車を選ぶとき、燃費の占める割合は大きい?
みなさんは車を選ぶ時、何を基準にするでしょうか?
走りやデザインという人も多いと思いますが、最も多い意見が「燃費」と「車両価格」というお財布に直撃する点を気にするという人が多いのではないでしょうか?
車にくわしくない人であっても「この車は燃費はどうなんですか」と営業スタッフに聞く確率は100%近いのではないかと思います。
燃費を気にする人が多いため、日本ではハイブリッド車が多くなったといわれています。
一方、走りを重要視する欧州ではターボやディーゼルが主流になっているなど、日本とは少し異なる状況になっているようです。
そもそも燃費とは何なのか?WLTCモードとJC08モードって?
そもそも燃費とは何なのでしょうか。
自動車における燃費とは、各地域で表示に違いはがありますが、日本においてはガソリンや軽油などの燃料を1リッターあたりどれだけの距離を走れるかを示す指標です。
1リッターあたり、走れる距離が多いことを「燃費がいい」といい、反対の場合「燃費が悪い」と呼びます。
燃費の測定方法は、実際の公道走行を想定して、発進、停止、アイドリングを含めた「モード走行燃費」が採用されています。メーカーのサイトやカタログを見て比較しようと思っても、WLTCモードとJC08モードというのがあって、これがまたわかりにくいんです。
2018年10月から新型車の燃費については、国際的なWLTCモードでの測定が義務化されています。だから新しい車はWLTCモード、発売されて何年もたつ車はJC08モードのままという状況になっているのです。
ちなみに、近年では車の進化がすすみ、燃費がいいと有名なトヨタのプリウスやアクアなどであれば、最高燃費グレードで、トヨタのヤリスハイブリッドX(2WD)が36.0km/Lという燃費の良さを誇っています。
(※2020年9月時点/公式カタログより)
■【燃費】2020年9月からWLTCモードに一本化
JC08モードよりWLTCモードの方がより実燃費に近いので表記する燃費がどうしても落ちてしまいます。
そういった背景もあり、WLTCモードとともに、JC08モードを併記していたりするところもあります。
JC08モードだけを表記してある車種もまだ多くあり、ユーザーとしては比較しにくい状況なのですが、2018年9月以前に発売された車も2020年9月以降は、WLTCモードが義務化され、、ようやく横一列に並ぶので比較もしやすくなるはずです。
【燃費の良い軽自動車 ベスト3】
ダイハツ タント・タントカスタム
WLTCモード低速走行が得意な軽自動車は、これまでのJC08モードから大きく燃費の数値が悪化する傾向があり、ダイハツのタントを例にとるとカスタム含むLおよびXの2WD車はJC08モードでは27.2km/Lであった数値がWLTCモードでは21.2km/Lになるなど、JC08モードより2割以上悪い結果となっています。
その中でも車体軽量化とハイブリッド化が進んだスズキの各車の優位は変わらない様子です。また、JC08モードのみ表示されている車種が多いことから、ここではJC08モードでの燃費の順位となります。
参照:メーカー公式サイト(2020年9月現在)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
マツダ・キャロルを含む ■第1位スズキ・アルト
スズキ・アルト
JC08モード:25.2~37.0km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):863,500~1,290,300円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
OEM車であるマツダ・キャロルも同型車なので基本的には燃費は同じですが、キャロルではベースグレードに4WD 5MT仕様がないため27.2~37.0km/Lとなります。価格に関してはグレード構成が異なるので若干の違いがあります。
■スズキ・アルトの燃費対策は?
X、S、Lグレードに採用される「エネチャージ」は、ハイブリッド車のように、減速時に発生するエネルギーを利用してオルタネーター(発電機)で発電し、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーに充電する機能があります。
そして、その電力を電装品に供給することで、発電によるガソリン消費を最小限に抑えるとともに、エンジンへの負担を軽減して軽快な走りにも貢献しています。
エンジンが発電して電装品に電力を供給するとガソリンを消費してしまうので、それを「エネチャージ」で走行中に回収することで燃費を向上させるのです。
■第2位 スズキ・アルトラパン
アルトラパン
JC08モード:27.4~35.6km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):1,127,500~1,542,200円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■スズキ・アルトラパンの燃費対策は?
アルトラパンは、アルトの派生車であるために、エンジンも燃費対策も共通で、「エネチャージ」とアイドリングストップが採用されています。それなのにあるとよりもわずかに劣るのは、大人一人分に相当する60~70㎏ほどラパンの方が、重くなっているからです。
これはラパンがシンプルなインテリアのアルトに対して、主に女性向けにデザインされているためです。まるで自分の部屋のように快適に過ごせるダッシュボードやリビングのソファのようなシートというような装備は女性に好評ですが、そのために重量がかさんでしまったのです。
とはいえ、もともとがライバルより軽量なアルトのボディなので、重くなってもクラス2位につけているのです。
■第3位ダイハツ・ミライース
ダイハツミライース
JC08モード:32.2~35.2km/L
WLTCモード:23.2~25.0km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):858,000~1,372,800円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ダイハツ・ミラミースの燃費対策は?
ミライースは「イーステクノロジー」によって、エンジンのメカニカルロスを低減し、クールドi-EGRやデュアルインジェクタ、CVTサーモコントローラーの採用でエンジンとCVTを変速制御を最適化させています。
さらに空気抵抗を軽減するボディ形状と、駆動部の摩擦低減、ボディの軽量化などによって総合に低燃費を実現しています。
また、減速時に発生するエネルギーを利用して、バッテリーを集中充電するエコ発電制御や、停車前アイドリングストップは「エコアイドル」約11km/hで作動し、エンジンを停止。運転状況や道路勾配を総合的に判断し、減速時の燃料カットと組み合わせています。
JC08モードと比べてWLTCモードでは約3割と落ち幅が大きく、アイドリングストップの優位性が大きく削がれた結果となっています。
【燃費の良いSUV ベスト3】※軽自動車除く
燃費を求めるなら重量の軽い軽自動車が一番ですが、普通車がどうしても必要で、しかも重量が重くなりがちのため、燃費的には不利でもSUVを欲しい!という方も大勢いますよね。
そこでメーカー各社は様々な方法で燃費性能を向上させています。
最も燃費を向上させるのに有利なのがハイブリッド、次がディーゼル、そしてダウンサイジングされた小排気量のターボエンジンです。中でもハイブリッドは最も効率が良く、トヨタのヤリスクロスは、1.5Lエンジンがベースのためその燃費は飛びぬけています。
また、最近注目されているのが、カタログ燃費に近い実燃費のディーゼルエンジン。そしてPHV(プラグインハイブリッド)です。
それでは、SUVを見ていきましょう!
参照:メーカー公式サイト(2020年9月現在)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
■第1位 トヨタ ヤリスクロスハイブリッド
ヤリスクロス
WLTCモード:26.0~30.8km/L
WLTC市街地モード:26.4~31.4km/L
WLTC郊外モード:27.2~33.5km/L
WLTC高速道路モード:25.1~29.0km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):1,798,000~2,815,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ ヤリスクロスハイブリッドの燃費対策は?
トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドのE-four
ヤリスクロスハイブリッドのパワーユニットは、TNGA思想に基づく直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンをベースとしたハイブリッドを採用することで、低燃費性能を実現しています。
基本的には先行販売されたコンパクトカーの「ヤリス」と共通ですが、専用にチューニングされ、SUVの常識を超えたクラス世界トップレベルのWLTCモード30.8km/Lの低燃費を実現しています。
■第2位 トヨタ・C-HRハイブリッド
トヨタ・C-HRハイブリッド
JC08モード燃費:29.0~30.4km/L
WLTCモード:25.0~25.8km/L
WLTC市街地モード:24.1~24.7 km/L
WLTC郊外モード:27.6~28.6km/L
WLTC高速道路モード:23.9~24.6km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,745,000~ 3,145,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・C-HRハイブリッドの燃費対策は?
C-HRハイブリッドは、現行プリウスと基本を同じくする、高効率・小型・軽量化を追求した1.8Lエンジンを搭載したハイブリッドシステムを搭載しています。
ハイブリッドシステムは、システム全体の高効率化により、低燃費を達成するとともに、モーターのみを使って走行するEVモードを設定。エンジン音や排気ガスを気にすることなく静かに走れます。
さすがに定評のあるハイブリッドだけあって、1.8Lエンジンを使用しながらも1.5Lのヴェゼルより良いJC08モード燃費は、全乗用車の中でもトップクラス。しかし、WLTCモードではJC08モードに近い郊外モードに比べて、高速道路モードが落ち込むというハイブリッドの弱点が表れています。
■第3位 ホンダ・ヴェゼルハイブリッド
ホンダ・ヴェゼルハイブリッド
JC08モード燃費:21.6~27.0km/L
WLTCモード燃費:18.4~21.0km/L
WLTC市街地モード:15.9~18.2 km/L
WLTC郊外モード:19.5~22.0km/L
WLTC高速道路モード:19.0~21.8km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,505,555~3,617,900円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ホンダ・ヴェゼルハイブリッドの燃費対策は?
ハイブリッド車は、軽量コンパクトな1モーターシステムながら、モーターのみのEV走行が可能な「SPORT HYBRID i-DCD」を採用し、トランスミッションは7速DCTを組み合わせ、全タイプにパドルシフトを採用しています。
さらにコーチング機能とECONモードからなるエコアシスト機能が全車標準装備され、その日のエコドライブ度とその日までのエコドライブ上達度を葉っぱで表示して教えてくれるティーチング機能などの各機能が標準装備されます。
また、ハイブリッド車にもSUVならではの4WD車を設定したのが、C-HRとの大きな違いです。
4WD車はFF車に比べて燃費の落ち方が大きいのが気になります。
■【おまけ】このSUVもおすすめです!
三菱・アウトランンダーPHEV
ベスト3には入りませんでしたが、
eパワーの日産キックス
PHV(プラグインハイブリッド)の三菱 アウトランンダーPHEV
クリーンディーゼルのマツダ CX-3
ダウンサイジングターボのトヨタライズ/ダイハツ ロッキー
そして話題のマツダ・CX-30のスカイアクティブX
というように、SUVは数多くのパワーユニットが集結しているのが特徴です。
上記3車種に興味がわかなかった方は、これらのSUVを検討してみてもいいかもしれません。
【燃費の良いミニバン ベスト3】
広い室内と多人数でも快適なミニバンは、今ではファミリーカーの定番になっています。しかし、重くて、空気抵抗も大きなボディであるために、燃費が悪いのが唯一の欠点です。
各車の燃費対策を見てみると、その解決策としてはハイブリッドが最も効果的であり、ミニバンには最適なパワーユニットと言えます。そして、ボディが小さなコンパクトタイプのミニバンが当然上位に入ることになります。
参照:メーカー公式サイト(2020年9月現在)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
■第1位トヨタ・シエンタハイブリッド
JC08モード:28.8km/L
WLTCモード:22.8km/L
WLTC市街地モード:22.7km/L
WLTC郊外モード:23.9 km/L
WLTC高速道路モード:22.1km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,268,200円〜258,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・シエンタハイブリッドの燃費対策は?
シエンタのハイブリッドシステムは、アクアの1.5Lリダクション機構付THS-IIをベースにしたものを採用し、電気式無段変速機を組み合わせてクラストップの低燃費を誇り、ミニバントップの低燃費となっています。
クラストップといっても、このクラスのライバルにはホンダのフリードしかいませんが、JC08モードではわずかに0.8km/Lながらも、WLTCモードでは2.0km/Lと、ライバルに対して少なくない燃費の差をつけています。ただし、4WDの設定がないのが唯一の弱点です。
■第2位 ホンダ・フリードハイブリッド
ホンダ・フリード・クロスター
JC08モード燃費:26.0~28.0km/L
WLTCモード燃費:19.8~20.8km/L
WLTC市街地モード:17.0~17.7km/L
WLTC郊外モード:21.3~21.5 km/L
WLTC高速道路モード:20.3~21.9km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,561,900円〜3,278,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ホンダ・フリードハイブリッドの燃費対策は?
フリードのハイブリッド車には、1.5Lアトキンソンサイクルエンジン+1モーター内蔵7速デュアルクラッチトランスミッション搭載の「SPORT HYBRID i-DCD」を採用しています。
モーターのみのEV走行も可能になったほか、モーターには、世界初の重希土類(ジスプロシウム・テルビウム)完全フリーのネオジム磁石を採用。また、システムを小型化するとともにクラス唯一のハイブリッド4WD車の設定を実現しています。
ライバルのシエンタとの燃費差はわずかですが、WLTC市街地モードではその差が5.0km/Lまで広がっており、他のモードよりもシエンタとの差がハッキリ出ています。しかし、FFと4WDの差が少ないのも特徴です。
■第3位日産・セレナe-POWER
セレナ e-POWER
JC08モード:23.4~26.2km/L
WLTCモード:17.2~18.0km/L
WLTC市街地モード:16.8~17.5km/L
WLTC郊外モード:17.7~18.6 km/L
WLTC高速道路モード:17.1~17.8km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,997,500〜4,192,100円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■日産・セレナe-POWERの燃費対策は?
セレナには、搭載している1.2Lの3気筒ガソリンエンジンにより発電し、1.8kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄電され、その電力を利用してモーターの力で走行する「e-POWER」が2018年に追加設定されています。
先行採用されたノート e-POWERと同様のシステムですが、エンジンで7%、モーターでは25%出力アップされ、バッテリー単独での走行を行う「マナーモード」と、バッテリー単独走行時に強制的に充電を行う「チャージモード」が追加設定されています 。
走行用電池の残量が充分に残っている場合には、発進時にシステムをオンしてもエンジンは始動せず、電気自動車のように加速しますが、モーターにいきなり大電流を流さずに制御をすることで、アクセルペダルを踏むとゆっく加速を始める設定がされています。
なおトヨタのプリウスαもJC08モード燃費では26.2km/Lとセレナ e-POWERと 同数値となっていますが、WLTCモードでは20.7km/Lとなっており、2.0Lクラスのミニバンとしてはトップクラスの燃費を誇っています。
【燃費の良い燃費の良いコンパクトカー(ハッチバック) ベスト3】
軽自動車に次いで低燃費競争が激しいのがコンパクトカークラスです。軽自動車はすでに過度な競争は収束したようですが、軽自動車よりコストをかけられるコンパクトカーはまだ収束していません。
ミニバン同様にコンパクトカーの燃費対策はハイブリッドが中心ですが、同じハイブリッドでも異なる種類が採用されています。
トヨタのスプリット方式、スバルのパラレル方式、日産やホンダのシリーズ式と、メーカーによって独自の方式を採用しています。
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
■第1位 トヨタ・ヤリス
トヨタ・ヤリス
ヤリスハイブリッドの燃費と価格
WLTCモード:30.2~36.0km/L
WLTC市街地モード:31.5~37.5km/L
WLTC郊外モード:33.2~40.2 km/L
WLTC高速道路モード:28.0~33.4km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み): 1,998,000〜2,493,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・ヤリスの燃費対策は?
トヨタ ヤリスハイブリッド
ヤリスハイブリッドには、新開発「直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン」を採用した新世代ハイブリッドシステムが搭載されています。
ハイブリッド車は電気モーターが従来より30%の出力アップ、2倍の充電能力を持ったリチウムイオンバッテリーにより、WLTCモードでもプリウスのJC08モード並みの36.0km/Lとなり、郊外モードでは40.2km/Lという驚異的な数値をたたき出しています。
■第2位 トヨタ ・アクア
トヨタ・アクア
WLTCモード燃費:27.2~29.8km/L
WLTC市街地モード:25.6~28.2km/L
WLTC郊外モード:29.2~32.2 km/L
WLTC高速道路モード:26.8~29.3km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み): 1,818,300〜2,581,700円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・アクアの燃費対策は?
2011年12月の発売からすでに8年を経過してもなお、低燃費コンパクトカーの代表として人気のあるアクア。初期にはJC08モードで全グレード35.4km/Lでしたが2013年に全グレードで37.0km/Lに、さらに2017年には38.0km/Lになり、現在のWLTCモードでは「L」が29.8km/Lとなっています。
その核心となるのがミラーサイクルの1.5Lエンジンを使用する「リダクション機構付THS-II」で、クールドEGRや排気熱回収システムなど、開発当時のトヨタ製ハイブリッド車に取り込まれていた最新技術が搭載されています。
ただし、29.8km/Lの最高燃費はリアのパワーウインドウなどの装備を落とし、内装やシートも簡素化して他グレードより30㎏軽量化された「燃費カタログスペシャル」の「L」グレードのみで、実際にユーザーが購入する他のグレードは27.2km/Lとなっています。
それでもトップクラスの燃費性能であるのは確かであり、加えて低燃費以外の魅力が受け入れられています。
■第3位 ホンダ・フィット
ホンダ フィットハイブリッド(NESS)
フィットハイブリッドの燃費と価格
JC08モード:28.6~38.6km/L
WLTCモード:23.2~29.4km/L
WLTC市街地モード:22.3~30.2km/L
WLTC郊外モード:25.5~32.4 km/L
WLTC高速道路モード:22.3~27.4km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み): 1,997,600〜2,536,600円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ホンダ・フィットハイブリッドの燃費対策は
新型となったフィットのハイブリッドシステムには、最新の2モーター・ハイブリッド「e:HEV」が採用されています。
「e:HEV」は、日産の「e-POWER」と同じくモーターが駆動力を生み出すシリーズ式ハイブリッドですが、高負荷時にエンジンが駆動輪と機械的に直結される点が異なります。そして、低速域では100%電気の力だけで走ることができ、低燃費性能に寄与しているのです。
また、高効率なアトキンソンサイクルエンジンの1.3Lル直4エンジンも改良が加えられ、実用十分なパワーと低燃費性能を合わせ待っています。
【燃費の良い燃費の良いセダン ベスト3】
燃費においてセダンタイプは、コンパクトカーに比べて販売台数も少なく、あまり注目されていないように見えます。しかし、国内で最も低燃費の乗用車であるプリウスをセダンとすることで状況は一変します。また、フルモデルチェンジされたカローラも加わり、一転、注目されてきます。
参照:メーカー公式サイト(2020年9月現在)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
■第1位 トヨタ・プリウス
トヨタ プリウスPHV
プリウス
WLTCモード:25.4~32.1km/L
WLTC市街地モード:23.2~29.9km/L
WLTC郊外モード:27.1~35.2km/L
WLTC高速道路モード:25.4~31.2km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,608,000~3,557,000円
プリウスPHV
ハイブリッドWLTCモード燃費:26.2~30.3km/L
WLTC市街地モード:23.2~29.9km/L
WLTC郊外モード:25.6~27.3km/L
WLTC高速道路モード:25.6~30.0km/L
EV走行換算距離:50~60km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):3,313,000~4,392,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・プリウスの燃費対策は?
E-Four(電気式4WDシステム)
プリウスのパワーユニットはハイブリッドと、プラグインハイブリッドの2つです。ハイブリッドには1.8Lエンジンが採用され、ハイブリッドシステム全体の小型・軽量化を図ったことや空気抵抗を低減するボディデザインによって燃費を向上。歴代初となる電気式4輪駆動方式を採用した4WD車も新設定されています。
PHVでは、駆動用のリチウムイオン電池の容量を増やしシステムの効率化を行い、「デュアルモータードライブシステム」を採用しEV走行距離68.2kmとなりました。
これにより、日常の使用ではエンジンを始動させずに済むなど、数値以上の燃費も可能になっています。
■第2位 トヨタ・カローラハイブリッド
トヨタ・カローラ
カローラ ハイブリッド
JC08モード:28.4~35.0km/L
WLTCモード:24.4~29.0km/L
WLTC市街地モード:21.5~27.8km/L
WLTC郊外モード:25.9~32.2 km/L
WLTC高速道路モード:24.8~27.7km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み): 2,403,500〜2,750,000円
カローラ アクシオハイブリッド
JC08モード:32.2km/L
WLTCモード:27.8km/L
WLTC市街地モード:25.9km/L
WLTC郊外モード:29.7 km/L
WLTC高速道路モード:27.5km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):2,123,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■トヨタ・カローラハイブリッドの燃費対策
カローラシリーズの4ドアセダンは、プリウスやC-HRと同様のハイブリッドを採用しています。先代モデルよりも大きくなったボディと排気量が1.8Lに格上げされたものの、燃費性能では向上し、電気式4WDシステムもラインナップしています。
システム全体の高効率化により、WLTCの各モードによって優れた低燃費を達成しており、特に郊外モードにおいては32.2 km/Lと最も高い燃費となっており、これはトータルの29.0km/Lをも上回っています。
カローラの旧モデルであるカラーラアクシオハイブリッドも、低価格のモデルとして併売されており、WLTCモードでも27.8km/Lという低燃費性能となっています。
■第3位 ホンダ・インサイト
ホンダ インサイト EX ブラックスタイル
JC08モード:29.6~34.2km/L
WLTCモード:24.4~28.4km/L
WLTC市街地モード:21.5~25.8km/L
WLTC郊外モード:25.9~25.7km/L
WLTC高速道路モード:24.9~28.8km/L
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):3,355,000~3,729,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ホンダ・インサイトの燃費対策は?
インサイトが採用するハイブリッドシステムのe:HEVは、発進時や街中での走行時は、モーターのみで走行する「EVドライブモード」、加速時や坂道などでパワーが必要な時は、エンジンで発電した電気でモーターを駆動する「ハイブリッドドライブモード」、そして高速道路などでは、エンジンだけの力で走る「エンジンドライブモード」という3つのモードを使い分けます。
特に幅広い領域で、バッテリーからの電気によりモーターのみで走行する「EVドライブモード」では、エンジンを止めて走ることから、ガソリンを一切使わないで済みます。
【燃費の良い車 その他(エコカーなど) ベスト3】
上記のボディタイプ別のベスト3にはランキングしなかった、あるいは比較できなかったものの、注目される車種としてEVの日産ノートとホンダeです。
参照:メーカー公式サイト(2020年9月現在)
上記のカタログ燃費をもとにしたランキングですので、実際の燃費とは異なることをご了承ください。
■第1位日産・リーフ(EV)
日産リーフ
40kWhモデル
(一充電走行距離)
JC08モード:400km
WLTCモード:322km
(交流電力量消費率)
JC08モード:120Wh/km
WLTCモード:155Wh/km
62kWhモデル
(一充電走行距離)
JC08モード:570km
WLTCモード:458km
(交流電力量消費率)
JC08モード:125Wh/km
WLTCモード:161Wh/km
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):3,326,400~4,998,400円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■日産・リーフの走行距離は?
電気自動車であるリーフにおいて、燃費に相当する指針が交流電力量消費率であり、燃費同様にJC08モードとWLTCモードがあります。
そして、リーフには、62kWhバッテリー搭載車のリーフe+と、40kWhバッテリー搭載車の標準車ををラインアップしていて、リーフe+は、バッテリー容量が標準モデルの約1.5倍になっていることにより、満充電時の航続距離はWLTCモードで458kmと伸びています。
また、専用機器を利用すれば100Vコンセントから電気出力可能なので、屋外や出先でも様々な電気製品の電源、そして災害などでの停電時の非常用電源としても活用できることが注目されています。
■第2位 ホンダe(ホンダ・イー)
ホンダe(Honda e)
(一充電走行距離)
JC08モード:274~308km
WLTCモード:259~283km
(交流電力量消費率)
JC08モード:121~135Wh/km
WLTCモード:131~138Wh/km
メーカー希望小売価格(消費税10%込み):4,510,000~4,950,000円
※基本スペックほか情報は公式サイトより(情報は2020年9月現在のもの)
■ホンダeの燃費対策は?
ホンダe(Honda e)
シティーコミューターとして割り切ったホンダeですが、35.5kWhの高出力型リチウムイオンバッテリーを搭載していて、必要充分な一充電走行距離を実現しています。
寒冷地でもバッテリーの性能を低下させないために水加熱ヒーターを採用することにより、バッテリーを加温することで、航続距離の改善や出力低下を防いでいます。
まとめ
燃費が全てのクルマ選びの基準ではありません。
もし、燃費が最大基準だったなら、ミニバンもSUVもこれほどまでに売れなかったでしょう。しかし、安全性能と並ぶ最も重要なポイントであることは間違いありません。
それぞれのライフスタイルや好みに合った車の中から、出来るだけ燃費の良い車種を選ぶことが必要になってきます。
本記事の中に、貴方の気になる一台があれば嬉しく思います。