目次へ戻る

ディスクブレーキとは?メンテナンスについても解説

ディスクブレーキとは?メンテナンスについても解説

車のブレーキにはドラム式ブレーキとディスクブレーキという2種類のブレーキがありますが、何が違うのかご存知でしょうか?今回は、その中でもディスクブレーキについてご説明致します。

⏳この記事は約3~4分で読めます。


ディスクブレーキって何?

ブレンボ製17インチ対向4ポットフロントベンチレーテッドディスクブレーキ

ブレンボ製17インチ対向4ポットフロントベンチレーテッドディスクブレーキ

ディスクブレーキとは、自動車、バイク、航空機、鉄道車両などに使用されているブレーキの一種となります。最初に特許登録がされたのは1902年で100年以上前から存在していました。

それでもドラムブレーキのほうが制動力が高いという理由で、数十年間にわたり自動車には採用されませんでした。ディスクブレーキは水による影響を受けにくくて放熱性に優れていることから、自動車よりも先に航空機で採用されました。

自動車に採用されるようになったのは1950年頃で、現在は大半の乗用車で前輪または前後輪でディスクブレーキが用いられています。

ディスクブレーキの仕組み

モンスタースポーツ ブレーキディスクローター(新型ジムニー用)

モンスタースポーツ ブレーキディスクローター(新型ジムニー用)

仕組みはとてもシンプルになっています。車輪と一緒に回転するディスク(ブレーキローター)をブレーキキャリパーと呼ばれる機構によって挟み込むことで、回転する車輪を減速・停止させます。

回転するブレーキローターを挟み込む際に接触させ、摩擦により減速させる部品をブレーキパッドと呼びます。ブレーキローターを挟み込むキャリパーには大きな力が必要になるので、油圧や空気圧などを利用した倍力装置が用いられます。

キャリパーは、ブレーキローターにパッドを押し当てるための装置となります。

ブレーキ倍力装置から送られてきた高圧のブレーキフルードが、キャリパー内のピストンを押し出すことでブレーキが作動する仕組みになっています。

ドラムブレーキとディスクブレーキの違い

車両に用いられるブレーキには、ディスク式とドラム式の2種類があります。両者はそれぞれ異なる特徴があり、車両の種類ごとにいずれか片方または両方を組み合わせて使用されています。

ディスク式は放熱性に優れており、水濡れの影響を受けにくいというメリットがあります。これに加えて、制動力の微調整がしやすいという利点もありますが、強い制動力を得るためには強い力のブレーキシューでローターを挟み込む必要があり、倍力装置が故障すると効きが悪くなってしまいます。

ドラム式は車輪と一緒に回転するドラムの内部で、内側から外側に向けてブレーキシューを押し付けて減速する仕組みになります。熱がこもりやすく、放熱性に劣るというデメリットがあります。

ドラム内に水が入ってしまうと、乾燥して制動力が回復するまでに時間が掛かってしまいます。ドラム式はディスク式と比べて弱い力で大きな制動力を得ることができ、停止時の拘束力が強いという利点があります。

ドラム内のブレーキシューを回転方向に押し付けるので、自己倍力作用(サーボ作用)が得られるというメリットもありますが、サーボ作用の影響で制動力の微調整がしにくいという欠点も存在します。

拘束力が強いという理由で、多くの自動車はパーキングブレーキ用として後輪にドラム式が採用されています。

ディスクブレーキの調整について

タイヤ交換の様子

ディスクブレーキには調整も必要

ブレーキは車両を安全に減速・停止させるために必要不可欠な装置で、命綱のような存在です。命綱であるブレーキを確実に作動させるためには、きちんとメンテナンスをする必要があります。

ディスクブレーキには、使用していくうちに消耗していく部品がありますので、故障や不具合によって制動力が低下することのないよう、定期的に点検を行い、適宜部品を交換する必要があります。

ディスクブレーキを構成する部品は、運転手から近い順に、ブレーキペダル、倍力装置、ブレーキホース、キャリパー、キャリパーピストン、ブレーキパッド、ブレーキローターなどから構成されていますが、これらのうち使用に応じて劣化していく部品は、性能を維持するために交換が必要になります。

例えば、倍力装置はホース、シリンダ、ピストンなどで構成されていますが、これらが劣化するとブレーキフルード漏れを起こすことがあります。

また、倍力装置からキャリパーまでをつないでいるブレーキホースは一般的にはゴムでできており、裂け目ができるなどすると、これもまたブレーキフルード漏れを起こすことがあります。
ブレーキフルードが漏れてしまうと、ブレーキを作動させられなくなるため、これらは非常に大事な部品です。

他にも、ブレーキフルード自体も劣化したり水分が混入すると効きが悪くなるので、定期的に交換が必要となります。

ブレーキパッドの交換目安

トヨタ クラウンアスリート用ブレーキパッド…TRD

トヨタ クラウンアスリート用ブレーキパッド…TRD

ブレーキパッドは、キャリパーピストンに押し出されて回転しているローターに押し当てられる部分で、ブレーキを効かせるためには必要不可欠な部品です。

ブレーキパッドは、ローターと接触する度に段々と摩耗していくので、一般的な乗用車の場合3年から4年ほどで交換が必要になってくる場合が多いです。また、ブレーキの使用頻度が高かったり、急減速の頻度が高いと、ブレーキパッドの寿命は短くなります。

ブレーキパッドは、摩耗するとキーキー音が出るか、一部の高級車ではセンサーが検知して運転席のパネルに表示されて知らせてくれる仕組みになっています。

ブレーキパッドは新品であれば10mm程の厚さがありますが、通常は1万kmを走行するごとに1mmから2mm程のペースで摩耗します。

パッドの厚さが2mmから3mm程になると交換が必要で、1.6mm以下になると車検が通らないので注意しましょう。

ブレーキパッドが摩耗してしまうと、パッドの摩擦に強い部分が擦り切れてしまい制動力が低下する、ブレーキローターを損傷するなどの原因になりますので、余裕を持った交換がおすすめされます。

交換費用の目安ですが、軽自動車や普通車は1セットで1万円弱程で、高級乗用車やミニバンであれば、1万5千円前後となります。前輪だけであれば、ガソリンスタンドや整備工場で30分から60分くらいで交換作業ができます。

ディスクブレーキの整備と注意点

ディスクブレーキは今や大半の乗用車に装備されており、信頼性や耐久性が格段に向上しています。それでも制動性能を維持するためには、日頃の点検整備が必要となってきます。

点検で異常を発見した場合は、運輸局長の許可を受けた認定工場にメンテナンスを依頼するようにしましょう。

ブレーキに関する部品交換や分解作業は法律で『特定整備』にあたることが定められており、資格を持っていない人が作業してはいけないことになっています。

上記でご紹介した音や警告表示以外にも、ブレーキペダルを踏み込んだ時、いつもの踏みしろよりも深く踏み込まないとブレーキが効かないなと思ったら、ブレーキパッドが消耗している、ブレーキフルードが漏れているなどの不具合が考えられます。ですので、安全のため、ディーラーや整備工場でブレーキの点検を依頼するようにしましょう。

ブレーキパッド以外にも、ブレーキパッドが接触するブレーキローターにも厚みの基準が決められており、長期間使用して基準を下回った厚みになったローターは交換が必要になります。

また、ブレーキローターは一般的に鉄でできているため、長期間にわたり自動車を使用しないと、表面に錆が生じます。

表面に錆が発生するとブレーキをかける際にゴーという異音が出るほか、ブレーキパッドがローターに正しく接触できなくなり制動力が低下するおそれがあり、研磨をして錆を取り除く必要があります。

オートバイや自転車にも使われるディスクブレーキ

ホンダ CRF250L フロントディスクブレーキ

ホンダ CRF250L フロントディスクブレーキ

自動車以外にも、オートバイや自転車にもブレーキが取り付けられています。ディスク式は主に航空機や4輪車に使用されていますが、最近はオートバイや一部の自転車にも使用されています。

市販されているほとんどのオートバイの前輪にはディスク式が取り付けられており、外から見て確認ができます。スポーツタイプの一部の自転車にも、オートバイと同じように前輪部分にディスク式が取り付けられています。

ディスク式は制動力を細かくコントロールしやすいというメリットがあるので、バランスを保つ必要があるオートバイや自転車の前輪のブレーキに適しています。

まとめ

STI製brembo 17インチ対向2ポットリヤベンチレーテッドディスクブレーキ(ドリルドディスク、STIロゴ入り)

STI製brembo 17インチ対向2ポットリヤベンチレーテッドディスクブレーキ(ドリルドディスク、STIロゴ入り)

ブレーキは、必ずといっていいほど乗用車やオートバイなどの乗り物のほとんどにに取り付けられています。

私たちの命を守るとても重要な装置ですが、消耗部品が劣化すると性能が低下して非常に危険なので、日頃からきちんとメンテナンスをするように心がけましょう。

関連するキーワード


豆知識 メンテナンス

関連する投稿


スマートキーの注意点やリレーアタック対策方法をご紹介!

スマートキーの注意点やリレーアタック対策方法をご紹介!

最近、多くの車種に採用されているスマートキー。その特徴と注意点をおさらいしましょう。メーカーによって異なるスマートキーシステムの呼称についても解説します。


あなたはどっち?アフターファイヤーを自由に出したいor早く直したい

あなたはどっち?アフターファイヤーを自由に出したいor早く直したい

車やバイクのマフラーから火が吹き出る現象「アフターファイヤー」について原因と対策、またはアフターファイヤーを出す方法などについて詳しく解説しています。点火の不具合などによって発生するアフターファイヤーですが、一部の故意に発生させて楽しみたい方にも役立つ情報をご紹介しています。


イグニッションとは?意味や仕組み 交換方法もご紹介

イグニッションとは?意味や仕組み 交換方法もご紹介

イグニッションという言葉を聞いたことがありますか?イグニッションは車を動かすために必要なものなんです。今回は、イグニッションについてご説明していきます。


大切な愛車を守る!ロックナットの仕組みと外し方|紛失時の対応も

大切な愛車を守る!ロックナットの仕組みと外し方|紛失時の対応も

大切な愛車を盗難から守るためのセキュリティパーツ「ロックナット」について紹介します。ロックナットの仕組みや種類、使用方法から取り外し方、また、キーアダプター・ソケットを紛失してしまった場合の対応方法や、取り外しを店舗にて行う場合の工賃・費用、おすすめのロックナットについても掲載しています。


新古車とは?購入時の注意点、メリットデメリット

新古車とは?購入時の注意点、メリットデメリット

中古車販売店や中古車情報サイトなどで見かける、”新古車”という表示。いったいどういうクルマを指すのかご存じですか?新車なのか?中古車なのか?知ってる様で知らない新古車について解説します。


最新の投稿


スマートキーの注意点やリレーアタック対策方法をご紹介!

スマートキーの注意点やリレーアタック対策方法をご紹介!

最近、多くの車種に採用されているスマートキー。その特徴と注意点をおさらいしましょう。メーカーによって異なるスマートキーシステムの呼称についても解説します。


ブレーキの鳴き、対策しないとどうなる?

ブレーキの鳴き、対策しないとどうなる?

ブレーキを踏む度に何やら嫌な音がしている。気にはなるけど放置している人はいませんか?重大なトラブルのシグナルかも知れませんよ。今回の記事では、ブレーキの鳴きの原因とその対処法について詳しく解説します。


【縦列駐車のコツ・やり方は?】出来ない人必見の動画や手順を紹介

【縦列駐車のコツ・やり方は?】出来ない人必見の動画や手順を紹介

教習所で苦戦する人が多い縦列駐車。免許取得後も、やり方を忘れてしまう人も多いのではないでしょうか。今回は縦列駐車のコツや手順、おすすめの動画などを合わせて掲載しています。


【軽自動車比較】おすすめ軽自動車10選!人気・燃費・広さで選ぶなら?

【軽自動車比較】おすすめ軽自動車10選!人気・燃費・広さで選ぶなら?

国内の自動車販売台数の内、3割以上の販売台数を占める軽自動車。こちらの記事では「燃費(JC08モード&実燃費)」、ファミリーに勧めたい「広さ・使い勝手」、「人気車種」と、各それぞれの項目でおすすめの軽自動車の概要や、特徴、新車・中古車平均価格、ユーザー評価等の情報をまとめています。


【2020年(令和2年)お盆休み】渋滞予測、混雑日、ピーク、混雑する道路は?

【2020年(令和2年)お盆休み】渋滞予測、混雑日、ピーク、混雑する道路は?

2020年のお盆休み期間中の高速道路の渋滞予測から、最も渋滞が予測されるピーク日をまとめています。今年は新型コロナウィルスの影響で、例年にも増してどうなるかわからない状況です。そんなお盆休みの渋滞予測に関する情報を随時更新していきます。※いまだ新型コロナウィルスが蔓延している状況からも、どうしても帰省しなければならない、緊急な用事等以外はお盆もご自宅でゆっくりすることをおすすめいたします。