愛車にトラブル?! 光ると怖い「エンジン警告灯」とは
自動車のメーター(警告灯 全点灯状態)
エンジンの警告灯は、エンジンに起きたトラブルや異変を教えてくれるライトです。主に、スピードメーターの近くにあり、エンジンにトラブルが起きた時に点灯します。
通常はエンジンをかけ始めた時に光り、エンジンをかけ終わると消えます。そのため、エンジンをかけ終わった後や、走行中に点いていたり、点滅していたりする場合は、何かしらのトラブルが起きているということになります。
エンジン警告灯が点灯するのはどんなとき?
どんな時にエンジン警告灯が光る?
エンジン警告灯が光るのは、大きく分けて以下の2つのパターンです。どんなときに光るのかを把握することで警告ランプが光っても冷静に対処できます。
■エンジンに異変があるとき
警告灯は、車の動力源であるエンジンの異変を知らせるランプです。したがって、エンジンに何かしらの異変やトラブルが起きている場合に光ります。
エンジンに関係する異変や故障は、しっかりとした対応をしておかないと走行に影響が及ぶため、早急に修理や点検、補修をすることが大切です。
■エンジンのスイッチを入れたとき
エンジン周辺が正常でも、エンジンをかけた場合、警告灯は光ります。このとき、エンジンなど全ての警告ランプが正しく光るか、警告を伝えるシステムが正常に動いているかなどを確認しています。異変がなければ、警告灯は全て消えます。
つまりエンジンをかけ始めて光り、かけ終わったら消えるのは、車が正常に動いている証拠になります。一方で、エンジンスイッチを入れてもエンジン警告灯が光らない場合は、警告システムに何らかの異変があるのでチェックが必要です。
エンジン警告灯の色と意味を解説、大きく2種類あります
色にも意味がある?
エンジンの警告灯はオレンジ色と赤色に光ります。
ここではそれぞれの意味を解説し、光った際の対処方法をご紹介します。
■オレンジ色:できるだけ早く車を点検してもらおう
警告灯がオレンジ色の場合、速やかな対応をしてくださいという意味になります。オレンジ色のランプが光っても、即停車をする必要はありません。しかし、異変のチェックと、それに伴う対応をする必要があることを示しています。
オレンジ色に光った場合は、安全な場所に移動し点検するのがベターです。また、整備場やガソリンスタンドなどが近くにある場合は、立ち寄って見てもらうのも良いでしょう。
■赤色:走行を続けずに、安全な場所に速やかに車を停車させよう
赤色に点灯した場合は、即対応しなければならない緊急事態を表しています。車を安全な場所に停車し、業者などを呼んで点検・修理してもらう必要があります。
オレンジ色よりもより緊急性が高い状態なので、決して走り続けることはせず、停車して落ち着いた対応をしましょう。
エンジン警告灯が点灯した理由は? 典型的原因3選
原因は何?
エンジンをかけた時、外にエンジン警告灯がつくのは大きく分けて3つの異変が発生した場合です。光った原因を速やかに見つけるために、ぜひ知っておいてください。
■エアフローセンサーの異常
まずは、エアフローセンサーの異変です。 エアフローセンサーとは、エンジン内に送り込む空気量を測り、燃料を噴射する量を調整する役割の機器です。
エアフロセンサーにトラブルが発生した場合、エンジンに送る空気量と測定値に差が生まれるため、燃料の噴射が正しく行われなくなります。その結果、エンジンのトラブルにつながることがあります。
また、メンテナンスをしっかり行っていないときもエンジン警告灯は光ります。これは空気を循環させる部分が汚れ、エンジンに送る空気量が減少してスムーズな燃焼が行われないためです。
■イグニッションセンサーの異常
イグニッションセンサーは、着火を制御するシステムです。最近は点火のタイミングをコンピューターで調節する車種が増えています。そして、エンジンの点火にトラブルが起きた場合は、エンジン警告灯が光る仕組みになっています。
イグニッションセンサーが原因で警告灯が光るときは、点火のタイミングがずれているパターンが多く、エンジン本体が振動していることもあります。イグニッションセンサーの異変をそのままにすると、突然エンストする危険性があるためすぐに対処するようにしましょう。
高速道路や幹線道路などでエンストを起こしてしまうと、思わぬ事故につながることもあるので、どんな状況でも、警告灯を無視するのはやめた方がいいでしょう。
■O2センサーの異常
O2センサーは排気ガスの濃度を測定する機器のことです。警告灯が光った際、整備士が最初にチェックするのはこの部分です。排気中ガス中の酸素濃度を計測することで燃焼状態を確認しているO2センサーに異常が発生すると、エンジン警告灯が光ります。
O2センサーは、ベストな燃焼状態にするための機器で、故障すると燃費の悪化につながります。さらに放っておくと、マフラーの触媒部分が高温になり、発火することもあります。車の燃費を守るためだけでなく、最悪の事態にならないようにするためにも、しっかりとした点検や整備を心がけましょう。
【落ち着いて行動!】エンジン警告灯が点灯したら、どうする?
対処法は?
エンジン警告灯が光ったまま放置しておくと、様々な危険性があります。最悪の場合、引火や発火につながることもあります。ここからは走行中にエンジン警告灯がついた際の対処法を紹介します。
警告灯が光っても冷静な対処をできるようによく確認しておきましょう。
■安全なところに停車する
エンジン警告灯が光ったら、まずは安全な所に停車することが必要です。先ほどご紹介したようにオレンジ色の場合にはより安全な駐車場、できれば整備場やガソリンスタンドなどに停車させ、見てもらうようにしましょう。
赤色の場合には近くの整備場、もしないのであれば安全な路肩などに避難するようにしてください。慌てて急ブレーキをかけ、道の真ん中で止まるようなことがないように、落ち着いた対応を心がけましょう。
■ディーラーや整備工場に連絡する
車を安全な所に停車させたら、速やかにディーラーや整備場に連絡します。エンジン警告灯が光っている際に、素人がエンジンルームを見ても原因を特定するのは困難です。そのため、一通りの点検をして、原因がわからない場合は、速やかに整備工場などへ伝えるようにしましょう。
業者であれば、専用の機械を使い警告灯が光った原因を特定してくれます。業者に連絡する際には、できるだけ状況を詳しく伝えることが大切です。
詳しく伝えるべきポイントは以下の3つです。
・走行中に気になったポイント(違和感など)
・現在地
・エンジン警告灯に気付いたタイミング
こういった情報を伝えることで、業者も的確な指示を出すことができます。結果、警告灯への対応が早くなります。警告灯がついて焦る気持ちもわかりますが、落ち着いた行動と対処が大切になります。
■修理にかかる費用の目安
エンジン警告灯の診断をする際の一般的な相場は、 ディーラーだと約5,000円です。一般整備工場では、2,000円~4,000円が相場になります。
修理費用は機器によって異なり、 O2センサーの価格は約2万円です。イグニッションセンサーは車の種類によって異なりますが、1万円前後ほどで、高いものだと2万円を超えるものもあります。エアフローメーターは約1万2,000円です。また、センサーの価格とプラス工賃として、数千円程度かかります。
紹介したパーツの価格は、車の年式や種類よって異なります。修理の際には、しっかりと価格を把握するようにしてください。
まとめ
ドライブを楽しもう!
車の警告灯が光ると、誰しも焦ってしまうでしょう。しかし、慌てる必要はありません。大切なのは無視しないことと、落ち着いた対応です。
走行している際にエンジン警告灯が光った場合、まずは安全を確保してから所を車を止め、
ディーラーや整備場に電話しましょう。このように、落ち着いて冷静に対応すれば大きな問題に繋がることもなく安全に車に乗り続けることができます。
よくある質問
■エンジン警告灯が点いた!どうすればいいの?
エンジン警告灯が点灯した際は、車種によって必要な対応が異なる場合もありますので、できるだけ速やかに安全な場所に停車して、車両の取扱説明書を参照してみるか、ディーラーや整備工場などに連絡して今後の対応を仰いでみるのがよいでしょう。無理をして走行を続けると、より車へのダメージが進行してしまうおそれもあります。焦らずに落ち着いて、安全に停車できるような場所を探しましょう。
■エンジン警告灯は異常がない時にも点くことがあるの?
エンジン警告灯が点灯するシーンとして忘れがちなのは、イグニッションをオンにした時。エンジン警告灯を含むメーター内の警告灯が、点灯チェックの意味合いで点灯します。MT車などでは、エンストした際にも同様に警告灯が一斉に点灯して焦ってしまうこともありそうですが、それらの場合は心配する必要はありません。走行中に突然エンジン警告灯が点灯した場合は、何らかのエンジンへの異常が発生している可能性が疑われますので、対処が必要です。