コミコミでも100万円以下から!?知る人ぞ知る、中古外車の世界
BMW Z3
日本は、主な国内自動車メーカーだけでも8社が存在する上、そのシェアが圧倒的に高いという点で、世界的にも稀な市場の一つともいわれます。そのため、輸入車のラインナップがどんどん増えている現代であっても「外車は稀少」「外車は特別」といったイメージが根強くありますよね。
実際、日本車の充実した装備とお買い得な値段を見慣れてしまっていると、輸入車はベースの価格が高かったり、主要装備でもオプション設定となっていたりと、面食らってしまうこともあるかと思います。
しかし、あまり知られていないことかもしれませんが、輸入車はいざ中古車になると価格がドンと下がってしまう車種もしばしばで、意外と外車ライフはお手頃に実現できることもあるのです。
そこで今回は、スタイル抜群で見栄はしっかり張れるのにお値段がお手頃という、夢のような中古外車を5選まとめてみました。次の車ももちろん日本車、と決めてしまう前に、ぜひチェックしてみてください。
2021年の今が買い!おすすめ格安中古外車5選
■メルセデスベンツ SLKクラス:夢のオープン2シーターに手が届く!
メルセデスベンツ SLKクラス(3代目)
輸入車ブランドの中でも格別のステータス性を持つメルセデスベンツ、その上2シーターのオープンカーであるSLKクラス。コンパクトにまとめられたボディはエレガントですし、ルーフは電動開閉式メタルトップの「バリオルーフ」と、まさに優雅なライフスタイルを象徴するような車ですね。
そんなSLKクラス、いったいどんなお金持ちが乗ってるんだ!と思ってしまいそうになりますが、意外や意外、探し方さえ気をつければ、なんとコミコミ100万円以下からでも十分に中古車を見つけることができます。
メルセデスベンツ SLKクラス(3代目) インテリア
SLKクラスは、3代目が大幅改良とともに車名が変更され、現在ではSLCという車名で販売されています。そのため3代目SLKクラスは事実上現行モデルのような扱いであり、流石に中古車価格もまだまだ高め。
しかし注目は2代目で、まだまだ古びないスタイリッシュな見た目ながら、すでに中古車平均価格で100万円あまりと、驚きの相場展開となっています。
2代目SLKクラスは新車時の価格では450〜700万円台で販売されていたプレミアムスポーツカーですので、なんと最安で50万円台から在庫が確認できるというのは、一般の方なら誰も気づけない、オーナーだけの秘密にできるかもしれません。
メルセデスベンツ SLKクラス(2代目)
高級感のあるバリオルーフや、パワフルなエンジンを搭載するなど、もし壊れてしまうと大変そうな部分が多いというのは高級輸入車の常ではありますが、それでも軽自動車のダイハツ コペンが新車で200万円近い価格であることを考えれば、多少冒険してでもSLKクラスを選びたくなってくる方も多いのでは。
2人しか乗れないとはいえルーフを閉じておけばトランクスペースも十分ですし、何よりノーズに輝くスリーポインテッドスターは何物にも替え難い魅力がありますよね。
SLKクラスなら中古車価格がかなり落ち着いているので、メルセデスベンツの世界を体感する最初のステップがオープン2シーター、なんていう贅沢も気軽にできそうです。
メルセデスベンツ SLKクラスのスペック・中古車情報まとめ
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,010mm×1,745mm×1,280mm(SLK230コンプレッサー) | |
---|---|---|
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンスーパーチャージャー 2.3L V型6気筒ガソリンスーパーチャージャー 3.2L | |
新車価格帯(消費税抜) | 4,581,819〜7,350,000円 | |
中古車平均価格(消費税抜) | 約53.5万円(初代) 約108.4万円(2代目) 約230.2万円(3代目) | |
中古車本体価格帯(消費税抜) | 約25.0〜368.0万円 |
■BMW 2シリーズアクティブツアラー:使い勝手抜群の快速ミニバン
BMW 2シリーズアクティブツアラー
こちらは現在も新車販売が続いているBMWの2列MPV、2シリーズアクティブツアラー。BMWブランドとして初めての前輪駆動車となっており、登場時にはかなりの話題になりました。
駆動方式だけでなく、若干高めに取られた全高は、BMWでお馴染みのセダンと比べるとかなり実用性重視の仕上がりで、その点も旧来のファンからは批判を受けたりもしましたが、逆にいえば新規の顧客を引き込むのに十分な実用性が2シリーズアクティブツアラーの大きな魅力でしょう。
BMW 2シリーズアクティブツアラー 荷室
ミニバン風ともいえそうなボディは乗員空間も余裕たっぷりながら、圧巻なのは荷室空間。低めの位置からガバッと開くテールゲートや、フラットに収納できる後部座席も相まって、ファミリーユースのどんなシチュエーションでもしっかり受け入れてくれそうな懐の深さは、2シリーズアクティブツアラーならではの魅力ですね。
それでいて、BMWらしい走行性能の追求も忘れていません。前輪駆動とはいえ、意のままに操れるハンドリング性能、低燃費とパンチを両立したエンジンなどが組み合わさって、もっとサイズの小さい車を運転しているようなスポーティさを感じることができるでしょう。
BMW 2シリーズアクティブツアラー
3列シートとなる2シリーズグランツアラーもあり、使用シーンに合わせて選んでいただけますが、おすすめしたいのは2列シートのアクティブツアラー。
新車価格では300〜450万円台と、なかなかファミリーカーとしてポンと出しづらい価格設定になっていますが、中古車平均価格で200万円あまり、なんと最安では80万円台から在庫が確認できる点は、まだまだ現行モデルであるという点も加味されてかなりお得に思えますよね。
新車ではすでに販売を終了している四輪駆動プラグインハイブリッド仕様の「225xe」も選べますし、豊富なトリムレベルから自分好みの一台を探す楽しみも味わえることでしょう。
なんといってもBMWのバッジは、車に詳しくない人であっても知っている伝統のブランド。優れた走行性能と実用性を両立できる2シリーズアクティブツアラーはボディサイズもそこまで大きくないので、日本にぴったりのBMW車の一台でしょう。
BMW 2シリーズアクティブツアラーのスペック・中古車情報まとめ
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,375mm×1,800mm×1,550mm(218i アクティブツアラー) | |
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エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 1.5L 直列4気筒ディーゼルターボ 2.0L | |
新車価格帯(消費税抜) | 3,509,091〜4,500,000円 | |
中古車平均価格(消費税抜) | 約202.3万円 | |
中古車本体価格帯(消費税抜) | 約89.0〜360.0万円 |
■プジョー 308SW:SUVに負けない使い勝手とシャープなスタイル
プジョー 308SW(2代目)
それまでの「おしゃれだけどニッチブランド」といったイメージから脱却し、溢れる高級感と独自の世界観を確立したここ数年のプジョーは、日本国内での存在感が日に日に増していますよね。そんなプジョーの躍進の大きな立役者が、308シリーズでしょう。
ハッチバックの308、SUVの3008ももちろん大人気となっていますが、ステーションワゴンという日本では下火になっている市場において気を吐いているのが、308SWです。街中でもよく見かけますよね。
プジョー 308SW(2代目) インテリア
308SWの人気の理由は、そのパッケージ力の高さ。アヴァンギャルドなここ最近のプジョーデザインを内外装で余すところなく発揮しつつ、全幅は1,805mmと意外と扱いやすいサイズ、それでいて荷室容量はリヤシート使用時でもクラストップレベルという610Lと非常に大きいと魅力が満載で、これ以上何を望む!と言わんばかりの優等生っぷりですね。
どれだけ性能が優秀でも価格が高価では人気車にはなれませんが、最廉価グレードの308SWアリュールでは300万円を切る価格と、国産ステーションワゴンとも十分に戦える価格が設定されていることもあり、この点もバッチリ。国内での人気も当然といった印象ですよね。
プジョー 308SW(初代)
そんな308SW、現行モデルであっても中古車なら中古車平均価格で200万円台、価格帯ではなんと最安50万円台から在庫があることを知ってしまうと、さらに惹かれてしまうのでは。2021年1月現在の最安車両はまだ2015年式と新しく、シャープなスタイルももちろんそのままと、かなりの掘り出し物といえそうです。
また、現行型の2代目以上にお買い得なのが初代308SW。こちらはなんと中古車平均価格で40万円台、価格帯としては10万円台から在庫が確認できるなど、かっこいい獅子のエンブレムを手に入れるハードルが一気に下がった印象ですよね。
現行のプジョーデザインとは別のアプローチでネコ科のデザインを表現している初代308は、まだまだ新鮮な印象もありますし、ルーフレールと大きめのウィンドウの組み合わせは若干SUVのようなアクティブ感のある点も魅力的です。
プジョー 308SWのスペック・中古車情報まとめ
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,375mm×1,800mm×1,550mm(308SW アリュール) | |
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エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 1.2L 直列4気筒ディーゼルターボ 1.5L | |
新車価格帯(消費税抜) | 2,927,273〜3,363,637円 | |
中古車平均価格(消費税抜) | 約219.7万円(2代目) 約47.3万円(初代) | |
中古車本体価格帯(消費税抜) | 約13.0〜329.0万円 |
■フォード フィエスタ:運転の楽しさが世界的に高評価!稀少性も
フォード フィエスタ
非常に残念なことに、2016年をもって日本市場から完全撤退するという悲しい結末でさよならとなってしまった米国自動車メーカービッグ3のひとつ、フォード。
アメリカの自動車メーカーではあるものの、ヨーロッパにも開発拠点をもっており、ご紹介するフィエスタも元々はヨーロッパフォードで生み出された車。国内に導入された最終型である4代目、またはマーク7と呼ばれるモデルはしかし、欧州市場だけでなく、世界中のコンパクトカー市場で人気を得た一台でした。
廉価なアシ車という扱いではなく、まるでスポーツカーのようなハンドリングにパンチのあるエンジンの組み合わせというフィエスタは、世界中で高い評価を得るドライバーズカーなのです。
フォード フィエスタ エンジンルーム
日本国内に導入されたのは2014年からと、2016年での撤退まで2年間しか販売されなかったことを思えば、国内で中古車を現在購入できるだけでもありがたいことのように思えてきますよね。
国内仕様はなんと1.0リッターという小排気量にターボを装着した「エコブースト」エンジン仕様のみでしたが、こちらもまた珠玉の名エンジン。ターボのクセを感じさせず、かつ1.0リッターという小排気量のハンデも感じさせないパンチのある特性は、フィエスタの性格にもぴったりでした。
フォード フィエスタ
フォードの日本撤退時に販売されていたラインナップの一台といういわくつきな面や、外車としてだけでなく実用的なハッチバックとして何不自由ない上に極上の運転体験が可能という面もあるのに、中古車は順当に値下がりしている印象です。
中古車平均価格は100万円台、最安では70万円から在庫が確認できるなど、まだまだ5〜6年落ちの輸入車にしてはかなりお得。フォードジャパンは国内から撤退していますが、全国のフォード系ディーラーは引き続きフォード車のサポートを続けているなど、アフターサービス面でもそこまで大きな心配がいらなさそうな点も含め、非常に買いやすい一台となっていますね。
フォード フィエスタのスペック・中古車情報まとめ
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,995mm×1,720mm×1,475mm(1.0エコブースト) | |
---|---|---|
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンターボ 1.0L | |
新車価格帯(消費税抜) | 2,081,819円 | |
中古車平均価格(消費税抜) | 約106.9万円(4代目) 約42.3万円(3代目) | |
中古車本体価格帯(消費税抜) | 約18.0〜397.1万円 |
■クライスラー PTクルーザー:独特すぎるファンキーなルックス!
クライスラー PTクルーザー パシフィックコーストハイウェイエディション
こちらも米国ビッグ3の一角、クライスラーによるレトロルックのハッチバック車が、こちらの「PTクルーザー」。
1930年代にその流線形ボディで一世を風靡したクライスラー エアフローをモチーフに2000年に登場したこちらは、その独特のルックスと、意外ときちんと作り込まれた快適性などが大いにウケて、アメリカでは一大センセーションを巻き起こしました。
日本での発売も意外と素早く、本国と同じく2000年に始まった上、本国仕様の2.4リッターエンジンではなく2.0リッターエンジンを搭載して維持費の低減にも配慮するなども功を奏して日本でもカルト的な人気を獲得します。
クライスラー PTクルーザー
クライスラーは2009年に世界的な不景気のあおりなどのために経営破綻し、その後2014年にはイタリアの自動車メーカー フィアットの子会社となったのちに合併、FCA(フィアットクライスラーオートモービルズ)として再スタートを切っていましたが、現在はFCAとプジョーを中心とした自動車メーカー「PSAグループ」の合併による巨大自動車連合「ステランティス」のいちブランドとなっています。
そのような波乱の2010年代の結果、現在日本国内ではクライスラーブランドの車は正規販売されないようになってしまったため、PTクルーザーは、先ほどご紹介したフィエスタと同じく既に販売されていないブランドの車種という稀少性をも有しているのです。
クライスラー PTクルーザーカブリオ
ファニーなルックスは意外と見飽きることがなく、室内は5人がゆったりくつろげるスペースが確保されているほか、全幅も1,700mmとアメリカ車としては格別に扱いやすいサイズが維持されているなど、普段使いにも全く支障のないPTクルーザーは、中古車平均価格が40万円台とかなりのお手頃車になっています。
また幌が大きく開くことで開放感バッチリなカブリオも、平均価格は70万円台と、趣味性を考えればまだまだお安い部類に入るでしょう。
どうせなら人と違う車に乗りたい!とお思いのあなたなら、きっと唯一無二の存在感を持つPTクルーザーがぴったり来るかもしれませんね。
クライスラー PTクルーザーのスペック・中古車情報まとめ
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,295mm×1,750mm×1,630mm(クラシック) | |
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エンジン種類 | 直列4気筒ガソリン 2.4L | |
新車価格帯(消費税抜) | 2,510,455〜3,054,546円 | |
中古車平均価格(消費税抜) | 約47.3万円(PTクルーザー) 約72.1万円(PTクルーザーカブリオ) | |
中古車本体価格帯(消費税抜) | 約10.0〜248.6万円 |
まとめ
フォード エコスポーツ
中古車でグッと値段が落ち着いた輸入車を5台ご紹介してきました。
輸入車を買うことは若干勇気のいるワンステップかと思いますが、お買い得な中古車ならちょっと失敗してしまってもダメージが少なめ。
さまざまな国のさまざまな車を自由に試すことができる日本という恵まれた環境にいることに感謝しつつ、輸入車ライフをお得に始めてみては。