タイヤの空気圧の適正値は車ごとの指定空気圧
タイヤの空気圧の基準は、車ごとに決められた指定空気圧です。荷物を積んだときの重さや最高速度を考えて自動車メーカーが決めた値なので、同じサイズのタイヤでも、車が違えば同じ値とは限りません。
指定空気圧を確かめる場所は、運転席のドアを開けたところ(開口部)のラベルか、車の取扱説明書です。輸入車では、給油口のフタの裏に貼ってあることもあります。タイヤの側面に書かれた数字は指定空気圧ではないので、見間違えないようにしましょう。
| 確かめる場所 | 書かれていること |
|---|---|
| 運転席のドアの開口部 | 前輪・後輪の指定空気圧のラベル |
| 給油口のフタの裏 | 輸入車などで、指定空気圧のラベルが貼られていることがある |
| 車の取扱説明書 | タイヤのサイズごとの指定空気圧 |
指定空気圧は「240kPa」のように、kPa(キロパスカル)という単位で載っています。kPaは空気の圧力の大きさを表す単位で、数字が大きいほど、タイヤに空気がたくさん入っている状態です。古い空気圧計にはkgf/cm²という単位で表示されるものもあり、1kgf/cm²は約98kPaなので、240kPaなら約2.45kgf/cm²にあたります。
前輪と後輪で値が違う車もあり、たとえばトヨタのプリウス(2023年)の195/60R17では、前輪250kPa・後輪240kPaです。
空気を入れるときは、指定空気圧を下回らないように入れます。JATMA(日本自動車タイヤ協会)の基準で調整してよい範囲は、指定値から0〜20kPa高めまでです。上限を10%程度とする目安を示すタイヤメーカーもありますが、どの車も一律に10%高めにする必要はありません。
インチアップしたタイヤや、XL(エクストラロード)規格のタイヤに替えた場合は、純正と同じ空気圧では車の重さを支える力が足りないことがあります。サイズや規格を変えたときは、タイヤを買った店で空気圧を確かめてください。
タイヤの空気圧は月に1回以上点検する
タイヤの空気圧は、少なくとも月に1回点検しましょう。空気はゴムを通って自然に抜けていき、1か月で5%ほど下がります。下がり方は使い方で変わり、1か月に10〜20kPaとする説明もあるほどです。
測るのは、走る前のタイヤが冷えているときにしてください。走った直後はタイヤが温まって空気圧が上がっているため、正しい値を測りにくくなります。出先で温まったタイヤに入れるなら、指定値より20〜30kPa高めにしておき、冷えてから指定値に合わせ直してください。
空気圧の点検は、国が定める日常点検の項目の1つです。長距離のドライブや、高速道路に乗る前にも見ておきましょう。
タイヤの空気圧が低いと燃費が悪くなり寿命も縮む
タイヤの空気圧が低いと、燃費が悪くなり、タイヤの寿命も縮みます。空気が足りないタイヤは走るたびに大きくたわんで、地面との抵抗が増え、熱も持つからです。
| 空気圧が低いときの影響 | 目安 |
|---|---|
| 燃費 | JAFのテストでは、空気圧が30%少ないと約4.6%、60%少ないと約12.3%悪化 |
| 燃費(50kPa不足) | 市街地で2.5%、郊外で4.3%、高速道路で4.8%悪化 |
| タイヤの寿命 | 空気圧が20%足りないと、寿命が20%ほど短くなる |
| 減り方 | タイヤの両肩(ショルダー部)が早く減る |
| 走りの安定 | ハンドル操作が不安定になり、雨の日は水の上を滑りやすくなる |
※50kPa不足のときの燃費の数字は、排気量2,000ccの乗用車を使った実験室での測定結果で、どの車でも同じ割合になるとは限りません。
空気圧が足りないまま高速で走ると、タイヤが波打つように変形するスタンディングウェーブ現象が起き、バーストにつながるおそれがあります。JAFが空気圧を半分にして行ったテストでは、時速200kmで波打ちが起き、時速210kmでバーストしました。2025年度のJAFのロードサービスでは、高速道路での四輪の出動理由の1位がタイヤのパンク・バースト・空気圧不足で、全体の44.02%を占めるほどです。
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タイヤの空気圧を高くしすぎると中央が早く減る
タイヤの空気圧を高くしすぎると、接地面の中央ばかりが早く減ります。乗り心地がはねるように硬くなり、縁石などでタイヤに傷も付きやすくなるのが欠点です。走るときのバランスが崩れて、ハンドル操作が難しくなることもあります。
高速道路に乗る前だからといって、空気圧を高めにする必要はありません。高速走行用の空気圧が別に指定されている車は、その値に合わせてください。
空気圧によるタイヤの減り方の違い
タイヤの空気圧はガソリンスタンドで入れられる
タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドにある空気入れの機械で入れられます。機械は、持ち運べるエアタンク型と、据え置き型の2種類です。
| 機械 | 入れ方 |
|---|---|
| エアタンク型 | 先端(エアチャック)をタイヤのバルブに押し当てて今の空気圧を測り、+のボタンで入れ、−のボタンで抜く |
| 据え置き型(デジタル式・ダイヤル式) | 入れたい値に合わせてからバルブに押し当てると、自動で入る。入れる前の空気圧は測れない |
- タイヤが冷えているうちに、運転席のドアのラベルで指定空気圧を確かめる
- タイヤのバルブのキャップを外す
- 機械の先端をバルブにまっすぐ押し当て、指定空気圧に合わせる
- 4本とも入れたら、バルブのキャップを閉める
セルフ式のガソリンスタンドにも空気入れの機械があり、自由に使える店舗や、頼めば点検してくれる店舗があります。オートバックスやイエローハットでも、空気圧の点検と補充は無料です。4本でも5分ほどが目安なので、給油や買い物のついでに頼めば手間がかかりません。
家で入れるなら、電動の空気入れと、空気圧を測るエアゲージを用意します。ガソリンスタンドの機械のゲージは正確に合わせてあるとは限らないので、自分のエアゲージがあると測り比べられて便利です。
■Oasserの電動空気入れはシガーソケットにつないで使える
Oasserの電動エアコンプレッサーは、DC12Vのシガーソケットにつないで使う小型の空気入れです。車のほかに、バイクや自転車のタイヤ、ボールにも使え、LEDライトが付いています。
スタンドまで行かずに、家で空気圧を整えたい人向けの1台です。
気温が下がる冬はタイヤの空気圧も下がる
気温が下がる冬は、タイヤの空気圧も下がります。気温の差が20℃あると、空気圧は約7%変わるのが目安です。秋に入れた空気圧のままだと、冬の朝には指定値を下回っていることがあるので、寒くなったら冷えた状態で測り直し、指定空気圧に合わせましょう。
スタッドレスタイヤも、純正と同じサイズ・規格なら車の指定空気圧のままで構いません。サイズや規格を変えた場合は、タイヤを買った店で確かめてください。
冬に向けてスタッドレスタイヤを探しているなら、タイヤ通販のAUTOWAYで、車に合うサイズのタイヤを選べます。
スタッドレスタイヤに替える時期はこちらで詳しく解説しています。
スタッドレスタイヤの交換時期はいつ?初雪の1か月前が目安|全国24地点の平年日一覧 | カーナリズム
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走ったあとにタイヤの空気圧が上がっても抜かない
走ったあとにタイヤの空気圧が上がっても、空気を抜いてはいけません。走るとタイヤが熱を持って空気圧が上がるのは正常で、時速120kmで走った場合、タイヤの中の温度は40〜50℃上がり、空気圧も10〜15%高くなることがあります。空気を入れていないのに空気圧が上がって見えるのは、タイヤが温まっているときです。
温まったときに指定値まで抜くと、冷えたときに空気圧が足りなくなります。たわみが大きくなって熱を持ち、タイヤが傷む原因になるからです。
タイヤの空気圧警告灯が点いたら安全な場所で確認
タイヤの空気圧警告灯が点いたら、安全な場所に車を止めて、タイヤを確かめましょう。
- 安全な場所に止め、タイヤが大きくつぶれていないか見る
- パンクしているようなら走らず、ロードサービスなどに連絡する
- パンクしていなければ、タイヤが冷えた状態で指定空気圧まで入れる
- 入れても消えない、または点滅する場合は販売店で点検を受ける
空気圧を調整したあとに、警告灯のリセット操作が必要な車もあります。タイヤの空気圧を監視する装置(TPMS)は日本ではすべての車に付いているわけではないので、付いていない車は月1回の点検で空気圧を確かめてください。
タイヤの空気圧でよくある質問
■タイヤの空気圧は10%高めにしたほうがいい?
一律に10%高めにする必要はありません。指定空気圧を下回らないことが大切で、上乗せするならJATMAの基準の0〜20kPaが目安です。
■タイヤの空気圧がパンパンだとどうなる?
空気圧が高すぎると、タイヤの中央が早く減り、乗り心地がはねるように硬くなります。縁石などで傷を受けやすくなるので、指定空気圧から大きく外れないように入れてください。
■ガソリンスタンドで給油しなくても空気を入れてもらえる?
空気入れの機械を自由に使える店舗や、頼めば点検してくれる店舗があります。料金や対応は店ごとに違うので、店員に一声かけてから使いましょう。
■窒素ガスを入れれば空気圧の点検はしなくていい?
窒素ガスは空気よりゴムを通り抜けにくく、空気圧が下がりにくくなります。それでも下がらないわけではないので、月1回の点検は必要です。オートバックスでは、タイヤ1本あたり税込550円からで入れられ、取り扱いは店舗によって違います。
■車検でタイヤの空気圧は見られる?
保安基準でもタイヤの空気圧が適正であることが求められ、車検では目で見るなどの方法で確かめます。ただし車検を通っても空気は自然に抜けていくので、日常点検として月1回の点検が欠かせません。
まとめ:タイヤの空気圧は月1回、冷えた状態で指定値に合わせる
タイヤの空気圧は、運転席のドアのラベルに貼られた指定空気圧に合わせるのが基本です。月に1回、走る前の冷えたタイヤで測り、低ければ指定値まで入れましょう。
冬は気温とともに空気圧が下がるので、寒くなったら一度測り直し、警告灯が点いたときは安全な場所に止めてタイヤを確かめてください。


