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車のエンジンがかからないときの原因と対処方法をまとめて紹介

車のエンジンがかからないときの原因と対処方法をまとめて紹介

車のエンジンが突然かからなくなってしまっても、原因を確認して対処すれば解決できます。今回は、エンジンがかからないときに考えられる原因とチェックポイント、解決までの手順を紹介します。

⏳この記事は約3~4分で読めます。


車のエンジンがかからない原因

《写真提供:response》《撮影 諸星陽一》エアコン系統トラブルによりSS途中離脱となった三菱 アウトランダーPHEV(アジアクロスカントリーラリー15)

車のエンジンが突然かからなくなった経験がある方も多いのではないでしょうか。

2021年度JAFロードサービス救援データ(四輪/一般道路)によると、出動理由のほぼ半数が過放電バッテリーなどの「エンジンがかからない」トラブルでした。

車のエンジンがかからない原因はいくつかありますが、自動車のプロでなくてもその原因をチェックし、正しい手順で対処することで解決できるものがあります。

まず、エンジンがかからない代表的な原因を紹介します。

ハンドルロック

ハンドルロックとは、車の盗難対策の防犯機能で、キーを抜いたまま、あるいはエンジンスタートボタンを押していない状態で一定以上ハンドルを回すと起動し、ハンドルが動かなくなる状態です。

ハンドルロックがかかってしまうと、ハンドルが動かないだけでなく、キーが回らずにエンジンがかかりません。

先ほど取り上げた2021年度のJAFロードサービス救援データでは、ハンドルロックによる出動の第10位にランクインしています。車をよく知っている方なら、「なんでハンドルロックでロードサービスをよぶの?」と思われるかもしれませんが、いざエンジンがかからないと焦ってしまい、判断がつかなくなってしまうことは少なくないようです。

シフト位置

利用している車がオートマの場合、シフトの位置によってエンジンがかからないことがあります。

通常オートマ車は、シフトレバーが「P(パーキング)レンジ」か「N(ニュートラル)レンジ」に入っていないと、エンジンはかからないようになっています。

なお、シフトがNレンジにある場合、車が勝手に動き出すことを防ぐため、ブレーキペダルを踏んでいないとエンジンがかかりません。

ガス欠

燃料切れになってしまうと、エンジンがかかりません。ガソリン車であればガソリンが、電気自動車であれば充電が十分であるか確認しましょう。

バッテリー上がり(過放電)

バッテリー上がりとは、バッテリーに蓄えられた電気が不足していて、エンジンを始動するのに必要なセルモーターが十分に駆動できない状態です。

ライトの消し忘れや半ドアなどによる室内灯の点灯で、バッテリーの放電終止電圧を下回ってしまうと、過放電状態になりエンジンがかからなくなります。

オルタネーターの故障

オルタネーターとは電気を作り出す発電機のことで、故障してしまうとバッテリーに充電ができなくなってしまい、エンジンがかからなくなります。

バッテリー上がりはジャンピングスタートやバッテリー交換で問題が解決しますが、オルタネーターが故障している場合、同様の対応をしても充電する基の部分が故障しているため、問題が解決しません。

オルタネーターは耐久性のある部品で、滅多に出会うトラブルではありません。ただし、バッテリー上がりと症状が似ているため素人では判断が難しいところです。オルタネーターは10万~20万km程度走行すると寿命がくるので、もし走行距離が長い車に乗っているのであれば原因を疑うとよいでしょう。

セルモーターの故障

セルモーターとは、エンジンを始動させるために使われるモーターです。モーター(電動機)という名が示す通り、電気がないと回らないため、故障しているとエンジンがかかりません。

ただしオルタネーターと同様、セルモーターも比較的故障しにくい部品で、平均的な寿命は10万~15万km程度走行した場合とされています。そのため、走行距離が長い自動車に乗っているのであれば原因を疑うとよいでしょう。

ヒューズ切れ

ヒューズとは、何かの原因で電気回路に過電流が流れた時に、切れることで電気回路を遮断する部品です。

ヒューズが切れて断線してしまうと、セルモーターなどへの電気が流れなくなり、その結果エンジンがかかりません。

エンジンの故障

車のエンジン自体が故障していると、当然エンジンがかかりません。

冷却水の不足、エンジンオイルなどの潤滑システムの異常、冷却システム自体の故障などがよくある原因ですが、スパークプラグやイグニッションコイルの不良、ウォーターハンマー現象によるエンジンの破損といった重大なトラブルの可能性もあります。

エンジンがかからないときにチェックすべきこと

《写真提供:response》エンジンがかからないときは、何に注目するか?

ハンドル・シフトレバーの確認

車のエンジンがかからない原因として、まず確認すべきは人為的なミスでしょう。その代表がハンドルロックとシフト位置です。

ハンドルロックはその名の通り、ハンドルがロックして動かない状態。ハンドルを左右に回しても少ししか動かない、あるいはまったく動かないなら、ハンドルロックを疑いましょう。

次に、オートマ車であれば、シフトレバーがPレンジかNレンジに入っていることを確かめましょう。このどちらかにシフトレバーが入っていないとエンジンがかかりません。そしてNレンジの場合、同時にブレーキペダルも踏む必要があります。Nレンジでエンジンがかからなければ、Pレンジに入れてみましょう。

なお、マニュアル車でも誤発進を防ぐため、クラッチペダルを踏み込んでいないとエンジンがかからない車種があります。普段から、クラッチペダルを踏み込んでエンジンをかける習慣をつけておくとよいでしょう。

燃料メーターの確認

ガソリンなどの燃料がなければエンジンはかかりません。ガソリンがなくなっている場合でもセルモーターは回りますが、それでもエンジンがかからない場合、燃料切れの可能性があります。

電気自動車はモーター駆動ですからエンジンはありませんが、駆動用バッテリーの残量がゼロになると動きません。計器類に「駆動用バッテリー残量計」や「航続可能距離表示」がありますので、そちらから燃料をチェックしましょう。

エンジンがかからないと焦ってしまって見落としてしまいますが、まずは冷静になり、燃料メーターを確認しましょう。

音の確認

エンジンがかからないときに生じている音も、重要なチェックポイントです。

どこからどんな音が出ているかを確かめておくと、原因究明に役立ちます。

メーターのランプ確認

インストルメントパネル内にある警告灯が、トラブルの原因を知らせてくれている場合もあります。

ガソリン残量が少ないことを警告してくれる「ガソリン残量警告灯」、エンジンオイルの油量や油圧に異常があると点灯・点滅する「エンジンオイルランプ」、バッテリーそのものやオルタネーターなどの充電系統の異常を知らせてくれる「充電警告灯」、エンジンのクーラント温度の異常を知らせてくれる「水温警告灯」などが点灯していないか確認しましょう。

また、ハイブリッド車には「ハイブリッドシステム異常警告灯」があり、モーター駆動用のバッテリー異常やハイブリッドシステムそのものの異常を知らせてくれます。

さらに、電子キーの電池切れもエンジンがかからない原因ですが、インストルメントパネルやサブディスプレイに警告灯が表示されるのでチェックできます。

エンジンがかからないときの確認手順

《写真提供:response》《写真提供 Seibii》出張整備・修理の「セイビー」

ここからは、エンジンがかからないときの対処手順を紹介します。

原因によっては自動車のプロに頼まないと解決しないものもありますが、自分で解決できるトラブルもあります。とくに人為的なミスは発見も解決も簡単なので、優先的にチェックしましょう。

まずハンドルロックとシフトバーの位置から!

エンジンがかからない原因の中で、おそらくもっとも解決しやすいものはハンドルロックと、シフトバーの位置です。

ハンドルロックされている場合、エンジンキーが回らず、ハンドルも少ししか動きません。ハンドルロックを解除するには、キーシリンダー車でもプッシュスタート車でも操作は同じで、ハンドルを左右どちらかに軽く傾けてからエンジンを始動します。無理にキーを回すと、キーが折れてしまう可能性がありますので、強引に回さないようにしましょう。

シフトバーはポジションがPレンジもしくはNレンジに入っているかどうかを確かめ、Pレンジに入れ直して、エンジンをかけてみましょう。

燃料メーターをチェックする

次に解決しやすいのはガス欠です。燃料メーターをチェックして、ガソリンや軽油が空になっていないか確かめ、必要に応じて燃料を補給しましょう。

エンジンをオンにしてライト類やパワーウィンドウを操作する

ここまでは人為的なミスによるエンジンがかからない可能性を確認してきましたが、そうではなかった場合、次に疑うのはバッテリートラブルです。

まずエンジンをオンまたはアクセサリー状態にし、エンジンがかからない状態で電気がつくのかを確かめましょう。

もし、ライトが点灯したり、パワーウィンドウが動いたりするのであれば、バッテリー以外の理由でエンジンがかからないと考えられます。逆に、点灯したり動いたりしないのであれば、バッテリートラブルの可能性があります。

エンジンを始動してみて音を確かめる

バッテリートラブルまでは、車の状態や警告灯を確認することで原因を特定し解決しやすいですが、パーツの故障などの理由でエンジンがかからないのであれば、ディーラーや整備工場などにお任せすることになるでしょう。

とはいえ、エンジンがかからないときに出ている音を確認しておけば、それを伝えることで原因を絞りやすくなります。

もしエンジンを始動させようとしたときに、「カチカチ」や「ガガガ」といった音だけがするなら、バッテリー上がりの可能性があります。

一方、セルモーターから「キュルキュルキュル」といった音がするもののエンジンがかからないとしたら、セルモーターは正常に働いている状態なので、バッテリーの電圧異常、スパークプラグの不具合などが考えられます。

人為的ミス以外でエンジンがかからないときの対処方法

人為的なミスではないとき、どんな選択肢があるの?

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ハンドルロックやシフト位置など、人為的なミスでエンジンがかからないのなら自分でも解決できます。もしそれ以外の理由でエンジンがかからないときに行うべき対処方法をまとめます。

ジャンピングスタート・ジャンピングスターター

もしエンジンがかからない理由がバッテリー上がりと特定できれば、プロに頼まなくても自分で解決できる方法があります。

バッテリー上がりの代表的な対処方法に「ジャンピングスタート」があります。ブースターケーブルと呼ばれる2本の専用のコードを救援車につなげてエンジンをかける方法です。この場合、ブースターケーブルと救援車の両方が必要になります。

別の方法は、「ジャンピングスターター」を使う方法です。ジャンピングスターターは、誰でもエンジンを始動できるアイテムで、種類も豊富に用意されています。

ジャンピングスターターの利点は救援車がいらないところ。バッテリー上がりだけでなく、スマホやタブレットの充電にも活用できるものが多いので、緊急時に備えておくと安心です。

なお、過放電となってしまったバッテリーは、再び充電をおこなっても従来までの性能を果たさなくなりますので、交換も視野に入れておきましょう。

ディーラーや整備工場

ディーラーや整備工場にお願いするのは確実な方法です。

いつも整備をお願いしているディーラーや整備工場の連絡先を控えたり、担当者の携帯番号をメモしておけば、いざというとき役立つでしょう。

ロードサービス

エンジンがかからないトラブルが、いつもの駐車場所で起きるとは限りません。外出時に備えてロードサービスと契約しておくと心強いでしょう。

簡単なトラブルであれば、その場で対応してくれることもありますし、そうでなくても近くの整備工場までレッカー移動をしてくれます。

代表的なロードサービスには、JAF(日本自動車連盟)があります。個人会員であれば、入会金+年会費で5,500円(1年+自動振替の場合)。月々に換算すると500円ほどの金額ですから、安心料と考えてもいいかもしれません。

また、多くの任意の自動車保険には無料のロードサービスが付帯されているので、契約している自動車保険にロードサービスが付帯されているか事前に確認しておきましょう。

まとめ

エンジンがかからなくても焦らず、まずは人為的なミスからチェックを始めて、原因究明を!

エンジンがかからなくても焦らず、まずは人為的なミスからチェックを始めて、原因究明を!

今回は、エンジンがかからないときに考えられる原因とチェックポイント、解決までの対処方法をまとめました。

いざエンジンがかからないと、焦ってしまうものですが、落ち着いて対応すれば対処できるものもあります。とはいえ、未然に防げるに越したことはありません。

大事に至る前に定期的なメンテナンスを受け、オイル類や主要パーツをしっかりと交換しておくなど、トラブルが起きないよう事前の備えを充実させましょう。

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