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エアバッグの役割と仕組みを知ろう!

エアバッグの役割と仕組みを知ろう!

車を運転する方には、もうお馴染みでしょうが交通事故などの際に身体のダメージを軽減するための補助の装置です。補助とある通りシートベルトとの併用で身体へのダメージを少しでも少なくするための装置です。今回はこのエアバッグについてご説明いたします。

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エアバッグって何?

タカタのエアバッグ

タカタのエアバッグ

エアバッグとは、空気で膨らませた袋を使って物理的な衝撃の吸収をさせるための装置で、自動車事故の際に乗員を保護する目的で多く用いられています。

現在はシートベルトと並んで乗員の保護装置として乗用車に一般的に装備されており、二輪車向けの製品も存在します。

エアバッグの仕組み

フリースケール、エアバッグ向け加速度センサ

フリースケール、エアバッグ向け加速度センサ

普段のエアバッグは、普段はステアリングやダッシュボード内などに格納されている状態ですが、事故などで強い衝撃が加わった際に作動して瞬間的に膨らみます。

センサーが強い衝撃を感知すると、自動的に窒素ガスを送り込むためにガス発生装置のスイッチが入ります。

スイッチが入ると、ガス発生器が点火されて0.03秒という非常に短い時間で空気が送り込まれてバッグが膨らみます。

エアバッグが膨らむ速度は時速100kmから300kmで、乗員の身体がハンドルやダッシュボードなどに叩きつけられるよりも先に前に膨らんで致命傷を防ぎます。

エアバッグが開く時はどのような時?

不可避な事故

不可避な事故

基本的には事故で自動車の車体が大きな衝撃を受けた際にエアバッグが開きますが、全ての事故で作動する訳ではありません。

事故を起こしても、状況によっては点火装置が作動しないケースがあります。前席のエアバッグが開くための条件は、自動車が時速20kmから30km以上で走行している時に固い物に正面衝突することで、センサーが反応します。

事故時のスピードが速くても車体の一部が衝突することで車体に大きな衝撃が発生しなかったり、衝突した相手が柔らかくて衝撃が吸収されるような場合は作動しません。

トラックに衝突してボンネットが前車の下部にめり込んだり、高速道路などでスピンして側壁などに衝突を繰り返すような場合も、エアバッグが作動しない可能性があります。必ずしも全ての事故でエアバッグが開くとは限らないので、シートベルトを着用することが必須となります。

エアバッグが開くとどうなるの?

タカタ製エアバッグ

タカタ製エアバッグ

エアバッグは1回限りの“使い捨て”なので、1度作動してしまうと再使用ができません。もしもエアバッグが開くほどの大きな事故が発生した場合は、車体が大きな損傷を受けていることが考えられます。

このため、一般的にはエアバッグが作動したら修理をせずに廃車にするケースが多いようです。ただし、事故の状況によっては廃車にしないで修理をすることも可能となります。

基本的にエアバッグは大きな事故が起こらないと作動しませんが、ごく稀に故障などが原因で誤作動を起こすケースがあります。車体が大きな損傷を受けていない状態で誤作動した場合でも、ユニット全体を交換しなければなりません。

エアバッグの本体を交換する費用は一般的に30万円前後で高額な費用がかかります。これに加えて、他の箇所も修理が必要になる可能性があります。ちなみに販売台数の多い大衆車で走行距離が10万kmを越えた車両の中古車価格は、数万円から30万円程度となっています。

30万円を負担して古い車のエアバッグを交換するぐらいなら、車を買い替えてしまったほうが安上がりでしょう。

エアバッグが開いた車を修理するには

入手困難な一部の車種である場合は、事故を起こして修理代金が高額になっても、全損事故でない時は修理したほうが良い時があります。

エアバッグのユニットは袋やガス発生装置だけでなく、衝撃を感知するセンサーやコンピュータなどで構成されています。エアバッグを交換する場合は、センサーやコンピュータなども含めて全部を交換しなければなりません。

一般的な交換費用は30万円ほどですが、助手席や後席のエアバッグも一緒に開く必要があるのでそれ以上に費用がかかる場合があります。エアバッグが開くような事故を起こすと、車体が大きな損傷を受けている可能性が考えられます。

ボディの一部が凹んだ程度であれば交換または板金修理で済みますが、車体のフレームが歪んでしまうと多額の修理費用が発生します。大きな事故を起こすと、修理費用の総額は数十万円や百万円を超える場合もあります。

修理費用が自動車自体の価値を大きく上回るケースの可能性が高いので、よほどの理由がない限りは修理をすると多額の費用が掛かることになるでしょう。修理をして復活させたとしても事故車として扱われるので、中古車として売れなくなる恐れがあります。

エアバッグの種類

現在は殆どの乗用車にエアバッグが装備されていますが、事故の際に点火装置を作動させる装置で「機械式」と「電子式」の2種類に分けられます。年式の古い車は、「機械式」のエアバッグが装着されています。

「機械式」はセンサーが衝撃を感知すると機械的にガス発生装置に点火される仕組みで、事故以外で意図的に作動させることはできません。廃車の際に作動して火薬に点火されると非常に危険なので、解体作業の前にエアバッグのユニットを取り外す作業が必要になります。

比較的新しい自動車には「電子式」のエアバッグが装備されていて、これは衝撃を検知するとコンピューターが判断して点火装置が作動する仕組みです。

事故以外でもコンピューターに指令を送ることで点火装置を作動させることが可能なので、廃車解体時は最初にエアバッグを全て作動させます。

エアバッグが開いてしまった車を廃車する場合

タカタ製エアバッグ

タカタ製エアバッグ

エアバッグが開くほどの大きな事故を起こした場合、修理をしないで廃車処分にするケースがほとんどです。廃車処分する場合は、書類上の手続きとスクラップ処分の両方が必要になります。

自分で廃車処分をすることも可能ですが、ディーラーや修理工場などに依頼するケースが多くみられます。

他にも、スクラップ業者に依頼する方法もあります。ディーラーや修理工場に廃車を依頼する場合は、数千円から数万円程度の手数料を負担しなければなりません。

スクラップ業者に依頼する場合は、無料で処分してもらえるケースがあります。スクラップ金属の相場によっては、数万円程度で買い取ってもらえる可能性もあります。

エアバッグの進化

豊田合成、360度エアバッグ

豊田合成、360度エアバッグ

市販車に装備されている実用的なエアバッグは、1980年にドイツのダイムラー・ベンツ社がSクラスに装備したのが最初となります。初期の頃のエアバッグは、運転席にだけ装着されていました。

その後40年間にわたり進化を遂げ続けており、現在は運転席以外にも助手席や後席用のエアバッグが開発されています。

運転席以外にも座席のサイド・窓・インパネ部分や、ボンネット部分で歩行者の体を吸収するタイプのエアバッグも存在します。

エアバッグが普及した結果・・・

日本では1970年をピークに交通事故の死亡者数が減少しており、年間あたりの犠牲者数はピーク時と比べて4分の1に減少しているというデータがありますが、交通事故の発生件数は4分の3程度にしか減少していません。

交通事故死亡者数が大幅に減少した主な理由は、事故が発生した際の死亡率が低くなったことと言えます。死亡者数だけでなく、事故で搭乗者が致命的な怪我をする件数も減っています。

事故の際の死亡率や負傷率が低くなった理由のひとつとして、自動車用のエアバッグを含めた安全装置の普及が関係していることがわかります。

まとめ

家族でドライブ

大切なひとを守ろう

エアバッグは事故の際に自動車の乗員を保護するための安全装置のひとつで、死亡したり致命傷を防ぐために貢献してきました。

現在も研究・開発が行われており、今後も人々の命を救うという大切な役割を果たし続けることでしょう。

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