そもそも車買取比較・一括査定サービスとは?
インターネットで「車 買取」や「中古車 買取」と検索すると数多くのサイトがヒットする車の買取。
テレビCMなどでよく目にする耳にするカーセブンや、ラビット、ガリバーなどの大手企業から、あまり名前を聞いたことのない車の買取業者まで、様々な業者が存在しています。
画像はカーセブン 国道1号中川店
■大手買取業者と比較・一括査定サービスとの違い
今回ピックアップする情報は、その中でも「車 買取 一括査定」というサービスについてです。
先ほど挙げたカーセブン、ラビットなどのような買取会社とは違い、「一括査定」を売りにしているサービスが近年、増えています。こちらの記事を見ている方々であればそういったサイトにて「○十万円も高く売れました!」のような文言を記したページを見たことがあるのではないでしょうか?
両者の違いを端的に述べると、一括査定のサービスは複数の買い取り会社を取りまとめている「窓口」で、実際に査定を行う業者ではありません。買取業者は実際に登録された車両の査定を行う会社となります。
一括査定サービスは、買取業者を取りまとめているサービス。と認識して頂ければ相違はありません。
■一括査定サービスの仕組み・流れ
ほとんどの車買取の一括査定サービスの仕組み・流れとしては、下記のような流れとなります。
車を売りたいユーザーが「一括査定サービス」に登録する。
↓
「一括査定サービス」と提携している「買い取り会社(複数)」から連絡がくる(電話orメール)
↓
買い取り会社が実際に査定してくれる(出張or店舗にて)
↓
ユーザーは一番高い査定額を出してくれた会社に売却をする
サービスの大枠の仕組みとしては上記のような流れとなります。先ほども述べたように、カーセブン等のような買取会社を複数取りまとめているサービスが「一括査定サービス」ということになります。
実際に「車を売りたい」となる場合のシチュエーションとしては、「新しく車を買うから」、「車が不要になったから」と大きくはこの2つしか理由はないでしょう。
そして、多くのケースは前者の「新しく車を買う」を理由として、現在お持ちの車を売る、若しくは下取りに出すという選択肢が一般的といえるでしょう。
車を売却する際の選択肢
まず、車を売却する際の一括査定サービスとはそもそもなんなのか?どういった仕組みなのかというところを簡単に説明しましたが、そもそも「車を売る」という状況になった際、どのような選択肢があるのか、また、それはどのようなサービスかを並べていきます。
先に説明した「一括査定サービス」もあくまで選択肢のひとつと捉えてください。
■1.ディーラーや販売店等、購入する店舗で下取り
まず1つ目の選択肢としては「下取り」です。現在持っている車を手放し、新しく車を購入する際には必ずと言って良いくらい選択肢の1つに上がるのではないでしょうか。
一般的には、一括査定サービスや買取専門業者が買い取る額より、少なくなってしまうことが多いですが、もちろん100%一番安い、損をする、という訳ではありません。
販売店やディーラーによりですが、新しく購入する車の価格を「値引き」して購入するときは「下取り」をセットとして値引きする際は、下取り額だけではなく、実際の購入する車の金額も含めて金額の差異を考えなくてはなりません。
例:下取り額50万円
下取りを含めた際の新しく購入する車の価格200万
下取りを同店舗で行わない場合の価格210万
上記のような例になる事例もあります。この場合、他社(一括査定や買取業者)などで現在の車を査定、売却する場合、60万円以上の査定が下りない限りは他社で売却するメリットがなくなってしまいます。「下取り額」に注目してしまうのは当然ですが、「新しく購入する車の価格」も含め考えましょう。
■2.買取業者・一括査定サービスにて売却する
続いての選択肢は先に説明をした買取業者にて売却、買い取ってもらう、若しくは「一括査定」サービスに登録し、売却・買取をしてもらうという選択肢です。
詳細については先にあげた通りですが、高く買い取ってくれる業者を探すために、自分自身で買取業者などを1件1件あたっていくというのは、あまりにも時間がかかってしまい、非効率です。
知り合いの業者がいるなど特別な事情がない限りは一括査定サービスにて申込をしたほうが賢いといえるでしょう。
■3.業者を介さず、オークション・フリマなどの個人売買
最近増えている選択肢の1つとしては、ヤフオクなどのネットオークションやメルカリなどのフリーマーケットを利用し買い取ってもらうという選択肢です。
業者を介さず、個人間でのやり取りになるためお互いのニーズに合致すれば個人間での売買でも高額で売却することができる可能性もあります。しかしながら、対個人とのやり取りになるためトラブルが起こってしまうという事例もあるため、利用の際は注意が必要です。
個人間での売買であれば車オークション専門のサービス「Ancar(アンカー)」などはサポート体制も充実しているのでオススメしやすいサービスといえるでしょう。
どこに売るのが正解か?
現在の愛車の売却、買取先を探している人であれば「高価買取!」などの文言も良く見かけると思います。
しかし、「ここに売ったら絶対に高い!おすすめ!正解!」というのは、結論から言うに存在しないといっても過言ではありません。上記の「車を売却する際の選択肢」でも触れたように新しく車を購入する際の下取りが一番お得になるケースも可能性はゼロではありません。
しかし、あえてオススメするとするのであれば、やはり「一括査定サービス」が高額での買取の可能性も高く、またお手軽と言えるでしょう。
個人間での売買の場合、業者を介さずやり取りをするため、高く買い取ってもらえる可能性は、充分あると思いますが、オークションに出品し即決。ということも少ないのが事実です。
車を売るということはその先に「車検などのタイミングで車を買い替えたい」等々、少なからず新しい車を購入するという「タイミング」が存在しています。
「どこで売ったら一番高い」に対しての正解は出ませんが、上記のタイミングなども踏まえて考えると、
1・売却のタイミング等が決まっていない、急いでいないという方はオークション等の個人売買を含めて、下記2の売却方法を利用し、査定サービスと個人売買で比較する。
2・売却タイミングが決まっている場合は、まず一括査定に登録。複数社にて査定を受ける。
3・その上で新たに車を購入する先の下取りと比較する。
上記の流れが高額な買取を実現する方法といえるのではないでしょうか?
■「少しでも高く」と考えてるのであれば「一括査定」は外せない
上記に挙げた理由なども踏まえて考えると、最終的に一括査定サービスを経由して売却をしなかったとしても、「少しでも高く売却したい」、「損をしたくない」と考えているのであれば「一括査定サービス」への登録はするべきと言えるでしょう。
しかし、念頭においておいて欲しいのはあくまで「一括査定サービス」も「選択肢」のうちの1つ。ということです。売却を検討している車種、年式、状態によってもちろん差が出るものなだけに、選択肢をなるべく多く設け、納得できる買取先を探す為のツールというだけです。
売却までに至る手間や時間が掛ければ掛ける分、高く売れる可能性も比例すると考えて頂けると幸いです。
■下取り
一番手間がかからないが、1社のみでの金額提示のため高いのか安いのかも不透明。しかし車種、年式、タイミングによっては高額になる可能性も。
■一括査定
複数社からの連絡を受け、実際に査定してもらうのはやはり手間が掛かる。しかし、それを除けば高額な買取は実現させやすい。
■オークション等、個人売買
買取手が現れるタイミング等が操作できない。高額な買取が実現する可能性はあるが時間が掛かかる。また、個人間のみのやり取りになる場合はトラブルの可能性も否めない。
一括査定、どのサービス・サイトがおすすめなのか?
愛車の買取先を探すため、インターネットにて検索をして情報収集をするという方は非常に多いと思います。「車 買取」や、「車 一括査定」と検索をして出てくるサイトやサービスはかなりの数存在しています。
ユーザーと事業者に有益な情報提供をすることを目的とした日本自動車流通研究所【JADRI】に登録されている事業者だけで11社も存在しています。(※2017年現在)
■日本自動車流通研究所【JADRI】って?
JADRI(ジャドリ)とは、先ほども記載したようにユーザーと事業者に有益な情報提供をすることを目的として設立された機関になります。JADRIの理念と活動方針は下記です。
設立理念
・ユーザにとって真に有益な情報を提供し続けます。
・優良な事業者のみを会員とすることで、中古車流通業界の質の向上に寄与し、ひいては、市場規模の拡大を目指します。
・共同事業の推進により「共に勝つ」事業環境を創造します。
活動方針
・透明性と公平性を担保した組織運営を行います。
・営利を目的とせず、活動にかかわるコストを按分することにより徹底したコストの低減を図ります。
・特定の企業の利益ではなく、会員全体および公共性の高い事業展開を行います。
・厳選された優良な事業者による組織構築を目指します。
上記のようになっています。JADRIに加盟している中古車買取、一括比較サービスの利点は活動方針にも記載されている「厳選された"優良"な事業者で構築されている」という点です。
入退会規定
・紹介による入会
・設立5年以上の法人
・原則展示場保有、展示場無い所は協議事項
・過去5年以内に、メーター戻し摘発、各媒体の出稿停止されてない
・店頭、雑誌、WEBで修復暦表示など、自公協の指示通りの表示を 遵守している
・開示を定められた開示項目について開示すること(売買契約書など)
事業者とは、買取業者の事を指しますがJADRIの審査基準(上記)を満たす業者のみが加盟を認められるという入会規定となっており、ユーザーの立場から見ても安心できる買取業者のみが入会できるということです。現在は79社の買取業者が登録されています。
安心車の提携先査定会社一覧
その79社の窓口になっているのが、一括査定サービスという認識になります。現在(2017年6月)、JADRIホームページに記載されている一括査定のサイトは下記になります。
■JADRI登録の一括査定事業者(サイト名) 一覧
・ナビクル
・安心車.jp【カーナリズム同社が運営】
・車選び.com
・一括査定.com
・クルマ査定ナビ
・カーファクトリー
・一括査定.jp
・車買取EX
・賢者の車査定
・カーセル.com
・カーネクスト
上記に加え、車を一括で査定できる他サービスとして「カーセンサー」や、「グーネット」などが挙げられます。この2社と上記11社の主な違いとしては、カーセンサー、グーネット等は中古車販売の窓口にもなっている。JADRI加盟の11社は買い取りの窓口のみを行っているという点です。
カーセンサーや、グーネットは、中古車販売店と繋がっているため、最終的に車の買取・査定を行ってくれる「買取業者」の数はカーセンサー、グーネットのほうが圧倒的に多くなります。
■一括査定、どこで頼めば一番高値がつく?
上記のことを踏まえると、カーセンサー、グーネットなどの車の買い取りも、中古車販売も双方の窓口をしている業者・サービスのほうが高く買い取ってくれるというイメージを強く感じますが、実際はどうなのでしょうか。
結論から述べると、JADRI加盟の11社とカーセンサー、グーネットなどもそこまで大きな差は出ない。というのが結論です。唯一"差"が出る可能性としては、地方にお住まいの方が車の査定を依頼する際でしょう。
カーセンサー、グーネットなどは、各地域・地方の中古車販売店とのつながりもあるので、結果査定してくれる業者も多くなる分、地方にお住まいの方は高額な買取が実現する可能性が上がります。
■一括査定のメリットは?デメリットは無いのか?
一括査定を利用するメリットは、今までで挙げたように複数の買取業者にまとめて見積もり査定の依頼ができるため、手間が省け、且つ高額な買取が実現しやすくなるというのが最大のメリットです。
デメリットという観点で言うと、複数の会社に情報が渡るため一括査定サービス登録後に、複数社からの連絡が来るため一時的にではありますが、電話対応が多くなるという点が挙げられます。
中には「電話が苦手。」という人も居ると思うので、その点については重々理解の下利用することをおすすめします。
サービス選択のカギは「考え方」次第
今まで述べたように、どこで車を売却すべきか、どこで売れば一番高額で買い取ってくれるか?これについては一概に「正解」と呼べるものがないのが事実といえるでしょう。
なので、売却先をどこにするか、若しくはどのサービスで車の売却をするかの選択は、金額が高いところというのはもちろんですが
時間を掛けても良いかどうか
安心感という要素を選択するか
もうとにかく1円でも高く買い取ってもらいたい!
の、3つの考え方でサービスの選択をするのが良いでしょう。
■「時間が掛かっても良い」という人向けのサービス
車を新しく購入するまでに間がある方、若しくはタイミングは決まってないが高く売れるなら売却をしたい。という方であれば、一括比較サービスに登録する→その金額(査定額)を元に「Ancar(アンカー)」などのような個人オークションやネットオークションにて査定額より上の金額で出品してみる。
というのが、時間は掛かりますが高額での買取が実現するのではないでしょうか。
個人間での売買ややり取りに抵抗がない方、または慣れているという方であればオススメです。
■買取額は重要だけど「安心感も重要」という人向けのサービス
買取の際のトラブルや、いざこざは極力排除したいという考えは少なからず誰しもが抱いてる考えではないでしょうか。車の売却の先に、新しい車を購入するという方も多いはず。そんな楽しいイベントを買取業者とのトラブルや、個人売買でもめてしまう、となっては楽しいイベントだった筈が、苦い思い出に。
そんな安心感も重要、という方にはやはり一括比較サービスがオススメといえるでしょう。且つ、JADRIに加盟していて「JPUC」という団体にも加盟しているサービスであればなお安心です。
■一般社団法人日本自動車購入協会【JPUC】とは?
一般社団法人日本自動車購入協会「 JPUC(ジェイパック) 」は、車の売却を考えてる人の保護を目的とした機関となっていて「JPUC車売却消費者相談室(旧名称:中古車買取トラブルセンター)」という窓口を設けています。
中古車買取業者を選ぶ際のトラブルの一例として、査定額が高額だったため契約した後、査定時には見つけれなかったキズがあった等、他にも様々な理由をつけて減額の交渉をしてくる、若しくは減額される、というトラブルがあるようです。そのような業者や担当者とは付き合いたくない、売りたくないというのが普通でしょう。