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レストアとは?オーバーホールとの違いも解説

レストアとは?オーバーホールとの違いも解説

レストアという言葉の意味をあなたはご存じですか?自動車の分野でのレストアの意味から似て非なる言葉であるオーバーホールとの違い、それぞれの特徴と、レストアに積極的に取り組んでいる国内外のメーカーについて、詳しく解説していきます。

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レストアという言葉の意味

マツダ、初代 ロードスター レストアサービスの5台目を納車

マツダ、初代 ロードスター レストアサービスの5台目を納車

レストアという言葉の本来の意味は復旧する・復元するといった事です。車の場合に使うレストアもほぼこの意味で説明できます。

多くの場合、車でレストアという言葉が使われるのは旧車に多く使われる場面が多く、俗に旧車と呼ばれる車は何十年も前の車がほとんどで、これは海外でもよく耳にする言葉です。

海外の場合はヴィンテージもしくはクラシックカーと呼ばれ、人気のある車はほとんど朽ち果てる寸前まで傷んでいる車に数千万の値がついたこともあった程で、それほどまでにして手にした車なら元の姿に戻したいと思うのも納得のいく話です。

国内でも発売当時から人気のあった車などを、ようやく手にすることが出来た方などはこのレストアという過程を経て、まるで新車のような輝きとコンディションで蘇らせる事に情熱を傾ける方も多くみられます。

このレストアというものが文化になっているのは、日本だけの話ではないようです。

車のレストアとは?

マツダ NAロードスター レストアプロジェクト

マツダ NAロードスター レストアプロジェクト

車のレストアとは一言で言いますと、どの様な状況の車でも走行や保存に適した状態まで蘇らせる事を指しています。

車のレストアの世界はとても奥の深いもので、それだけに完成した瞬間の喜びはとても大きなものになります。

一点付け加えるならばレストアというものには定価というものがないのもこの世界の大きな特徴にもなっている事も添えておきます。

オーバーホールとの違い

スズキ ジムニー[JA11]リペアマニュアル

スズキ ジムニー[JA11]リペアマニュアル

レストアと似た言葉でオーバーホールという言葉があり、共に車を最高のコンディションに仕上げるのが目的ですが使い方が少し違ってきます。

レストアとはもう動かないものを含めたベース車両を新車同然に蘇らせるような作業となりますが、オーバーホールとは日本語に直訳すれば徹底的に直すということになります。

すなわちコンディションを整えるといった意味合いで使われるのがオーバーホールになります。

レストアの特徴

レストアはある意味で「大人の究極の娯楽」と言えます。数十年も前の車を現代に蘇らせるには途方もない時間と工程それに必要となる金額も決しては安くはありません。

勿論そういった車の修理にはもう既に入手困難な部品があり、その当時の塗料も市販されてはいないものがほとんどですが、それでも職人たちの手で丁寧に問題をクリアーしていきます。

入手困難なパーツであれば、時には一点ものとして一から製作することもあります、また国内にはなくても海外にあれば、それが途方もない金額であってもパーツを入手したという話もよく耳にする事があります。

究極のレストアとはボルトやナットにまで純正部品にこだわるようなレストアを指します。そしてレストアされ完成した車はまるで昨日納車されたてのように、ピカピカに磨き上げられなんの問題もなくエンジンキーを回せば動き出すのです。

オーバーホールの特徴

かたやオーバーホールはほとんどの場合動かない車ではなく、ちゃんと自走出来る状態から始められることが多くみられ、大がかりな点検整備といった感じでしょうか。車を直すという意味では、レストアと目的は同じになります。

止まる・走る・曲がる、車としての最低限の挙動を完全に行える状態に持っていき、あるいはその性能は新車時を上回るほどに整備されることを目的とするのがオーバーホールの最も大きな特徴です。

レストアに乗り出す日本の自動車メーカー

初代 インテグラ タイプR レーサー、フルレストア…17年ぶりにレース出走

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このレストアをメーカー自身が行うという、最も正しいレストアの作業を国内のいくつかのメーカーが車種限定で行っているのです。

メーカーが自社の車のレストアを行うなどあまり聞きなれないでしょうが、今回は国内三社を例にとり解説してみたいと思います。理想のレストアと言っても過言ではないでしょう。

ホンダの場合

まずホンダの場合は、これはホンダならではの事ですがバイクもレストアの車種に組み込まれています。

リフレッシュプランという物がありますが、リフレッシュプランとは決して修理の延長戦にあるものではないのです。スポーツタイプの最高峰といってよいNSXのリフレッシュプランを例に見ていきたいと思います。

例えば修理なら左前のダンパー部分からオイルが漏れていたとするなら、その左前のダンパーの修理で完了ですが、リフレッシュプランですと一本からオイルが漏れていたとするなら残りの3本にもそれなりのダメージがあるのが相当であると考察します。

その結果、4本すべてのダンパーの交換と、それに付随するサスペンション部のブッシュパーツなども交換しアライメントも取り直すという作業になるのです。

こういった作業をすべての箇所に必要な事は一切省かず、新車の状態に戻すことを手がけるのがホンダのリフレッシュプランです。

マツダの場合

マツダのリフレッシュサービスはNAロードスターレストアサービスの名称で開始されました、その内容は基本メニューとオプションメニュー並びにフルレストアの3部構成で行っております。

基本メニューは主にボディに関するもので、オプションメニューはインテリア・エンジン&パワートレイン・シャーシー&サスペンション、その他にもエアコンやアルミホイールなどにも及びます。

これら全てのオプションメニューと基本メニューを行うものがフルレストアとなっています。このフルレストアコースは税込み価格4,94,2000円(メーカー調べ)からという高額なものですが、その評判は新車に近いと好評です。

ニスモ(日産)の場合

日産のモータースポーツ関連子会社であるニスモでは最新のGT-Rから電気自動車のリーフまで幅広くファクトリーラインの名のもとに、チューンアップコースが準備されているほか、スカイラインGT-Rなどの特定の車種には、シャシリフレッシュやインテリアリフレッシュコースなどの部分的レストアコースが準備されています。

これらを担当するのがニスモ大森ファクトリーです。大森ファクトリーでは日産のワークスチームでレース活動などにも携わったメカニックが担当いたしますので、より高度な整備点検を受けることが出来るでしょう。

他の二社とは若干色合いが違いますが、これもれっきとしたレストアの在り方の一つではないでしょうか。

レストアを手掛ける海外の自動車メーカー

50年前のフェラーリ250GT、ベストレストア賞に

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海外メーカーは国内メーカーよりもレストアというものに長く接して来たという実績があります、今回はその筆頭とも言えるフェラーリからご紹介していきます。

フェラーリ

フェラーリのオフィシャルディーラーである、フェラーリ・クラシケはフェラーリが呼称するヒストリック・フェラーリ(言わゆるビンテージ・フェラーリ)のレストアをここで行われます。

フェラーリには、各製造車両の製造時に使用したコンポーネントのデーターが残されており、その資料により新車時に近い正規性を復元できる事が、フェラーリがフェラーリ足る所以ではないでしょうか?

アストンマーティン

ついで英国のアストンマーティンですが、さすがに100年以上もの歴史を持つだけのことはあり、各年代の名車たちをメンテナンスする部署があり、それがアストンマーティンワークスです。

100年以上の歴史を誇り、名車と呼ばれるものも数多く製造してきただけの事はあるのですが、全ての資料が保管されてはおらず、資料のあるものに関しては戦前車のレストアも手がけています。

ポルシェ

最後にポルシェを取り上げないわけには行きません。ポルシェでは、独・シュトゥットガルトと米・アトランタの2箇所にファクトリーレストレーション拠点を設けています。

ここでほぼ全てのポルシェはレストアを受けることが可能です、そこには車両のセミレストアからエンジン・トランスミッションのレストア、勿論完全なフルレストアも施すことが実現できます。

メーカーだからできる完全なる純正部品で構成されるレストアには高い評価がついています。ポルシェを長く乗り継ぐためには必要不可欠なファクトリーであることは間違いないことであります。

レストアを専門にしているショップもある

ロードスターのレストアで有名! 長野県岡谷市で創業47年郷田鈑金

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最後に国内にも数多くのレストア専門店が点在しています、中古車屋でもなく修理工場でもないレストア専門店はおそらく日本各地にあると思います。

それほど多くのビンテージマニア(旧車マニアと呼ばれたくない人たち)が日本にも多くいらっしゃるということではないでしょうか。

まとめ

米マツダ、1991年式 カペラ をフルレストア

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金額ではなく時間でもない物に価値観を見出す方が若かりし頃に憧れた夢は、フェラーリやアストンマーティンでもなく国産車だったかも知れません。

そういった方が存在し続ける限り、レストアの世界は存在し続ける事には間違いはありません。

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