エンジンスターターとは?離れた場所からエンジンをかける装置
エンジンスターターとは、車から離れた場所でリモコンを押して、エンジンをかけたり止めたりできる装置です。乗る前にエアコンを動かしておけるので、冬は暖かく、夏は涼しくした車に乗り込めます。
| 機能 | できること |
|---|---|
| アンサーバック | エンジンがかかったかを、リモコンの表示や音で知らせる |
| 車内温度の表示 | リモコンで車内の温度を確かめる |
| エコモード | 車内が適温になると自動でエンジンを止める(カーメイトなど) |
| 自動停止 | エンジンをかけたまま一定時間たつと自動で止まる |
| ターボタイマー | 降りたあとしばらくエンジンを回してから止める(一部の機種) |
冬はフロントガラスの霜を乗る前に溶かしておけるので、出発までの時間も短くなります。
エンジンスターターの距離は?実用通信は約500m〜2km
エンジンスターターの実用通信距離は、この記事で紹介する現行モデルで約500mから約2kmです。カタログで目立つ「最大◯km」は、障害物のない見通しのよい場所で測った最大電波到達距離で、実用通信距離とは分けて見る必要があります。
| 機種 | 実用の目安 | 最大(見通し) |
|---|---|---|
| ユピテル VE-E9910st | 約2,000m(実用通信距離) | 約12,000m |
| カーメイト TE-W80PSB/TE-W8000 | 最大1,500m(市街地) | 最大15,000m |
| ユピテル VE-E800ps | 1,200m(実用通信距離) | 2,500m |
| カーメイト TE-L60PSX・TE-L6000 | 最大1,000m(市街地) | 最大10,000m |
| ユピテル VE-E7710st/VE-E6610st | 500m(実用通信距離) | 2,500m |
| ホンダ純正(2026年2月発売) | 約250m(見通しのよい場所) | ― |
※通信距離は各メーカーの計測値です。実際に届く距離は、周りの建物や電波の状態で変わります。
部屋の中から送るときや、建物を挟むときは、表の距離より短くなると考えておきましょう。マンションの上の階から駐車場へ送る場合や、鉄筋の建物の陰に車を停める場合は、実用の距離に余裕のある機種が向いています。
エンジンスターターの後付け費用は?本体・部品・工賃が必要
エンジンスターターの後付け費用は、本体代に車種に応じたハーネス・アダプターと取付工賃を足した額になります。本体は、この記事で紹介する現行モデルならAmazonで約1.5万〜2.5万円です。
| 費用の内訳 | 金額の例 |
|---|---|
| 本体 | 約1.5万〜2.5万円(Amazonの販売価格の目安。カーメイトの公式オンラインストアでは34,100〜39,600円) |
| 車種別のハーネス・アダプター | 車種や機種に応じて別売品が必要 |
| 取付工賃 | イエローハット 税込8,800円〜(作業60分〜)、オートバックスは店舗に問い合わせ(作業40分〜) |
本体にイエローハットの工賃を足すと約2.4万〜3.4万円になり、ここにハーネスやアダプターの分が加わります。カー用品店では車種によって作業できない場合や金額が変わる場合があるため、本体を買う前に店舗で見積もりを取りましょう。
取り付けには車の電装の知識が要り、ユピテルの製品は自分で取り付けると保証の対象になりません。頼み先は、カー用品店や整備工場、ディーラーなど、電装品を取り付ける設備のある店です。
エンジンスターターのおすすめは?用途別にカーメイトとユピテル
エンジンスターターのおすすめは、カー用品メーカーのカーメイトとユピテルの現行モデルを、届く距離や車のキーの種類など用途で選ぶことです。どちらも車種ごとの適合を調べられ、車種別のハーネスで取り付けます。
| 向く人 | メーカー・機種 | 対応する車 | 届く距離(実用の目安) | 価格(Amazon) |
|---|---|---|---|---|
| 家から駐車場まで距離がある、ターボ車に乗っている | ユピテル VE-E9910st | 車種別ハーネスで対応 | 約2,000m | 約2.0万円〜 |
| リモコンで車内温度やバッテリー電圧を見たい | カーメイト TE-W80PSB/TE-W8000 | プッシュスタート車/キーを回す車など | 最大1,500m(市街地) | 約2.4万円〜 |
| エンジンが止まったときに自動でかけ直してほしい | カーメイト TE-L60PSX | プッシュスタート車 | 最大1,000m(市街地) | 約2.5万円〜 |
| 待機中のバッテリーの消費を抑えたい | カーメイト TE-L6000 | キーを回す車など | 最大1,000m(市街地) | 約2.0万円〜 |
| プッシュスタート車で、車内温度も見たい | ユピテル VE-E800ps | プッシュスタート車 | 1,200m | 約1.8万円〜 |
| 駐車場がすぐ近くで、ターボタイマーも欲しい | ユピテル VE-E7710st | 車種別ハーネスで対応 | 500m | 約1.5万円〜 |
※価格はAmazonの販売価格(税込)の目安で、2026年10月11日時点の額です。
通販の価格は日々変わるので、自分の車に付けられる機種が分かったら、今の価格を見比べてから買う店を決めましょう。
エンジンスターターは純正もある?トヨタ・ホンダ・日産の例
エンジンスターターは、トヨタ・ホンダ・日産などの自動車メーカーも、純正のオプションやスマホのアプリで用意しています。純正は車種専用で、リモコン型とアプリ型があり、価格や届く距離、利用料はメーカーや車種ごとに別々です。
| メーカー | 純正のエンジンスターター | 費用の例 |
|---|---|---|
| トヨタ | 販売店で付けるリモートスタート(スマートキー一体型は約2,500m) | 車種ごとに販売店が決める |
| トヨタ | T-Connectのリモートスタート(アプリでエアコンとエンジンをかける) | 月220円 |
| ホンダ | 純正リモコンエンジンスターター(2026年2月発売、約250m) | 本体33,000円+取付アタッチメント5,500円=38,500円、別途取付工賃 |
| ホンダ | Honda Total Care プレミアムのリモート操作(エアコンとエンジン) | 無料期間のあと月550円 |
| 日産 | ディーラーオプションのリモコンエンジンスターター | ノート68,200円、セレナ70,400円など |
※日産は2026年9月現在の適用表の価格。取付費を含むかは各販売店で確かめてください。
純正を考えるなら、販売店の見積もりとカー用品店の見積もりを並べ、届く距離や保証の内容まで含めて決めましょう。
エンジンスターターの選び方は?車種の適合を最初に確かめる
エンジンスターターを選ぶときは、まず自分の車に付けられるかを、メーカーの適合検索で確かめます。同じ機種でも、車種や年式、キーの種類で取り付けられるかが変わるからです。
| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 車種・年式に適合するか | カーメイト・ユピテルの適合検索、車種別ハーネスの一覧 |
| キーを回す車か、プッシュスタート車か | プッシュスタート車は専用の機種が必要。予備のキーを車内に置く方式の機種もある |
| MT車ではないか | カーメイト・ユピテルの現行モデルはMT車に適合しない |
| ハイブリッド車・アイドリングストップ車か | 機種や車種で対応が違うので、適合検索で確かめる |
| 届く距離 | 家から駐車場までの距離と、間にある建物 |
| 欲しい機能 | アンサーバック、車内温度の表示、ターボタイマー |
カーメイトのプッシュスタート車用には、純正のキーが1本しかないと取り付けられない機種があります。適合と一緒に、予備のキーの有無も見てください。
エンジンスターターのデメリットは?盗難・バッテリー・保証の3つ
エンジンスターターのデメリットは、盗難の心配、バッテリーへの負担、保証の扱いの3つです。機種選びと取り付け方しだいで、どれもリスクを抑えられます。
| デメリット | 対策 |
|---|---|
| 予備のキーを車内に置く機種は、盗難が心配 | 置いたキーは電池を抜いた状態でエンジンがかからない仕組み。イモビライザーをリモコン始動のときだけ解除する機種もある |
| 待機中も少し電気を使う | カーメイトの対応機種では、待機中の消費電流が20mA以下で、14日以上使わないと止まる |
| 自分で付けると保証が受けられないことがある | 店に取り付けを頼む。新車保証の扱いはディーラーに確かめる |
トヨタの車では、社外品そのものや社外品の取り付けが原因の不具合は、車両の保証の対象外になる場合があります。買う前に見ておきたいのは、予備のキーが要る機種か、待機中の電気の消費、自分で付けたときの保証の条件です。
スマートキーの電波を悪用した盗難の対策は、こちらで詳しく解説しています。
スマートキーの注意点やリレーアタック対策方法をご紹介! | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/4672最近、多くの車種に採用されているスマートキー。その特徴と注意点をおさらいしましょう。メーカーによって異なるスマートキーシステムの呼称についても解説します。
エンジンスターターの注意点は?道路上や換気の悪い場所を避ける
エンジンスターターの注意点は、道路上に停めた車には使わず、換気の悪い場所や雪でマフラーが埋まった状態でもエンジンをかけないことです。道路交通法は、道路で車を離れるときにエンジンを止めるなどの措置を運転者に求めています。
- メーカーが指定する場所と方法で使う
- 換気の悪いガレージや地下駐車場など、排気ガスがこもる場所では使わない
- 雪でマフラーが埋まっているときは、排気ガスが車内にたまるおそれがあるので、雪をどけてからかける
- アイドリングを条例で制限している自治体もあるので、住んでいる自治体の決まりを確かめる
- 車を整備に出すときは、エンジンスターターが付いていることを伝え、リモコンの電池を抜く
国土交通省は、駆動輪に力が伝わらないときだけエンジンがかかる、一定時間で自動で止まる、リモコンと本体が1対1で動くといった安全対策を製品に求めています。停車したまま長くエンジンを暖めるためではなく、乗る前の車内の温度調節や窓の霜取りに、必要な時間だけ使いましょう。
エンジンスターターのよくある質問
■オートバックス・イエローハットの取付費用はいくら?
イエローハットのエンジンスターターの取付工賃は税込8,800円からで、作業時間は60分からです。オートバックスは工賃を店舗ごとに決めているので、取り付けを頼む店舗に問い合わせてください。どちらも車種によって作業できない場合があります。
■エンジンスターターは自分で取り付けできる?
配線の知識があれば取り付けられる機種もありますが、ユピテルの製品は自分で取り付けると保証の対象になりません。車の電装に慣れていないなら、店に頼むほうが安全です。
■エンジンスターターを付けても車検は通る?
ユピテルの現行機は、国土交通省のガイドラインに適合した車検対応品です。車検や点検に出すときは、エンジンスターターが付いていることを伝えておきます。
■MT車にエンジンスターターは付けられる?
カーメイト・ユピテルの現行モデルはMT車に適合しません。AT車用の製品をMT車に付けると、ギアが入ったままエンジンがかかって車が動き出すおそれがあるためです。
バッテリーが上がったときの対処は、こちらで詳しく解説しています。
ハザードランプつけっぱなしでバッテリーが上がる時間は?バッテリー上がり時の対処方法も解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/6436ハザードランプは、車の安全機能として欠かせない装置です。一般的には、緊急時や停車中の注意喚起として使用され、ドライバーや周囲の人々にとって重要な役割を果たします。しかし、この便利な機能も使い方を誤ると予期せぬトラブルを招くことがあります。その典型的な例が「ハザードランプのつけっぱなし」です。エンジンを切った状態でハザードランプを長時間点灯させたままにすると、バッテリーに負荷がかかり、最悪の場合バッテリーが上がってしまう可能性も。この記事では、ハザードランプをつけっぱなしにした際にバッテリーが上がる時間とバッテリーが上がってしまった際の対処方法について解説します。
まとめ:エンジンスターターは適合と費用の合計で選ぶ
対応車種ならエンジンスターターは後付けでき、費用は本体代に車種に応じたハーネスと取付工賃を足した金額です。実用の通信距離は現行モデルで約500mから約2kmなので、家から駐車場までの距離で機種を絞れます。
最初にメーカーの適合検索で自分の車に付けられる機種を探し、純正の見積もりとも比べて決めてください。道路上や換気の悪い場所を避けてメーカーが指定する場所と方法で使い、雪の日はマフラーのまわりの雪をどけてからエンジンをかけます。
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