フォードのマスタングってどんな車?
フォード・マスタング・ブリット
フォード・マスタングは2ドアクーペで、1964年に発売が開始されたスポーティーカーです。フォード・ファルコンをベースにして開発された若者向けの車で、1964年に発売された際はT型フォード以来のヒット作と呼ばれるほど人気を集めました。
初代モデルから何度もモデルチェンジを繰り返し、半世紀以上が経過した現在も製造・販売されています。
ちなみにマスタングとは、第二次世界大戦時にノースアメリカン社製の高性能戦闘機に付けられていた名称で、アメリカ中西部の野生馬を意味します。
マスタングの車体は発売当時から現在に至るまで2ドアクーペ型(4または2人乗り)で、その後に登場した他のスポーツクーペに大きな影響を及ぼしました。
フォード・マスタングの最新モデルは日本向けに正規輸入が行われていませんが、日本の保安基準に適合するように改造された車両が並行輸入車として販売されているほか、フォードが日本から撤退する以前に正規輸入されていた車両も多く存在します。
フォード・マスタングは、1970年以降のアメリカの映画やテレビドラマに多く登場していることで有名です。例えば、「ワイルドスピード」や「ブリット」、「60セカンズ」、「バニシングin60」、「Mr.ズーキーパーの婚活動物園」などで、歴代のモデルを見ることができます。
【フォードマスタング】現行車種情報
フォード・マスタング・ブリット
先代モデルの正規輸入車のマスタングで搭載されていた3.7リッターV6エンジンは、最新モデルではラインナップされず、2.3リッター直4の「エコブースト」エンジンと伝統の5.0リッターV8エンジンの2種類のエンジンラインナップになっています。
これは、経済性または走行性能のいずれか追求するユーザーのニーズに応えたものです。
先代モデルと比較するとエクステリアは全体的にスリムになっています。
インテリアについても高級感が感じられるように変更が行われ、12インチのフルデジタルディスプレイが搭載されています。
現行車種には走行モードが追加されており、夜間や早朝に住宅地を走行する際に便利な「クワイエットモード」を搭載しています。他にも、ノーマル・スポーツ・トラックから選ぶことが可能です。
■性能について
先代モデルよりも小排気量の2.3L直4エンジンを搭載したモデルが登場しました。排気量と気筒数だけを見ると非力に感じるかもしれませんが、このエンジンの最高出力は310馬力でスポーツカーとしては十分の能力です。
トランスミッションは、6速MTまたは10速ATの2種類が用意されています。日本も北米も大半のドライバーがAT限定免許を取得していることから、ほとんどの人は10速ATを選択しています。
2.3L直4エンジンと10速ATの組合わせによって、エンジンの能力を最大限に引き出すためにきめ細かな制御が行われるようになりました。多段ギヤのおかげでシフトショックを感じることがなく、スムーズかつ力強い加速が楽しめます。
ちなみに欧州のスポーツカーも現在はほとんどがAT車ですが、従来のMT車のクラッチ操作を機械が代替する方式が一般的となっています。
フォード・マスタングは最新鋭の10速ATを搭載しているので、その時々の状況に応じて適切なギアが選択されてスムーズな走行が可能です。
フォードマスタングのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 188.5in×75.4in×54.9in | |
---|---|---|
ホイールベース | 107.1in | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 4089ポンド | |
燃費 | EPA燃費レーティング(コンバインド値) 24MPG | |
エンジン種類 | 2.3L エコブースト 直列4気筒直噴ターボ | |
最高出力 | 310hp/5,500rpm | |
最大トルク | 350lb.-ft./3,000rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動 | |
トランスミッション | 6速マニュアル |
(2020年6月現在 米国フォード公式サイトより)
【フォードマスタングコンバーチブル】
フォード マスタング コンバーチブル(2015年モデル)
スポーティーなフォードマスタングは、ポニーカーと呼ばれるアメリカの2ドアクーペの先駆けとなった車ですが、初代モデルからオープンカー(コンバーチブルボディ)が存在していました。現行モデルにもコンバーチブル版が存在し、屋根を開くと開放的な気分でドライブが楽しめます。
コンバーチブルは走行時の空気の流れを考慮してボディ形状が設計されているので、屋根を開いて高速で走行しても快適なドライブが楽しめます。
ちなみに、かつて日本の光岡自動車はコンバーチブルタイプのマスタングを改造した、「ガリューコンバーチブル」を販売していました。
■中古車情報
日本国内の中古車市場でのマスタングコンバーチブルの価格帯は、55.0〜798.0万円です。
中古車の中央値は約400万円で、数は少ないものの新車同様の未使用車も販売されています。
Response中古車調べでは、国内で流通するマスタングコンバーチブルで一番古い車両は1966年式(初代)で、販売価格は450万円です。
フォードマスタングコンバーチブルのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 118.5in×75.4in×54.9in | |
---|---|---|
ホイールベース | 107.1in | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 4,193ポンド | |
燃費 | EPA燃費レーティング(コンバインド値)23MPG | |
エンジン種類 | 2.3L エコブースト 直列4気筒直噴ターボ | |
最高出力 | 310hp/5,500rpm | |
最大トルク | 350lb.-ft./3,000rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動 | |
トランスミッション | 6速マニュアル |
(2020年6月現在 米国フォード公式サイトより)
【フォード マスタング・マッハE】マスタングの新型はEV
フォード マスタング・マッハE
2019年に発表され2020年後半に発売が予定されている新型が、フォードの電動SUVとなるマスタング・マッハEになります。
ベースモデルでも最大出力332hp最大トルク57.6kgmというハイパワーなモーターを搭載しており、駆動方式は後輪駆動と4WDがあります。4WDだと96km/hまでの加速はフォードモーターによるとポルシェのマカン(ベースモデル)よりも早いとされています。
パフォーマンスバージョン「GT」はフォードモーターによると、96km/hまでの加速は4秒以下でポルシェのマカンターボよりも早いとされています。
「GTパフォーマンスエディション」の方は、ポルシェ 911 GTSと同等の性能を目標に掲げ96km/hまでの加速は3.5秒以下を目指し、2021年春に販売される予定となっています。
後輪駆動モデルは一回の充電で航続最大483kmを目指し、衝撃吸収構造の防水バッテリーケース内に搭載される水冷式バッテリーとなります。
およそ75km走行分のバッテリー容量を10分間で急速充電できる性能がある事が確認されています。
フォード・マスタングを日本で購入する方法
フォード・マスタング・ブリット
フォード・モーターは2016年に日本市場から完全撤退したので、現在は国内で新型マスタングの正規輸入車を購入することはできません。
ただし、並行輸入車であれば日本の保安基準に適合するように改造が施された車両を購入することが可能です。
マスタングはエンジンとトランスミッションの組合わせだけでも6種類が存在し、これらに加えてボディタイプ(クーペまたはコンバーチブル)や細かい仕様やオプションがたくさんあります。
フォード・マスタングの並行輸入・販売を行うお店はたくさんありますが、購入可能なタイプや各種オプションについてはディーラーごとに異なります。
フォード・マスタングの並行輸入車を購入する場合は、複数のディーラーを訪問して選択可能なタイプや値段を比較することが大切です。
マスタングは正規輸入が行われていないのでディーラーを見つける必要がありますが、その気になればMT車を選ぶことも可能です。
現代の乗用車はコンピューターによって制御されており、メーカーがプログラムのアップデートを実施することがあります。
並行輸入車を購入する場合は、アフターサービスで車載コンピューターのプログラムの書き換えに対応してもらえるようなディーラーを選ぶようにしましょう。
エンジン・トランスミッションやオプションにこだわらない方であれば、中古車販売店で未使用車を購入する方法もあります。
まとめ
フォード・マスタング・ブリット
フォード・マスタングは欧州車や日本車とは異なる米国産のスポーツカーで、アメ車ファンの間で根強い人気を誇るモデルのひとつです。
これから、アメ車の購入をお考えの方は、フォード・マスタングも候補に含めてみるのはいかがでしょうか。