クラウンアスリートハイブリッドとは?
トヨタクラウンは長い歴史の中で進化を重ね、日本の高級車の代名詞にもなっています。
1955年に日本発の高級車として登場したトヨタクラウンは、”いつかはクラウン”というキャッチコピーに象徴される様に、いつの時代も庶民の憧れでした。
しかし、時代とともにユーザー層は高齢化し、いつしかトヨタクラウンは中高年層しか乗らない車になっていたのも事実です。
この事態を深刻なものとして受け止めたトヨタ自動車は、クラウンに新たなモデルを設定します。それが、クラウンアスリートです。
若者を取り込もうと、スポーティーな走りを約束する280馬力/38.5㎏トルクの2.5リットルターボエンジンを搭載。ディスチャージヘッドランプを装備するなど、クランロイヤルとは違う味付けがなされています。
ユーザー層の若返りを目指して造られたクラウンアスリートですが、現在ではクラウンロイヤル以上に売れています。そのクラウンアスリートのハイブリッドモデルがクラウンアスリートハイブリッドです。
■クラウンアスリートハイブリッドの歴史
クラウンシリーズに、ハイブリッドモデルが登場したのは、比較的最近なので、2019年現在その歴史はまだ11年程しかありません。
初代クラウンハイブリッドは、ZEROクラウンの次の世代のクラウンとして登場した13代目クラウンをベースにして、2008年5月に発売されました。
とは言え搭載されるハイブリッドシステムは、レクサスGS450hで使われていた物なので、性能は折り紙付きで、まさに満を持してクラウンに搭載されたという印象を受けました。
伝統を重んじる保守的なイメージの強いクラウンですが、ハイブリッドシステム搭載のクラウンはセールスも好調で、市場にすんなりと受け入れられた感があります。2代目トヨタクラウンハイブリッドは、14代目クラウンをベースに2012年12月に登場しました。
スポーティーさが売りのクラウンアスリートですが、ハイブリッドモデルは、ガソリンエンジンのみ搭載のモデルを上回る人気で、セールス面でも主力となりました。
なお、外観上の特徴としては、フロントバンパーに大きく切り込んだイナズマ型のフロントグリルが印象的な2012年登場の二代目クラウンアスリートハイブリッド。
後ろから見ると、リアバンパーの下にマフラー開口部が隠れています。一見、排気の出ない電気自動車にも見えます。クラウンのシンボルである王冠マークが青いのも特徴の一つです。
ハイブリッドモデルは、ロイヤルシリーズとアスリートシリーズの両方にラインナップされています。JC08モードでの燃費は23.2km/Lと、先代から大幅に向上しましています。
クラウンアスリートハイブリッドのスペック情報
クラウンアスリートハイブリッドの基本スペックは下記の通りです。
ボディタイプ | セダン |
乗員定員 | 5名 |
駆動方式 | FR |
ボディサイズ | 全長 4895mm, 全幅 1800mm, 全高 1460mm |
タイヤサイズ | (前)215/60R16 95H (後)215/60R16 95H |
エンジンタイプ | 2AR-FSE 直列4気筒DOHC+モーター |
排気量 | 2493cc |
最高出力 | 178ps(131kW)/6000rpm |
最大トルク | 22.5kg・m(221N・m)/4200~4800rpm |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
JC08モード燃費 | 23.2km/リットル |
車両重量 | 1630kg |
■新車価格
クラウンアスリートハイブリッドは、現在派生車種扱いではなく、クラウンシリーズのスポーティーグレードとなっています。
■中古車価格
クラウンアスリートハイブリッドの中古車価格帯は148万円~460万円です。
カーセンサー調べ(2019年7月現在)
クラウンアスリートハイブリッドの維持費はどのくらい?
環境にもお財布にも優しいイメージのハイブリッド車ですが、クラウンアスリートハイブリッドの場合はどうなのでしょう。計算してみました。
・自動車税:(2000cc~2500cc) 45,000円
・自動車重量税:(1640~1680kg)16,400円
・車検代金:(1年あたり) 22,500円
・印紙代:(1年あたり) 900円
・自賠責保険:(1年あたり) 13,040円
合計97,840円
※この他にガソリン代・タイヤ・オイル・バッテリーなどの交換が最低限必要になります。
※年齢・等級によって料金が多き菊代わる為、任意保険料は含めていません。別途掛かります。
※なお、重量税は初年度登録から13年を超えると重くなりますのでご注意ください。
※車検代金はショップによって異なります。ここでは仮に45,000円として計算しています。
クラウンアスリートハイブリッド 0-100km/h加速
クラウンアスリートハイブリッドに搭載されるエンジンは、先代のV型6気筒、3リットルエンジンから、直列4気筒、2.5Lリットルエンジンへ変更されています。
これは世界的な小排気量化(ダウンサイジング)の流れを受けての事ですが、その走りは決して侮れません。いや、むしろ十分「速い」と言えます。なにせ発進から100km/hまでの加速が6秒代なのですから。
■クラウンアスリートハイブリッドのカスタム
クラウンアスリートハイブリッドのカスタムは、やはり高級車だけあって、ローダウン&エアロパーツのVIPカースタイルが多い様です。
社外品のエアロパーツも多数発売されています。また、20インチ、21インチ径のホイールへ換装している個体も多く見られます。
いずれにしても、下品な感じにならず、高級感を上手く生かして個性を出しているユーザーが多い様です。
まとめ
クラウンアスリートはロイヤルと並ぶクラウンの2大グレードのひとつとなっており、クラウンアスリートというモデル名にはなっていませんが、中古車市場に多くのクラウンアスリートハイブリッドが流通しています。
いつの日か、クラウンアスリート&クラウンアスリートハイブリッドが復活する日まで、これらの個体を大切に乗って行きたいですね。