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エンジンブレーキ|かけ方や上手な使い方をご紹介!燃費に影響する?

エンジンブレーキ|かけ方や上手な使い方をご紹介!燃費に影響する?

この記事では、エンジンブレーキの仕組みから、使い方やタイミング、エンジンに掛かる負担や燃費への影響、オートマ(AT)・マニュアル(MT)での違いなどについて詳しく説明しています。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


エンジンブレーキとは?ブレーキペダルを踏まないのにブレーキ?

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エンジンブレーキとは、エンジンの回転抵抗を利用したブレーキ方法のことをいいます。

急勾配の下り坂などで、「エンジンブレーキ使用」の看板を見かけたことはありませんか?

坂道などでブレーキペダルを使い過ぎてしまうと、強い摩擦熱によって熱分解されて発生したガス膜が、ブレーキローターの間に入り込んで摩擦力が減り、ブレーキの効きが低下する「フェード現象」を引き起こす可能性があります。

走行シーンによっては、フットブレーキではなくエンジンブレーキを利用した方が、効率的かつ安全な走行ができます。

エンジンブレーキのかけ方をおさらい

《画像提供:Response 》ホンダ N-VAN シフトノブ

エンジンブレーキのかけ方

マニュアル(MT)車:
ニュートラル以外のギヤに入れたまま走行中にアクセルを戻す(離す)

オートマ(AT)車:
DやSに入れたままでアクセルを戻す

より強くエンジンブレーキを効かせたい場合

マニュアル(MT)車:
シフトダウンしてアクセルを戻す

オートマ(AT)車:
マニュアルモードでシフトダウンをするか、LレンジやBレンジに入れてアクセルを戻す

免許取得の際に習う基本的項目ではありますが、エンジンブレーキがどんな役割だったか、記憶が曖昧になってしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんな「エンジンブレーキ」について、詳しく説明していきます。

エンジンブレーキの仕組み

ホンダ N-WGN カスタム

車は車体を動かすための力(動力)を、エンジンから車軸に伝えて、タイヤを回転させることにより走行しています。

しかし、走行中にアクセルを戻す(アクセルを踏まない)と、タイヤの回転力を使ってエンジンを動かしている状態になり、その負荷で減速します。このように、走行中意図的にアクセルを戻すことにより、エンジンブレーキを「かける」ことができるのです。

タイヤ1回転に対して、エンジンが何回転するかはギヤによって決まっており、ギヤの数字が低いほどタイヤ1回転で回すエンジンの回転数が増えます。

そのため、ギヤが低いほどエンジンブレーキは強くかかります。マニュアル車なら1がより強いブレーキがかかり、オートマ車の場合も同様で、ある程度の速度が出ている場合、DよりもSやLほうが強くブレーキがかかります。

エンジンブレーキって燃費に影響するの?

《画像提供:Response 》マツダ CX-5 メーター

走行している車をブレーキで制御しようとすると強い摩擦熱が加わるため、エンジンやブレーキ機能の劣化につながり、燃費を悪くする原因にもなります。

エンジンブレーキを行うと、エンジンの回転数が上がるため燃費が悪くなると思われがちですが、近年製造されている車であれば、アクセルを踏んでいない状態で一定の回転数を越すと、エンジンへのガソリン供給を止める「燃料カット」という仕組みが備わっています。

そのため、効果的なエンジンブレーキの使用は、無駄な燃料消費を防いで、燃費の向上が期待できます。

エンジンブレーキを使いすぎると車によくないの?

《画像提供:Response 》アルファロメオ ジュリア クアドリフォリオ カルボニオ センターコンソール

通常の範囲内での使用であれば、基本的に、エンジンブレーキは車本体やエンジンの負担になることはないといわれています。

しかし、エンジンブレーキを効かせ過ぎると、エンジンの回転数が高くなって負担が掛かったり、減速による姿勢変化で、ドライバーや同乗者のストレスになる可能性があります。

急な減速時には、エンジンブレーキによる減速ではなく、フットブレーキによる減速を心がけましょう。

エンジンブレーキとフットブレーキ、使い分けのポイントとは

国道352号

エンジンブレーキの使い方や仕組みがわかったところで、エンジンブレーキとフットブレーキの使い分け方についても考えていきましょう。

フットブレーキとは

自動車の操作ペダル

自動車の操作ペダル

まずは、フットブレーキについても簡単に説明します。

フットブレーキとは、車を減速させるために通常使用するブレーキのことです。運転席の足元にあるのが一般的で、速度を落とす時、停車する時に、右足前方のアクセルペダルの左側に配置されたブレーキペダルで操作します。

一般的な普通自動車では、前輪はディスクブレーキ、後輪はドラムブレーキが採用されています。

フットブレーキに関する詳細は割愛しますが、ブレーキペダルを踏むとブレーキランプが点灯するため、後続車両に減速していることが伝わるのも特徴のひとつです。

安全運転、後続車両などへの注意喚起として大切なフットブレーキですが、頻繁なブレーキングが渋滞の原因になったり、前述のフェード現象のほか、「べーパーロック現象」を引き起こすこともあります。

べーパーロック現象とは、フットブレーキの摩擦熱によってブレーキフルード(ブレーキ液)に気泡が発生し、その気泡が原因で、ブレーキペダルによって伝わるはずの油圧がブレーキフルードに伝わらず、ブレーキの効きが低下する現象です。

そのためにも、フットブレーキとエンジンブレーキを状況によって使い分けることが重要なのです。

軽めの減速はエンジンブレーキ、強め・瞬時の減速はフットブレーキ

《画像提供:Response 》トヨタ グランエース インテリア

エンジンブレーキは、減速できるものの、減速度合いはフットブレーキに比べ穏やかです。

前走車がいない時や、車間距離が長めに確保できる状況、軽く速度を落としたい、停止はしたくないけど緩やかに速度を落としたい、といったシーンではエンジンブレーキが適しています。

反対に、車列が連なっていてメリハリのある加減速が必要な状況や、急減速や停止したい時には、フットブレーキが適しています。

長い下り坂は要注意!使うべきはエンジンブレーキ?フットブレーキ?

《画像提供:Response 》青森県 岩木山

フットブレーキを多用しながら長い下り坂を走行すると、最終的にはブレーキの効きが極端に悪くなる「フェード現象」や「べーパーロック現象」につながることがあります。

そのため、長い下り坂で速度が上がるのを抑えたい時には、低速ギヤにして強めにエンジンブレーキを利用するなどして、できるだけフットブレーキを多用しないように心がけておきたいところです。

しかし、ブレーキの過熱を恐れるあまり、オーバースピードでカーブを曲がりきれずに事故を起こしてしまっては元も子ないので、必要があればためらわずにフットブレーキで速度を落としましょう。

長く急な下り坂などで、エンジンブレーキだけでは減速が足りず、フットブレーキの併用が必要な場合には、フットブレーキの踏み心地やブレーキの効きに変化がないかどうか、意識しながら走行すると安心です。

エンジンブレーキの上手な使い方やタイミングをご紹介

フットブレーキとエンジンブレーキの使い分けは、安全でスムーズな運転につながります。エンジンブレーキが有効な場面はいったいどんな時でしょうか。

オートマ(AT)車とマニュアル(MT)車での違い

《画像提供:Response 》ホンダ S660 コンセプトエディション シフトノブ

オートマ(AT)車は自動でシフトチェンジをする性質上、利用できる最も高いギアを選ぶようにできています。

下り坂などで「アクセルを戻してエンジンブレーキを効かせよう」と思っても、その時点の速度域で利用可能な最も高いギアが選択されているため、Dレンジのままアクセルを戻してもさほどエンジンブレーキの効果は得られません。

強くエンジンブレーキを効かせる場合は、Dレンジではなく、オーバードライブ(OD)を切る、2(セカンド)レンジや1(ロー)レンジへ手動でシフトする必要があります。その場合、選択される走行ギアが「5速→2速」のように大きく変わり、姿勢変化が大きくなってしまう可能性があるので注意してください。

高速道路

イメージ

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走行速度が上がる高速道路では、停車・減速に時間がかかるため、エンジンブレーキが有効です。

フットブレーキだけを使用しているとブレーキランプが頻繁に点灯してしまうため、多用することで後続車の減速を誘発し、渋滞発生の引き金になってしまう場合もあります。

その点エンジンブレーキでの減速であれば、ブレーキによってかかる周囲への影響も最小限になりスムーズな走行が可能です。ただし、急な減速をエンジンブレーキのみで行うと、ブレーキランプの点灯が無いままに減速するため、危険です。

急な減速が必要な場合は、追突などの事故防止のためにもフットブレーキで減速しましょう。

長い下り坂

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山道など長い下り坂では、フットブレーキの負担を減らすため、エンジンブレーキの使用が推奨されています。

長く急勾配の下り坂では、通常のエンジンブレーキでは十分に減速できないこともあります。そんな時は、ギアをシフトダウンし、エンジンブレーキの効果をより高めて使用しましょう。

EVやPHEVなどでは、エンブレ強めの「ワンペダルドライブ」も

ワンペダル操作 イメージ

エンジンを搭載しない電気自動車(EV)や、エンジンがタイヤを駆動しないタイプのプラグインハイブリッド車(PHEV)やハイブリッド車(HV)でも、フットブレーキを用いずにエンジンブレーキに似た減速方法があります。モーターで発電する抵抗力をブレーキとして用いる、「回生ブレーキ」です。

この回生ブレーキを効果的に用いることで、アクセルペダルだけで幅広い範囲の速度調整が可能になり、普段の運転ではフットブレーキの操作回数を飛躍的に減らせるのが、通称「ワンペダルドライブ」です。

EVやPHEVでは、多くの車種でワンペダルドライブが利用できるモードが用意されているほか、近年ではHVの新型トヨタ アクアに同様の機能が備わったことが話題になりました。

ワンペダルドライブ用のモードに切り替えると、アクセルを離すとかなりエンジンブレーキが強く効くように設定されているので、アクセルの踏み込み加減と離し加減を細かく調整しながら運転することで、フットブレーキ同様の強い減速度からクルージングまでをアクセルペダルだけで操作できるようになります。

一部車種では停止まで可能となっているなど、先進感のあるワンペダルドライブ。EVやPHEVを運転するチャンスがあるなら、ぜひ体験してみてください。

まとめ

スズキ アルトワークス エンジンルーム

エンジンブレーキとフットブレーキにはそれぞれ大切な役割・特徴があります。

もちろん「危ない!」と判断した場合には、迷わずフットブレーキを踏んでください。エンジンブレーキとフットブレーキを効果的に使い分け、安全でスムーズなカーライフを過ごしましょう。

よくある質問

エンジンブレーキってどうやってかけるの?

走行中にアクセルを離すだけでも軽いエンジンブレーキをかけることができますが、よりしっかりと減速したい場合や、下り坂で速度が上がってしまうのを抑えたい場合などは、MT車ならシフトダウン、AT車ならマニュアルシフト機能でシフトダウンをするか、LレンジやBレンジに入れることで、強めにエンジンブレーキをかけることができます。

エンジンブレーキを使い続けても問題ないの?

一般的な使用状況において、エンジンブレーキを適切に利用することが故障につながることは考えにくいものの、エンジンが限界回転数近くまで達するような急激なエンジンブレーキを何度も繰り返すなどしていると不具合の原因となる可能性もあります。強めのブレーキ力が必要な場合は、フットブレーキを活用するようにしましょう。

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