2シーターオープンスポーツの最高峰の「SLクラス」
ベンツSLクラスは2シーターオープンスポーツの最高峰に位置づけられるクラスです。初代モデルは1954年に発売されました。
クーペ・カブリオレ・クーペカブリオレタイプがあります。
現行モデルは6代目で、2011年より発売されています。
初代 W198はメルセデスベンツ300SL。
初代モデルW198は「300SL」が正式名称です。300SLはレトロな外見と、初めて直噴エンジンを自動車で搭載した車とあって、ベンツ愛好家のみならずスポーツカー愛好家にも最も人気のスポーツカーとなっています。
2代目 W113は1963年にフルモデルチェンジ
2代目モデルW113は300SL・190SLに続く第2世代のSLとして、1963年に行われた「ジュネーヴ・モーターショー」でフルモデルチェンジを発表し、機械式燃料噴射装置付き2.3L 直6SOHCエンジンを積んだ230SLというコンセプトでデビューしました。
スタイリングは当時のダイムラー・ベンツのデザイナーであったフランス人のポール・ブラックによるもの。
3代目 R107
1971年にデビューした3代目モデルR107は、シャシーコンポーネンツをミッドサイズのW114から転用し、エンジンはSクラス用のユニットを搭載しています。
R107系は、実に1971年~1989年という長きにわたって生産されました。生産台数はなんと23万7000台というから驚きです。
4代目 R129
1989年、18年ぶりにして3度目のフルモデルチェンジを実施し、4代目R129が登場しました。
電子制御式のアクティブ・サスペンションやTRC(トラクション・コントロール・システム)、転倒時に自動的に飛び出すロールバーなど、最新のハイテク装備が採用された事が特徴でした。
スタイリングは直線基調の先代から一転、やや丸みを帯びたエアロダイナミックなフォルムに変貌すると共に、Cd値0.32の空力特性を実現しました。
5代目 R230 バリオルーフがついた
5代目モデルR230は2001年にフルモデルチェンジが行われ、「バリオルーフ(電動格納式ハードトップ)」を採用し、ボタン操作のみでカブリオレとクーペの2つのスタイルが楽しめるようになった事が最大の特徴でした。
またスタイリングは、異型ヘッドランプの採用によりフロントマスクのイメージを一新すると同時に、先代にも増してエアロダイナミックが追及されたフォルムとなり、Cd値は0.03ポイント低い0.29を実現しました。
現行モデルは6代目 R231
現行モデルの特徴は、ボディ形状が先代と同じくクーペ・カブリオレで、基本的なプロポーションを受け継ぎながら、オールアルミボディを採用したことにより軽量化と高剛性化が図られています。
ラインナップはSLとSLCのロードスターで、ともにAMGモデルも設定されています。
ボディサイズは全長4,615~4,645mm×全幅1,875mm×全高1,310~1,315mmで、先代よりも少し長くてワイドなディメンションに変化したほか、ホイールベースも僅かに延長され2,585mmとなっています。
「ベンツSL」の燃費や性能に関する評価は
「SLクラスは極めて高いパフォーマンスを持つが、それを発揮させるスポーツ性より快適な高速クルージングを楽しむ豪華な高級車という印象の方が強い。2機種の搭載エンジンは既にCLクラスなどに搭載されているのと同じもの。動力性能を向上させながら、燃費を大きく向上させた新世代エンジンだ。試乗車はSL350がAMGスポーツパッケージ装着車でタイヤは19インチだったが、ABC(アクティブ・ボディ・コントロール)付きの電子制御サスペンションにより、乗り心地の良さも相当なもの。30/35偏平のタイヤを履いているとは思えない乗り心地だ。この快適性もラグジュアリーなクルーザーのものである。」
このように現行モデルになって燃費がかなり良くなり、より走りを楽しめる高級車となった感じがします。そして乗る人を満足させてくれるのだと思います。
中古価格はどのくらい?
ベンツSLは高級ブランドだけにさすがに高いと感じるかも知れませんが、古くてもかっこいいから欲しいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それで初代モデルだと1550万円、2代目モデルで800万円から1100万円、3代目モデルで169万円から450万円、4代目モデルで75万円から1100万円。
5代目モデルが85万円から698万円そして最後に現行モデルが315万円から1098万円ほどとなっています。
※車情報サイトResponse 中古車情報調べ(2020年3月現在)
終わりに
ベンツSLは長い歴史の中でいつも目立つ存在でした。
それはなかなか真似のできない高級感と話題性によるものだったかも知れません。
今でも古いモデルが高値で販売されていることに驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、それだけ評価が高い、人気の車ともいえますよね。
ぜひ一度見に行って実際に触れてみてはいかがでしょうか?