ヘッドレストが車についている理由
まず、ヘッドレストが付いている理由や、もし外したまま運転をするとどうなるのかなどを一つずつ紹介していきます。
■交通事故などの際のむち打ちを防止
むち打ち症とは追突事故で前後の急激な重力の変化を生じることです。
人間の体のうち、頭部は全体の1割ほどの重量を持っているため、追突事故を起こしてしまった場合は頭部と胴体が大きく揺れて首の組織を損傷させてしまうのです。
これをむち打ち症と呼び、追突された側の運転者に多く発生しています。
ヘッドレストは、追突の際に頭が後ろへ倒れることを防止する装置となっています。
これによって追突事故の際にむち打ち症になることを防ぐことが可能です。
ただし、高さの調整があっていない場合はむち打ち症を防ぐことができないかもしれませんので、今一度自分のヘッドレストの高さが適切なのか確かめてみましょう。
■ヘッドレストが無いと違反
ヘッドレストが邪魔なので外してしまおうと思っている方もいるかもしれませんが、それは止めたほうがいいでしょう。
ヘッドレストは「道路運送車両の保安基準 第22条」によって装着して運転することが義務付けられています。
この義務を怠ってしまうと法律違反となり、注意だけではなく、罰金刑や懲役刑が科せられる可能性があります。
ただ単に違反切符を切られて罰金を支払うだけでの行政処分ではなく刑事処分になることを覚えておきましょう。
■アクティブヘッドレストの採用
近年ではアクティブヘッドレストを搭載している車が増えてきました。
これは追突時にヘッドレストを自動的に適正位置へ移動させるシステムが搭載されている機能のことです。
アクティブヘッドレストがある車とそうなでない車で衝突実験を行った結果、アクティブヘッドレストのある車にむち打ち症の抑止効果があると認められています。
今後もさらなる普及が予想されますので、車選びの1つの参考にしてみてください。
ヘッドレストモニター
ヘッドレストモニターについて聞いたことがありますか?
ここからはヘッドレストモニターについて詳しく紹介していきます。
■ヘッドレストモニターとは
ヘッドレストモニターとは、その名の通りヘッドレストに取り付けることのできるモニターのことをいいます。
ヘッドレストモニターには取り付けタイプと埋め込みタイプの二つがありますが、どちらも自分で設置することができます。
これを取り付けることによって、後部座席に座っている人も映像を見ることができ、長距離ドライブ中、特にお子さんがおられる家庭には大活躍の商品になっています。
ヘッドレスモニターの取り付け方法
次にヘッドレスモニターは後付けすることができるのか、タブレットでも代用できるのかなどの紹介をしていきます。
■ヘッドレストモニターは後付けが可能!
ヘッドレストモニターは基本的に後付け可能となっています。
カスタマイズレベルとしては工具さえあれば初心者でも行うことが可能となっていますので、特にカー用品店のスタッフにお願いをしなくても、ほとんどの方が自分で取り付けを行うことができるでしょう。
また、最近のヘッドレストモニターは専用の器具があり、シートに取り付けて配線を這わせるだけで使えるものが多いので、手間もそんなにかからないものが多いです。
しかし、どうしても自分で付けることが心配な方や、配線が見えてしまって内装の雰囲気を台無しするのが嫌な方などは購入したカー用品店に取り付けをお願いすることもできます。
持ち込みで対応してくれるところも多いので、その場合はあらかじめお店に連絡すると良いでしょう。
■ヘッドレストモニターの配線は
ヘッドレストの配線は映像分配器と、映像信号延長ケーブルの2つが最低でも必要になります。
また、これらを取付ける前にはシャフトの感覚と穴の大きさを事前に調べておかないといけません。
もし、大きさが合わないで購入をしてしまうと、穴に通らずに取付けができなくて結局使えないなんていうことも出てくるので注意しましょう。
■ヘッドレストモニターのブラケット
ブラケットとはヘッドレストに取り付けすることができるモニタースタンドのことです。
こちらはリアモニターなどを取り付けるときに使うアイテムとなっています。
ヘッドレストモニターのブラケットはヘッドレストの軸に挿すだけで使えるものが多く、取りつけるのに工具の必要ありませんし、取り外しも簡単です。
ただし、モニターブラケットはヘッドレストが飛び出す形となっているため、少しスペースを取ってしまうのが難点となっています。
中にはヘッドレストの真後ろにピッタリフィットするものもありますので、内装をスッキリと見せたい方や幅を取りたくない方にはそちらのモニタースタンドを選んだほうがいいでしょう。
■ヘッドレストモニターはタブレットでも代用可能?
最近では、iPadなどのタブレットを持っている家庭が多くなってきました。
その為、「タブレットを持っているから、それで代用することはできないのか?」と考える方も多いのではないでしょうか。
実は、ヘッドレストモニターの代わりにタブレットを使うことも可能です。
商品としましてはヘッドレストにつけるスタンドホルダーを購入すれば、タブレットを固定をすることができますのでモニターの代わりとして利用することが可能です。
値段は商品にもよりますが、2,000円~3,000円前後で購入することができます。
ヘッドレストモニターは安くても1万円前後しますので、自宅にタブレットを持っているのであれば代用したほうがお得になるでしょう。
更に、タブレットはヘッドレストモニターのように配線の必要もありませんので手間も時間もかからないのも1つのメリットといえます。
■ヘッドレスモニターは車検NG?
ここまで説明してきて、ヘッドレストモニターを購入する気もちになってきたかもしれません。
ですが、その前にヘッドレストモニターには車検が通らないものもあることを知っておく必要があります。
昔はヘッドレストモニターを装着していても車検は基本的に通っていましたが、最近は厳しくなっています。
カバーをつければ大丈夫という声もあるかもしれませんが、車検の検査官がカバーを外してモニターがあるか確認するので、それだけでは問題があります。
ただし、車検に通らないとされているのは取り外しが難しい「埋め込み型」だけで、アームを取付けてモニターをはめ込むだけのタイプであれば基本的に問題ありません。
指摘された場合でも対処がすぐに可能ですし、車検前に取り外しておけば、車検が通らないなんてことはないでしょう。
もう一つはフリップダウンモニター(天井にモニターを取付けるタイプ)でも車検は通りますので、車検が通らないか心配なのであれば取り外しが容易なアーム型かフリップダウンモニターのどちらかにするといいでしょう。
ヘッドレストをカスタマイズ
ヘッドレストモニターについては理解できたと思います。次はヘッドレストのカスタマイズについて紹介していきます。
■ヘッドレストにカバーを付けてみる
ヘッドレストには基本的にカバーがついていません。
その為、長年使っていると傷んできたり、場合によっては破れてしまって中身が見えてしまったりということもあります。
それを防ぐための方法としてヘッドレストにカバーをつけてみてはどうでしょうか。
ヘッドレストカバーの種類はたくさんあり、ヘッドレストカバーと合わせた座席シートもあります。
そちらと合わせて自分好みのものを付ければドライブが更に楽しくなること間違いないでしょう。
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■首を支えるクッションのネックパッドを採用
車に長時間乗っていると、首のところが疲れてくることはありませんか?
そんな時はネックパッドを使えば首の疲れやダメージを軽減させることが可能です。
ただし、このアイテムは自分に合わないものを購入してしまうと、逆に首を疲れさせてしまうことになりますので、購入する際は商品の説明や口コミレビューをしっかり確認しておきましょう。
まとめ
ヘッドレストはあまり役目を知らない方が多く「どうしてついているんだろう?」と思っている方も多いかもしれません。
しかし、追突時のむち打ち症などを防ぐために必要なものであり、法律でも取り付けが義務付けられています。
車を購入する前にこの記事を見たのであれば、ヘッドレストの意味をしっかりと覚えておきましょう。
そして、車選びの1つのポイントとして検討してみてください。