ヤリス クロスとライバル比較
トヨタ ヤリスクロス(プロトタイプ)
ヤリス クロスは、2020年2月に発売されたヤリスシリーズならではの軽快な走りや、先進の安全・安心技術、そして低燃費性能を受け継ぎつつ、利便性だけではないコンパクトSUVの魅力を追求することを目指して開発をされました。
そのライバルとなるコンパクトSUVは、日産 キックス、ホンダ ヴェゼル、マツダ CX-3、そして9月4日にマイナーチェンジされたスバル XVという多種多様な人気モデルばかりです。ヤリス クロスを検討する人にとって比較するのも大変です。
そこで価格や走行性能そして燃費などを、ヤリス クロスとライバルとなるコンパクトSUVで各項目ごとに比較してみました。
ヤリス クロスとライバルの価格比較
トヨタ ヤリスクロス HYBRID Z(2WD)
大きなSUVではなく、コンパクトSUVの購入を検討する人にとって、最も気になるのが価格です。まずは、それらライバルとヤリス クロスの価格を比較してみましょう。
ヤリス クロスとライバルの価格比較表
日産 キックス
車種名 | エンジン | 車両本体価格(消費税抜き) | ||
トヨタ ヤリスクロス | 1.5Lガソリン車 | 1,634,546~2,219,091円 | ||
ハイブリッド車 | 2,076,364~2,559,091円 | |||
日産 キックス | e-POWER | 2,509,000~2,609,000円 | ||
ホンダ ヴェゼル | 1.5Lガソリン車 | 1,921,297~3,208,000円 | ||
ハイブリッド車 | 2,277,778~3,289,000円 | |||
マツダ CX-3 | 1.5Lガソリン車 | 1,720,000~2,621,091円 | ||
2.0Lガソリン車 | 2,260,000~2,855,273円 | |||
1.8Lディーゼル車 |
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スバル XV | 1.6ガソリン車 |
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2.0ガソリン車 | 2,410,000~
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※上記価格は2020年9月現在の各メーカー公式サイトによるものです。
■ヤリス クロスの価格
トヨタ ヤリスクロス (プロトタイプ)
ヤリス クロスの魅力のひとつにSUVとしては安い価格設定があります。直接のライバルとなるホンダのヴェゼルに対して1.5L車もハイブリッド車も割安感のある価格となっています。
■ライバルの価格
スバル XV
日産のキックスは割高なイメージがありますが、プロパイロットなどフル装備のグレード体系のためで、ヤリス クロスの上級グレードと同等と言って良いでしょう。
ただし、2WDのみの設定であることを考えると、ヤリス クロスと比べるとやはり少し高めであるのは確かです。
逆にスバルのXVは、エントリー価格は高めですが、全車4WDであることで2.0L車を含めてお買い得感があります。
マツダのCX-3は割高なイメージがありますが、実は新設定の1.5L車は格安設定であり、1.8Lディーゼル車もヤリス クロスのハイブリッド車とそん色ない価格のグレードもあります。
ヤリス クロスとライバルの燃費比較
トヨタ ヤリスクロス(プロトタイプ)
それぞれパワーユニットが異なることから比較は難しいのですが、安さということを考えると、ヤリス クロスに軍配が上がりそうです。
ヤリス クロスとライバルの燃費比較表
ホンダ ヴェゼル モデューロX
車種名 | エンジン | WLTCモード燃費 | JC08モード燃費 |
トヨタ ヤリスクロス | 1.5Lガソリン車 | 17.4~20.2km/L | - |
ハイブリッド車 | 26.0〜30.8km/L | 29.0〜31.3km/L | |
日産 キックス | e-POWER | 21.6km/L | 30.0km/L |
ホンダ ヴェゼル | 1.5Lガソリン車 | 16.4~18.6km/L | - |
ハイブリッド車 | 18.4~21.0km/L | 21.6~27.0km/L | |
マツダ CX-3 | 1.5Lガソリン車 | 15.7~17.0km/L | - |
2.0Lガソリン車 | 15.2~16.0km/L | - | |
1.8Lディーゼル車 | 19.0~23.2km/L | - | |
スバル XV | 1.6Lガソリン車 | 13.3km/L | 15.4~15.8km/L |
2.0Le-BOXER | 15.0km/L | 19.2km/L |
※上記燃費は2020年9月現在の各メーカー公式サイトによるものです。
■ヤリス クロスの燃費
トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドG(プロトタイプ)
燃費ではヤリスクロスが圧倒的にリード。ヤリスで定評のあるハイブリッド車だけでなく、1.5Lガソリンエンジン車もライバルを上回っています。
したがってハイブリッド車の燃費は抜きんでていて、SUVであっても燃費を第一に考えている人にはお勧めできます。
■ライバルの燃費
マツダ CX-3 15Sツーリング
キックスのe-POWERやヴェゼルのハイブリッド車は、JC08モードではヤリスクロスのハイブリッド車と並びますが、より実燃費に近いWLTCモードになると差が広がってしまいました。
パワーユニットの多いCX-3は、クリーンディーゼル車がヴェゼルハイブリッドやキックスe-POWERを上回り、燃料代の安さを含めればヤリスクロスに十分対抗できる経済性能があると思われます。
スバル XVは、2.0L車にマイルドハイブリッドのe-BOXERのを採用。燃費のためというより、走行性能に振ったシステムですが、1.6Lガソリン車より燃費が向上しています。
ヤリス クロスとライバルの室内スペースの比較
トヨタ ヤリスクロス HYBRID Z
コンパクトSUVは、取り回しが楽で日本国内の道路や駐車場事情にマッチしたボディサイズが人気となっています。
しかし、限られたスペースながらも快適な居住スペースも求められらています。そこで各車ともパッケージングやシートの形状やアレンジ方法を工夫して室内の快適性を高めています。
さらに、アウトドアグッズなどの荷物を沢山積めるために荷室の容量を増やす工夫もされています。
コンパクトSUVの快適性能はどうなっているのか?ヤリス クロスはどうかを比較してみましょう。
ヤリス クロスとライバルの室内スペースの比較表
スバル XV
車種名 | 室内長×室内幅×室内高 | 全長×全幅×全高 |
トヨタ ヤリスクロス | 1,845mm×1,430mm×1,205mm | 4,180×1,765×1,590 |
日産 キックス | 1,920mm×1,420mm×1,250mm | 4,290×1,760×1,610 |
ホンダ ヴェゼル | 1,930mm×1,485mm×1,265mm | 4,330×1,770×1,605 |
マツダ CX-3 | 1,810mm×1,435mm×1,210mm | 4,275×1,765×1,550 |
スバル XV | 2,085mm×1,520mm×1,200mm | 4,485×1,800×1,550 |
※ヴェゼルはRSおよびTOURINGを除く数値です。
※上記燃費は2020年9月現在の各メーカー公式サイトによるものです。
■ヤリス クロスの室内スペース
トヨタ ヤリスクロス HYBRID X
ヤリス クロスは、インストルメントパネル上部にソフトパッドを採用、さらに、温かみのある新素材フェルトをドアトリムに広範囲に採用するなど、上質で心地よい室内空間を実現させています。
ライバルの中で最も小さなボディのヤリス クロスですが、ヤリスよりアイポイントの高い座面によって、十分な広さの室内スペースを確保しています。
コンパクトSUVトップクラスの荷室容量390Lを実現した荷室は、4:2:4分割リヤシート、6:4分割アジャスタブルデッキボードを採用し、デッキボードの下段時には、高さと広さを生かして多彩なデッキアレンジを可能としています。
■ライバルの室内スペース
マツダ CX-3 15Sツーリング
もっともサイズの大きいスバルXVは、当然のように室内スペースもトップであり、荷室スペースも十分なサイズを誇っています。また、ヴェゼルはセンタータンクレイアウトによって後席にも余裕がります。
キックスは2WDのみの設定ですが、機能的なパッケージングで使いやすさに優れており、外寸の差分だけヤリス クロスより広め。
ヤリスクロスにつぐコンパクトボディのCX-3は、全高も低く荷室容量には不満がありますが、見た目よりも快適な室内スペースがあります。
ヤリス クロスとライバルの走行性能の比較
トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドG E-Four
ガソリンエンジン、クリーンディーゼルエンジン、ハイブリッドと、それぞれ独自のパワーユニットを搭載するコンパクトSUVクラス。
そして、4WDのみ、あるいは2WDのみの設定もあり、SUVといっても画一的ではない状況となっています。
そんな中でも走行性能はコンパクトSUVであっても重要なポイント。通常のコンパクトカーにはない性能がもとめられているのも確かです。
ヤリス クロスとライバルのパワーユニットの比較表
SKYACTIV-D 1.8
車種名 | エンジン |
トヨタ ヤリスクロス | 1.5Lガソリン 1.5L+ハイブリッド |
日産 キックス | e-POWER(1.2Lガソリン) |
ホンダ ヴェゼル | 1.5Lガソリン 1.5Lハイブリッド |
マツダ CX-3 | 1.5Lガソリン 2.0Lガソリン 1.8Lディーゼル |
スバル XV | 1.6Lガソリン 2.0Lガソリン+マイルドハイブリッド |
※上記燃費は2020年9月現在の各メーカー公式サイトによるものです。
■ヤリス クロスの走行性能
トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドのE-four
走行性能では、ガソリン車には路面状況に応じた走行支援を3つのモードから選択できるマルチテレインセレクトなど、SUVの走りを堪能できる機能を搭載し、ハイブリッド車には、E-Fourを設定しています。
また、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムは、クラス世界トップレベルとなる低燃費とともに力強くシームレスな走りを実現しています。
■ライバルの走行性能
日産 キックス
ライバルの中で注目されるのはやはり、エンジンは発電のみでモーターだけで走行するシステムのキックスのe-POWER。「ノートe-POWER」に対てし出力を約20%アップさせて加速性を向上させています。ただし、4WDの設定がないのがSUVとしては物足りなさを感じます。
もうひとつはCX-3のクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.8」です。マイナーチェンジで排気量を従来の1.5Lから1.8Lにアップさせたことで、ディーゼル本来の高トルクが際立ち、マツダの掲げる「人馬一体」を肌で感じることが出来ます。
ヴェゼルは、基本的にヤリスクロスと同様の1.5Lとハイブリッドの設定。ただし、モデューロXといったスポーツモデルは標準車とは異次元の走行性能を発揮します。
XVは、スバル独自の水平対向エンジンと2.0L車にe-BOXERを採用。アクティブトルクスプリットAWDによる優れた悪路走破性能は、ヤリスクロスを含めたライバルを凌ぎます。
さらに9月4日にマイナーチェンジされ、全グレードでサスペンションを改良し、SUVらしいしなやかさとスポーティさを高い次元で両立。さらにe-BOXER搭載車では変速制御「e-アクティブ シフトコントロール」を新採用するなど、よりスポーティで愉しい走りを実現しています。
まとめ
トヨタ ヤリスクロス HYBRID X(2WD)
各ライバルと価格、燃費、居住性、走行などを比較してきました。スタイリングに関しては好みもあり比較しませんでしたが、結論としては、トヨタ ヤリスクロスはトータルで最もベストなコンパクトSUVといえるでしょう。
最新モデルですから当然と言えば当然で、もしヤリスクロスをすべての面で上回る車種が出るとすれば、ホンダの次期ヴェゼルということになるのかも知れません。
その時に改めてVSヤリスクロス比較をしてみましょう。