トップへ戻る

究極のエコロジー?水と電力で走るバイクと水素ロータリーエンジンを紹介

究極のエコロジー?水と電力で走るバイクと水素ロータリーエンジンを紹介

今回紹介するのは、究極のエコロジーといっても過言ではないバイクとエンジンです。1つは水と電力で走るバイク、そしてもう1つはマツダが開発をしていた水素ロータリーエンジンになります。これらがどういうものなのかを、少し掘り下げてみましょう。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


水を燃料として走るバイク

1リッターの水で500km走る!?エコなバイク T Power H20

参考動画

まず最初に紹介するのは水を燃料として走るオートバイです。T Power H20という名称のついたオフロードバイクになります。

サンパウロ在住のRicardo Azevedo氏が発明したオートバイで、なんと1リッターの水で航続距離500kmという驚異的な性能を誇ります。

自動車メーカーから販売されている電気自動車をも超えるこの発明心溢れるオートバイの仕組みですが、水の電気分解の仕組みを用いて水分子から水素を取り除くというものです。この一連のプロセスによってエンジンの燃焼工程に必要なエネルギーが生まれ、オートバイを動かします。

水を燃料としているため、燃焼工程を経て排気されるのは水蒸気のみです。環境負荷の大きい排気ガスが出てこないため、エコロジーなものとなっています。

排出ガスが出てこないという面では電気自動車も同じですが、それと比べてT Power H20は水とバッテリーを用いて燃焼に必要なエネルギーを自ら生み出しているので、真のエコな乗り物といっても言い過ぎではないでしょう。

マツダが開発した水素ロータリーエンジン

水素ロータリーエンジンとは?

RX-8 ハイドロジェンRE

水素ロータリーエンジンは水素を燃料に使うことができるロータリーエンジンです。当然、マツダ車独自のロータリーエンジンが使われています。このエンジンを初めて搭載した車種がRX-8 ハイドロジェンREです。2004年に発表され、当時は大きな話題を読んだことを覚えている人も幾人かいるのではないでしょうか。

水素ロータリーエンジンのメリットの1つはすでにあるロータリーエンジンを用いているため開発にかかるコストを抑えることができる点です。既存の部品を使っているので、その分コストが軽減されます。

もう1つはデュアルフューエルシステムを採用することによる使い勝手の良さです。水素燃料とガソリンの両方を燃料として使用することができるので、長距離移動で水素が足りなくなったときや近くに水素ステーションがない場合でも燃料切れにならずに走行を続けることができます。水素燃料とガソリン燃料の切り替えはボタン1つ押すだけなど、効率が良いです。

水素ロータリーエンジンの構造

水素ロータリーエンジンでは電子制御ガスインジェクター方式直噴が採用されています。ここから水素が噴射されるのです。

噴射された水素は吸気室にあるわけですが、燃焼室内部にあるローターが回転することによって噴射された水素は燃焼室へと移動します。燃焼室でプラグが点火して燃焼が発生、それによって動力が生まれるのです。

レシプロエンジンでもよく見かけるようになった直噴エンジン、ロータリーエンジンでは構造的にインジェクター関係のレイアウトに融通が効くことのことで、高出力化を狙って直噴化したのがその理由となっています。

先ほど説明したように吸気室と燃焼室が異なるということも水素ロータリーエンジンの重要箇所なのです。吸気室は燃焼室と比べて温度が低く、バックファイアと呼ばれる(高音部に触れた水素が着火すること)現象を防ぐことができます。

吸気・圧縮・燃焼・排気が全て同じシリンダーで為されるレシプロエンジンでは難しい一方、吸気室と燃焼室が分けられているロータリーだからこそ実現できたとも言えるでしょう。

水素ロータリーの開発は凍結中

しかしながら、水素ロータリーエンジンの開発は現在凍結されています。その理由として挙げられているのがインフラで、水素ロータリーエンジンが普及するために必要となるインフラの整備や水素ガスの供給などが間に合っていないのです。

しかし、すでに存在していたロータリーエンジンを活かして水素で走るエンジンを生み出した点や、ロータリーエンジン特有のフィーリングを感じることができるなど、水素ロータリーエンジンは車好きなら期待に胸躍らすこと間違いなしのエンジンでしょう。

【参考】水素ロータリーエンジンを搭載する車

マツダ プレマシー・ハイドロジェンREハイブリッド

水素ロータリーエンジン搭載車であるRX-8 ハイドロジェンREの次に開発されたのがプレマシー ハイドロジェンREハイブリッドです。

プレマシー ハイドロジェンREハイブリッドはデュアルフューエルシステムを継承しつつも、RX-8 ハイドロジェンREにはなかったハイブリッドシステムが新たに採用されています。

駆動ユニット出力の40%向上や、水素の燃焼エネルギーを電気エネルギーへと変換させてモーターを駆動させ、結果的に航続距離200kmを達成したのです。

この他、ゼロエミッションモデルとしてプラグイン化や高電圧バッテリーの大容量化が為されたプレマシーハイドロジェンREレンジエクステンダーEVというモデルもあります。

まとめ

RX-8 ハイドロジェンRE

水と電気で走るオートバイのT Power H20とマツダの水素ロータリーエンジンを紹介しました。

水と電気で走るオートバイは1リッターで500kmも走ることができるので魅力的ですし、水素ロータリーエンジンは開発が凍結中であるとしても車好きやロータリーエンジンファンなら魅了されることでしょう。

電気自動車が普及して将来的にエンジン搭載車両がなくなってしまうと考えるのは、まだまだ時期尚早かもしれません。

関連する投稿


【2024年最新】125ccバイクのおすすめ車種紹介!保険や税金など維持費も解説

【2024年最新】125ccバイクのおすすめ車種紹介!保険や税金など維持費も解説

125ccバイクは原付二種とも呼ばれますが、50cc以下のバイクである原付一種とは違い、30km/hの速度制限や二段階右折といったルールはありません。しかも、取り回しが楽で維持費も経済的と、通勤・通学などの日常使いからツーリングまで幅広くこなせる魅力的なバイクです。本記事では、現在新車で販売されている125ccバイクの中から、おすすめの車種を紹介するとともに、保険や税金などの維持費も解説します。


バイクにも希望ナンバー制が導入される?国交省が検討を開始

バイクにも希望ナンバー制が導入される?国交省が検討を開始

国土交通省は、二輪車ナンバープレートの様式を見直すとともに、総排気量が125ccを超える二輪車に対して希望ナンバー制度導入を検討するワーキンググループを開催することを発表しました。


タイの最新バイク事情 ライフスタイルの変化でバイクは生活の足から余暇の楽しみへ進化

タイの最新バイク事情 ライフスタイルの変化でバイクは生活の足から余暇の楽しみへ進化

タイでは、ここ数年で庶民の足である小型バイクの市場が活性化しています。バイク市場の現状とその背景にある庶民のライフスタイルの変化について、ご紹介します。


東京モーターサイクルショー2023開催!チケット購入方法や開催概要を紹介

東京モーターサイクルショー2023開催!チケット購入方法や開催概要を紹介

3月24日から3月26日の3日間、出展者数・出展規模が過去最大となる「第50回 東京モーターサイクルショー」が開催されます。イベントの概要やチケットの購入方法、注意事項などを紹介します。


【2023年版】125ccバイクおすすめ15選!マニュアルからスクーターまでまとめてチェック!

【2023年版】125ccバイクおすすめ15選!マニュアルからスクーターまでまとめてチェック!

原付一種のような二段階右折や最高時速30km/hの縛りなし!手軽さはそのままに、煩わしさを取っ払った“ちょうどいい”がいっぱいの原付二種。通勤通学はもちろん、ツーリングも楽しめる上、リーズナブルな維持費も魅力的な125ccバイク。おすすめ車種をタイプ別に紹介します。


最新の投稿


ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツは2024年11月5日に、コンパクトSUV「ロッキー」の一部改良モデルを発表しました。安全性を高めたほか、価格を改定したといいます。


車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

突然の積雪に見舞われると、準備不足から大きなトラブルにつながることもあります。雪による交通事故や車の故障を防ぐためには、事前の準備と適切な対策が欠かせません。この記事では、車の雪対策として、事前に揃えておきたいグッズや雪道での運転時の注意点、駐車時の積雪への対策などを詳しく解説します。これから始まる寒い季節に備え、この記事を参考に雪対策の準備を整えておきましょう。


MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)が提供する新車見積は、これから新車を購入する人にオススメのサービスです。通常、新車を購入するには、ディーラーや販売店へ足を運んで見積りや商談を直接やり取りしたり、比較検討するために複数のディーラーや販売店へ出向かなければならなかったりと大変です。しかし、MOTA(モータ)の新車見積は自宅に居ながらWEBだけで、気になる新車を簡単に複数のディーラーや販売店から見積りをしてもらうことが可能です。そこで本記事では、MOTA(モータ)の新車見積サービスについて、特徴からメリット・デメリット、そして利用方法についても詳しく解説していきます。新車購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。


スバル新型「サンバーバン」発表!安全性高めた「軽バン」登場

スバル新型「サンバーバン」発表!安全性高めた「軽バン」登場

スバルは2024年11月7日に、軽バン「サンバーバン」の一部改良モデルを発表しました。側面衝突時の乗員保護を高めたといいます。


オートウェイのタイヤは安い?特徴・注意点や購入の流れを解説

オートウェイのタイヤは安い?特徴・注意点や購入の流れを解説

タイヤが安く買えることをテレビCMなどでアピールしている「オートウェイ」。本当に安く買えるのでしょうか。また、安く買えたとしても品質に問題はないのか不安に思われる方もいるでしょう。さらに、オートウェイはネットで簡単にタイヤが買えますが、取り付けはどうすればいいのか気になるところです。そこで本記事では、オートウェイの特徴や注意点をはじめ、本当に安いのか、品質は大丈夫なのかということや、購入して取り付けするまでの流れも解説します。そろそろタイヤ交換を考えている方は、この記事を読んで参考にしてください。