運転免許とは?
そもそも運転免許とは?
冒頭でもご紹介した通り、運転免許は自動車や自動二輪を運転するために必要な資格です。正しくは「操作するのに一定の技量が必要な乗り物の運転に対して交付される公文書」と定義されます。
実際に運転する機会はほとんどなくても免許を取得して身分証明書として持ち歩いているという方も多いほどに、日本ではとても身近な存在です。
このようにあまりにも身近な存在すぎてあまり深く考えたことがないという方も多いでしょう。そこで、まずは運転免許とは何なのかを考えていきます。
■運転免許も履歴書に記載できる資格のひとつ
前述の通り、運転免許は多くの方が所持していますのであまり「資格」として意識する機会はないかもしれません。しかし、運転免許は立派な国家資格のひとつで、それぞれの乗り物の運転技術や道路交通法規などを身につけていることを証明しなければ取得できません。
逆に言えば、運転免許証を所持しているということは、指定された範囲・種類の乗り物を日本の公道で運転できるということを意味します。
このように、運転免許は国家資格なので履歴書にも記載することができます。
■運転免許が就職や転職に有利に働く?
運転免許はあまりにも多くの人が所持していることから、自動車や自動二輪などを運転できるという点以外のメリットはないと考えている方も多いでしょう。しかし、運転免許を所持していることが就職や転職に有利に働くというケースもあります。
業務で車の運転をしなければならない仕事であれば、当然対応した種類の運転免許が必須となりますし、あまり交通機関が充実していない地方などの場合、そもそも運転免許を所持しているという前提で募集されているケースもあります。
また、あまり車を運転する必要のない都心で就職したとしても、運転が必要な地方などに転勤しなければならなくなる可能性もあります。そのため、募集時の条件として運転免許が挙げられていなくても、その有無が就職活動に影響する可能性は十分にあります。
運転免許を就職前に取得するのがおすすめ
就職してから必要になったら免許を取得すればいいと考えている方も多いかもしれません。もちろん、社会人として働きながら自動車学校に通うことも可能です。しかし、前述の通り免許を所持していることが就職活動において有利に働く可能性もあるため、可能であれば学生のうちに取得しておくのがおすすめです。
また、社会人になると十分に自動車学校に通う時間を確保することができず、免許の取得までに長い時間がかかってしまう可能性もあります。また、学割なども利用できないことからコスト面でも割高になってしまいがちです。
将来的に免許を取得することを考えている方や、免許が必要となる可能性がある方はできるだけ早い段階で免許を取得することを検討してみましょう。
■身分証明書としての運転免許
運転免許証は身分証明書としても使用することができます。生年月日や住所、そして顔写真もついており、なによりも国家資格に基づいた公式な文書なのであらゆるシーンで身分証明書として使用可能です。
近年では個人情報保護の関係で本人確認を厳しく行われるケースも増えています。以前であれば健康保険証などで本人確認ができるケースも多くありましたが現在では顔写真付きの身分証明書が必須となっているケースも増えています。そのため運転免許証を身分証明に使用する機会も増えています。
マイナンバーカードにも顔写真がついていますが、当然ながらマイナンバーが記載されていることもあり気軽に身分証明に使用するには抵抗があるという方も多いでしょう。そういった意味でも運転免許証は身分証明書としても使いやすいと言えます。
運転免許の種類と正式名称
種類と正式名称を知っておこう
運転免許にはいくつかの種類があります。そして、免許の種類によって運転することのできる乗り物の種類は異なっています。
それぞれの免許は略称で呼ばれることも多いので自分の持っている免許の正式名称を知らないという方も案外多いかと思います。もちろん履歴書には正式名称で記載する必要があります。そこで、続いては各運転免許の種類や正式名称についてご紹介します。
■普通自動車運転免許
一般的に普通免許と呼ばれる免許です。正式名称は「普通自動車運転免許」または「普通自動車第一種運転免許」です。運転免許といえば多くの方が真っ先にイメージする免許で、その名のとおり普通自動車にカテゴライズされる自動車の運転が可能となります。
ただし、運転可能な普通自動車のサイズや重量は近年でも何度か改訂されています。そのため取得した時期によって運転できる車が異なるので注意が必要です。
2017年3月12日から2021年現在までに取得した場合は車両総重量が3.5t未満、最大積載量2t未満までの自動車のみ運転可能です。
2007年6月2日から2017年3月11日までに取得した場合は総重量5t未満、最大積載量3t未満まで運転できます。この期間に取得された免許は区別のために「準中型5t限定免許」とも呼ばれます。
そして、2007年6月1日までに取得した免許の場合、車両総重量が8t未満、最大積載量が5t未満の自動車まで運転可能です。こちらに免許は「中型8t限定免許」とも呼ばれています。
取得時期に関わらず変更されていないのは乗車定員で、いずれの場合も10人以下です。また、普通自動車免許を取得することで原動機付自転車の運転も可能となります。
■準中型・中型・大型自動車運転免許
普通自動車免許よりもさらに総重量や積載量の多い自動車を運転するために必要となるのが準中型や中型、大型自動車運転免許です。
これらの正式名称はそれぞれ「準中型自動車運転免許」「中型自動車第一種運転免許」「大型自動車第一種運転免許」になります。履歴書に記載する場合、それぞれ「第一種」は省略されるケースもあります。
「準中型自動車運転免許」は車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の自動車まで運転可能です。「中型自動車運転免許」では車両総重量が11t未満、最大積載量6.5t未満の自動車まで運転できます。そして「大型自動車運転免許」では車両総重量が11t以上、最大積載量6.5t以上の自動車を運転可能となります。
■その他の第一種運転免許
前述の免許の他にも、除雪車やショベルカーなどの特殊形状の車両を運転するために必要な大型特殊免許や、牽引免許など、第一種免許だけでもいくつかの種類があります。
特殊な車両を運転する場合に取得することになります。
■第二種運転免許とは?
これまでご紹介してきたのは第一種運転免許ですが、自動車運転免許には第二種というものも存在します。この第二種運転免許は旅客自動車を運転する際に必要となります。
タクシーやバス、ハイヤーなどがこの旅客自動車にあたります。営業として乗客の運送を行う際には第二種免許が必要です。
第二種免許にも普通、中型、大型などの区分があり、それぞれ運転できる車両総重量などが異なっています。
運転免許を履歴書に記載する際の注意点
注意点もチェックしておこう
運転免許は履歴書にも記載することができる国家資格であることはこれまでご紹介してきました通りです。最後に、運転免許を履歴書に記載する際の注意点をご紹介します。
■取得年月日を確認しよう
一般的な履歴書の資格・免許の欄には取得年月を記載する項目があります。そこで、まずは運転免許の取得年月日を確認しましょう。記載されている場所は免許証の下部になります。
取得年は元号で表記されていますが、履歴書に記載する際は他の資格などの取得年月日の表記に合わせるようにしましょう。
複数の免許を所有している場合はそれぞれの取得年月日を記載します。
■限定免許(AT・小型二輪)の記載方法
AT限定や小型二輪限定、8t限定中型など、限定がついている免許を所持している場合はその旨も表記する必要があります。
いくつか表記の方法がありますが、限定は免許証の正式名称の後に()で囲んで記載するのが一般的です。例えば、普通自動車免許のAT限定であれば「普通自動車第一種運転免許(AT限定)という形になります。
限定付き免許では当然運転可能な自動車の種類も限定されますので就職活動を行う際には重要なポイントです。
■複数の運転免許を所持している場合
複数の運転免許を所持している場合、それぞれ別の資格として記入するのが一般的です。取得年月日の順番に記載していきましょう。
■運転免許の記載が省略されるケース
就職活動の履歴書の場合、明らかに業務と関係のない免許の記載は省略されるケースもあります。たとえば、普通自動車免許が必須となっている職場で、二輪免許は不要なのであれば普通自動二輪免許などは省略されるケースもあります。
ただし、免許を持っていて就職に不利になってしまうというケースはほとんどありません。スペースに余裕があるのであればしっかりと所有している免許を記載するようにしましょう。
まとめ
運転免許も資格の一つ
運転免許は日本においてはあまりにも身近な存在であることから、あまり資格として意識したことがないという方も多いかもしれません。
しかし、自動車運転免許も立派な国家資格ですので履歴書に記載することができます。就職活動などにも影響するケースがありますので、正しく記載するようにしましょう。