トップへ戻る

ダイハツ ミゼット|その歴史や性能などをご紹介

ダイハツ ミゼット|その歴史や性能などをご紹介

ダイハツが世界に誇る三輪自動車の軽自動車がミゼットです。ミゼットはその可愛さや価格で一世を風靡した軽自動車になりました。発売開始からすでに半世紀を超えた車ですが、その人気は今でも高いものがありその後ミゼット2などの販売にも繋がっています。今回は、そんなミゼットについて解説いたします。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

ダイハツミゼットの歴史

ダイハツ ミゼットMPA

ダイハツ ミゼットMPA

ミゼットは戦後の高度経済成長期、1957年10月から1972年1月までの間、ダイハツ工業から販売されていた軽自動車規格のオート三輪トラックです。ミゼットとは英語で「超小型のもの」を意味します。

誕生のいきさつは、普通規格のオート三輪需要に翳りが見え始めたことです。1954年になると、トヨタが四輪トラックを発売開始します。ダイハツをはじめ、多くのメーカーは四輪トラックへの移行を余儀なくされます。

一方で自転車やオートバイで事業展開する零細企業や個人事業主も多く、安価で小回りの利く小型のオート三輪の需要には根強いものがありました。ダイハツは四輪自動車の開発を進めながらも、軽オート三輪のミゼットを発表します。

自社一貫生産による低コストの実現、そして人気タレントを起用したテレビコマーシャルが功を奏し、ミゼットは爆発的なヒット商品となりました。

他社も追随し、1960年くらいまで軽オート三輪のブームが続きます。その後、軽オート三輪車が市場から姿を消していく中、ミゼットだけは根強いファンに支えられ、1972年まで販売されました。

初期のミゼットはオートバイのようなバーハンドルで1人乗りです。DK型が1959年まで、DS型には2人乗りタイプもあり、1962年まで活躍します。

丸ハンドルのMP型が登場するのは1959年。北米向けに先行発売された後、国内デビューを飾ります。当時米国の統治下だった沖縄にも輸出、東南アジア方面にも大量の輸出実績があります。

タイでは「トゥクトゥク」と呼ばれるタクシー業界をけん引する活躍をしました。しかしながら時代の主流は四輪、ダイハツも四輪のハイゼットへの移行・統合を図り、1972年1月31日をもって、ミゼットの生産を終了します。

ミゼットの基本性能

初期のDK型は249cc単気筒、最高出力は8馬力〜10馬力で最大積載量は300kgとなっています。キャビンには風防こそあれ、ドアもなく屋根は幌でした。丸ハンドルのMP型になるとドアと屋根が付きキャビンは密閉した空間に。

そのため車重はDK型より100kg増の415kgとなります。これにより一部ユーザーから走行へのクレームが噴出したため、エンジンもZAエンジンからZDエンジンへ。305cc単気筒となり最大積載量も350kgにアップしました。

ミゼットの魅力はフロントフェイスです。キャビンと一体化したフロントマスクはくちばしのような形状で独創的。生産終了から半世紀近く経つ今、なお新鮮さを感じさせるデザインです。

ミゼットIIの発売

ダイハツ ミゼットII

ダイハツ ミゼットII

ミゼットの生産終了から26年、ダイハツは1996年4月に四輪のミゼット2の発売を開始します。

小口配達などをターゲットに、自転車やオートバイのように手軽に乗り回せる軽貨物車にと2001年3月まで生産を続けます。初めからターゲットを絞っていたこともあり、小口配達に特化させた少数生産。

660ccで33馬力直列6気筒とパワフルになったとはいえ、サイズは360cc時代とほぼ同じです。基本的に1人乗りですが、ライトバンタイプや2人乗りも追加発表されました。スペアタイヤをフロントマスクに配したデザインは画期的でキュート。

初代から受け継ぐデザインセンスはいささかも衰えることなく、多くのファンを持ちます。

1999年に発表されたモデルではスペアタイヤを荷台や荷室へ移動し、フロントマスクはタイヤカバーのみに。ダイハツICマークがついて愛嬌のある顔立ちになっています。特化したコンセプトから、時代を象徴する車としてメディアに登場することが少なくありません。

ミゼットII Bタイプ(1996年4月)のスペック

【ダイハツ ミゼットⅡB】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高)2,790mm×1,295mm×1,650mm
ホイールベース1,840mm
最大乗車定員1名
車両重量550kg
燃費-
エンジン種類水冷直列3気筒OHC
最高出力23kW(31PS)/4,900rpm
最大トルク

50N・m(5.1kg・m)/3,200rpm

駆動方式FR
トランスミッション4MT

(2020年5月現在 ダイハツ公式サイトより)

遂に発売か、ミゼット3

ダイハツ コンセプトカーDNプロカーゴ

ダイハツ コンセプトカーDNプロカーゴ

2017年の東京モーターショー出品された「DN PRO CARGO」。

ミゼットの実用性と、そしてキュートなデザインを継承した車として話題になっています。一部ではミゼット3との噂も。

働く車としての軽自動車の利便性を徹底的に追及。低床フラットフロアによる車内空間の拡大と用途に応じた荷室の確保しています。

フロントマスクも可愛らしいミゼット。EV車として市中を軽快に走る日が待たれます。

ミゼットは現在でも購入できる?

個性的な車程、古くなればなるほど価値が上がるものです。

中古車の市場価格はミゼット2で約20万円~90万円(消費税抜き)、初代になると150万円前後(消費税抜き)が相場となっています。

市場でミゼットを見かけることは稀ですが、その中でも走行可能車はわずかです。古いミゼットを購入し、レストアして楽しむ方も少なくありません。

米国でも販売されていたミゼット

ダイハツ ミゼット

ダイハツ ミゼット

1960年代の米国をはじめ、東南アジアでも販売されていたミゼット。特に大型車の多い米国では、小回りの利く軽貨物車は農作業などに重宝されました。

その後、輸入規制により市場は狭まりますが、輸入車に関する25年ルールが適用され始めた昨今、日本の軽トラックや軽バンが注目を集めています。

というのは、1990年以降に生産された輸入車で、25年を経過したものは米国の保安基準から除外されるからです。つまり、輸入規制から外れることにより、輸入しやすくなったのです。

働き者の日本の軽トラックや軽バンは、米国で再びブームとなっています。

旧車としてのミゼットの価値

ダイハツ ミゼットMPA

ダイハツ ミゼットMPA

200万円を超す中古車価格が示す通り、カーマニアにとって垂涎もののミゼット。カーマニアのみならずレトロ趣味な方にも観光スポットとしても人気で、ミゼットの前で記念撮影する観光客は少なくありません。

もちろん実用できるに越したことはありませんが、車庫に保管してときどき鑑賞するだけでも癒されます。特異な外観と時代を背負った活躍、映画への起用頻度の高さ、魅力を語るとキリがありません。

昭和という時代を代表する車、ひとつの時代を象徴する車として、ミゼットの価値が、今後もますます上がっていくことが予想されます。

時代を超えて語られるミゼット

ダイハツ ミゼット

ダイハツ ミゼット

ミゼットの人気の一番目に挙げられるのは初代から変わらないキュートな外観です。ひと目見てファンになる方も多いでしょう。

映画によく登場することでも知られています。「ALWAYS三丁目の夕日」やジブリの「コクリコ坂から」「となりのトトロ」、さらに「クレヨンしんちゃん」にも登場します。

個性的な外観はスクリーンの中でもいっそう映え、映画を観終わった後も残像が焼き付いていることでしょう。ミゼットは古き良き時代を懐かしむとき、必ず思い起こされる車なのです。

【無料】ガリバーにミゼットの中古車探しを依頼する

まとめ

ダイハツ ミゼットMPA

ダイハツ ミゼットMPA

日本を代表する昭和の名車、ミゼットについてはいくら言葉を尽くしても語りつくせません。外観と仕事ぶり、映画やCMの効果もあって、昭和=ミゼットと想像されます。

いつまでもミゼットが現存するよう、所有・保管されている方々に敬意を表します。令和の時代に合った、ミゼットを継承する車の登場も待ち遠しいものです。

車をローンで購入するなら?カーローン申込ランキング

  • カービュー査定

関連するキーワード


ダイハツ 車種情報

関連する投稿


【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

最近では年々その数を減らしながらも、スポーティな走りや「車との一体感をより感じやすい」「運転感覚を楽しみやすい」として、一部のユーザーから熱烈な支持を受けるMT車(マニュアル車)。そんな根強い人気もあってか、各メーカーにはわずかながらにMT車(マニュアル車)のラインアップが残っています。この記事では、新車で購入可能な現行車種のMT車(マニュアル車)をメーカー別に紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティ豊富な車種が生き残っていますので、お気に入りの1台を見つけてみてください。


釣りに行くならこの車!おすすめグッズ5選&おすすめ車種10選

釣りに行くならこの車!おすすめグッズ5選&おすすめ車種10選

釣り人の「足」として欠かせないアイテムが「車」!車釣行派であれば愛車にさまざまなグッズを備えておくことで、快適かつ便利に釣行を楽しむことができますよね。そこで今回は、そんな釣行車に備えておきたい「おすすめグッズ5商品」と「釣り用におすすめの10車種」を紹介します!


【2023年】風を感じるオープンカーおすすめ5選!人気車種と最新情報をお届け

【2023年】風を感じるオープンカーおすすめ5選!人気車種と最新情報をお届け

「オープンカー」という言葉を聞いただけで、クルマ好きの人なら心がときめくはず。屋根を開けて、風を感じながら走るドライブは爽快そのもの。この記事では、2023年の最新のオープンカー情報を紹介します!


新車で買える!現行MT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

新車で買える!現行MT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

車との一体感をより感じやすい運転感覚が熱烈な支持を受けるMT車ですが、もはやスポーツカーでもラインアップ数がどんどん減っているのが現状。この記事では、こだわりのMT車が選べる現行車種をメーカー別にご紹介していきますので、どんな車種でまだMT車が選べるのかをぜひチェックしてみてください。スポーツカーから軽自動車までバラエティ豊富な車種が登場しますので、お気に入りの一台がきっと見つかるはずです。


ハスラーとタフトはどちらがおすすめ?価格や燃費や使い勝手で徹底比較

ハスラーとタフトはどちらがおすすめ?価格や燃費や使い勝手で徹底比較

軽クロスオーバーSUVの人気が高まっています。SUVらしい機能や性能でワクワクのカーライフを送りつつ、価格や維持費でグンと節約ができる軽の魅力も兼ね備えていることを思えば、その人気も納得です。中でも人気なのは「スズキ ハスラー」と「ダイハツ タフト」で、どちらを選ぶか悩んでいるという方も少なくないはず。項目別にこの2台を徹底比較していきますので、車選びの参考にしてみてくださいね。


最新の投稿


高速情報協同組合の法人ETCカードを徹底解説【特徴と強み】

高速情報協同組合の法人ETCカードを徹底解説【特徴と強み】

法人でETCカードを作ろうとすると、個人とは異なり審査のハードルが高く、思うように発行できず困ってしまうケースが少なくありません。とくに、中小企業や新設法人では「社用車の高速料金をどう管理するか」という課題が大きく、効率化を進めたい企業ほど悩みが深くなりがちです。そこで注目されているのが、高速情報協同組合が提供する法人ETCカードです。クレジット機能を持たない安心の仕組みで、複数枚のカード発行や明細管理のしやすさなど、法人利用に特化した機能がそろっています。本記事では、法人ETCカードの特徴やメリット、他社との違いを分かりやすく解説し、申込みを検討しやすいように詳しく紹介します。


2025-2026年 年末年始の渋滞、帰省ラッシュ・Uターンラッシュは年始に集中!NEXCOが渋滞予測を発表

2025-2026年 年末年始の渋滞、帰省ラッシュ・Uターンラッシュは年始に集中!NEXCOが渋滞予測を発表

NEXCO東日本/NEXCO中日本/NEXCO西日本/JB本四高速/(公財)日本道路交通情報センターは、2025-2026年の年末年始期間(2025年12月26日(金)~2026年1月4日(日)の10日間)における高速道路での交通集中による渋滞予測を発表しました。


トヨタ新型「ハイラックス」世界初公開!日本ではディーゼルモデルを2026年半ばに導入へ

トヨタ新型「ハイラックス」世界初公開!日本ではディーゼルモデルを2026年半ばに導入へ

トヨタは2025年11月10日、ピックアップトラック「ハイラックス」の10年ぶりにフルモデルチェンジを遂げた9代目となる新型モデルを世界初公開しました。世界ではBEVやFCEVなど様々なモデルが展開される予定ですが日本では、ディーゼルモデルを導入見込みで、2026年年央に発売する予定だといいます。


自宅の空き駐車場を貸し出すなら特P|費用ゼロで始めるスマホ駐車場経営

自宅の空き駐車場を貸し出すなら特P|費用ゼロで始めるスマホ駐車場経営

自宅の空き駐車場や、使っていないちょっとした空きスペースを「そのまま収入源」にできるサービスとして、特P(とくぴー)が注目を集めています。特Pは、月に200万人以上が利用する駐車場シェアサービスで、スマホから簡単に登録でき、初期費用や月額費用も一切かかりません。外出中の空き時間も収益になるため、「副業として始めたい」「ただ眠らせているスペースを活用したい」というユーザーに最適です。この記事では、自宅の空き駐車場・空きスペースを貸し出す特Pの仕組みやメリット、実際の収益例、始め方までをわかりやすく解説します。


自動運転を搭載した車に期待することは主に「交通事故の減少」と「運転負担の軽減」【株式会社トータス調べ】

自動運転を搭載した車に期待することは主に「交通事故の減少」と「運転負担の軽減」【株式会社トータス調べ】

株式会社トータスは、運転免許を保有する20代~50代の男女を対象に「自動運転搭載車の利用意向に関する調査」を実施し、結果を公開しました。