トップへ戻る

ホンダ・エレメント|今でも欲しい!どストライクなSUV

ホンダ・エレメント|今でも欲しい!どストライクなSUV

またまたホンダの「これっきりカー」、エレメントのご紹介です。エレメント、今見てもかっこしいいし、使い勝手もよさそうですよね!残念ながら新車では買えませんが、中古車情報も含めてどんなクルマなのか見てみましょう!

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

ホンダ エレメントって、どんなクルマ!?

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

ホンダのこれっきりカーのなかでも、かなり短命なクルマ・・・

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメント!今見てもカッコいいですよね!とても、19年前の2002年にデビュー(北米市場で。日本市場では2003年に発売開始)したクルマとは思えません。

左右に「ぱっかーん!」と開いてしまう観音開きのドアなんて、どんな使い方をしようか!と考えると、楽しくなってしまいますよね。前後のフェンダーが黒い無塗装の樹脂製になっているのも、今どきのSUVっぽくていいじゃん!ってなります。

でも、エレメント、日本市場ではわずか2年3ヶ月で販売中止になってしまった、ホンダの数ある「これっきりカー」の歴史のなかでも、かなり短命なモデルなのです・・・。

実はアメリカ人なエレメント

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

2003年に日本で発売されたクルマのなかでは、めちゃめちゃにぶっ飛んだコンセプトとデザインのエレメントですが、それには理由があります。エレメントはホンダのクルマなのに「輸入車」だったんです。

エレメントが作られていたのは、「ホンダ オブ アメリカ」。そう、エレメントはアメリカ人なのです。エレメントのコンセプトが尖っていたのは、「アメリカで作られていた」というだけではなく、なんと、「アメリカ人によって開発されたクルマ」だからでした。

ホンダは、日本の自動車メーカーで最も早く、1979年にアメリカのオハイオ州に工場を建ててクルマの生産をはじめました。以来40年余り、2020年にはオハイオ工場で生産したクルマの台数が2000万台!に達しました。

アメリカで自動車の生産を始めたホンダは、次に、「ホンダR&Dアメリカ」を立ち上げ、アメリカ人が欲しい!と思うクルマを、アメリカ人によって開発するための体制を整えました。

その「ホンダR&Dアメリカ」の若手エンジニアが、自分たちも欲しいクルマとして開発したのが、エレメントなのです。

エレメントのデザインコンセプトは、アメリカのビーチにある「ライフガードステーション」。クルマとしてのデザインではなく、「暴風雨にも耐えうる建築物的なアプローチ」を狙ってデザインされたエレメントは、一種独特なカタチのクルマとなりました。

普通、クルマは止まっている時だけじゃなくて、動いているときのスタイルも重視してデザインするのですが、エレメントは、あくまでも置いているときのスタイルを優先するなど、今までのクルマのデザイン手法とは相当異なる手法でデザインされ、結果的に、今見ても非常に個性的なデザインのクルマとなっています。

大きなボディに開放的な室内

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

生まれも育ちもアメリカンなエレメントは、今から約20年前の日本市場で売られるクルマとしては相当大きなクルマでした。

全長こそ、4,300mmと長くないものの、全幅は1,815mmと相当幅広い。そして、全高は1,790mmもありました。

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

幅広くて背の高いカクカクデザインのボディを活かして、室内は非常に開放的な空間となっていました。エレメントのフロアはフラットに整形されていて、リアシートを跳ね上げれば、フルフラットの広大な空間が出現します。

防水シート+ビニールコーティングされた防水フロアの組み合わせで、多少濡れたぐらいならそのまま運転できて、ビーチ用具も濡れたままポンポン積み込める気軽さがありました。

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

リアゲートは上下2分割になっていて、下段のリアゲートの内側は樹脂で覆われてラゲッジルームの延長として、あるいは、ベンチ代わりに座る事もできるようなデザインになっています。

開口部といえば、エレメントの両側観音開きドアは高さ1,140mm、幅1,550mmと、タタミ一畳並の開口面積があり、前後のドアもほぼ90度まで開くという、超開放的なデザインになっていました。

リアゲートと両側観音開きのドアを開け放ってしまえば、エレメントの室内には自然に風が吹き込んできて、「気分はアメリカ西海岸のビーチ」という楽しさのある空間が演出されています。

やっぱり、こういう遊びのためのクルマを作らせたら、アメリカ人は上手いですね!

エレメントのメカニズム

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメントのメカニズムの特徴は、なんと言っても広大な開口面積を誇る両側観音開きドア。でも、それを実現するためには、いろいろ難しいポイントがあります。

なぜなら、クルマのボディ剛性は、開口部が広くなればなるほど落ちてしまうからです。そのため、開口部の大きなクルマは、ボディ剛性を確保するための補強が必要になってきます。

エレメントは観音開きドアでBピラーがありませんから、剛性の確保と側面衝突の安全性の確保は、相当難しくなります。実際に、エレメントの観音開きドアには、強固な構造材がビルトインされていて、2つのドアを支えるフロアとルーフにも頑丈な補強が施されています。

そのためか、エレメントはかなり重いクルマになってしまっています。

日本仕様の場合、4WDモデルのみだった事も車重が嵩む原因になっていて、重いボディを動かすために2.4Lのi-VTECエンジンを搭載する事になり、その結果、あんまり燃費がよくない、という結果になりました。

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメントは、どうして「これっきりカー」になったの!?

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメント、今見ても魅力的なクルマですよね。カッコは今流行りのクロスオーバーSUVだし、室内も広くて、なんと言っても大きく開く両側観音開きドアは、いろんな使い方を考えさせてくれます。

ホント、エレメントって、今、もう一回販売したら、結構売れるんじゃないでしょうか。そうなんです。エレメントは、「今、見れば」魅力的なんです。

しかし、20年前の消費者には、そう見えなかったんでしょうね。

エレメントが発売された、2003年当時の自動車マーケットを振り返ってみると、ミニバンブーム全盛期の頃ではありました。ホンダではオデッセイやストリームが、トヨタではエスティマやウイッシュが売れていた時代。

そんな時代に、5人しか乗れないのに約260万円もしたエレメントは、消費者には割高に写ったのかもしれません。260万円出せば、全長が50cmも長くて7人がしっかり乗れて押し出しも効く、オデッセイの2.3Lモデルが買えてしまいます。

そして、ステップワゴンやストリームは2Lモデルもラインナップされていて、価格も200万円台前半から購入可能でした。

そうなると、エレメントを買う人と言うのは、アウトドアを趣味にしている人か、そのカタチやコンセプトがすごく気に入った人となってしまい、かなり限られたセグメントになってしまいます。

やっぱりエレメントは、クロスロードのような他のホンダの「これっきりカー」と同じく、デビューが早すぎて、時代が追いついて来なかったんでしょうね・・・。

惜しむらくは、エレメントに2Lエンジン+FFと言うお買得モデルが設定されていなかった事。価格がもう少し安ければ、アウトドア好きの若者達にもアピールできて、新しいマーケットを開拓できたかもしれません。

ただ、エレメントはアメリカで生産されていて、当時のアメリカマーケットではホンダは適当な2Lエンジンのラインナップが無く、2Lエンジンモデルがそもそも作れないと言うホンダの事情もありました。

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメントの中古車ってどうなの!?

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

エレメントの中古車は、2021年3月の時点で56台がレスポンス中古車に登録されています。平均価格は98.5万円と、約18年前に発売開始されたクルマとしてはかなり価値が残っているクルマだと言えます。

エレメントは、今の時代でも十分通用する、と言うか今の時代のどストライクなコンセプトやデザインなので、今でもエレメントが欲しい!と思う人が多いのでしょうね。それが、強気とも思える中古車価格に現れています。

エレメントは、新車販売時、2.4Lの4WDモデルのみ設定のモノグレードだったので、中古車選びの際にあまり迷うポイントはありません。15〜18年前に発売されたクルマですから、多くのモデルが走行距離10万キロ以上となっています。

やはり、低価格の個体になるほど、走行距離が長くなっている傾向がありますので、リーズナブルなエレメントをお探しなら、メンテナンスの履歴や内外装のチェックをしっかり行う事が大事でしょう。

走行距離が10万キロ未満やその近辺の個体は、140万円以上の価格帯となっており、20年近く前に発売された新車価格約260万円の国産車としては、非常に高い価値を維持していると言えます。

2021年3月時点で最高価格の個体は、走行距離がわずか1.7万キロのワンオーナー車という、ほとんど新車のようなコンディション。この個体は、もう走らせないでガレージにしまい込んで、コレクターズアイテムにしてしまいたくなりますね。

エレメントの中古車は全体的に価格帯が高いので、「中古車ならではのお買い得感」はそれほどありません。なので、エレメントの中古車を購入するのは、今に通用するコンセプトを持った、たった2年3ヶ月しか販売されなかった希少なクルマを所有する、という点に価値を見いだせる人が良いと思います。

余りに過走行になってしまえば価値は大幅に下がってしまいますが、おそらく、エレメントの中古車は次に売るときにもそれなりの価値が残ると思います。

ただ、内外装のデザインは新しくても、基本、15〜18年前に販売されたクルマですので、純正部品のストックが枯渇している可能性が大いに考えられます。エレメントを維持していこうと思う人は、そこらへんの情報もしっかりチェックしておいたほうがいいでしょう。

まとめ

《写真提供:response》ホンダ・エレメント

ホンダの「これっきりカー」の一台であるエレメント。でも、エレメントは今でも欲しい!と思わせる魅力をもったクルマです。

エレメントを発売した頃のホンダは、実にいろんなモデルを精力的にマーケットに提案していました。初代オデッセイや初代ステップワゴンを大ヒットさせ、日本の自動車マーケットの構造を大きく買えてしまった1990年代中盤の勢いを、まだホンダに感じる時期だったとも言えます。

まぁ、その「いろんなモデル」達がなかなかマーケットに受け入れられず、「これっきりカー」を連発してしまった、という側面もありますが、そのチャレンジ精神はクルマ好きとして素晴らしいと思います。

最近のホンダはすっかり大人になってしまって、大外しもしませんが、おおっ!これは新しい!とユーザーを驚かせるようなクルマも少なくなってしまいました。その事に、一抹の寂しさを感じるホンダファンも多いと思います。

実にホンダらしい、時代を先取りしすぎた一台であるエレメント。あなたも、一度オーナーになってみませんか?

  • カービュー査定

関連する投稿


フェラーリ プロサングエの魅力を徹底紹介

フェラーリ プロサングエの魅力を徹底紹介

フェラーリ史上初の4ドア・4人乗りモデル「プロサングエ」を詳しくご紹介します。このモデルは、一般的なSUVやクロスオーバーとは異なる新しいジャンルの車として誕生しました。モデル名の「プロサングエ」はイタリア語で「サラブレッド」を意味し、その名が表すように、フェラーリらしい力強い走りと高級感ある快適性を両立。V12エンジンや乗り降りしやすい観音開きの後部ドアなど、特徴的な魅力を分かりやすくお伝えします。


【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

最近では年々その数を減らしながらも、スポーティな走りや「車との一体感をより感じやすい」「運転感覚を楽しみやすい」として、一部のユーザーから熱烈な支持を受けるMT車(マニュアル車)。そんな根強い人気もあってか、各メーカーにはわずかながらにMT車(マニュアル車)のラインアップが残っています。この記事では、新車で購入可能な現行車種のMT車(マニュアル車)をメーカー別に紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティ豊富な車種が生き残っていますので、お気に入りの1台を見つけてみてください。


ホンダ新型「SUV」世界初公開!圧倒的開放感誇るインテリアがスゴイ「ミドルサイズSUV」2026年発売へ

ホンダ新型「SUV」世界初公開!圧倒的開放感誇るインテリアがスゴイ「ミドルサイズSUV」2026年発売へ

ホンダは2025年1月8日、アメリカ・ラスベガスで開催されるCES 2025にて、2026年よりグローバル市場への投入を開始する新たなEV「Honda 0(ゼロ)シリーズ」のプロトタイプモデルである「SUV(エスユーブイ)」を世界初公開しました。


【2025~2026年 新車情報】新型車とモデルチェンジ予定の車を総まとめ

【2025~2026年 新車情報】新型車とモデルチェンジ予定の車を総まとめ

2025年から2026年以降に登場予定の新型車とフルモデルチェンジ・マイナーチェンジの発表があった新車情報をまとめて紹介。新情報は追加・更新していきます。(2025年6月30日更新)


【2025年】アウディSUVの現行車一覧|各車種の特徴や人気モデルを紹介

【2025年】アウディSUVの現行車一覧|各車種の特徴や人気モデルを紹介

アウディはドイツの自動車メーカー。日本でも数多くの車種を展開しており、輸入車の定番と言われるメルセデスやBMWと並んでドイツ御三家と呼ばれています。そんなアウデイでも人気のSUVは20機種近くラインアップされており、アウディでSUVを購入したいという方は迷ってしまうことでしょう。この記事では、アウディSUVの現行車をそれぞれのスペックとあわせて紹介します。


最新の投稿


日産 新型「リーフ」公開!全面刷新でSUVに変化

日産 新型「リーフ」公開!全面刷新でSUVに変化

日産は2025年6月17日、第3世代目となる新型「リーフ」をグローバル向けに発表しました。日本向けの仕様についても語られたほか、2025年秋に米国で販売開始を予定しており、その他の地域でも順次展開していくことが公表されました。


アウディ新型「A5」発表!燃費性能高い「ディーゼルモデル」登場

アウディ新型「A5」発表!燃費性能高い「ディーゼルモデル」登場

アウディ ジャパンは2025年6月24日、アウディのプレミアムミッドサイズセダン/ステーションワゴン「A4」の後継車となる「A5/A5 Avant」シリーズの新たなTDI直噴ターボディーゼルモデルを発表しました。発表同日より全国のアウディ正規ディーラーを通じて販売を開始しています。


車のエアコンが効かない!故障個所の見分け方から修理代の目安まで徹底解説

車のエアコンが効かない!故障個所の見分け方から修理代の目安まで徹底解説

夏の暑い日、車に乗ってエンジンをかけ、エアコンを入れたのに「全然涼しくならない」と感じた経験はありませんか?信号待ちで汗がにじみ、送風口からはぬるい風が流れてくるだけ…。そんなときは、ただの気のせいではなく、車のエアコンに何らかの不調が起きている可能性があります。この記事では、車のエアコンが効かないと気づいた際に、まず自分でできるチェック方法や、エアコンが効かなくなる主な原因とその見分け方、さらには修理にかかる費用の目安までをわかりやすく解説していきます。


バイク廃車に迷ったら!バイクハイシャドットコム完全ガイド

バイク廃車に迷ったら!バイクハイシャドットコム完全ガイド

バイクの廃車を検討中の方へ。バイクハイシャドットコムは、全国対応で不動車・鍵なし・書類なしでも無料引き取り&廃車手続きを代行してくれるサービスです。Web申込みで簡単、最短即日対応、立ち合い不要など、忙しい方でも手軽に利用できます。この記事では、バイクハイシャドットコムのメリット・デメリット、口コミ、上手に廃車するコツ、利用方法など、バイク廃車を検討中のあなたに必要な情報をすべて網羅します。ぜひ最後まで読んで、バイクハイシャドットコムでスムーズに廃車手続きを進める参考にしてくださいね。


スズキ新型「アルト」発表!デザイン刷新で空力性能向上

スズキ新型「アルト」発表!デザイン刷新で空力性能向上

スズキは2025年6月23日、軽セダン(軽ハッチバック)の「アルト」の一部改良モデルを発表。同年7月22日より発売すると発表しました。