スタビライザーとは?
ニスモから、日産BNR32『スカイライン』用スタビライザーキット
スタビライザーは英語の「stabilizer」がそのまま日本の自動車用語になったもので、そもそもの意味は「安定させるもの」という意味です。
スタビライザーは船や飛行機にも付いていますが、自動車の場合は左右のサスペンションをつなぐ棒状のバネの事を指します。
クルマのスタビライザーの役割は、クルマがカーブを曲がるときに車体が片側へ傾くローリング(横揺れ)を抑え、安定して走行するための役割を持っています。
スタビライザーの役割とは?
スタビライザー
スタビライザーが付いていると、クルマの左右のサスペンションは、曲がる時に自由にストロークする事ができなくなります。この「自由にストローク出来ない」と言う点が大事なポイントで、サスペンションの動きを抑制する事で、結果的にコーナリング時のローリングも抑制される事になります。
スタビライザーが付いているクルマは、最初からスタビライザーが付いている状態でサスペンションがセッティングされているため、スタビライザーを外すとコーナリング時にクルマが不安定になったりします。
スタビライザーって、絶対必要?
ランドクルーザー70
スタビライザーの動作原理は、左右のサスペンションのストロークを抑制する事で、コーナリング時のローリングも抑制する、と言うものです。
一般的な使い方をしているクルマであれば、オンロードでのクルマの安定性が何よりも大事なのでスタビライザーをつけていますが、オフロードだったらどうでしょう?
実は、オフロード車のチューニングでは、スタビライザーを外してしまう事があります。理由は、スタビライザーはサスペンションの動きを抑制してしまうからです。オフロードでは、何より長いサスペンションストロークが大事なので、そのストロークを規制してしまうスタビライザーは不要なのです。
ただ、極低速でオフロード走行をする場合は、スタビライザーなしで自由にサスペンションが動く方が有利ですが、スタビライザーなしのクルマでオンロードを高速で走ると、直進安定性が悪くなったりします。
スタビライザーを外す場合は、ご自分のクルマの使い方をよく考えて、自己責任で行いましょう。
スタビライザーの構造とは?
■スタビライザーロッド
スタビライザーロッド
サスペンションの左右を結んでいる棒状のバネの事を「スタビライザーロッド」と言います。このスタビライザーロッドの反力で、左右のサスペンションの動きを抑制する事で、クルマを安定させる働きをします。
■スタビライザーリンク
スタビライザーロッドは直接サスペンションに接続されていない場合が多く、スタビライザーリンクと呼ばれる部品を介して接続されている場合がほとんどです。
スタビライザーリンクのブッシュ交換は必要?
スタビライザーリンクには、ブッシュと呼ばれるゴム製の部品が付いています。このブッシュと呼ばれる部品が付いている事で、直接、金属同士が擦れ合う事もなく、振動や異音を抑制する働きをしています。
そのスタビライザーリンクのブッシュは、ゴム製なので経年劣化します。なので、車検の際に整備士からスタビライザーリンクのブッシュ交換が必要と言われる事もあるかと思います。
スタビライザーリンクのブッシュ自体は、それほど高価なパーツでも無いので、整備士が交換が必要と判断したのであれば、交換をお願いしましょう。サスペンションから異音が発生している場合、原因がスタビライザーリンクのブッシュである場合も多いので、油断は出来ません。
スタビライザーリンク
まとめ
今回の記事では、スタビライザーの役割についてお伝えして来ました。
スタビライザーの仕組みを正しく理解し、その構造を理解すれば、車検時には整備士さんと対等に話ができるかと思います。
信頼できる整備士のいる整備工場に任せれば安心ですが、車を運転するドライバー自身がより深い知識を持っていた方が良いことは言うまでもありません。
なにも足回り・スタビライザーに限ったことではありませんが、知識が深まれば愛車にもより愛着が湧くことでしょう。
車の事をよく知り、より良いカーライフを送ってくださいね!
H2 スタビライザーに関するFAQ
■スタビライザーって、なに?
スタビライザーとは、サスペンションの安定性を向上させるための仕組みです。左右のサスペンションを棒状のバネで連結する事で、サスペンションの無駄な動きを抑えて走行安定性を向上させます。