大型バイク免許とは
《写真提供:response》ホンダ新型ゴールドウイング・テキサス試乗会
バイクの免許にはいくつかの種類がありますが、その違いがよくわからないという方も多いようです。大型バイク免許はその名の通り、もっとも大きなバイクの運転が可能となる免許にあたります。とはいえ、バイクの場合は小型・中型・大型で極端に車体のサイズが変わるわけではありませんので違いがわからないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで、まずは大型バイク免許で乗ることのできるバイクや、バイクの区分などについてもご紹介します。
■正式名称は大型自動二輪運転免許
大型バイク免許という呼び名は実は通称で、正式名称は大型自動二輪免許です。この免許には自動車と同様にMTとAT限定の2種類があります。
いずれの種類であっても排気量無制限でさまざまなバイクに乗ることが可能となります。かつて、AT限定免許でのみ最大650ccまでという制限がありましたが、2019年12月1日に法改正が行われて排気量は無制限となっています。
バイクのAT車と言うと、スクーターなどの小型のものをイメージする方が多いかもしれません。ですが、最近では技術が進歩したことによってAT車の性能も向上して大排気量のモデルも登場しています。
とはいえ、MT免許の方が当然選べるバイクの選択肢も多いので自分が乗りたいバイクはどういったものなのかを考えた上でどちらの免許を取得するのか考えることが大切です。
■大型バイク免許が必要なのはどんなバイク?
では、大型バイク免許が必要となるのはどんなバイクなのでしょうか。前述の通り、大型自動二輪免許を取得すると排気量が無制限になりますので、基本的にすべての自動二輪車を運転できることになります。
大型免許がなければ運転することができないバイクは総排気量が400ccを超えるものとなります。もちろん、海外メーカーなどで多く見られる1000ccを超えるバイクも運転可能となります。
■バイクの区分
バイクの区分によって免許も細かく分かれています。自動車の場合は総重量などによって免許の種類が分けられていますが、バイクの場合は総排気量によって区分され、免許も分けられています。
排気量がもっとも小さいのが原動機付き自転車で総排気量は50cc以下となっています。こちらは原付免許で運転可能となります。
続いて小型自動二輪は総排気量が125cc以下のものにあたります。こちらは小型限定普通二輪免許で運転できます。このサイズから2人乗りは可能となりますが、高速道路の走行はできません。とはいえ、原付と違ってある程度のスピードも出ますので日常の足として使いやすいこともあって人気が高まっています。
総排気量400cc以下のものが普通自動二輪に分類されます。こちらは普通二輪免許に分類されます。こちらの区分からは2人乗りも可能で高速道路も走行できます。そして総排気量が400ccを超えるものが大型自動二輪に分類されます。こちらのバイクを運転するために必要となるのが大型自動二輪免許です。
大型自動二輪免許を取得すればすべての区分のバイクの運転が可能となりますが、それだけ取得のハードルが少し難しくなります。なので、バイクの用途や自分が乗りたいバイクの排気量などをチェックした上でどの免許を取得すべきなのかを検討してみましょう。
自分の免許では運転できない排気量のバイクを運転すると無免許運転となり、罰則もありますので注意が必要です。バイクに乗る前に必ず自分の免許で運転することができる排気量なのかを確認してください。
大型バイク免許の取得方法
BMW M 1000 RR
大型バイク免許を取得したいものの、具体的にどうすればいいのかわからないという方も多いでしょう。そこで、ここからは大型バイク免許を取得する方法について詳しくご紹介します。
■大型バイク免許取得に必要な資格
大型自動二輪免許が取得可能なのは18歳からとなっています。普通自動二輪までは16歳から取得可能となっていますので、2年ほど遅く、普通自動車などと同じになっています。
自動車の場合、大型免許を取得するためにはまず普通自動車免許などを取得した上で免許経歴も必要となりますが、自動二輪の場合は特に条件はありません。
■中型から大型にステップアップするには
中型(普通自動二輪)の免許を所持しているものの、大型へとステップアップしたいと考えている方も多いでしょう。
中型から大型へのステップアップも可能です。教習所などを利用する場合もすでに普通自動二輪免許を所持している場合は一部の教習が免除になりますので、教習時間も費用も安くなります。
いきなり大型バイク免許を取得するのが不安なのであれば、まずは普通自動二輪免許を取得して、あるていど運転経験を積んでから大型にステップアップするのもおすすめです。
■教習所で大型バイク免許を取得する方法
教習所を利用することによって大型バイク免許を取得することができます。基本的な流れは普通自動車免許などと同様ですが、大型バイクの場合はより高い運動能力が求められますので、教習所によっては適性検査が厳しいケースもあります。
適性検査をクリアすれば技能・学科教習を受け、検定に合格すれば卒業し、最後に学科試験に合格することによって免許を取得することができます。
教習所を利用する場合は入稿してから9ヶ月以内に卒業する必要があります。仕事などが忙しく、なかなか教習所に通えないという方はしっかりとしたスケジュール管理が重要となります。
■一発試験で大型バイク免許を取得する方法
大型バイク免許は運転免許センターや運転免許試験場などの一発免許で取得するというケースも少なくありません。ですが、普通自動二輪免許などをすでに保有しており、ある程度の運転経験がある方でなければ一発で合格するのは難しいのが現実です。
ただし、一発試験であれば試験料などだけで大型免許の取得が可能ですので教習所を利用する場合と比較すると短期間かつ低コストになります。
とはいえ、何度も試験に落ちて再チャレンジを繰り返しているといつの間にか教習所を利用した場合と同じくらいの費用や期間がかかってしまうというケースも少なくありませんので注意しましょう。
■大型バイク免許取得に必要な期間・費用
教習所を利用して大型バイク免許を取得するのにかかる期間は一般的に半月から1ヶ月程度と言われています。より短期間で免許を取得したいのであれば合宿免許などを利用するのがおすすめです。
費用はすでに普通自動二輪免許を保有している場合は学科教習などが免除となりますので費用の相場は12万円前後、そして免許を保有していない場合は23万円前後が相場となります。
ただ、費用に関しては教習所によって異なりますのでできるだけ安く大型バイク免許を取得したいと考えているのであればいくつかの教習所のプランを比較してみましょう。
大型バイク免許取得のメリット
ホンダ レブル1100DCT
大型バイクの免許を取得すべきかどうかを検討する上で重要となるのはやはりメリットです。そこで、最後に大型バイク免許を取得することのメリットをご紹介します。
■選べるバイクの選択肢が増える
バイク好きな方にとって最大のメリットとなるのはバイクの選択肢が増えるという点です。普通自動二輪免許の場合、400cc以下のバイクまでしか乗ることができませんが、大型免許であれば排気量に制限がありません。そのため、気に入ったバイクを見つけても排気量が大きすぎて自分の免許では乗ることができない、といった事態は起こりません。
いろんなバイクに乗りたいと考えている方にとって、大型免許の取得はかなり魅力的な選択肢であると言えます。
■高い運転技術が身につく
大型バイクは中型以下のバイクと比較するとパワーも強く、車体も重くなる傾向にありますので取り回しが難しくなります。そのため、大型バイクに乗ることによって自然と高い技術が身につくのです。
もっとうまくバイクを操れるようになりたいと考えている方は大型免許へのステップアップを検討してみるのもいいでしょう。
■大型バイクならではの魅力
最後に、大型バイクならではの魅力を楽しめるという点が挙げられます。排気量の大きなバイクはそれだけパワーにも余裕がありますので、中型や小型バイクにはない余裕のある走行を楽しめます。長距離のツーリングの場合、特にパワーと安定感は重要となりますので、これまで以上にロングツーリングを楽しみやすくなるでしょう。
近年では中型以下のバイクの性能も高くなり、パワーも上がっていますがやはり大排気量ならではのアドバンテージは健在です。この魅力から大型バイクに乗り続けているという方も少なくありません。
最後に、大型バイクならではの魅力を楽しめるという点が挙げられます。排気量の大きなバイクはそれだけパワーにも余裕がありますので、中型や小型バイクにはない余裕のある走行を楽しめます。長距離のツーリングの場合、特にパワーと安定感は重要となりますので、これまで以上にロングツーリングを楽しみやすくなるでしょう。
近年では中型以下のバイクの性能も高くなり、パワーも上がっていますがやはり大排気量ならではのアドバンテージは健在です。この魅力から大型バイクに乗り続けているという方も少なくありません。
まとめ
ドゥカティ・スーパースポーツ 950
大型バイク免許を取得することによって、排気量無制限でさまざまなバイクに乗ることができるようになります。つまり、大型バイク免許は自動二輪免許の最高峰であると言えるでしょう。
そこで、ここでは大型バイク免許で乗れるバイクの種類や、免許取得の方法などについてご紹介しました。大型バイク免許の取得を考えている方の参考になれば幸いです。