リンカーン ナビゲーターの概要
リンカーン ナビゲーターは、フォードが高級車ブランドのリンカーンが発売している高級SUVです。
2017年4月に、ニューヨークモーターショーでは、フルモデルチェンジされたリンカーンナビゲーター新型が発表されています。
広い内装や最新技術を搭載しているので、ファーストクラスのような気分で家族旅行ができる快適なモデルです。
2018年にはモーターショーで発表された新型モデルが発売開始されています。発表されていたコンセプトモデルと市販モデルが非常に近く、魅力あふれる車種となっています。
■アメリカらしいパワフルな車
搭載されるエンジンは、3.5LV型6気筒エンジンです。ツインターボを搭載していることで、450psを出すことができます。アメリカ車と言えば、V型8気筒のエンジンを想像する方も多いかもしれません。
しかしアメリカの車でも、燃費競争の波は来ていると断言できます。昔ながらの大排気量で、8気筒のエンジンに惹かれる方も多いでしょうが、V型8気筒エンジンはカタログ落ちするほどですので、これも時代の流れでしょう。
しかしツインターボで過給されることで、従来の5.4LV型8気筒エンジンよりも、力強いスペックを出す事に成功しています。アメリカ車の力強い走りが好きという方も、満足することができるスペックです。最高出力は385ps、最大トルクは63.6kgmとなっています。
世界的なダウンサイジングターボの流れが、アメリカ車にまで来ていますが、スペック上はこれまでよりも優れた性能を見せています。
■リンカーン ナビゲーターの歴史は?
ナビゲーターの初代モデルは、1998年に高級SUVとして販売がスタートしました。フォードの大型SUVのフォード エクスペディションをベースにして開発されており、販売と同時に人気モデルになりました。
2001年には、米国の大型SUV市場の約4割がナビゲーターになるほどに、圧倒的な人気を誇った車です。初代モデルは、5.4LV型の8気筒エンジンで、4速ATと組み合わされる力強い走りが魅力となっています。
高級SUVだけに、インテリアも快適に乗車できる素晴らしい作りとなっていました。センターコンソールの後部には、エアコンやオーディオの操作スイッチが装備されているので、2列目からでも操作することが可能です。
キャプテンシートの場合には、2列目も2人掛けなので、大きなスペースがあります。ベンチシートの場合には、2列目シートは3人掛けとなります。シートにはヒーターがついており、ボリューム感がある作り。寒い冬でも快適に移動できる装備がついています。
2代目のモデルは、2002年から発売されています。外装面では、ライトやグリル、さらにはドアミラーが大型化されており、迫力や高級感が向上したデザインです。
全体的にスタイルが変更されており、ボンネットやフェンダー、テールなどのデザインも先代と比較をすると直線基調に変更されています。ウッド付きのコンビハンドルやエアシートなど内装の装備も、さらに高級感が増しました。
2006年からは3代目のモデルが発売。外装はフロント回りを中心に、デザインが大きく変更されています。スタイリッシュで、直線的なイメージに変更されており、それはダッシュボードにまで及びました。
この3代目までは、5.4LV型8気筒エンジンを搭載し、6速ATと組み合わせてアメリカ車らしい走りを提供していたモデルです。2014年からフェイスリフトを受けて、内外装が変更された他にも、エンジンが3.5LV型6気筒ツインターボエンジンに変更されています。
2017年からは、4代目のモデルとしてダウンサイジングターボ化されています。さらにスタイリッシュになったデザインや、スチール製のラダーフレームとアルミニウム製のボディによって軽量化されているのも特徴です。
■リンカーン ナビゲーター新型の豪華な内装
リンカーン ナビゲーターは大きな車体なので、3列すべてにシートに広がりがあるものです。またそれぞれに収納スペースも設置されているので、整った空間で乗車することが可能です。
新型リンカーンでは、運転席と助手席にはマッサージ機能、暖房や冷房が備えられているほかにも、シートの調整を30種類から選択することができます。2列目には、独自の空調やオーディオ機能が設置されており、3列目はリクライニングできるのが特徴です。
■リンカーン ナビゲーター新型 ファーストクラスの快適さ
リンカーン ナビゲーターはファーストクラスのような快適さを提供しています。幅広い空間だけでなく、利便性も向上させた機能は車内でより快適に過ごすための助けになります。
例えば6つのUSBポートや電源コンセント、また110ボルトのプラグが備えられています。また車載ナビゲーションにも簡単に接続することが可能です。またワイヤレスの携帯充電器も中央コンソールに装備されているので、スマホを置いただけで充電が可能。
乗る人に合わせて、車が調整してくれる機能があります。パーソナルプロファイルのシステムが一新されており、シートやミラー、ペダルの位置調整をしてくれます。それだけでなく、空調や音楽、映像などのエンターテイメントの設定も、各自に合わせて調整できるのも特徴です。
アップルの「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」に対応しているSYNC3によって、タッチスクリーンやステアリングのコントロールボタンから車内のオーディオやナビなどを操作可能です。
■リンカーン ナビゲーター新型 車載システムも特徴
ナビも直感的に利用できるように設計されており、表示させたい計器の情報を選択することができます。ダイヤルを回すと、道路や天気の変化に合わせて表示内容を変更させることができ、いつでもスムーズに運転する助けになります。
4台のカメラを使って駐車をアシストしてくれる、「パークアシストシステム」や「アダプティブ・クルーズコントロール」も、ドライバーの運転をサポートしてくれる機能です。
■リンカーン ナビゲーター新型のパワーユニットは?
リンカーン ナビゲーターのパワーユニットは、ダウンサイジングターボの影響を受けて、3.5Lツインターボというパワーユニットになります。
5.4のV型8気筒だったのは、2014年モデルまでです。
それまでは、いかにもアメリカらしい排気量のエンジンで、重い車体を引っ張ってきましたが、排気量が抑えられながらも、ツインターボでパワーを絞り出すユニットに変更されました。
■リンカーン ナビゲーター新型アメ車らしい力強さ
新型のナビゲーターは、スチール製のラダーフレームと、アルミニウム製のボディに変更されることで、軽量化されているのが特徴。それにツインターボエンジンによって、従来と変わらない出力を出しているエンジンを組み合わせているので力強く走ることができます。
最高出力は456psで、最大トルクは70.5kgf.mとなっています。10速ATと組み合わせて、加速性能は十分となっています。
アメ車と言えば、大排気量のエンジン音も魅力です。新型リンカーン ナビゲーターでも比較的エンジン音は抑えられていますが、それでも適度な音が聞こえてくるのがやはりアメ車という雰囲気を出しています。
加速性能は公表されてはいませんが、先代モデルの場合には出力が385psで0-100km/h加速が6.5秒でしてたので、さらに性能がアップしていることは確実です。大きな排気量でなくても、しっかりとした力強さを感じさえてくれるのがナビゲーターの特徴です。
■リンカーン ナビゲーター新型の走行性能
路面の状態に適切に対処できるサスペンションとなっているので、快適に運転することができるでしょう。車重は2656kgあるのですが、バランスを崩さずに走行できるのがポイントです。
リアサスペンションは、独立懸架になっているのですが、どちらかというとトラックの様な走りが特徴的です。アウディやベンツのモデルなどとは、少し違った走り心地をしています。
走行性能では、基本的に問題がないのですが、ブレーキの制動には気を付けると良いですね。急ブレーキになると、制動性能に問題が無くても、ノーズダイブが起こりやすいモデルですので、同乗者に不快感を与えることもあります。
しかし通常の走行であれば、ファーストクラスと評されるにふさわしく、充分に遮音された車内で快適に過ごすことができます。フロントシートも快適ですので、どのような体系の人でも、快適に運転できるでしょう。
フレーム構造だからこそできる乗り心地も、ナビゲーターの魅力ですし、電子制御ダンパーでしっかりとした操縦性も備えています。走行モードをスポーツに設定すると、ある程度のスポーティさを味わうことができるのも良いポイントです。
力あるエンジンと合わせて、ゆっくりと車を流していると、アメ車であることを最も感じることができるモデルともいえるでしょう。
まとめ リンカーンナビゲーターは豪華なアメリカらしいSUV
力不足を感じることは無いとはいえ、V8エンジンと比較をしてしまうと物足りなさを感じるかもしれない新型ナビゲーター。
しかし先代と変わらない、ファーストクラスの内装や、アメ車らしいフレーム構造で、大排気量の走り。これらは、フルモデルチェンジをしても、しっかりと継承していると言えるでしょう。
V6ターボエンジンでは、燃費性能が向上しているので、アメ車と言えども比較的良い燃費へと変化しています。しかしそれでいて、重たいボディをそつなく引っ張ることができるエンジンは、ナビゲーターというアメ車の特徴ですね。
エンジンの方式は変わったとはいっても、新型ナビゲーターはアメ車好きを満足させる、アメリカのSUVのお手本と言えるモデルです。