大雪時のタイヤチェーン装着義務 今冬より実施か
2018年11月15日に国土交通省より発表された 「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」規制。
国土交通省は、11月15日~11月28日までの間、パブリックコメント・意見募集を行っていましたが、12月10日、同交通規制が実施される道路を発表しました。
実施される道路情報についてや、タイヤチェーンの装着義務の概要、違反時の罰則などを合わせて掲載しています。
■大雪時のタイヤチェーン装着義務の概要

標識案
この「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制は、その名の通りタイヤチェーンを取り付けていない車両の通行を禁止する意味を示し、指定された区間は、スタッドレスタイヤを装着している車両であってもタイヤチェーンの装着を義務付けるものとなっています。
何故義務化?
タイヤチェーンの装着義務化の背景として国土交通省は「大雪時における道路交通の確保を図ることを目的」としており、2018年2月に福井県の国道8号にて約1500台にも及ぶ車両が立ち往生をおこした事例や、2017年1月におこった米子自動車道や鳥取自動車道での、約600台に及んだ立ち往生を回避する目的として新設される予定となっています。
実施予定とされている道路・区間は、上記の福井県国道8号、米子自動車道、鳥取自動車道を含む計13箇所(国道6ヶ所、高速道路7箇所)となります。

大雪時のタイヤチェーン装着義務が適用される高速道路
大雪時のタイヤチェーン装着義務が適用される高速道路については下記の通りとなっています。
■長野県・新潟県 上信越自動車道 信濃町IC~新井PA 25km
■山梨県 中央自動車道 須玉IC~長坂IC 9km
■長野県 中央自動車道 飯田山本IC~園原IC 10km
■石川県・福井県 北陸自動車道 丸岡IC~加賀IC 18km
■福井県・滋賀県 北陸自動車道 木之本IC~今庄IC 45km
■岡山県・鳥取県 米子自動車道 湯原IC~江府IC 34km
■広島県・島根県 浜田自動車道 大朝IC~旭IC 27km
以上、7箇所が高速道路での大雪時のチェーン装着義務区間となります。
※実際に指定された区間(km)と地図上のkm表記にズレがある点ご了承下さい。
大雪時のタイヤチェーン装着義務が適用される国道
■山形県 国道112号線 月山道路 西川町志津~鶴岡市上名川 27km
■山梨県・静岡県 国道138号線 山梨県山中湖村平野~静岡県小山町須走字御登口 9km
■新潟県 国道7号線 村上市大須戸~村上市上大鳥 16km
■福井県 国道8号線 あわら市熊坂~あわら市笹岡 4km
■広島県・島根県 国道54号線 赤名峠 広島県三次市布野町上布野~島根県飯南町上赤名 12km
■愛媛県 国道56号線 鳥坂峠 西予市宇和町~大洲市松尾 7km
以上となります。
※国道の規制箇所・区間についても国道路線名、地域名から鑑みての大よその区間表記となります。
実際に規制される区間とは若干異なるのでご注意下さい。
大雪時のタイヤチェーン装着義務 違反時の罰則は?
規制時にタイヤチェーン未装着で走行した場合は、6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科されるようです。
詳細情報についてはまだ未確定ではありますが、雪道でのノーマルタイヤ走行の違反も反則金(支払わない場合罰金)のみの違反となるため、同等になるのではないかと予想されます。
詳細についてわかり次第情報更新予定です。
交通違反・交通反則通告制度・雪道での違反に関してはこちらから
【※注意※】チェーン装着義務区間は「勾配の急な坂道」 且つ異例の「大雪時」
一部SNSやインターネットにて、「スタッドレスタイヤがあればチェーンは必要ない」「全車がチェーン装着をしなくてはいけないなんて…」等の声が多く上がっていますが、あくまでも「大雪時」等、今までは通行止めとなってしまうような「異例の降雪時」に限ります。
また、指定された13区間についても過去に大規模な立ち往生が起こってしまった箇所で、急勾配の坂がある道路が指定されています。
「雪が降ったら常時チェーン装着の義務がある」などでは無いのでご注意下さい。
下記に国土交通賞で発表されている文章そのままを掲載します。

2018年12月10日 国土交通省 記者発表資料より抜粋
施行時期は「今冬」から
大雪時のタイヤチェーン装着義務、施行開始の詳細日程は未だ決まっていませんが、今冬より適用とされるため、年末年始には早くとも規制される可能性もあります。
年末年始、長距離運転、遠方への運転の予定がある方は、スタッドレスタイヤの装着をしていても上記にて紹介した区間はチェーン装着が必須となりますのでご注意下さい。
また、2018年~2019年の年末年始は9連休となる企業も多いため、道路の混雑も予想されますので、事前の確認等も怠らぬようにストレスのかからないドライブを心がけたいですね。