BMWのMシリーズ
《写真提供:response》BMW M5
まず初めにMシリーズとは何のことでしょう?分かる方は少ないのではないでしょうか。MシリーズとはBMWの子会社となるM社が開発をした車両になります。
長年活動してきたBMWのモータースポーツのノウハウ・知識・経験が凝縮されており、エンジンのスペックはレースの過酷な環境にも耐えられるほどとなっています。また、エンジンに負けないように優れたボディ剛性・強力なブレーキも備えています。
通常のモデルに比べて高性能となっており、エンジンへのこだわりはもちろんのことグレードアップされたパーツも多く、シャシーやパワートレインの性能も大きく上回っています。
ちなみに、1978年に登場したM1はMシリーズの第1号となります。
MシリーズのM5
《写真提供:response》BMW M5
M5が世界に初登場したのは1985年。初代はBMWの象徴ともいえるグリル以外は黒塗りとなっており、スポーティーかつ高級感があるのが特徴でハイエンドモデルとなります。
6代目が現行モデルとなります。ボディラインはより躍動感があふれる流線形に進化し、街中での存在感はもちろんスポーティーな走りを両立しているのではと期待させてくれます。
BMW M5のエンジン、サスペンション、駆動方式
《写真提供:response》BMW M5コンペティション
M5には2つのモデルがあり「M5」と「 M5 Competition」になります。ここではこの2つのエンジン、サスペンション、駆動方式を見ていきましょう。
■M5
エンジンは4.4L V型8気筒DOHCツインパワーターボで、最大出力441kw(600ps)/6,000rpmとなり、最大トルクは750Nm(76.5kgm)/1,800-5,600rpmとなっており、BMWの車の中でも馬力がトップクラスのエンジンを搭載しています。100km/hまでの加速性能は3.4秒となっています。
エンジンの基本設定は、スポーツ・スポーツプラスに設定変更可能で、アクセルペダルの操作によるレスポンスを段階的に走行状況に応じて早めることができます。
■M5 Competition
Mスポーツエキゾーストシステムを搭載したエンジンは、4.4L V型8気筒DOHCツインパワーターボ。最大出力460kw(625ps)/6,000rpmとなり、最大トルクは750Nm(76.5kgm)/1,800-5,860rpmとなっており、M5よりパワーアップした影響で、100km/hまでの加速性能は3.3秒となっています。
サスペンションは、M5よりも車高を7mm下げ、コイルスプリングの設定も10%程硬くなっています。
専用にカスタマイズされたシャシーなど性能が上がっており、よりダイナミックでスポーティなドライビングを実現しているので、走りを楽しみたい方におススメとなります。
両車両とも駆動方式は4WDとなっています。
BMW M5の装備
《写真提供:response》《photo by BMW》BMW M5 コンペティション
ドライビング・アシスト・プロフェッショナルと呼ばれる、レーダーと高性能3眼カメラに加え、高性能プロセッサーの高い解析能力を持つ、最先端の運転支援システムが標準装備されています。
それにより高速道路の渋滞の時にドライバーの運転の負担を減らし、安全に運転できる支援システム(ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能)が装備されています。
BMWコネクテッド・ドライブの標準化やApple CarPlayへの対応により、事前にスマホで検索した目的地を車に送信など使い勝手が良くなっています。
さらには、iPhoneを持っていればリモコンキーを持っていなくても、ドアハンドルにかざすだけで車の施錠・開錠・エンジンの始動ができます。
BMW M5のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,990mm×1,905mm×1,480mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,980mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,940kg | |
燃費 | WLTCモード:-km/L | |
エンジン種類 | V型8気筒DOHC | |
最高出力 | 441kW(600PS)/6,000rpm | |
最大トルク | 750N・m(76.5kg・m)/1,800-5,600rpm | |
駆動方式 | 4輪駆動 | |
トランスミッション | 8速 M ステップトロニック Drivelogic付 |
■BMW M5のエクステリア
《写真提供:response》BMW M5 コンペティション
高性能ユニットである走行性能を最大限発揮しながら機能面にも配慮し、公道やサーキット場でも個性を主張するようにデザインは表現されています。
ヘッドライトはLEDライトでデザインをL字型にすることで、BMWの伝統の4灯ヘッドライトが表現されており、リアの方は伝統のL字型コンビネーションランプをより立体的にすることで、精悍さが醸し出されモダンでスポーティーなデザインとなっています。
Mモデルでは初めて採用されたCFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)のルーフに、エンジンフードは筋肉質なパターンのデザインが力強く浮かび上がり、強度の向上と軽量化をしています。
フロントのエア・インテークは存在感があり、パワーユニットの冷却効率をアップさせ、Mモデルの存在感を強烈に印象付けるスポーティなデザインとなっています。
■BMW M5のインテリア
《写真提供:response》撮影 中村孝仁BMW M5
立体的にデザインされた新開発のスポーツシートは、肩周りや両脇のサイドボルスターは大きくせり出す形で高いホールド感がえられます。
Mレザー・ステアリング・ホイールの赤色のMボタンやセンターコンソールのスタート/ストップ・ボタン(赤色)をはじめ、Mのロゴが刻まれた新しいデザインのセレクターレバーにはステッチ(Mモデルカラー)が施されています。
インパネ周りは基本的には5シリーズだが、良く見るとあちこちにMの文字があり、自分好みの設定(ステアリング・サスペンション・トランスミッション・4WD・エンジンの設定2通りまで)を保存できるハンドルに赤いM1・2ボタンがあります。
スポーツカーのアグレッシブなデザインと、高級感と優雅さを兼ね備えたキャビンは、BMWの新しい最上級モデルに相応しいと言えるでしょう。
■BMW M5の新車価格
M5:16,290,909円。
M5 Competition:17,063,636円。
グレードは2種類しかなく、価格は車両本体価格で消費税抜きの価格となっています。
※BMW公式サイトより(2021年1月現在)
■BMW M5の中古車価格
M5:170万円台~1,290万円台となっています。
M5 Competition:応談となっています。
M5 Competitionは希少モデルのため、価格も応談となっていますね。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2021年1月現在)
BMW M5の試乗記
《写真提供:response》BMW M5コンペティション
ボディ剛性が高く、サスペンションがストロークして、きちんとショックを吸収してくれるので、思ったよりも足回りがしなやかで、高級セダンとしての快適性も確保されています。
しかしアクセルを深く踏み込むと、その表情は暴力的なものへと変貌します。パワーとトルクで少し頭を持ち上げて、猛然と加速を開始する様はまさに豪快と言え、高い直進安定性も兼ね備えています。
駆動方式の4WDを感じる事はほとんど無く、コーナーリングも8速Mステップトロニックトランスミッションとパドルシフトを使用することにより、スムーズにクリアすることができます。
まとめ
《写真提供:response》BMW M5 コンペティション
M5は高い性能とラグジュアリーさを持ち合わせており、街乗りはもちろんサーキット走行もできます。M5 Competitionは性能をさらにアップさせており、専用のチューニングが施されています。
一度この加速・コーナリングを味わうと、また試したいと欲求にかられます。交通違反にならないようにスピードへの欲求を抑えることができれば、快適なカーライフを送ることができるでしょう。