っ黒な排ガスを走行中に出している車なんてなかなか見かけませんよね。
日本で「クリーンディーゼル」を名乗って販売されている乗用車は、平成22年排出ガス規制、通称「ポスト新長期規制」に適合しているのですが、このポスト新長期規制は世界的にみても非常に厳しい規制値が特徴。環境意識の高い欧州で2014年から採用されているEURO6とほぼ同等となっています。
参考としてディーゼル重量車でのポスト新長期規制規制の内容をご紹介すると、ディーゼル車の排出ガス中の有害物質、窒素酸化物(NOx)は1974年規制基準値の5%、粒子状物質(PM)では1994年に初めて規制された基準値のわずか1%に排出量を削減することが求められているなど、数値で見ても非常にインパクトがありますよね。
ディーゼル乗用車でも、ポスト新長期規制に適合した車では、もはやガソリン車同等レベルの排出ガス性能となっており、最新のクリーンディーゼル車は環境にも優しい車となっているのです。
■燃料はレギュラーより割安な軽油、さらに実燃費も良好
BMW X7 xDrive 35d
低回転域からパンチのある特性を活かし、大型乗用車に搭載されることの多いディーゼルエンジン。
パワフルなので少ないアクセル開度で交通の流れに合わせてスムーズに加速できますし、高速で走っていてもより低回転で走行できることなどもあり、燃費値自体が同等のガソリン車と比べて2〜3割良いとされるほか、ディーゼルエンジンの燃料である軽油はレギュラーガソリンよりも割安です。
そのため、燃料代を計算すると、ガソリンエンジン比で6割程度に抑えられるという試算結果もあるほどです。
車両価格としては、ディーゼル車は環境規制対応に手間がかかることや販売台数比率の問題で、ガソリン車よりも割高になりがちなのですが、長距離をよく運転される方なら、燃料代の節約で元は十分取れてしまうかもしれませんね。
さらに近年では、ガソリン価格の超高騰も続いており、政府による石油元売り各社への補助金支給も行われているほど。軽油もレギュラーやハイオク同様と連動して値上がりはしているものの、元の価格が安いので、普段よりも割安感が感じられそうです。
■力強さと瞬発力が好評、大型高級車にも続々採用
アウディ A7スポーツバック 40TDIクワトロ
ディーゼル車のイメージには、「カラカラとやかましく振動も激しい」ということもあるかと思いますが、こちらも過去の遺物。
現在ではエンジンの電子制御の発展による緻密なコントロールが可能なほか、室内遮音・制振性能の向上もあってか、知らずに運転していたらディーゼル車だとは気づけないほどに静かでスムーズなドライブフィールがクリーンディーゼル車の常識です。
特に我らが日本のマツダは、技術的ブレークスルーの数々によって、エンジン自体の動作のスムーズさを徹底追求。「ナチュラル・サウンド・スムーザー」などが装備されたマツダのディーゼルエンジンは、もはや軽やかなエンジン音と表現したくなるような静かさです。
また、車内では音や振動を意識することがなかったのに、アイドリング状態で車外に出てみると、ディーゼル特有の音が聞こえてびっくりするような、車内の静粛性に優れたモデルも多くなっている様子。
これは遮音技術の向上や、アクティブノイズキャンセル機能を持つモデルも増えてきていることによるもので、運転中に音や振動でディーゼルを意識するようなモデルはどんどん減ってきているようです。
ディーゼルも万能じゃない!こんなシーンではデメリットも
ここまでは魅力ばかりをご紹介してきましたが、乗用車全体がディーゼルエンジンに移行していないことからも明らかなように、ディーゼルエンジンにも不向きな利用シーンがあります。
パンチのある加速フィールや燃費性能など、ディーゼルならではの魅力を味わいたい方でも、以下のような使われ方をする場合は、よくよく検討してからご購入されることをおすすめします。
■ディーゼルが向かないケース:短距離・街乗りにしか使わない
プジョー 308 ディーゼル クリーンテクノロジー
ディーゼルエンジン車の排出ガス規制が厳しいことは既にお伝えした通りですが、この厳しい規制に対応するため、クリーンディーゼル車のエンジン内では、かなり複雑な電子制御が行われています。
そのうちのひとつが、排ガス中の粒子状物質を捕まえて排出させなくするDPF(ディーゼル微粒子フィルター)です。
粒子状物質は永遠に捕らえ続けるわけにいきませんので、定期的に燃焼させることで除去される仕組みになっているのですが、エンジンが暖機し終わる前、10分以内などの短時間走行が繰り返されるなどすると、除去を完了させることができず、DPFが詰まってしまうことも。その場合エンジンが不調になるので、修理が必要になるケースもあります。
たまには幹線道路や高速道路など、ある程度流れの良い道を走ってあげられないと、車の調子を悪くしてしまう恐れもあるのは覚えておきたいポイントです。
発進停止を繰り返す都市部でこそ嬉しいトルクの分厚さや、実燃費の良さと燃料費の安さで、ちょい乗りが多い方でもディーゼル車を選ぶ例が増えてきている様子。普段は短距離しか乗らないという方でも、お休みの日など時間をとって、お気に入りのディーゼルエンジンをたっぷり堪能するロングドライブに定期的に出かけてやれば、車との絆もより深まりそうですね。
■ディーゼルが向かないケース:車もメンテ費用もとにかく安くしたい
アルファロメオ ジュリア スーパー(2.2ターボディーゼル) エンジンルーム
車両価格自体がやや割高になるディーゼル車は、長距離走行を頻繁にされる方では燃料代で元が取れそうではありますが、あまり乗らない方にとっては価格が高いだけになってしまうおそれもありますよね。
また、ガソリン車よりもオイル使用量が多い上にディーゼル用オイルはやや高価な場合も多く、またオイルの交換頻度指定自体もガソリン車よりも短く設定されているなど、日々のメンテナンス費用がやや高くつく点もポイントです。
その他、ガソリン車同様に故障してしまう部分もあれば、先ほどご紹介したDPFなどディーゼル車独特の故障ポイントもあり、その修理が必要になった場合は修理費用も嵩みがちです。
何もかも安くあげたい!車にお金をちっともかけたくない!とお思いの方には、ディーゼルエンジンはあまり向いていないかもしれません。
欧州車では廉価な小型車でディーゼルエンジンが選択できる例も多かったものの、近年ではガソリンマイルドハイブリッドなどへの移行例も増えてきている様子。国内ではディーゼルが選択できるコンパクトカーはあまりラインナップが揃っていないこともあり、どちらかというと高性能をアピールしやすい高価格帯の中・大型車のでのラインナップが多く、車両価格もお高くなりがちです。
ディーゼルとガソリンの燃費や諸費用の差、計算してみた
■【ディーゼル vs ガソリン】BMW 8シリーズ
BMW 8シリーズ クーペ
スポーティかつグラマラスなボディが優美なBMWのフラッグシップクーペ「8シリーズ」にも、クリーンディーゼル搭載車が日本に導入されています。同じ「40」を車名にもつガソリン車の840i クーペとディーゼル車の840d クーペで比較してみましょう。
840dは四輪駆動のxDriveが標準装備となるため、後輪駆動の840iと厳密に比較はできないのですが、WLTCモード燃費値としては840dが12.5km/L、840iが11.3km/Lと、同等の出力の3.0リッター 直列6気筒エンジンを搭載し、さらにディーゼル車は四輪駆動システムの追加などで100kg重い車重ながら、ディーゼルの方がより低燃費となっています。
ガソリンターボ車も低回転域からワイドに最大トルクを発生させているものの、ディーゼルターボ車はさらに低回転から、さらに強大な最大トルクを発生。この結果、車速を稼ぐのにアクセル開度がさらに少なく済み、エンジン回転数も低く維持できることが、ディーゼルの良好な燃費に貢献していそうです。
駆動方式とエンジンの違い以外で装備内容は同一ですが、新車価格ではディーゼル車が74万円ほど高価。ディーゼル車がより低燃費で格安な軽油を使うとはいえ、燃料代で取り返すのは長くかかりそうではありますが、四輪駆動の安定性が加わっていることも考えれば納得しやすい差額でしょう。
BMW 8シリーズ クーペ
さらに、車を購入する時に必要なのは車両価格だけでなく、諸費用も計算が必要。840dは平成30年排出ガス基準に適合したクリーンディーゼルのため、自動車税環境性能割が非課税となるのがポイントで、840iでは取得価額の2%が課税されます。車両価格が高額なため、税額もかなり痛いところ。
また、自動車税種別割でも、クリーンディーゼル車はグリーン化税制によって登録翌年度の税額が概ね75%軽減され、2.5L超〜3.0L以下の排気量の標準税率である5万円に対して、なんと1.25万円まで軽減されます。
自動車重量税に至ってはクリーンディーゼル車は免税となるなど、税制面での優遇の多さはちょっと驚いてしまうほどですね。
これらを総合すると、ディーゼルである840dの方が相当なメリットを有しているように思えますね。BMWらしい伸びのあるガソリンエンジンもいいですが、クルーズも得意なディーゼルエンジンのパンチ力を楽しめる840dも、高級感のある8シリーズの特徴にぴったりなパワートレインでしょう。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,855mm×1,900mm×1,340mm | |
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ホイールベース | 2,820mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,780kg | |
燃費 | WLTCモード:11.3km/L | |
エンジン種類 | 直列6気筒ターボ 2,997cc | |
エンジン最高出力 | 250kW(340PS)/5,000rpm | |
エンジン最大トルク | 500N・m(51.0kg・m)/1,600-4,500rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(FR) | |
トランスミッション | 8速AT | |
新車価格 | 10,845,455円(消費税抜き) |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,855mm×1,900mm×1,340mm | |
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ホイールベース | 2,820mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,880kg | |
燃費 | WLTCモード:12.5km/L | |
エンジン種類 | 直列6気筒ディーゼルターボ 2,992cc | |
エンジン最高出力 | 235kW(320PS)/4,400rpm | |
エンジン最大トルク | 680N・m(69.3kg・m)/1,750-2,250rpm | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 8速AT | |
新車価格 | 11,518,182円(消費税抜き) |
■【ディーゼル vs ガソリン vs 新世代ガソリン】マツダ CX-30
マツダ CX-30
今度はもっと身近な存在として国産コンパクトSUV「マツダ CX-30」で比較してみましょう。
CX-30の比較で重要なのは、ディーゼルエンジン「スカイアクティブD」だけでなく、新世代ガソリンエンジン「スカイアクティブX」を選ぶこともできるということ。一般的なガソリンエンジンの「スカイアクティブG」搭載車と既に定評のあるディーゼル車に加え、シリーズ最高位に据えられる新世代ガソリン車も合わせて比較してみましょう。
ちなみにスカイアクティブXは、マイルドハイブリッドシステムを持つので、ハイブリッド車としてもカウントされます。ただしマイルドハイブリッド車らしくアシスト量はかなり限定的で、燃費の向上というよりは、より滑らかな走行フィールの実現に使われているものとされています。
マツダ CX-30
装備内容を揃えるため、どのエンジンも2WDのプロアクティブグレードで比較すると、WLTCモード燃費は良い順から、ディーゼルの19.2km/L、新世代ガソリンの16.8km/L、ガソリンの15.4km/Lの順となります。
ガソリン車はクラス標準的な燃費値ですが、新世代ガソリンはイマイチ伸びない印象ですね。
スカイアクティブXエンジンは、ガソリン車らしくスパークプラグを装備しながら、ディーゼルエンジンのような圧縮着火を可能にする火花点火制御圧縮着火(SPCCI)という技術を世界初実用化し、小型のスーパーチャージャーとマイルドハイブリッドシステムまで装備するてんこ盛り仕様。そのため車両価格もお高めです。
しかし、クリーンディーゼルのスカイアクティブDと比べると、少なくとも燃費値においては車両価格の割高感が目立ちますね。スカイアクティブDなら、ライバル車のハイブリッド仕様にも対抗しやすい印象です。
マツダ CX-30 スカイアクティブX エンジン
諸費用の比較でも、ディーゼル車がかなり有利。
CX-30のディーゼル車では、自動車税環境性能割は非課税、自動車重量税は免税、その上登録翌年の自動車税種別割が概ね75%低減されるのは8シリーズのディーゼルと同様で、かなりお得です。
スカイアクティブX車は、重量税の減税対象ではあるものの、環境性能割は課税対象。レスポンスに優れた走行性能など、スカイアクティブXならではの魅力もあるものの、コストパフォーマンスを追求すると選びにくさもまだまだ目立っている印象ですね。
ガソリン車は、車両価格の低廉さというメリットはあるものの、環境性能でも燃費でも突き抜けた部分がありません。予算に余裕があるなら、スカイアクティブXやスカイアクティブDといったパワートレインを選択しておくと、後々維持費が軽減されて助かるかもしれませんね。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,395mm×1,795mm×1,540mm | |
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ホイールベース | 2,655mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,460kg | |
燃費 | WLTCモード:19.2km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ディーゼルターボ 1,756cc | |
エンジン最高出力 | 85kW(116PS)/4,000rpm | |
エンジン最大トルク | 270N・m(27.5kgf・m)/1,600-2,600rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 2,625,000円(消費税抜き) |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,395mm×1,795mm×1,540mm | |
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ホイールベース | 2,655mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,400kg | |
燃費 | WLTCモード:15.4km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒 1,997cc | |
エンジン最高出力 | 115kW(156PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 199N・m(20.3kgf・m)/4,000rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 2,375,000円(消費税抜き) |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,395mm×1,795mm×1,540mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,655mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,490kg | |
燃費 | WLTCモード:16.8km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒SC+ハイブリッド 1,997cc | |
エンジン最高出力 | 132kW(180PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 224N・m(22.8kgf・m)/3,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 4.8kW(6.5PS)/1,000rpm | |
モーター最大トルク | 61N・m(6.2kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 6速AT | |
新車価格 | 2,995,000円(消費税抜き) |
さらに新世代ディーゼルも登場直前、ディーゼル×ハイブリッドも
技術革新の勢いが止まることがない自動車業界ですので、ディーゼルエンジンに関しても、よりエコで高性能な新技術が開発されています。
2022年にデビューが予想されているのはマツダの新型ディーゼルエンジンで、これまでの直列4気筒から直列6気筒にシリンダー数を増加させ、よりスムーズな回転フィールを実現した新「スカイアクティブD」が大型SUVや上級セダンに搭載されて登場する見込みです。
この直列6気筒の新「スカイアクティブD」は、なんと48Vマイルドハイブリッドシステムとも組み合わされる見込みとなっている点も大ニュース。
これまで一般的には、ディーゼルとハイブリッドはどちらも低速域でメリットがあるシステムで、利点が被ってしまうので、ディーゼルハイブリッドは燃費の向上幅が小さいのでどこのメーカーもラインナップしていない、というのが定説でしたが、マツダはより積極的な電動化に舵を切ることになります。
マツダ以外の国産メーカーでは、やはりディーゼルを乗用車で採用するところは少なめ。全世界的に脱内燃機関の流れが加速しており、特にディーゼル人気の高い欧州市場が電気自動車の普及に躍起になっていることもあり、欧州メーカーでもディーゼルを含めた内燃機関の新開発を取りやめると発表しているところもあるほどです。
2021年に登場したばかりの新型ランドクルーザーは、マツダ以外の新型乗用車でディーゼルを設定している数少ない存在の一つ。先代の海外仕様に設定されていたディーゼルは4.5リッターV8と大きなものでしたが、新型は3.3リッターV6とダウンサイズされ、より軽量化に貢献して良好な燃費値も実現されています。
オフロード走破性能も求められるランドクルーザーだけに、ディーゼルの低回転でのパンチは走破性向上の武器になること間違いなし。玄人向けのグレードといえそうですね。
まとめ
マツダ2
最新のディーゼル車の魅力をお伝えしてきました。一度は皆無となったように思えた乗用車のディーゼルエンジンが、じわじわと人気を獲得してきている理由がお分かりになったのではないでしょうか。
世の中の自動車全てがフルEVとなるその日まで、内燃機関の技術革新は続いていくと思われますので、これからもディーゼルエンジンのさらなる飛躍に期待したいところですね。
我らが日本のマツダが、まだまだディーゼルの進化を諦めていないところは非常に心強いところ。優れた走行性能と燃費に環境性能まで追求された、最新ディーゼルをぜひ一度体験してみてくださいね。
よくある質問
■ディーゼル車ってガソリン車と何がどう違うの?
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンのように点火プラグを使用せず、混合気を圧縮すると高温になることを利用した圧縮着火によって爆発を起こし、動力を取り出しています。また、そのような燃焼プロセスに対応するべく、燃料はレギュラーやハイオクといったガソリンではなく、軽油を使用する点もディーゼルエンジンの特徴です。
■ディーゼル車に使われる軽油はなぜ安いの?
ディーゼルエンジンの燃料である軽油は、レギュラーガソリンよりもさらに安い価格で販売されます。油種の違いによる価格差は税金が関係しており、ガソリンにはより税率の高いガソリン税が課されていますが、軽油は軽油取引税というより割安な税が課されているため、割安になっています。