車中泊におすすめしたい!軽自動車の条件とは
■十分なリクライニングができる
十分なリクライニングができる、これは車中泊に適した軽自動車に必ず求められる条件です。十分なリクライニングというのは、運転席と助手席をフラットまたはフラットに近い状態にすることができる、になります。
と言うのも、2シータータイプの軽自動車では運転席と助手席のリクライニング機能が少ない(またはほとんどない)からです。具体的にはホンダ S660やダイハツ コペン、そして各自動車メーカーから販売されている軽トラックのことを指します。
軽自動車の規格の関係上、小型乗用車や普通乗用車と比べて軽自動車のボディサイズは小さく、それが影響して室内も比較的狭いです。そのため、車中泊に使用するのであれば、運転席・助手席に十分なリクライニングが可能となる車種を選びましょう。
■フルフラット空間を作ることができるかどうか
フルフラット空間を作ることができるかどうかも重要なポイントです。
フルフラット空間とは平ら(フラット)な空間のことで、車両によっては運転席・助手席・後部座席をリクライニングまたは前に畳むことによって(後部座席の場合)生み出すことができます。
フルフラット空間があると自宅の寝室で寝ているかのように横になることができるので、より快適に車中泊をすることができるのです。
フルフラット可能な軽自動車であれば、大人2人が十分くつろぐことができるでしょう。
■その他
その他のポイントとしては、ユーザー各々がこだわっている要素をできるだけ満たしている車種を選ぶことです。
外装や内装のデザインや質感、パワートレインのパフォーマンス、積載能力や開口部の面積etc、これらの点はユーザーによって重点を置くものが異なります。
新車で購入するとなると100万円以上の買い物となりますので、これらを総合的に踏まえた車選びをすることが大切です。
車中泊におすすめの軽自動車
■ダイハツ ウェイク
ダイハツの軽トールワゴンであるウェイクは、角ばったボディデザインとアウトドアに出かけたくなるアクティブでスタイリッシュな外装デザインを持つ軽自動車です。
一部グレードには大容量ラゲージアンダートランクが標準装備されています。容量にして90L、ここに入る分の荷物であれば荷物も運べてフルフラットにもできるので、車中泊には便利な機能です。
カラーバリエーションは落ち着きがありながらも遊び心のある色を合計9種類用意しています。
カップホルダーやインパネアッパーボックスといった定番の収納スペースに加えて助手席アンダーボックスや運転シートクッションポケットといった個性的な装備がある点にも注目です。
シートアレンジバリエーションが豊富で、助手席や後部座席を倒せば自転車を積み込むこともできます。フルフラットスペースを設けることもできるので、車中泊にもオススメです。
駆動方式には2WDと4WDを用意、NAエンジンモデルとターボエンジンモデルがあります。価格帯は税抜1,250,000円~1,841,400円です。
■スズキ ハスラー
中性的なデザインと個性的な外装デザインやボディデザインを持つ軽SUVのスズキ ハスラー、ツートンカラーモデルも用意されているなど、独自性・個性豊かなスズキのカーラインアップを支える軽自動車として活躍しています。
運転席を助手席を後ろに思いっきりリクライニングすると、車内にフルフラットな空間を生み出すことができます(後部座席の背もたれは立った状態)。運転席・助手席の座面と背もたれの段差が少し気になりますが、快適に過ごすことができそうです。
NAエンジン搭載モデルとターボエンジン搭載モデルが用意されています。カタログ燃費(JC08モード)では最も性能の良いモデルで32.0km/Lとなっているなど、燃費性能も期待できそうです。
また、5MTの変速機を搭載するグレードもあるので、街中で運転を楽しみたい方におすすめの1台でもあります。
駆動方式は2WDまたは4WD、価格帯は税抜1,019,000円~1,619,000円です。
■ホンダ N-BOX
軽トールワゴンタイプの軽自動車の中でも特に人気の高い車種であるのがホンダ N-BOXです。
N-BOXの特長として、室内にフルフラット空間を作ることができるようになっていること、独自設計で床の高さが低く設定されている(47cm、2WD)ことに加えて高く設定された天井のクリアランス、そして一部グレードにスーパーフレックススロープと呼ばれるスロープが装備されていること、などが挙げられます。ユニバーサルデザインで誰にとっても実用性が高く、おすすめです。
エンジンはNAエンジンとターボエンジンの2種類、駆動方式も2WDモデルと4WDモデルの2種類になっています。
価格帯は税込1,385,640~2,274,480円(2019年9月時点)となっています。
■スズキ アルトワークス
スポーティーな軽自動車で軽快かつランニングコストを抑えて運転を楽しみたい、さらには出先で車中泊もできるような車が良い、その軽自動車を探している方にはスズキの軽自動車スポーツカーの代名詞であるアルトワークスがおすすめです。
車中泊に便利なように設計されているわけではありません。しかし、ホンダ S660やダイハツ コペンと比較して、後部座席が設けられています。つまり、運転席と助手席でリクライニング機能を使用することができるということです。
さらに、運転席と助手席にはレカロ製のセミバケットシートが採用されています。ホールド性・快適性に優れてリクライニングもできるなど、まさに快適性とスポーツ性を兼ね備えた車です。
価格帯は1,398,000円~1,533,000円と通常のアルトよりも高いですが、スポーティーでほどほどに快適な車中泊を送ることができる軽自動車を探している方であれば、これは買いです。
■スズキ スーパーキャリィ
軽トラックはリクライニングがほとんどできないと記事冒頭で述べましたが、スズキから販売されているスーパーキャリィであればギリギリ車中泊でも活躍する軽トラックとなっています。
写真を見るとわかるように、スーパーキャリィではキャビンの寸法が通常のキャリイよりも大きく取られているのです。これによって、運転席のシートスライド量が180mmになって、リクライニング角度が最大40°となりました。足元や開口部も広く確保され、軽トラックの中ではトップクラスの快適性を得ているのです。
また、運転席・助手席後方のスペースに荷物を置くこともできます。車中泊の時以外はこのスペースに必要な荷物を置いておくのも良いでしょう。
軽トラックで荷物を運びたい、なおかつほどほどに快適に過ごしたい、そのような方におすすめです。
車両の価格帯は947,000円~1,285,000円となっています。
まとめ
車中泊を前提として軽自動車を購入する場合、通常の軽トラックや2シーターオープンスポーツカーを購入するよりも、軽トールワゴンタイプの車両を購入するのが無難です。
軽トールワゴンなら大人2人がフルフラットで横になることができるので、フルフラット可能な車種を見つけたら、あとは自身が重要視するスペックやデザインを基準にして車を選ぶと良いでしょう。
スポーティーな運転もそれなりに快適な車中泊も楽しみたいのであれば、アルトワークスがおすすめです。