トップへ戻る

準中型免許とは?どんな車を運転するのに必要?取得の方法は?

準中型免許とは?どんな車を運転するのに必要?取得の方法は?

自動車運転免許にもさまざまな種類があります。免許の種類の中でも比較的新しく新設された準中型免許もそんな種類のひとつです。ここでは準中型免許で運転できる車の種類や取得の方法などについてご紹介します。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


準中型免許とは

自動車に関する疑問・質問イメージ

準中型免許

準中型免許は現在取得することのできる免許の種類の中でももっとも新しいものです。平成29年3月12日に施行された「道路交通法の一部を改正する法律」によって新設されました。まだまだ新しい種類の免許ですので具体的にどのような車を運転する際に必要な免許なのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。

そこで、まずは普通自動車運転免許との違いや、この免許が新設された理由などについてご紹介します。

普通自動車運転免許や中型自動車運転免許との違い

準中型免許の正式名称は「準中型自動車運転免許」です。多くの方が運転免許と言われて真っ先にイメージする普通自動車運転免許との最大の違いは、運転できる車の大きさです。

2021年1月現在、新たに普通自動車運転免許を取得した場合運転できるのは車両の総重量が3.5t未満、最大積載量2t未満となっています。それに対して準中型自動車運転免許であれば車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の自動車の運転が可能です。

さらに大きな自動車の運転が可能となるのが中型自動車運転免許で、こちらでは車両総重量11t未満、最大積載量6.5t未満の自動車の運転が可能となります。

要するに、準中型免許では普通免許よりも大きな車の運転が可能になるのです。

準中型免許が新設された理由

もともと、普通自動車運転免許よりも大きな自動車を運転できる免許の種類は中型自動車運転免許でした。では、どうしてその中間となる免許制度が必要になったのでしょうか。

その最大の理由は従来の制度では若い人がトラックドライバーなどの運送業に従事しにくくなってしまったという点です。

前述の通り、現在では普通自動車運転免許で運転できる車の総重量は3.5t未満となっていますが、準中型免許が新設される以前は5t未満まででした。それより総重量の大きな車を運転するためには中型自動車運転免許が必要でした。

しかし、中型自動車運転免許の取得条件は20歳以上でなおかつ免許経歴が2年以上必要です。つまり、20歳になるまでは5t以上の自動車を運転する仕事に従事することができませんでした。

近年では自動車の装備の増加などによって総重量5tを超えるトラックなども増えており、18歳から取得できる普通自動車運転免許だけではカバーしきれない状況となっていました。

そこで、普通自動車運転免許と同じく18歳から取得可能で5tを超える車両の運転が可能な準中型自動車運転免許が必要となったのです。まだ免許としての歴史は浅いものの早い段階から運送業に従事できる若者を増やすといった効果が期待されています。

準中型免許で運転できる車・できない車

準中型免許を取得することによって、前述の通り車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満のトラックなどの車両の運転が可能となります。なので、いわゆる2tトラックなどの運転ができるようになります。

しかし、車両総重量が7.5t未満であっても乗車定員は10人以下で、普通免許と同じです。そのため車両総重量が7.5t未満であってもマイクロバスなどの運転はできません。

準中型免許を取得すべき人は?

普通免許のみでいいのか準中型免許まで取得すべきなのかで悩んでいるという方も多いかと思います。

現在、日本国内で普通乗用車として販売されているもののほとんどが総重量3.5t未満となっていますので、準中型免許を所持していなくても自家用車の選択肢が少なくなってしまうといった心配はありません。

自家用車として注意が必要なのはキャンピングカーです。ベース車両がトラックになっているキャブコンの中でも、2t車がベースになっているものや、マイクロバスをベースとしたバスコンなどで車両総重量が3.5tを超えてしまう場合は、普通免許では運転できません。

そのため、これらの車両を運転したいと考えているのであれば準中型免許を取得する必要があります。

また、配送業などで使用される車両も近年では冷蔵機能やクレーン等が搭載されたものが増えており、車両重量が増えています。そのため、配送業などに従事することを考えているのであれば準中型免許が必要となります。

準中型免許を取得する方法

トラックのチェックリスト

どうやって取得する?

前述の通り、準中型免許を取得することによって、より大きな自動車の運転が可能となります。なので、運送業などに従事することを考えているのであれば取得しておきたい免許です。

そこで、ここでは準中型免許を取得する方法についてご紹介します。

準中型免許取得に必要な資格

中型免許を取得する場合は20歳以上で免許経歴が2年以上といった条件があります。

それに対して準中型免許の場合は、普通免許を所持していない方でも18歳以上であれば取得することができます。

自動車学校を利用した準中型免許取得の流れ

中型免許を取得する方法は運転免許センターでの一発試験と自動車学校や教習所を利用するという2つの方法があります。ですが、一発試験はかなりハードルが高く、運転経験がない方がいきなり合格するのはかなり困難で、あまり現実的とは言えません。そのため、自動車学校や教習所に通うという方法が一般的です。

現在、多くの自動車学校や教習所で準中型免許の取得が可能となっています。2021年現在、技能教習41時間と学科教習27時間を受け、試験に合格すれば免許を取得できます。

普通免許を前もってとっておく必要があるの?

準中型免許を取得するためには普通免許が必要といったイメージを抱いている方も多いかもしれません。確かに、中型免許や大型免許の場合は免許経歴が必要なのでまずは普通免許を取得する必要があります。

しかし、準中型免許の場合は普通免許を持っていなくても取得可能です。

準中型免許取得にかかる期間・費用

免許を取得するとなるとやはり期間や費用も気になるポイントです。

まず期間は通学の場合は最低でも20日前後は通う必要があります。スムーズに教習を受けられない場合は自動車学校を卒業するまでに1〜2ヶ月ほどかかる可能性もあります。そのため、できるだけ早く準中型免許を取得したいのであれば、合宿免許がおすすめです。合宿の場合しっかりとスケジュールが組まれているので、最短で18日ほどで卒業して免許の取得が可能です。

費用は時期によっても異なりますが30〜36万円前後が相場です。ただ、準中型免許に関しては新設されてそれほど時間が経っていないこともあり相場も変動的です。できるだけコストを抑えたいのであれば複数の自動車学校などを比較してみましょう。

準中型免許取得のメリット

メリット・デメリット

メリットは何?

準中型免許についてある程度理解できたものの、まだまだ取得すべきなのかわからないという方も多いでしょう。

そこで、最後に準中型免許取得のメリットをご紹介します。

運転可能な車の幅が広がる

もっとも大きなメリットは運転可能な車の幅が広がるという点です。先ほども触れましたが2t車トラックなどの運転も可能となりますし、キャンピングカーなども運転できます。

乗用車でも日本車は基本的に普通免許で運転できる重量におさまっていますが、一部の外車などは3.5tを超えてしまうものもあるため、準中型免許を所持している方が車選びの選択肢は確実に増えると言えます。

もちろん、中型や大型免許に比較すると選択肢は狭いですが、乗用車というカテゴリーで考えるのであれば準中型免許があれば基本的にほとんどの車の運転ができると考えていいでしょう。

就職や転職への影響は?

就職や転職などにも大きなメリットがあります。先ほども触れましたが今日では配送業・運送業などで使用される車両も重量が大きなものが増えており、準中型免許が必須となっている職場も少なくありません。そのため、就職に有利になるというより、職選びの選択肢が増えると言えます。

また、業務には直接必要がなくても準中型免許があればより幅広い車両の運転ができることから「いろんなことができる人材」であることのアピールにもなります。

このように考えると準中型免許を取得することは就職や転職においてはかなりのアドバンテージになります。より就職先の選択肢を増やしたいという方や、転職によってステップアップしたいという方は、ひとつの武器として準中型免許を取得するのもおすすめです。

中型・大型免許を取得しやすくなる?

準中型免許を取得してある程度の経験を積めば、当然それだけサイズの大きな車両の運転に慣れることができます。そのため、さらに大きな車両の運転が可能な中型・大型免許を取得しやすくなるという点もメリットです。

将来的に中型・大型免許を取得することを考えているのであれば18歳になったらまず準中型免許を取得ことを検討してみましょう。

まとめ

遠景の羽田空港と羽田イノベーションシティ(夜間)

準中型免許を取得してみよう!

準中型免許は比較的新しくできた免許の種類ですので、メリットなどがよくわからず、取得すべきか迷っているという方も多いでしょう。準中型免許を取得することによって、より大きなサイズの車両の運転が可能となります。単に、自分の車選びの選択肢が増えるのみでなく、就職や転職にも影響します。

これらの点を踏まえた上で準中型免許を取得すべきか否かを検討してみましょう。

関連するキーワード


運転免許 免許

関連する投稿


国際運転免許の取得方法、有効期間は?日本の免許証で運転できる国は?

国際運転免許の取得方法、有効期間は?日本の免許証で運転できる国は?

海外旅行や出張など、海外で車を運転する必要が生じたときに取得しなければならないのが国際免許です。面倒だと思う方も多いかもしれませんが、意外と取得は簡単です!本記事では国際免許の取得方法、費用、必要書類、有効期間、ジュネーブ条約の加盟国さらに国際免許が不要な国や地域(カリフォルニア、ハワイなど)のルールをご紹介します。


【豆知識】初めての免許更新!運転免許証の更新ハガキが届いたら

【豆知識】初めての免許更新!運転免許証の更新ハガキが届いたら

運転免許証の更新ハガキ(更新連絡書)は、免許更新年の誕生日40日前から35日前ごろまでに、各都道府県の公安委員会から届くことになっています。ハガキを見ると免許証の更新手続きがどのようなものなのか気になってきますよね。今回の記事では、免許の更新がなぜ必要なのかという疑問から更新の手続きまでを説明します。


【交通安全協会】入会は任意、会費を払うメリットは?実はお得?

【交通安全協会】入会は任意、会費を払うメリットは?実はお得?

免許証の交付や更新時などに入会できる「交通安全協会」ですが、そもそも入会は任意なのか義務なのかといった疑問から、チャイルドシートの無料レンタルや協賛店の割引などの入会メリット、会費を紹介します。また、入会と退会の方法についても記載しています。


免許停止(免停)とは?免停になる違反点数や免停期間、講習に関する疑問を解決

免許停止(免停)とは?免停になる違反点数や免停期間、講習に関する疑問を解決

交通違反や交通事故によって違反点数が加算され、一定の点数を超えると免許停止(免停)になります。免停となる点数や免停期間、免停講習はどのようなことをするのかなど、免停に関する疑問をわかりやすく紹介します。


大型特殊免許で乗れる車は?取得の流れと日数・費用の目安まとめ

大型特殊免許で乗れる車は?取得の流れと日数・費用の目安まとめ

大型特殊免許を取ろうと思っているけれど、実際にどんな車に乗れるのか、そして免許を取るまでの流れについて気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、大型特殊免許を持っていると乗れる車と取得までの流れについて詳しく解説しています。取得までにかかる日数や費用、そして注意点も一緒に確認していきましょう。


最新の投稿


トヨタ新型「スープラ」発表!高性能な最終モデル”A90 Final Edition”も登場へ

トヨタ新型「スープラ」発表!高性能な最終モデル”A90 Final Edition”も登場へ

2024年11月28日、TOYOTA GAZOO Racingは、トヨタ「スープラ(3.0Lモデル)」の一部改良モデルを発表し、合わせて特別仕様車「スープラ“A90 Final Edition”」を公開しました。一部改良モデルは2025年春以降順次発売予定、特別仕様車は検討中とのことです。


冬用タイヤ規制とは?発令条件や規制クリアできるタイヤ、高速道路走行中発令時の対応方法まで徹底解説

冬用タイヤ規制とは?発令条件や規制クリアできるタイヤ、高速道路走行中発令時の対応方法まで徹底解説

冬季になると日本の多くの地域で、道路が雪や氷で覆われるため、タイヤの滑り止め対策が必要になります。特に高速道路では、冬用タイヤ規制が導入されることがあり、安全な運転のために適切な対応が求められます。この規制は、タイヤが適切でない場合に道路を走行することを制限するもので、ドライバーにとって重要なルールとなっています。この記事では、冬季やスキーなどで山岳部への移動で高速道路をご利用される方に向けて、冬用タイヤ規制について詳しく解説します。


スポーツカーの高額成約事例多数!セルカが希少車に強い理由を徹底解説します

スポーツカーの高額成約事例多数!セルカが希少車に強い理由を徹底解説します

他を圧倒する高額成約で人気急上昇中の車売却サービス、セルカ。セルカの魅力とスポーツ系車種の実際の成約実績を紹介します。


オールシーズンタイヤはやめたほうがいい?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

オールシーズンタイヤはやめたほうがいい?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

オールシーズンタイヤは、その名の通り、1年を通して使用できるタイヤとして注目されています。特に近年、雪が少ない地域や都市部で利用する方が増えており、「タイヤ交換の手間が省ける」といった利便性が評価されています。しかし、降雪シーズンを迎えるにあたり、オールシーズンタイヤへの履き替えで後悔しないのか不安を抱く人も多いのではないでしょうか。この記事では、オールシーズンタイヤの購入を検討されている方に向けて、基本的な特徴から、スタッドレスタイヤとの違い、メリット・デメリットまで徹底解説します。


2024-2025年 年末年始の渋滞、帰省ラッシュは12月29日と1月2日、Uターンラッシュは1月3日に!NEXCOが渋滞予測を発表

2024-2025年 年末年始の渋滞、帰省ラッシュは12月29日と1月2日、Uターンラッシュは1月3日に!NEXCOが渋滞予測を発表

NEXCO東日本/NEXCO中日本/NEXCO西日本/JB本四高速/(公財)日本道路交通情報センターは、2024-2025年の年末年始期間(2024年12月27日(金)~2025年1月5日(日)の10日間)における高速道路での交通集中による渋滞予測を発表しました。