ワコーズバリアスコートって何?
ワコーズバリアスコートとは
ワコーズは添加剤やエンジンオイルからボディケア用品まで、さまざまな高品質自動車用品を販売しているカー用品メーカーで、バリアスコートはその中でも洗浄効果とツヤ出しに特化したコーティング剤です。
バリアスコートは新開発の「Wハイブリッドポリマー」を採用しており、最長6ヶ月の持続時間を誇る「ハイブリッドコーティング」と高い洗浄力を実現する「ハイブリッドクリーニング」の「2種類のポリマー」を配合することによって満足度の高い製品を実現しました。
ボディだけでなくホイールや樹脂塗装面など様々な場所に使えるため、車のあらゆる部分に使えて1本で愛車の隅々までコーティングできるのが魅力の製品です。市販のコーティング剤の中には「金属のみ」「樹脂のみ」などのコーティング剤もある中で、どちらにも対応している使用範囲の広さは非常に魅力的であるといえるでしょう。
■カーコーティング剤について
カーコーティング剤の種類は主に「ポリマー系」と「ガラス系」の2種類があります。「ポリマー系」はフッ素やシリコーンなどの成分が配合されており、元々は塗装を保護するために開発されたワックスの延長線上にあるコーティング剤と考えておくと良いでしょう。
最初に登場したのは1980年頃と30年以上の歴史があり、ワックスに比べるとツヤも良く耐久性も高いため、積極的に利用されてきました。
一方の「ガラス系」は名称のとおりガラスを原料とするカーコーティング剤で、登場から比較的日が浅い技術です。施工費はポリマー系に比べると高くなりますが、持続時間が長く、撥水効果が高いのが特徴です。
これらを前提として、カーコーティング剤にはさらに「ワックス」「ガラスコーティング」「セラミックコーティング」なども存在します。ワックスはさまざまなコーティング剤の中でも最も安価で自分で施工する際に向いていますが、熱に弱く、比較的短期で剥がれやすいというデメリットもあります。
ガラスコーティングはガラス系の上位にあたるコーティング方法で、光沢性が高く紫外線の防護機能にも優れていますが、ガラス系コーティングに比べると費用が高くなります。施工の難易度も高いためプロの業者でなければ対応が難しいでしょう。
セラミックコーティングは硬化すると酸性溶剤などを使用しても剥がれないため、硬度を維持しやすく劣化が少ないのがメリットです。しかし、すべてのコーティング方法の中で最も価格が高いため、予算が潤沢になければ選択肢に入りにくい面もあります。
■カーコーティング剤のメリット
カーコーティング剤の最大のメリットは、長期間愛車のツヤを維持して美しい見た目に整えられることにあります。多少手間はかかりますが、愛車の見た目にもこだわりたい方はメンテナンスの一環として積極的に取り入れることをおすすめします。
また、カーコーティングには傷から愛車を保護する効果も期待できます。洗車時に付けてしまいがちな細かな傷などを防止したり目立たなくしてくれるので、長期間新車のような輝きを維持することにつながるでしょう。
■カーコーティング剤のデメリット
カーコーティング剤のデメリットはそれほど多くありませんが、「自分でコーティングするのが難しい」点は唯一のデメリットといえます。ワックスと比較するとムラになりやすく、個人できれいに仕上げるのにはある程度の経験が必要になります。
カーコーティングの難しさは、ボディを専門的に施工する業者が存在することからも推察できるでしょう。市販のカーコーティング剤を上手く扱えない場合は、業者に依頼する費用がかかってしまいます。
ワコーズバリアスコートの使い方は?
スバル・レヴォーグ
バリアスコートの使い方は非常に簡単で、洗車した後に本製品をスプレーして拭きとるだけだけです。ポリマーや特殊ハイドロカーボン、界面活性剤などに由来するバリアスコートの高い洗浄力が作用し、汚れを的確に吸着して落としてくれます。
■使うことによってどのような効果があるのか?
ワコーズバリアスコートは、最大6ヶ月間程度にわたって愛車のツヤを持続させる効果をもたらします。基本的なメンテナンスは洗車のみで、バリアスコートを使用する時は洗車後にスプレーする手順を加えるだけなので手軽なのも嬉しいポイントです。
1回ごとの使用量も少量なので、1本購入すると比較的長期間にわたって使用できるのも魅力といえるでしょう。洗車のついでに施工できて深いツヤを出せる手軽さが本製品の人気の秘密です。
使用する際の注意点
ここからは、ワコーズバリアスコートを使用する際の注意点を解説します。
■揮発性
バリアスコートには揮発性が高い成分が含まれているため、吹きつけるとすぐに蒸発してスプレーした部分を見失ってしまいやすい傾向にあります。完成度が高い製品だからこその弱点ともいえるでしょう。
■下処理時の注意点
下処理に特別な工程は不要で、いつもの洗車と同様にシャンプーと水洗いを行うだけです。目立つ汚れを十分に落とすことでムラなくバリアスコートを行き渡らせられるので、隅々まできれいに洗車しておきましょう。
洗車のタイミングは直射日光の当たる日中は避けて、日陰を確保できる夕方の時間帯を選ぶことをおすすめします。直射日光が当たるとウォータースポットができやすく、手入れをしたつもりがかえって汚れてしまったように感じられやすいためです。
■ムラを防ぐために
バリアスコートにはクロスが付属している商品があるため、付属のクロスを使って塗ると施工が簡単です。少量でもかなり伸びる性質を持っているので、一度に使いすぎないように注意しましょう。
使用量が多すぎるとムラになりやすいため、適量を心がけることが大切です。
■拭きとりのタイミングと注意点
施工時は、粗拭き用と仕上げ用の2種類のクロスと併用するとムラになりにくく美しい仕上がりになります。吹きつけたバリアスコートを粗拭き用のクロスでさっと取り除いてから、仕上げ用のクロスで細かい部分も拭き上げます。
それでもムラが出た時は、水拭きで対応すると良いでしょう。ひと手間加えるだけで個人でもクオリティの高いコーティングを実現できます。
■車が劣化している場合は塗装にも注意
バリアスコートには溶剤の成分が含まれているため、大量に使用すると塗装が溶ける場合があります。また、車が劣化している場合はより塗装が溶けやすいので様子を見ながら使用しましょう。
ワコーズバリアスコートの評価
続いて、ワコーズバリアスコートに対する評価を見ていきましょう。
■ワコーズバリアスコートのいい点
バリアスコートは艶感に定評があり、施工すれば日光に照らされると目立ちやすい磨き傷を消えてしまったかのように見せてくれます。経年による傷が見られる中古車などには非常に親和性の高いアイテムです。
ワコーズバリアスコートは非常に高い性能を誇るため、車好きな方の間でも安定的な人気を獲得しています。カー用品店でも積極的に仕入れている店舗が多く、さまざまな店舗で見かけることができるでしょう。価格も1本3,000円程度と安価であり、購入しやすいのも魅力的です。
この価格でプロのガラスコーティングにも匹敵するツヤと洗浄力を発揮するのであれば、購入を検討する価値は非常に高いといえるでしょう。ガラスコーティングの平均予算は3万円程度ともいわれており、施工期間も丸一日以上かかる場合もあるので、バリアスコートは費用効果の高いアイテムといえます。
ワコーズバリアスコートは使い始めた直後よりも、時間が経つごとに効果を実感すると話すユーザーもいるようです。使い続けることで汚れが付きにくくなり光沢も出てくるため、継続的に使用することが大切です。
■ワコーズバリアスコートの悪い点
さまざまなメリットがあるワコーズバリアスコートですが、十分なスキルを持つ人でなければ施工が難しいという難点もあります。元々ワコーズが提供する製品は、整備の現場で使用されるプロ向けのものも多く、まったく知識のない人が使うとムラが発生してしまう可能性は否定できません。
そのため「車のコーティングに関する知識はまったくない」という人よりも、「過去に別のワックスを使っていたけど、良い商品があるなら乗り換えたい」と考えている人に向いている商品です。
また、ベースコートが溶剤によって溶けてしまう危険性があることから、オーバーコーティングにも不向きです。基本的に単体施工向けの製品であるといえるでしょう。
ガラスなどには使用できない?
《写真提供:response》ガラスには使える?
説明書によれば、ワコーズバリアスコートはフロントガラスには使用しないこと、と明記されています。
では、説明書を無視してガラス面に使うと何が起こるのでしょうか。
■使ったらどうなるのか?
説明書の記載を守らずにフロントガラスにワコーズバリアスコートをスプレーして拭きとると、最初のうちはツヤが出てきれいになったように感じられます。雨の日には撥水性を発揮して水滴を寄せ付けないため、一見すると問題がないようにも思えます。
しかし、一定期間が経過すると拭いてもなかなか落ちない油膜ができてしまい、視界不良を引き起こします。外出先で突然この症状に陥ると事故のリスクも生じるため、ガラス部分への使用は避けて専用のコーティング剤で施工しましょう。
まとめ
愛車を綺麗に!
ワコーズバリアスコートは使い勝手が良いカーコーティング剤で、比較的安価に手に入ります。競合他社のカーコーティング剤と比べても高い効果を発揮するため、カーコーティング剤の購入を考えているならぜひチェックしておきたい商品といえるでしょう。
ムラが生じないように少量で使用したり、フロントガラスへの使用を避けたりするなどの注意点を守りながら、安全にコーティングを楽しみましょう。