ホンダがジャパンモビリティショー2023出展概要を公開
■ジャパンモビリティショーとは
《画像提供:Response》〈図版提供:日本自動車工業会〉ジャパンモビリティショー2023 テーマロゴ
2022年11月8日、一般社団法人 日本自動車工業会は、2019年以来4年ぶりの開催となる、次回の「東京モーターショー」の名称を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」に改め、2023年10月26日(木)から11月5日(日)まで、東京ビッグサイト全館(東/西/南展示棟)を中心に開催することを発表しました。
今回のモビリティショーはただ“名前が変わった”というわけではなく、これまでのモーターショーのように“車”だけでなく、モビリティの枠を超えて他産業やスタートアップなど新しい出展社も招き、開催されるようです。
キーワードは、FUTURE、GREEN、DREAMの3つ。日本自動車工業会は「各企業が目指したい未来を一方的にお見せするのではなく、皆さまと一緒に、本当に目指したい未来を考える場になるよう実施してまいります」としています。
■ホンダが出展する内容は?
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ ブーステーマ キービジュアル
日本の自動車メーカー「HONDA」は、そんなJAPAN MOBILITY SHOW 2023に、同社が出展する車両などの出展概要を2023年9月26日に公開しました。
ホンダのグローバルブランドスローガンは「The Power of Dreams How we move you.」。これは、ホンダで働く一人ひとりの夢がホンダの原動力であり、その夢の力で生み出したさまざまなモビリティが、人を動かし、人の心を動かし、たくさんの人の夢の実現を後押しして、未来に向けて人々の夢が広がっていく、という想いが込められているといいます。
こちらに基づき、ホンダはJAPAN MOBILITY SHOW 2023では、ホンダの夢をかたちにした「時間や空間といったさまざまな制約から人を解放するモビリティ」や、「人の能力と可能性を拡張するモビリティ」を紹介し、来場者自身にも未来に向けた夢を想像させ、夢の広がりを体感いできるブースを展開するとのことです。
そんなホンダブースのテーマは、ホンダの夢をかたちにしたモビリティを起点に、未来に向けてユーザーの夢が多様性に満ちて広がっていくことを表現する「Honda DREAM LOOP」です。
ホンダが展示する車は?
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ ブースイメージ
ホンダブースには、二輪車や四輪車、パワープロダクツ、航空機などホンダが提供するさまざまなモビリティとその関連技術、コンセプトモデルが出展されます。
ホンダブースは、「時間の制約からの解放 エリア」「空間の制約からの解放 エリア」「限りある資源の制約からの解放 エリア」「人の能力と可能性の拡張 エリア」「人の生活圏の拡張 エリア」の5つのエリアに分かれ、それぞれのテーマにあったモビリティが展示されます。
それぞれのエリアに展示される“世界初公開”や“日本初公開”のモデルなど、注目の出展モデルをいくつか紹介します。
■時間の制約からの解放 エリア
Honda Specialty Sports Concept(スペシャリティ スポーツ コンセプト)
Honda Specialty Sports Concept(スペシャリティ スポーツ コンセプト)は、カーボンニュートラル実現のための電動化や、自動運転技術が普及していく中でも、運転する楽しみ(ドライビングプレジャー)を体感でき、乗る人を時間の制約から解放してくれる四輪電動スポーツのコンセプトモデル。“操る喜び”と際立つ個性が、日常からの解放をもたらしますといいます。このモデルは、JMSで世界初公開となる予定です。
Prologue(プロローグ) プロトタイプ
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ プロローグ プロトタイプ
ホンダのPrologue(プロローグ)は、2022年に世界初公開されたBEV(バッテリーEV)のSUV。2024年に米国で販売される予定で、米ゼネラルモーターズのアルティウムバッテリーを採用しています。この車は、JAPAN MOBILITY SHOW 2023で日本初公開となります。
■空間の制約からの解放エリア
HondaJet(ホンダジェット)/Honda eVTOL(イーブイトール)
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダジェット エリートII
空と地上のモビリティシステムを組み合わせ、三次元での立体的な移動を可能とすることで、空間と距離の制約からの解放を実現する空のモビリティですが、ホンダでは小型ビジネスジェット機のHondaJet EliteIIの実物大インテリアモックアップモデルを展示し、普段は味わえない“プライベートジェット”の室内を体感することができます。
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ eVTOL
また、Honda eVTOLは、5分の1サイズのエクステリアモックアップモデルや、動力源として開発中のガスタービン・ハイブリッドシステムなども展示されます。
■限りある資源の制約からの解放エリア
SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)/Pocket Concept(ポケット コンセプト)
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ サステナ-C コンセプト(左)とポケット コンセプト(右)
SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)/Pocket Concept(ポケット コンセプト)は限りある資源の制約から解放してくれる四輪・二輪電動モビリティのコンセプトモデル。
回収した使用済みアクリル樹脂を再利用して作られており、資源の循環利用(リソースサーキュレーション)によって、限りある資源の制約から解放され、地球環境の保護と自由な移動の喜びを将来にわたって両立することを目指し開発されました。
そのデザインは、どことなくホンダが過去に販売していた『シティ』を思い出すもの。2輪車を搭載可能という観点もシティとモトコンポの関係に似ています。
これらの車両は、JAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開となります。
SC e: Concept(エスシー イー コンセプト)
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ SC e: コンセプト(スタイリング スケッチ)
SC e: Concept(エスシー イー コンセプト)は、バッテリーを簡単に交換することで充電待機時間という制約からも解放してくれる、二輪電動モビリティのコンセプトモデルです。
再生可能エネルギーの活用を拡大する手段の一つである、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」2個を動力源に採用。電動モデルならではのスムーズかつ力強い走りで、より快適な日常の移動を実現するといいます。
このモデルも、JAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開となります。
■人の能力と可能性の拡張エリア
Honda Autonomous Work Vehicle(オートノマス ワーク ビークル)
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ オートノマス ワーク ビークル
Honda Autonomous Work Vehicle(オートノマス ワーク ビークル)は、アタッチメントを取り付けることでさまざまな用途に活用できる、プラットフォーム型自律移動モビリティの実験用車両。
市場などで活躍するターレのようなデザインですが、このクルマは、人の作業が難しい環境下で、大きな積載物の輸送やさまざまな作業を人に代わって自律して行うことを想定されており、人の能力や活躍の可能性を拡張することが目指されています。すでに米国では公開されているモデルで、JAPAN MOBILITY SHOW 2023で日本初公開となります。
■人の生活圏の拡張 エリア
Honda CI-MEV(シーアイ・エムイーブイ)
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ CI-MEV(スタイリング イメージ)
Honda CI-MEV(シーアイ・エムイーブイ)は、トヨタ「COMS」や日産「NISSAN New Mobility CONCEPT」のような超小型モビリティで、Honda独自の協調人工知能(Cooperative Intelligence:CI)や自動走行技術により、ラストワンマイルを誰でも手軽に自由に移動できる二人乗りの四輪電動モビリティの実証車です。
公共交通機関が無い場所での移動や長距離の歩行が困難な場合など、移動範囲が狭くなりがちな人の生活圏の拡張を実現することを目指しているといいます。この車は、JAPAN MOBILITY SHOW 2023で世界初公開となります。
新型軽商用EV プロトタイプ
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ 新型軽商用EVプロトタイプ
ホンダの新型軽商用EV プロトタイプは、軽商用バンの「N-VAN」をベースとしたBEV(バッテリーEV)で、2024年春の発売が予定されているモデルです。すでに発表は行われている他、国外では実車の展示も行われましたが、日本では実車は初です。
新型軽商用EV プロトタイプはバッテリーが固定式のモデルですが、同じくN-VANをベースとしたバッテリー交換式モデル「MEV-VAN Concept」も展示予定となっています。